コンサルタントから一転、起業家へ。ウガンダで社会人向けの人材育成を行うWBPF Training 代表・伊藤淳さん

ウガンダ共和国

ウガンダ共和国

起業家・伊藤淳 さん

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学生時、エンジニアになりたかった伊藤さんが、コンサルティング業界へ入り、怪我の療養生活で仕事から離れた2ヶ月間に気付いた思いとは。その思いを実践するために、伊藤さんが社内で取った行動と、そこからアフリカへと関心が移り、ウガンダでビジネスを始めるに至った経緯とは?
発展の兆し著しいウガンダで、これから社会を形成していく人材を育てている伊藤さんに取材した。

プロフィール

現在の滞在国
ウガンダ
お名前
伊藤 淳 さん
業種
人材育成
経歴
1982年、神奈川県小田原市生まれ。小・中・高校は公立学校へ。一年間の浪人を経て、2001年に上智大学理工学部機械工学科入学。大学時代はエンジニアを夢見て、F-SAEに従事。2005年卒業後、外資系コンサルティング会社のアクセンチュア株式会社に入社。その後、CSRプログラム、SVP東京のイベントなどに参加しアフリカへの関心を抱く。2013年12月アクセンチュアを退社。ケニア・ウガンダに移住し、現在は、ウガンダで、ウガンダ人のための社会人基礎トレーニングに力を注ぐ。

1分でわかる「ウガンダで働く」ということ

① 社交辞令と本音があることが前提。国民性として断ることを嫌う

② トップの大学でも就職率は20%。働き口がないのが現状

③ 物価が高い。1人当たりのGDP比・給与水準比は日本の数倍以上

④ イスラム教の休日は月の満ち欠けを基本にしている。そのため満ち欠けが確認できないと翌日が休みになる場合もある

-学生時代はエンジニアを目指されていたとお聞きしました。

学生の頃は将来はエンジニアになろうと思っていました。学生がフォーミュラカーを制作して、レースを行うF-SAEという活動に加わっていたんです。我々のチームが初の日本大会で優勝したこともありました。

-そんなすごい体験をされたのに、エンジニアにならなかったのは何故なのでしょうか??

むしろ、その活動の中で、自分はエンジニアには向いていないということに気付いたんです。それで大学院へ進むのもやめました。だからと言って、何をしたいということがあったわけではなかったのですが、就職活動を通して、コンサルティング業界に強い興味を持ちました。そして、外資系大手のコンサルティングファームであるアクセンチュア株式会社に入社しました。2005年8月のことです。

アクセンチュアでは、通信業・ハイテク製造業(家電や半導体)業界を担当する部署に所属し、ビジネスコンサルタントとして業務改善、ITシステムの構築、子会社への業務やシステムの展開、ITアウトソーシング、BPO(ビジネスアウトソーシング)、さらには経営戦略を策定するというハイレベルなものまで行なってました。領域も、会計、顧客サービス(CRM)、サプライチェーン、人事など、様々な領域を担当させてもらいました。

しかし、入社後4年たった頃、大怪我をしてしまって、2-3か月仕事から抜けることになってしまったんです。悔しい思いをしましたが、その期間に友人や職場の方、家族から手助けしてもらって、「もっと社会に貢献したい」という思いが強まりました。それと、ただ与えられた仕事の中で働くのではなく、“自分のやりたい事を追求する人生を送りたい”と本気で思い始めたんです。

そして、復職してから社内のCSRプログラムの一つである、VBP(VSO Business Partnership)に応募しました。社会貢献するにも、できれば「グローバルに働きたい」という思いがあったんです。VBPというのは、発展途上国のNGOや政府機関、国際機関などソーシャルセクターに社員を派遣して、人材の育成を行い、社会貢献を果たすという活動で、アクセンチュアのグローバルでは1999年から取り入れていました。当時、世界では計140名近くが参加していたVBPですが、日本からは僕が3人目でした。

-日本で3人目とは、すごいですね。その行き先がアフリカだったんですね。

そうです。日本オフィスではまだまだ知られていないプログラムでした。僕の場合、2010年にアフリカに行くまでは、社会貢献も国際開発もアフリカも全く関心がありませんでした。まったく国際開発のバックグラウンドがなく、ビジネス畑だった私が、いきなりケニアの草の根NGOの活動に関わってみて、色々な意味でショックを受けましたね。
アフリカって経済的にも社会的な動き、コミュニティ、持続可能性、政治的な動きなど、本当におもしろいんですよ。

9か月間、VSOボランティアとして、ケニアの田舎町(Bimana)で活動する地元の小さなNGO(I&S Kenya)に配属されました。
VBPの選考で、たまたまスキルがマッチングしたのが、ケニアにある田舎の地元のマサイ族を支援するNGOだったんですけど、電気も水道も通っていないすごい田舎でした。電気は発電機があって、明け方と夕方だけ使用できるんです。水道は川や近くの井戸から引いていましたね。近所にはシマウマやキリン、象などがいる、本当にサバンナの真ん中にあるところでした。

I&S Kenyaは、大きな団体ではないですが、やっていることは幅広いんです。学校を建設したり、その運営もサポートしています。他にも診療所を建設・運営したり、伝統工芸を観光業にさせたり、現地の人にコンピューターを教えたり、ビジネス立ち上げの支援も行なっていますし、農業や植林などの指導、自然環境や野生動物の保護など、人口の1%程度というマイノリティであるマサイ族が持続可能な社会を築くための支援をしています。

そんな中で私の役割は、I&Sの経営戦略の立案から、会計業務や人事業務の構築・運営・引継ぎなど、団体内の統括運営から、実際のフィールドワークまで多岐にわたりました。また、こうしたプログラムは、運営管理、モニタリング、評価の仕組み作りなどの継続的な管理が必要なため、その仕組みも構築しました。自分ができることを発揮して、貢献できる、ということが何よりやりがいを感じられました。

充実した日々を過ごし、2010年11月に帰国。アクセンチュアで本業のコンサルティング業務に戻りましたが、ケニアでの経験は、これまで自分が培ってきた価値観にさまざまな変化を起こしました。

まず、今までは欧米を想定して、「グローバルで働きたい」と考えていましたが、「アジア・アフリカの発展途上で働きたい」という思いが強まっていったということ。
それから、このコーポレートボランティアという活動が「もっと日本でも広まってほしい」という思いが強まったこと。いわゆる社会貢献だけでなく、コンサルタントとして短期間で急成長できた活動でした。
2011年夏、『アクセンチュア×SVP東京』のイベントに参加しました。SVPは、コンサルタントを始め、商社、弁護士、会計士、ITエンジニア、経営者などなど様々な専門家が、成長を感じる社会起業家に2年間の経営支援と社会的投資を行なう団体です。
その後、自身もSVPのメンバーになりました。ここでの活動を通して、様々な分野で活躍する同世代の起業家を目の当たりにして、大変刺激を受けました。

-ここで、「アフリカ」と「起業」という二つの興味が揃ったんですね。

そうですね。でも、アフリカで働きたいと思いつつも、中々一歩を踏み出せず、2年ほどは何かいい方法がないかとずっと足踏みしていました。自分でアフリカビジネスセミナーを行なったり、アフリカビジネス勉強会を開くなどして、アフリカビジネスへの関心、ネットワークを強めていった時期でした。

その中で、アクセンチュアのコンサルティング業務の一環で、ADP(Accenture Development Partnership)としてアフリカに行ける可能性がある事を知ったんです。これは国際NGO、国際機関、途上国のNGOなどに安価なフィーでコンサルティングサービスを提供するものです。これも僕が日本で3人目となりました。僕は3ヶ月間、2013年6月から8月まで、東アフリカの医薬品サプライチェーンの展開を行う米系NGOの拡大戦略策定のプロジェクトのプロジェクトマネジャーとして従事しました。

そして、その経験を経て、長年勤めたアクセンチュアを辞め、自分自身でアフリカで事業をしよう!と腹をくくる事ができました。

-長く勤めた会社を退職することはとても勇気のいることだと思いますが、どのような思いだったのでしょうか。

“自分のやりたい事を追求する人生を送りたい”という思いはつねに持っていましたから、「アフリカで起業したい」という想いが確信に変わって、「今がアクセンチュアを卒業する時なんだな」と決断できたんだと思います。

でも、実はアクセンチュアを辞める時点では、アフリカで具体的に行いたいビジネスアイデアはなかったんです。それにアフリカのどの国で事業を始めるのか?と悩んでいました。
実際に事業を始めるならば、現場にしっかり入り込まなければダメだ。という想いがありました。現場に入りこまずに、日本をベースに調査をして、ビジネスを考えるという事は、どうしてもしっくり来ませんでした。
ただ、アフリカの持続的な経済成長に足りないのは、労働集約性の高い農業・製造業であり、そこがキーになると考えていました。農業や製造業の本流ではなくとも、そこに関わるビジネスがいいなと。

「まずは知人も多く、良く知っているケニアからスタートしよう」と思いつつ、「ケニア以外の国のビジネスもきちんと見てみたい」との思いもありました。
そんな時、日本の社会起業家の友人から、「ウガンダで農家などへのマイクロファイナンスを行うAISUDという団体で、3か月ほどお手伝いしてくれる人を探している」という情報をくれたんです。
これが直接のきっかけとなって、ウガンダに渡る事になりました。

ウガンダに渡ったのは2014年の1月です。最初はお手伝いをしながら、起業のための調査や準備を行いました。ビザの関係で少しケニアに滞在し、ケニアでの調査も行いました。そして、2014年の6月に、ウガンダでWBPF Training (World-class Business Professional Fundamental Training) を開始したんです。

-ウガンダで感じた日本と異なるルールや文化、価値観などはありますか?

色々ありますが、一つは、アポの前にリマインドしないとドタキャンとなる確率が高いこと。こちらが顧客側の立場でもありますが、特にサプライヤーの立場の場合は顕著ですね。現地の方は、エリートかそうでないかに関わらず、スケジュール管理を出来ない人が多い印象があります。

そうした連絡も、返事をもらうには積極的に働きかける必要があります。メールを送っても返信がなかなかないので、SMSと電話を駆使してリマインドをした方がいいです。

それから会話の導入に配慮が必要です。隣国のケニアでの会話はダイレクトに始まることもありますが、ウガンダでは最初の挨拶を重んじる傾向があります。例えば、誰かに道を聞くときに、いきなり『xxに行きたいのだけど』というのは失礼。最初に『こんにちは、元気ですか?』『元気です』というやり取りが必要です。これは、電話も同じで、いきなり要件を言うのは失礼にあたります。『 Good morning. How are you? 』のやり取りが必要ですね。

あとは、“社交辞令”と“本音”があることを前提にすること。
最近のビジネスマンは違うかもしれませんが、国民性として何かを頼まれたら断るのを嫌うようですね。そのため、何かをお願いして、『やりたい。やっておくよ』と返事をされたとしても、実際にはやってくれない事が多い。最初は嘘をつかれたのかとか、コミットメントが低いのかとも思いましたが、要は“社交辞令”的な要素が多く含まれているみたいです。例えば『xxのメンバーになって欲しい。来週来てね』って誘うと、多くの人は『わかった』というが、本当はあまり興味がないっていうことは、よくあるケースです。

他には、そうですね、アフリカや途上国でよくイメージされるようなハングリー精神はあまり感じないです。貧しい国なので、厳しい環境を耐えるタフさはある人も多いんですが、ハングリーとは違うんです。
というのもアフリカの中ではケニアなどは降水量も少なくずっと大変なのですが、ウガンダは土壌や気候がとても豊かで、何もしなくても食料がそこらへんに実る環境です。
最近では、気候変動などで農業も大変になってきているし、グローバル経済がダイレクトに入ってきているため、農業以外の分野では大変な状況だと思うのですが、それでも昔からの『頑張らなくてもサバイブできるし、いいや』という価値観は、これまでに働いたアジア諸国やアフリカ諸国と比べて、すごく感じますよ。「お金は欲しい」と皆、口々に言っているけど、努力してまで得ようとしない人が多いんです。
例えば、農業でも、きちんと管理をして整えれば、収量が2倍になることがわかっていても、『やりたい!』とは言いますが、実際は『面倒だなぁ・・・』とやらない人が多い。 少し偏見が入っているかもしれませんが、周りにいる外国人に聞いても同意すると思います。

でも、仲間への奉仕の姿勢は凄くありますね。これはウガンダ特有ではないかもしれませんが、良く出される例で『バナナが1本しかなくて、食べられない仲間がいたら、半分を分け与える』という奉仕の姿勢はすごく感じます。
一方で『バナナを1000本持っている人がいたら、一本くらいもらったって何がいけないの?』というマインドセットもあるので、注意が必要です。こういった考えのせいか、企業に勤めていて、会社から備品とかお金をくすねる事に対して、そこまで罪悪感を感じないという人も多いようです。

-日本との差を感じますね。ウガンダではフリーランス自体は多いのでしょうか?

ウガンダ人はフリーランスの方が多い…というより、企業で勤める人の数がまだまだ少ないですね。ウガンダは15歳以下の人口が半分と人口が急増している。若者が多い国なんです。しかし、ウガンダの大学では、トップ大学でも就職率は20%を切っており、働き口がないのが現状。
多くの若者は、フリーランスというか、食べていくために起業家と名乗り、自営業をしている人がおおいようです。

外国人のフリーランスは、感覚的には少ないように感じますね。というのは、この国では外国人は法人登記をしなければビジネスが出来ないルールになっているんです。もちろん、かなり小規模で個人でやるならば法人登記をしなくてもばれないので、それでやっている人はいますが。
また観光ビザでは3か月までしかおりないので、現地でビジネスをする人は、法人登記をして、Directorビザを得るのが通常。Directorビザの価格は非常に高額なんです。

-支払いは銀行振込や現金払いですか? 現物支給はあるのでしょうか?

大きなお金になれば日本以外の外国と同じく、Checkが一般的です。銀行振り込みも多い。
変わりどころだと、モバイルマネーの支払いもありますよ。手数料は高いが便利ですね。
そもそもモバイルマネーは確か2004年くらいにケニアのサファリコムがM-PESAという仕組みを作って、銀行へのアクセスが出来ない田舎の人、低所得者層が、現金のやり取りをせずに携帯電話だけで送金ができるように生み出したもので、大ヒットして、今では世界中で使われている仕組みなんです。発展してモバイルインシュランス、モバイルSaving(携帯会社と銀行が組んで金利がつくモバイル口座)、海外送金(ヨーロッパからケニアのモバイルマネーに送金など)にもつながっているんですよ。

-ネット回線の速度とコストはどうですか?Wi-Fiや携帯電話の契約についても教えてください。

Wi-Fiはとても一般的ですね。ウガンダは、従量課金制が一般的。固定回線は一般的ではないため、携帯会社の電波によるモバイルネット(携帯のSIMカードをモバイルモデムなどにいれて使うもの)が一般的です。

ケニア(ナイロビ)は最近、光ファイバーも入って、高速で低価格な定額制の料金プランが増えてきましたが、ウガンダはまだですね。理由の一つは内陸国であり、光ファイバーのインフラがまだまだな事。そのために速度を早く出来ないので、定額制に移行できていないんですよ。

携帯電話は途上国ではよくある、プリペイドSIMカードが一般的です。そこにスクラッチカードを使ってAir-timeをチャージする。最近は、ショッピングモールにあるキオスク端末で、お金をいれて番号を入れると、チャージできる機械も出ていて、便利ですね。

モバイルインターネットは、Airtimeを使って、モバイルバンドルを買うのが一般的。例えば、1か月の期限で1GBで4万Sh:1600円あたりだと思います。

-物価・給与水準などはどんな感じでしょうか?

アフリカは貧困国なので物価が安いと思われていますが、一般的に物価は高いんです。一人当たりGDP比、給与水準比でいうと、日本の数倍以上だと思います。貧しい国というのは、自国での生産より輸入に頼るので物価は高めになる傾向がある。内陸国はインフラの整備が行き届いていないので、物流コストもかかる。
それでもウガンダは、アフリカの中では比較的いいほうですね。

家賃は、カンパラで外国人が安全かつ満足に暮らせるところであれば、2ベッドルームでひと月500ドルから。こちらにいる駐在員やJICA専門家などはひと月2000ドルから3000ドル程度が一般的です。

マクドナルドはまだないですが(※2014年12月現在)、ケンタッキーはここ2年くらいで東アフリカに急速に進出していて、高級なイメージで売っている事もあり、高いです。ウガンダにも今年2店舗がオープンしました。正確な値段は覚えていないのですが、チキン、ポテト、ドリンクで1000円を超えると思います。ちなみに、ローカルのお店のチキンは、フライドチキンではないのですが、同じ量で200円弱ですね。
コーラは、500mlでスーパーだとおそらく60~80円程度。コカ・コーラは、アフリカの田舎までの物流を築いている事で、サプライチェーンとしてはもっとも有名な会社の一つなんです。

現地で栽培される野菜などは日本とくらべてずっと安いです。カンパラの都市部で買ってもアボガド一個で20円、マンゴーも20円程度、たまねぎが1キロで80円、ライス1キロで100円~150円程度と本当に安いですね。

輸入品は日本よりも高いんです。特に家電製品、携帯電話、輸入家具などは日本の1.5倍~2倍程度はするんじゃないでしょうか。

-日本から問合せたい場合は、どうすればよいですか?
またウガンダでのビジネスに興味のある方にメッセージがあればお願いします。

ウガンダで、社会人向けの人材育成をしています。
ウガンダは他近隣アフリカ諸国に比べても、ウガンダのビジネス人材(特にホワイトワーカー)の生産性やスキルは大きな問題があります。
経済は急成長を遂げており、外資系企業(欧米、インド、中国、アジア、など)だけでなく、国内企業も台頭しています。しかし、経営陣や中間管理職などの要職のポジションはウガンダ人ではなく外国人が占めています。欧米人やインド人、中国人だけでなく、ケニア人、ルワンダ人、エチオピア人も多く採用されています。特に隣国のケニアからは多くの人材が入っています。ある国際機関の調査によると、ウガンダの労働生産性は、ケニアの1/6、タンザニアの1/3との事です。
ウガンダ政府も労働許可を厳しくしたり、労働ビザの費用を高くしたり対策をしていますが、人材自体がいないため、根本的な解決にはなっていません。

このままでは、ウガンダの経済は、ウガンダ人ではなく、外国人に握られてしまうのでは?という危機感も感じました。
また、企業側も、出来れば地元を良く知り、人件費も安く、面倒な手続きも必要ない、地元のウガンダ人を雇いたいとのニーズもあります。

そこで、ウガンダ人の社会人に向けた社会人基礎力のトレーニングを始めようと思いました。
ウガンダ人が自分たちで社会、経済を作っていけるような環境づくりをしたいと思っています。
2015年より、事業を拡大していく予定です。現地で事業のスタートアップに興味のある方、アフリカの人材育成に興味のある方、ウガンダ人にトレーニングをしてみたい方など、ぜひ連絡ください。

メールアドレスは、wbpftraining@gmail.comとなります。
興味のある方はぜひ

以下、Facebookページです
https://www.facebook.com/WcBPF/info?tab=overview

その他、伊藤さんにウガンダの生活の中で出会った、驚きや発見についてお伺いしました。

現地の人の日本に対するイメージはどんな感じですか?
ウガンダに限らず、アフリカでは日本人の知名度は高くないです。アジア人は皆、中国人だと思われています。街中を歩くと、『チナ!(Chinaの意味)』とか『ニーハオ!』とか『チンチョン(中国人をバカにした言い方)』と声をかけられる事が多いですよ。
ウガンダも例にもれず、そういう声がかかりますね。。
美味しい食べ物、おすすめの食べ物を知りたいです。
食べ物は概してバラエティがとっても少ないです。ウガンダ料理の基本は、主食+副菜のスープが基本。
主食は種類が多く、ポショ(ウガリとも呼ばれるメイズの粉を蒸したもの)、ライス、マトケ(調理用バナナで甘くないモノ)、チャパティ、ふかし芋、サツマイモ、キャッサバ、カボチャを蒸す。一般的にはこれから一つを選ぶのですが、少し質の良い店に行くと全種類をプレートに載せてくれます。
スープは、トマトと玉ねぎベースのスープが基本。これに肉(チキン、ビーフ、ヤギ、豚)などが入れる事も出来ます。北部の料理で、ジーナッツ(落花生みたいなもの?)やゴマベースのソースを使ったスープもあります。
隣国のケニアの食事情ですが、主食はライス、チャパティ、ウガリ(ポショの事)のみです。ウガンダで食べられているような他の主食はあまりないですね。ケニアの場合は、主食+野菜+スープが基本。野菜はプレートの半分。ウガンダでは野菜はあまり載せないんです。載せても気持ち程度ですね。
休日、バカンスなどは、どんな感じですか?
イスラムとキリストの休日が両方ともあるんです。キリスト教がマジョリティーだが、イスラム教10%程度はいる。そのため、キリスト教の休日以外にイスラム教の休日も公休(国民の祝日)となります。
イスラム教圏はみなそうですが、イスラム教の休日は、月の満ち欠けを基本にしているため、前日の夜まで休みかどうかが分からない。雲がかかっているなどして満ち欠けが確認できないと、翌日が休みになることもあるんですよ!だから、打ち合わせを設定していても、急に休みになりドタキャンになる事があるんです。イスラム教の休みのうち、月の満ち欠けで決まる休みは年に2、3日程度です。
日本とはここが違うと感じる大きな部分はありますか?
王国文化で成り立っている国というのは特徴的ですね。アフリカの国(少なくとも東アフリカの国)は、多民族国家です。ケニアもメジャーどころだけで47部族で構成されている。ケニアの場合は民族間の争いも多いですね。
ウガンダも多民族国家ですが、元々、主要な5、6王国で構成されていて、首都カンパラのある地域は、ブガンダ王国の統治していた場所であり、一番大きな王国です。
王国は今でも残っていて、王様もいます。ブガンダ王国独自の行政システムもありますが、まともに機能していないとは聞いたことがあります。
そのため、たまにデモが、ウガンダ国の行政と王国の行政でのいざこざもあるようです。
ウガンダで使用する言葉について教えて下さい。
国民の共通言語は英語です。これもアフリカ諸国では多いのですが、多民族国家のため、共通言語は英語やフランス語などの旧植民地の言葉になることが多い。
この点でもケニアと比較して興味深いのは、ケニアは言葉の三重層と呼ばれ、『民族の言葉』、『他民族との共通言語としてのスワヒリ語』、そして『学業・ビジネス・政治などの英語』で構成されるんです。高校くらいまでを卒業した人であれば、大抵はトリリンガルなんですよ。
他民族同士は、日常会話はスワヒリ語ですけど、教育は英語で行われている事もあって、ビジネスシーン、オフィシャルな場面では英語が基本。政治家のスピーチも英語が基本。新聞も英語の新聞が7割くらいですね。
一方でウガンダは、共通語は英語で、オフィシャルな会話も英語ですけど、他民族共通の言語はないようですね。マジョリティであるブガンダ族が話すルガンダ語が共通語かもしれませんが、カンパラにいても地方出身者はルガンダ語をほとんど話せないです。そのため、他民族間では英語で会話の事が多いと思います。
ちなみにタンザニアは英語はあまり通じなくて、スワヒリ語が共通語となっています。
これはケニアやウガンダと異なり、学校教育を英語ではなく、スワヒリ語で統一したため。
これには大きな意図があり、独立後の初代大統領が、タンザニアという国を多民族国家ではなく、タンザニア人というナショナリティを持つ事が、これからの国の発展・安定に重要という意図のもと行ったと言われています。
ケニアは、いまだに民族紛争が絶えず、タンザニアにはその争いが少ないのは、この言語の統一を含む、ナショナリティの養成にあるとも言われていますよ。
ちょっと話が広がりましたが、基本、ウガンダでは、英語ができれば問題ないです。
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