個人事業主が自宅兼事務所で働くには?方法やメリット・デメリットを解説 | レバテックフリーランス
個人事業主が自宅兼事務所で働くには?方法やメリット・デメリットを解説
個人事業主として独立を考えている方の中には、事務所を借りるか、自宅兼事務所にするか悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
この記事では、個人事業主が自宅を事務所にする方法について詳しく説明します。自宅を事務所にする際のメリットやデメリット、確定申告における家事関連費の計上方法についても解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
個人事業主が自宅を事務所にする方法
自宅を事務所にする場合、賃貸と持ち家でそれぞれ方法が異なるため、下記で詳しく説明します。
賃貸の場合
賃貸物件を事務所として利用する場合、まずは賃貸契約書を確認しましょう。賃貸契約書の使用目的の欄に、「居住のみを目的とする」との記載があれば、自宅を事務所として利用することはできません。
契約書の規定を守らずに利用していると、違約金の支払いや退去を命じられる可能性もあるため注意しましょう。
とはいえ、相談をすれば認めてもらえるケースもあり得るので、自宅を事務所として使いたい場合は、大家さんや不動産会社に一度相談してみると良いでしょう。
持ち家の場合
持ち家を事務所として利用する場合は、賃貸のように誰かに許可を得る必要はありません。
しかし、持ち家の面積のうち、事業で利用している部分の割合が50%以上であると、住宅ローン減税(住宅借入金等特別控除)が適用されなくなるので注意が必要です。
また、分譲マンションの場合は、必ずマンションの管理規約を確認するようにしましょう。他の居住者の共同生活に支障をきたす可能性があるため、マンションを事務所として利用することは、禁止されていることが多いです。
参考:
No.1211-1 住宅の新築等をし、令和4年以降に居住の用に供した場合(住宅借入金等特別控除)|国税庁
建物の区分所有等に関する法律|e-Govポータル
自宅をオフィスに!個人事業主が自宅兼事務所で働くメリット
個人事業主が自宅を事務所として利用する場合のメリットは下記の通りです。
- コストを削減できる
- 通勤時間を減らせる
- 作業空間を自分でカスタマイズできる
それぞれ詳しくご紹介します。
費用がかからない
自宅を事務所として使うメリットには、費用がかからないことが挙げられます。
自宅とは別に事務所を借りるとなると、毎月の家賃に加え、光熱費や通信費などの費用が別途かかります。しかし、自宅兼事務所であれば、これらの費用が必要ないため、開業時の負担を減らすことが可能です。
また、浮いた費用は、事業に必要な設備に投資したり、運転資金に回したりできます。
通勤時間を減らせる
自宅を事務所として使うメリットには、通勤時間を減らせることもあります。通勤時間がなくなることで、作業時間を確保できるだけでなく、家族との時間や趣味の時間なども確保しやすくなります。
また、空いた時間で勉強や副業を行うことで、スキルアップにもつなげられるでしょう。
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事務所を探す必要がない
自宅を事務所として使うメリットには、事務所を探す必要がないことも挙げられます。
エリアや広さ、予算など、希望の条件に合う事務所を見つけるのは簡単ではなく、時間もかかります。しかし、自宅を事務所にすれば、そうした手間がなくなり、すぐに事業を始めることができるでしょう。
自宅兼事務所の落とし穴? 個人事業主が知っておきたいデメリット
自宅兼事務所にはさまざまなメリットがある一方で、いくつかのデメリットもあります。下記で詳しく紹介します。
仕事とプライベートの切り分けが難しい
自宅兼事務所のデメリットとして、仕事とプライベートの境界線が曖昧になりやすい点が挙げられます。
たとえば、仕事中に家事や趣味の道具が目に入ってしまい、集中力が途切れてしまうことがあるかもしれません。また、仕事が終わった後も、パソコンや書類がすぐそばにあるため、気持ちが休まらず、常に仕事のことを考えてしまうこともあるでしょう。
人との交流が減りやすい
自宅兼事務所のデメリットとして、仕事で外を出歩く機会が少なくなるため、人との交流が減りやすくなることも挙げられます。
外部からの刺激が少なくなると、ストレスが発散しづらくなったり、新たなアイデアが浮かびにくくなったりする可能性があります。
取引先からの信用を得にくい
自宅を事務所にするデメリットとして、取引先からの信用を得にくくなることもあります。取引先によっては、セキュリティ上の懸念から、自宅で業務を行うことを好ましく思わない場合があるでしょう。
また、対面での商談や打ち合わせが多い業種では、自宅で行うより、専用のオフィスを構えている方が、事業の信頼性や安定感をアピールできる可能性があります。
【確定申告】自宅兼事務所で働く個人事業主は家事按分ができる
自宅を事務所としている場合は、確定申告の際に、家賃や光熱費の一部を経費として計上することができます。この割合の計算を家事按分と呼びます。
家事按分の対象となる項目
家事按分の対象となる主な項目は下記のとおりです。
- 家賃
- 光熱費(電気代・ガス代・水道代)
- 通信費
- 自動車関連費
ただし、家事按分は、あくまでも仕事で実際に使用した分でなければいけません。計上する額があまりに大きい場合は、税務署から指摘を受ける可能性があるため、根拠となるデータや領収証はしっかりと保管しておくようにしましょう。
家事按分をする際の計算方法
家事按分の計算方法は、主に以下の2つがあります。
計算方法 | 面積比による計算 | 使用時間による計算 |
---|---|---|
概要 | 仕事部屋の面積が、自宅全体の面積に占める割合を算出して按分する | 1週間のうち、仕事で使用した時間が、全体の時間に占める割合を算出して按分する |
メリット | 計算が簡単である | 仕事時間や頻度を反映できる |
デメリット | 仕事時間や頻度を反映できない | 記録をつけるのに手間がかかる |
たとえば、家賃が10万円、仕事部屋の面積が10㎡、自宅全体の面積が50㎡の場合、面積割合は20%(10㎡ ÷ 50㎡)となるため、家賃のうち2万円を経費として計上できる可能性があります。
家事按分を活用することで、税負担の軽減につなげることができます。しかし、計算方法を誤ると、税務調査で指摘を受ける可能性もあるため、不安な場合は税理士に相談することをおすすめします。
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家事按分について詳しく知りたい方は、下記の記事も参考にしてみてください。
【副業の確定申告】家賃や光熱費を経費にする家事按分とは?【図解付き】
※本記事は2024年7月時点の情報を基に執筆しております。
最後に
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