ITコンサルタントが独立するには?フリーランスの想定年収や必要な準備を解説 | レバテックフリーランス
ITコンサルタントが独立するには?フリーランスの想定年収や必要な準備を解説
- ITコンサルタント独立のメリット・デメリット
- フリーランス独立前後でのITコンサルタントの年収
- ITコンサルタント独立に必要なスキル・準備
ITコンサルタントは、IT戦略、パッケージ導入、システム保守などITにかかわる様々な企業課題に対し、提案や助言を行う職業です。スキルや経験次第では高い報酬単価を得られるため、独立を検討しているというITコンサルタントの人も多いのではないでしょうか。
その場合、やはり気になるのは独立前後の年収やフリーランスになる具体的なメリットでしょう。
本記事では、ITコンサルタント独立のメリット・デメリット、必要なスキル、準備しておくべきことなどについて解説します。独立前後の年収比較も行っているので、ぜひ最後までお読みください!
参考:ITコンサルタントとは?仕事内容や向いている人の特徴を解説
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目次
独立後のITコンサルタントの年収は?会社員との違いを解説
レバテックフリーランスの案件データによれば、フリーランス向けのITコンサルティング案件では、月70~90万円程度の報酬単価が相場の目安となっています。
したがって独立後のITコンサルタントの年収は、単純計算で約840~1080万円といえるでしょう。
次に、会社員のITコンサルタントと年収を比較してみます。2023年4月のOpenworkのデータから、代表的な総合・ITコンサルティング企業の平均年収を以下に整理しました。
企業名 | 平均年収 |
---|---|
アクセンチュア | 約870万円 |
デロイト・トーマツ・コンサルティング | 約940万円 |
PwCコンサルティング | 約960万円 |
EYストラテジー・アンド・コンサルティング | 約880万円 |
KPMGコンサルティング | 約880万円 |
野村総合研究所 | 約970万円 |
アビームコンサルティング | 約800万円 |
これらの有名企業に正社員コンサルタントとして勤める場合、800~1000万円程度の平均年収がボリュームゾーンとなっています。
以上を比較すると、フリーランスと会社員で平均年収は同じくらいといえそうですね。
実態が異なる点として、フリーランスの収入には会社員よりも上下の差が大きくなっています。月額単価約200万円といった高単価のものもあるので、実力次第ではさらに高い年収を狙うことも可能といえます。独立したITコンサルタントでは、年収2,000万円以上になる例もあり、自分の名前で案件を取れる実力があれば、高年収も期待できることが分かります。
ITコンサルの高単価案件を獲得する方法については、以下の解説記事をご覧ください。
ITコンサルタントの単価相場は?フリーランスになるメリットや将来性について解説
ITコンサルタントが独立するメリット・デメリット
ITコンサルタントが独立すると、「高い年収」「柔軟な働き方」など、独立前と比べて様々な利点があります。
3つのポイントに絞って、ITコンサルタントが独立するメリットを説明します。
そもそも、ITコンサルタントの仕事内容がどんなものか知りたいという方は「ITコンサルタントとは?仕事内容やフリーランス事情を解説」の記事をご覧ください。
ITコンサルタント独立のメリット
年収アップを狙える
年収アップを狙えることは、ITコンサルタントとして独立することの大きなメリットです。
一般的に会社員のITコンサルタントが独立した場合、独立前よりも年収が上がることが多いといわれています。その理由は、クライアントが支払う報酬金額を企業を通さずに直接受け取れることが大きいでしょう。
ただし、前述したように、プロジェクト単位での契約となるフリーランスは、案件を自らの実力と営業力で獲得できることが最低条件です。
反対に、クライアント企業が安心して仕事を任せられる実績やスキル、専門性をしっかりと伝えて営業できれば、高単価の案件を獲得し、一般的な会社員よりも高い年収を実現できる可能性があります。
自分の都合に合わせたワークスタイルを選べる
フリーランスITコンサルタントの2つ目のメリットは、ワークスタイルの自由度です。
独立したフリーランスは、働く場所や時間の面で会社員のように企業のルールに合わせる必要がなくなるため、より柔軟な働き方を実現できます。
コンサルティング業務の性質上、ヒアリングや打ち合わせ等でクライアントの都合に合わせる必要はありますが、プロジェクトによってはリモートワークや短時間勤務ができることもあります。
フリーランスITコンサルタントの中には、仕事を調整して長期休暇を取ったり、海外で仕事をしたりといったフレキシブルな働き方を楽しむ人もみられます。
成長機会を求めやすい
成長機会を求めやすいことも、プロジェクトごとに仕事を選べるフリーランスの大きなメリットです。
自分がどの案件に参画するかを自分の意思で選択できるため、キャリア設計に従って、伸ばしたい得意分野で積極的に経験を積み、腕を磨くことができます。
特定の領域や業界に対して専門性を磨くことができれば、個人の市場価値が高まります。
また、安定して高単価の案件を獲得できるようになれば、さらなるインプットや人脈づくりの時間も取りやすくなり、モチベーションも湧きやすいため、好循環となります。成長意欲の高いITコンサルタントは、独立してフリーランスになることが向いているといえるでしょう。
ITコンサルタント独立のデメリット
収入が不安定になる可能性がある
独立したITコンサルタントには、会社員時代よりも収入が不安定になるリスクがあります。
プロジェクト単位で契約を結ぶことが一般的なフリーランスのITコンサルタントは、企業側から発注を止められてしまえば収入源を失ってしまいます。
複数社から仕事を受注してリスクを分散したり、仕事をもらえるツテを確保してリスクを抑えたりする工夫が必要になるでしょう。
また、案件獲得が困難な状態が続けば、クライアントに対して立場が低くなったり、営業活動にエネルギーを消耗したりと、デメリットが大きくなってしまう可能性もあります。
財務関連の仕事が増える
ITコンサルタントが独立する3つ目のデメリットは、財務関連の仕事が増える点です。
独立するということは、開業すれば個人事業主になるということです。会社員の場合、経費の管理や確定申告、健康保険などの手続きは会社が行っているわけですが、独立すればこれらの財務管理を自ら行わなければいけません。
ただし、これらの負担を軽減する方法として、税理士を雇ったり、外部サービスを活用する方法もあります。その場合、費用がどれくらい掛かるかは事前に確認しておきましょう。
独立するITコンサルタントに必要なスキル
ITコンサルタントが独立を成功させ、継続して案件を受注するには、専門知識だけでなく実践的なスキルを身に着けておく必要があります。
ここでは、ITコンサルタントが独立するために必要なスキルを3つに絞って解説します。独立を検討している人は、これらのスキルを身に着けているか意識しておくとよいでしょう。
幅広い課題に対する要件定義スキル
ITコンサルタントとして働くうえで第一に必要なスキルは、要件定義スキルです。
外部からフリーランスのITコンサルタントを雇う企業が求めているのは、自社内にはない観点で課題を分析し、解決策を定義してくれる人材です。基本的なシステム構築の知識やスキルに加えて、幅広い領域や最新の課題に対して要件定義ができるスキルが求められるでしょう。
また、要件定義の初期段階からITソリューションの導入までを一気通貫して管理した実績があると企業にとっても信頼される要素となります。
高度な提案・交渉スキル
ITコンサルタントとして独立した場合、個人の名前で案件を獲得したうえで、提案の価値をクライアントに納得してもらう必要があり、そのための高いヒアリング力と提案力が求められます。
BtoBで契約を結ぶコンサルティングファームで働く場合よりも、求められるコミュニケーション能力のレベルは高くなるでしょう。
また、個人で案件に参画するフリーランスの特性上、クライアント企業のエンジニア、システム担当者、経営層などさまざまな立場の関係者と交渉する必要も出てきます。信頼関係を構築したり、折衝をしたりするスキルは、独立を考えるITコンサルタントにとって必須のスキルともいえますね。
プロジェクトマネジメントスキル
ITコンサルタントが独立する上で重要な3つ目のスキルは、プロジェクトマネジメントスキルです。
WBSや予算管理資料の作成、納期管理、会議のファシリテーションなど、施策を円滑に進めるためのプロジェクトマネジメントスキルは、業界を問わず幅広い企業から重宝されています。
プロジェクトマネジメントのスキルは汎用性が高いため、独立したITコンサルタントが安定して仕事を獲得するためのベーススキルとして役立つのです。
ITコンサルタントの独立に必要な準備
ITコンサルタントとして独立するには、以下3つの準備を整えることがポイントになります。
- 必要資金の確保
- 専門分野の明確化
- 案件獲得の手段を広げる
必要資金の確保
独立に必要な資金とは、事業資金と生活資金に大きく分けられます。独立後の仕事が軌道に乗るまでにかかる初期費用とランニングコスト、自分の生活にかかる費用を事前に見積もり、確保しておきましょう。
注意点として、フリーランスは実際に業務を完了してからクライアントへの請求書発行、入金にいたるまで契約のやりとりが続くため、最初の入金は独立してから数か月後になってしまう場合も少なくありません。
不測の事態に備えて、最低でも3か月分の資金を準備しておくと安心です。
専門分野の明確化
自らの専門分野を明確にしておくことも、ITコンサルタントが独立前にできる準備の一つです。案件獲得には、よほどの信頼関係の人脈がある場合を除けば、ライバルと差別化できる強みが必要だからです。
簡潔にアピールポイントを伝えられるよう、過去の実績や経歴を整理しておきましょう。
経歴に自信がない場合は、資格を取得するのも一つの手です。ITコンサルタントの資格については「ITコンサルタントの資格|仕事や転職に役立つおすすめの資格と難易度」をご覧ください。
案件獲得の手段を広げる
独立後の収入を安定させるためにやっておくべきなのが、案件獲得の手段を広げること。特に信頼が重要視されるITコンサルタントの世界では、人脈や企業とのつながりを作っておくことが重要です。
財務総合政策研究所が掲載している調査資料によれば、フリーランス回答者の65.4%が直近一年間の案件獲得先に「人脈(知人の紹介含む)」を挙げており、つながりの重要性が伺えます。
参考:財務総合政策研究所|財務省
案件獲得の手段には、クラウドソーシングやフリーランスエージェントなど他にも様々なやり方があります。人脈に自信がない方は、副業からチャレンジし、独立のリスクを取らずに少しずつ顧客との関係を作っていくこともおすすめです。
レバテックフリーランスでは、フリーランス・副業向けのコンサルティング案件を幅広くご紹介しています。「案件の種類が知りたい」「独立にかかる費用が知りたい」といった疑問もお聞きしていますので、まずはご相談ください。
フリーランスITコンサルタントの将来は明るい
ITコンサルタントの需要は、現在も拡大傾向にあり、独立後のフリーランスにとっても将来性は高いといえます。
「DX人材白書2023」によれば、DXを推進する人材の確保について、日本企業の約50%が「大幅に不足している」と回答しており、前年の約30%に比べても人材不足を訴える企業が増加してきていることが分かります。
同調査によると、DX推進人材を確保する手段について、約40%の企業がコンサルタント等の社外専門家との契約によって補っているとのこと。今後もDX推進の需要増大にしたがって、フリーランスITコンサルタントを求める企業は増加していくと思われます。
今以上に様々な業界の企業がDXに取り組むことが予想されるので、スキルのアップデートを続け、専門性を磨き続ければ、将来も仕事を継続できるでしょう。
フリーランスの職種全般について気になる方は、以下の記事もチェックしてみてください。
フリーランスとは?おすすめの職種・仕事内容・必要な準備について解説
ITコンサルタントの独立に関するよくある質問
Q. ITコンサルタントの人月単価はいくら?
独立後のITコンサルタントの人月単価は70~90万円程度が相場となります。ただし、案件の難易度や個人の成果に応じて単価は大きく異なり、高い場合で約200万円にもなる場合もあります。
Q. ITコンサルタントの最高年収はいくら?
ITコンサルタントは、外資系企業などの場合で最高年収3,000万円を超えています。新卒の最高年収でも1200万円を超えており、ITコンサルタントは高年収を狙える職業であることが分かります。
Q. ITコンサルタントの将来性は?
日本全体の見通しとして、ITコンサルタントの将来性は希望的です。業務のデジタル化に取り組む企業は年々増加しており、今後も需要の拡大が予測されるためです。
また、現在デジタル化が遅れているレガシー産業とよばれるような業界でも、新しくデジタル化に取り組むようになりつつあります。そのため単なる需要の拡大にとどまらず、コンサルティング分野の多様化・細分化が進むことも考えられます。
Q. ITコンサルタントの30代の平均年収は?
ITコンサルタントの30代の平均年収は700万円ほどといわれています。ただし、職位や業界によっても待遇はさまざまで、マネージャークラスになれば年収1,000万円を超えるケースもあります。
最後に
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※相場算出に個人情報の取得はおこないません。
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