関東ITソフトウェア健康保険組合にフリーランスは入れる?加入メリットは?

この記事でわかること
  • 関東ITソフトウェア健康保険組合にはフリーランスも加入できるか
  • 東京都情報サービス産業健康保険組合や全国健康保険協会との違い
  • ITS以外のお得な制度や追加で入った方がいい保険

「関東ITソフトウェア健康保険組合はフリーランスも入れる?」と疑問に思っていませんか。結論からいうと、加入条件を満たした法人としてであれば、可能な場合があります。しかし法人を設立したうえで「被保険者数20名以上」など複数の条件を満たし、審査を通過する必要があるため、一般的なフリーランスの人に加入のハードルは高いといえるでしょう。

本記事では関東ITソフトウェア健康保険組合(ITS)の加入条件のほか、他の健康保険や保険料の負担を減らす方法も詳しく紹介します。保険料が高くて大変、保障の少なさをカバーしたいと思う方はぜひ参考にしてください。

目次

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関東ITソフトウェア健康保険組合はフリーランスも入れる?

フリーランスが関東ITソフトウェア健康保険組合(ITS)に加入するには、法人を設立し、条件を満たしたうえで審査に通過する必要があります。主な加入条件を解説していきますが、会社員時代に入っていた人は任意継続制度がおすすめなことも知っておいてください。

ITSに加入するなら条件を満たす必要がある

関東ITソフトウェア健康保険組合に入るには、法人として以下の加入条件を満たす必要があります。2023年9月時点の主な条件は以下のとおりです。

  • 登記簿の目的欄にIT系の主要業務を記載している
  • 社会保険に1年以上加入している
  • 東京都または特定の県の全国健康保険協会に加入している
  • 被保険者が20名以上いる

IT系の主要業務とは、パッケージソフトの開発やコンピューターの販売を指します。また、特定の県には関東6県のほかに長野県や山梨県も含まれます。

関東ITソフトウェア健康保険組合は、中小規模以上のIT企業を対象としているため、加入条件や必要書類に法人を設立していることや被保険者数20名以上などの必要条件があり、フリーランスの方が加入するのは難しいケースも多いです。

最新の詳しい条件は必ず公式サイトから「ITSの加入基準」を参照してください。

任意継続ならハードルが低め

会社員時代にITSに入っていた人は、任意継続するのが良いでしょう。ITSは加入条件が厳しく、フリーランスの加入はハードルは高いからです。任意継続は以下の条件をすべて満たせばできます。

  • 退職日までに2ヶ月以上継続した被保険者期間があった
  • 退職日の翌日から20日以内にITS加入の申請をする
  • 年齢が75歳未満

提出するのは申請書1枚のみで添付書類は不要です。ITSの任意継続を利用したい方は、「任意継続被保険者について」を参照してください。

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TJKと何が違う?ITSの概要

同じIT系に東京都情報サービス産業健康保険組合(TJK)、全業種対象の組合に全国健康保険協会(協会けんぽ)があります。それぞれの違いを表にまとめました。なお、最新の正確な情報は必ずぞれぞれの公式サイトから確認するようにしてください。

  ITS TJK 協会けんぽ
加入対象となる業種 主要業務がIT系 主要業務がIT系 全業種
保険料率 一般保険料率:8.50%/
介護保険料率:2.00%
一般保険料率:8.90%/
介護保険料率:1.80%
一般保険料率:10.00%(東京都の場合)/
介護保険料率:1.82%
保険給付 付加給付あり
(出産育児付加金9万円/埋葬料付加金15万円など)
付加給付あり
(出産育児付加金10万円/埋葬料付加金36万円までなど)
法定給付のみ
高額療養費の自己負担限度額を超えたら払い戻し/
出産育児一時金/傷病手当金など
福利厚生 保養施設/旅行費補助など 保養施設/メンタルヘルス相談など 厚生施設/無料研修会など/※支部により異なる


参考:被保険者が出産したとき | [ITS]関東ITソフトウェア健康保険組合 
参考:亡くなられたとき | [ITS]関東ITソフトウェア健康保険組合
参考:健康保険の保険給付とは | [ITS]関東ITソフトウェア健康保険組合
参考:全国健康保険協会

ここからは、それぞれと比較した上での関東ITソフトウェア健康保険組合のメリット・デメリットを解説していきます。

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関東ITソフトウェア健康保険組合のメリット

関東ITソフトウェア健康保険組合(ITS)のメリットを紹介します。主な利点は保険料の安さや充実した福利厚生などです。全部で3つのメリットを具体的に解説していくので、ITSのお得さをチェックしてください。

保険料が安く、付加給付も受けられる

ITSの魅力は保険料の安さです。TJKや協会けんぽと比べて保険料率が低く、具体的にはTJKの8.90%、協会けんぽの10.00%に対し、ITSは8.50%です。事業主・被保険者ともに保険料負担が軽くなります。

付加給付が受けられるのもメリットです。病気やケガをした際にかかった費用が2万円を超えると、超過分が一部負担還元金として給付されます。法定給付以外の付加もあるので、お得感が大きいでしょう。

予防接種などの補助金がある

インフルエンザ予防接種の補助金が出るのもITSのメリットです。接種を受ける人は2,000円の補助が受けられます。実施機関の料金から2,000円の補助金額を差し引いた分が自己負担額です。

なお、補助金は年度内に1人1回のみ利用できます。年度内に2回以上利用した場合、補助金額に手数料を加えた分の請求が来るので注意してください。

福利厚生が充実している

福利厚生が豊富なのもITSの魅力です。保養施設の選択肢は多岐にわたり、通年利用できる所もあれば夏季・冬季など季節限定の所もあります。

プライベートの活動をお得に楽しめる福利厚生も多数あります。最大1万円の旅行補助や低料金で利用できるスポーツクラブなどです。仕事以外の生活を充実させたい人には嬉しい特典だといえます。

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関東ITソフトウェア健康保険組合のデメリット

加入条件が厳しいのが関東ITソフトウェア健康保険組合のデメリットです。事業内容だけでなく、被保険者の人数や平均年齢、扶養率などにも基準があります。すべてを完璧に満たすのは難しいでしょう。

加入者が多いため、保養施設や健康診断の予約が取りにくくなるケースもあるようです。ITSに加入したいフリーランスは、不便な点もあると知った上で申請をしてください。

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関東ITソフトウェア健康保険組合以外の選択肢3つ

関東ITソフトウェア健康保険組合以外の選択肢を3つ紹介します。フリーランスも何らかの保険に加入しなければなりません。国民健康保険をはじめとした制度について知りましょう。

国民健康保険

国民健康保険は市区町村が運営する制度です。被用者保険や後期高齢者医療制度に入っていない人すべてが対象で、フリーランスも多数加入しています。国民健康保険は以下4つの要素で構成されるのが特徴です。

  • 所得割…前年の所得に応じて決まる
  • 均等割…世帯の人数に応じて決まる
  • 資産割…世帯の資産に応じて決まる
  • 平等割…全世帯が一律で負担する

上記をどう組み合わせるかは市区町村の方針次第です。組み合わせ方が異なるため、当然ながら保険料は居住地により変わります。

フリーランスが入れる健康保険組合

フリーランスが入れる健康保険組合も選択肢の一つです。IT系の職種なら以下の組合に入れる可能性があります。

  • 文芸美術健康保険組合
  • 日本ネットクリエイター協会
  • 日本グラフィックデザイナー協会
  • 日本デジタルライターズクラブ
  • 東京コピーライターズクラブ

他にもフリーランスが入れる組合は多数あります。以下をご覧ください。

  • 日本シナリオ作家協会
  • NHK専属作家協会
  • 日本映画監督協会
  • 日本アニメーション協会
  • 日本インテリアプランナー協会
  • 日本ジュエリーデザイナー協会
  • いけばな協会
  • 全日本書道連盟

各組合には加入条件があります。コンテストでの入賞経験や既存会員からの推薦などです。簡単に入れるとは限らないので、気になる組合があれば詳しい条件を調べましょう。

会社員時代の健康保険の任意継続

フリーランスになる前に入っていた健康保険の任意継続も可能です。退職日の翌日から20日以内に申請すれば、最大2年間加入し続けられます。

任意継続の場合、保険料は全額自己負担になります。企業との折半がなくなるので、会社員時代より高額になる点に留意してください。ただし、国民健康保険より負担は軽いので、保険料を節約したい方は検討しましょう。

扶養に入る

家族が健康保険に加入しているなら、扶養に入るのも手です。被扶養者になれば新たに支払う保険料はなくなるので、経済的負担が軽くなるでしょう。

扶養に入れるかは年収がポイントになります。「年収が130万円未満かつ被保険者の半分以下」のような条件があるからです。高収入を得ている人は加入できないので注意してください。

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フリーランスが保険の負担を減らして得する方法

フリーランスが保険料を少なくする方法を見ていきましょう。民間の保険に加入したり、保険料が安い自治体に引っ越したりすると節税できます。負担を減らして得するポイントを押さえてください。

民間の保険に加入して節税する

民間の保険に加入すると節税につながります。所得税の控除が受けられるからです。たとえば、生命保険に入っている人は、確定申告時に控除証明書を提出すれば最大4万円が控除されます。

損害保険も一定の条件を満たせば控除の対象になります。地震保険や火災保険などです。所得控除で節税したいフリーランスは、生命保険や損害保険への加入も検討しましょう。

国民健康保険料の安い場所に引っ越す

国民健康保険料が安い都道府県に引っ越す方法もあります。都道府県の財政状況や計算方法によっては、今の居住地より大きく節約できるでしょう。

市区町村レベルでも保険料の安い地域がないか探してみましょう。同じ都道府県内でも高い自治体と安い自治体では、数倍の差が出るケースもあります。仕事に支障がなければ思い切って転居するのも選択肢の一つです。

福利厚生の充実を望むならエージェントを利用しよう

節税効果やお得感を求める方は、フリーランスエージェントを利用しましょう。営業代行や案件の提案以外のサポートもしてくれるのがエージェントのメリットです。

たとえば、レバテックフリーランスは参画者優待サービスで、引っ越しや結婚といったライフイベントの折にお祝いを提供します。人間ドックやがん健診も優待価格になるので、金銭的な余裕が生まれやすいです。

節税や福利厚生で生活をより楽に豊かにしていきたい方は、ぜひレバテックフリーランスにご相談ください。

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フリーランスが追加で入っておくべき保険

フリーランスが追加で入った方がいい保険があります。以下をご覧ください。

  • 所得補償保険
  • 就業不能保険
  • 賠償責任保険

所得補償保険と就業不能保険は、ケガ・病気による収入減少に備える制度です。フリーランスは会社員と違い傷病手当金が出ません。万が一のときに収入が途絶える恐れがあるので、加入しておくのが賢明です。

仕事上のトラブルに備え、賠償責任保険にも加入するのが望ましいです。アクシデントによる納期の遅れや情報流出のリスクは誰にでもあり得ます。自分の身を守るため、あらかじめ損害をカバーする手段を講じましょう。

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関東ITソフトウェア健康保険組合とフリーランスに関するよくある質問

フリーランスにとって気になる関東ITソフトウェア健康保険組合の疑問をまとめました。医療費の自己負担額や扶養率などについて回答しています。ITSの制度への理解がさらに深まるので、ぜひご覧ください。

Q. ITSでは医療費の自己負担額は何割ですか?

70歳未満の場合、ITSの医療費の自己負担額は3割です。70歳~75歳未満の人は2割負担が基本で、現役並みに稼いでいるなら3割となります。被扶養者も年齢に応じて自己負担額が2割~3割になるのがポイントです。

Q. ITS加入に年齢制限はありますか?

ITSに入るには、被保険者の年齢が加入者平均を大きく上回らないようにする必要があります。2023年4月時点でのITS被保険者の平均年齢は37.5歳です。年齢以外にも報酬月額や税金の滞納の有無など、加入に際して考慮すべき点は多くあります。

Q. ITSの扶養率はどれくらいですか?

2023年7月時点でITSの扶養率は0.46です。被扶養者になるには、以下の条件を満たす必要があります。
 

  • 被扶養者の範囲(3親等以内の親族)に入っている
  • 対象者が主に被保険者の収入で生活している
  • 日本国内に住んでいる

※本記事は2023年9月時点の情報を基に執筆しております。

最後に

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