【レバテック開発部に聞いた】ITエンジニアにおすすめの本18選! | レバテックフリーランス
【レバテック開発部に聞いた】ITエンジニアにおすすめの本18選!
SNSや友人との会話の中で、ITエンジニアにおすすめの本を聞いたことはあっても、種類が多くてどれを読めばいいのか迷った経験がある方もいるのではないでしょうか。
そこで今回、レバテックフリーランスはレバテック開発部に「ITエンジニアとして活躍するうえでおすすめしたい本」についてアンケートを取りました。初級〜中級エンジニアを想定して本を選出してもらったので、ITエンジニアとしてもっとスキルをつけたい方はもちろん、ITエンジニアになりたての方もぜひ参考にしてください。
<調査概要>
調査対象:レバテック開発部に所属する正社員・業務委託
調査年月:2024年9月
調査方法:Webアンケート調査
レバテック開発部ってどんな組織?
レバテック開発部は、レバテック関連のシステムを作る開発部であり、Webサービスの開発や社内向け業務システムの構築をしている組織です。
開発手法としてはDevOpsを軸にしており、全てのチームが運用と開発の両方を担当します。所属のエンジニアはプロダクトのコードを書くのはもちろん、クラウド上でのインフラ構築や、不具合の調査・ユーザーからの問い合わせ対応なども行います。
そのため、メンバーによって関心を寄せる領域はさまざまであり、習得する技術についても特定の領域に限定されるわけではありません。チームや事業にとって必要な技術は何かを自ら考え、その時々に応じて柔軟に習得しているメンバーが多い印象です。
レバテックのサービスについて詳しく知りたい方は、下記をご覧ください。ITエンジニア向けのフリーランス事業だけでなく、プログラミングスクール「レバテックカレッジ」やIT技術者向けの情報メディア「レバテックLAB」などの運営も行っています。
SERVICE|レバテック株式会社
エンジニアになったばかりの人におすすめの本8選
上記の背景から、この記事では職種ではなくスキルごとに分けておすすめの本を紹介します。
まずご紹介するのは、レバテック開発部がITエンジニアとしてのキャリアをスタートさせたばかりの方におすすめの本8選です。
理論編・実務編・ソフトスキル編の3つのカテゴリーに分けてご紹介するので、自分が課題に感じているカテゴリーをチェックしてみてください。
理論編
理論編では、ITエンジニアに必要な基礎知識を学べる本をご紹介します。Web技術をしっかりと理解することで、エンジニアとしてキャリア形成するための基盤を作れるでしょう。
プログラムはなぜ動くのか
参考:プログラムはなぜ動くのか|日経BOOKプラス
プログラムが動くときに、CPUやメモリがどのように機能しているのかを解説する本です。特に、学生の時に情報系の学部でなかった方は、低レイヤーの知識が不足しがちかもしれません。そのような悩みを抱える方にこそ、この本がおすすめです。
それまでブラックボックスだったプロセスがクリアになることで、プログラミングをするときに、メモリなどの低レイヤーの処理にも配慮できることが増えるでしょう。
DNSがよくわかる教科書
画像引用元:DNSがよくわかる教科書|SBクリエイティブ
DNS(Domain Name System)の仕組みからDNSの運用ノウハウまで、順を追って解説する本です。ドメイン名とIPアドレスの紐づけがうまくイメージできていない方におすすめです。
DNSの簡単な設定ならこの本を読まずともできますが、この本を読むことで設定に根拠を持てるようになるでしょう。また、DNSが作られた技術的な背景も紹介されているため、知っておくと面白いかもしれません。
マスタリングTCP/IP 入門編
画像引用元:マスタリングTCP/IP 入門編(第6版)|オーム社
TCP/IPプロトコルに代表されるような、ネットワーク上でデータが流れる際のルールを、さまざまな図表を用いてわかりやすく解説する本です。
アプリケーションをクラウドでホスティングする際、ネットワーク技術の基礎を知っていれば考慮すべき点が明確になり、手がつけやすくなるでしょう。
ただ、ネットワーク領域から学ぶとその難しさから挫折してしまうことも多いので、フロントエンドやバックエンドなどを学んで、ある程度通信についてのイメージがついてからの方が読みやすいかもしれません。
実務編
実務編では、実際の業務で必要となるスキルを身につけるための本を2冊ご紹介します。
GitHubの使い方や良いコードの書き方はコードを書くうえで大切となるため、しっかりと身につけておきましょう。
GitHub実践入門
画像引用元:GitHub実践入門──Pull Requestによる開発の変革|技術評論社
GitHubの使い方を、実際に手を動かしながら学べる本です。プルリクエストやIssueの活用などの実践的な使い方がわかりやすく解説されています。
ソースコードのバージョン管理はITエンジニアにとって必須の技術なので、GitHub関連の本を1冊読んでおくと良いでしょう。
ただし、2014年の3月に発行された本のため、それ以降に追加されたGitHub ActionsやGitHub Copilot、GitHub for mobileなどの機能については記載されていないので注意してください。
良いコード/悪いコードで学ぶ設計入門
参考:良いコード/悪いコードで学ぶ設計入門|技術評論社
タイトルの通り、良いコードと悪いコードがどのようなものか解説する本です。悪いコードの特徴を整理することで、自ずと良いコードがどういうものかを理解することができるため、保守性の高いコードを書けるようになるでしょう。
刊行年が新しく、翻訳でもないため読みやすいと感じる方も多いかもしれません。
関連して、リファクタリングにも興味がある人は『リファクタリング(第2版)』と併せて読むのもおすすめです。
ソフトスキル編
技術的なスキルだけでなく、コミュニケーション能力や学習方法などのソフトスキルも、エンジニアとしてのキャリアを築く上で大切です。ここでは、これらのスキルを身につけるのにおすすめの3冊をご紹介します。
「技術書」の読書術
参考:「技術書」の読書術|SE Book
技術書の選び方や読み方を教えてくれる本です。ちなみに、この本は翔泳社が行っている「ITエンジニア本大賞2024」の特別賞にも選ばれています。
この本を読めば、技術書の内容を効果的・効率的にインプットできるようになるでしょう。
アジャイル開発などで使われる「狩野分析法」を用いて、読む本を優先づけるといった興味深い方法も紹介されています。この記事で紹介した本を「早速どれから読もうか」と迷っている方は、ぜひこの一冊を手に取ってみてください。
達人プログラマー
参考:達人プログラマー(第2版)|オーム社
プログラミング言語や技術の習得ではなく、ソフトウェア開発者としてどのように経験を積み、生産性を高めていくかに重点を置いている本です。
この本では理論のみに留まらず、実際の開発現場で役立つ具体的なテクニックも紹介しているため、中級エンジニアや上級エンジニアにとっても新たな発見があるでしょう。
エンジニアのキャリアや人生論について興味がある方は、『情熱プログラマー』『SOFT SKILLS』を併せて読むのもおすすめです。
世界一流エンジニアの思考法
画像引用元:noteでも大人気! 米マイクロソフトのエンジニアが放つ最前線の仕事術|文藝春秋BOOKS
一流企業のプログラマーが何を意識して開発しているのか、生産性を高めるためにどういうマインドセットで開発しているかを学べる本です。
思考法はすぐに実務に活かせるものではないですが、日々の行動に除々に変化をもたらし、生産性アップにつなげられるでしょう。
もっとスキルをつけたいエンジニアにおすすめの本10選
ここからは、ITエンジニアとしてさらなるスキルアップを目指す方におすすめの本を、下記のカテゴリーに分けてご紹介します。
- 理論編
- 実践編(SRE)
- 実践編(システム設計)
- 実践編(その他)
実践編では、レバテック開発部内で特に関心の高かった「SRE」と「システム設計」について、それぞれのカテゴリーを設け、より深く掘り下げて解説していきます。
理論編
ここでは、基礎をさらに掘り下げ、高度な技術力を身につけるのに役立つ本を2冊ご紹介します。
ふつうのLinuxプログラミング
参考:ふつうのLinuxプログラミング 第2版|SB Creative
C言語で簡単なコマンドを作りながら、Linuxの仕組みをシンプルに学べる本です。
普段、Linuxや低レイヤーの技術に触れる機会は少ないが、OSの仕組みをより深く理解したいと考えている方や、なんとなくファイルI/Oやネットワーク操作を行っているが、実際にシステムがどう動いているかを知りたい方におすすめです。
なんとなく知っている用語の背景をきちんと知ることで、システムプログラミングにおける視野を広げられるでしょう。
問題解決力を鍛える!アルゴリズムとデータ構造
画像引用元:問題解決力を鍛える!アルゴリズムとデータ構造|講談社BOOK倶楽部
プログラミングにおいて効率的な処理をするために、どういったアルゴリズムを選べばよいかを学べる本です。
実際に仕事でどのように使うのかという視点で書かれているため、「アルゴリズムを学びたいけど、いまいち自分ごととして捉えられない…」と感じている方のヒントになるかもしれません。
数学に自信がない方には、アルゴリズムにおける数学的知識が丁寧に解説されている『問題解決のための「アルゴリズム×数学」が基礎からしっかり身につく本 』がおすすめです。
実践編(SRE)
ここでは、サイトリライアビリティエンジニアリング(SRE)のスキルを磨くための本をご紹介します。SREとは、システムの信頼性を高めるために、ソフトウェアツールを活用して、インフラのコード化や、それによるタスクの自動化などを行う方法です。
レバテック開発部ではDevOpsの実践の一つとしてSREに取り組んでおり、SREでの活動を通じて、事業に向き合う開発体制を整えています。
DevOpsは、開発チームと運用チームが連携し、高品質なソフトウェアを迅速に提供するための文化やプロセス、ツールの活用方法のことです。一方、SREは、システムの信頼性とパフォーマンスを確保しながら、迅速なリリースを可能にするための具体的なエンジニアリング手法やプラクティスを提供することを指します。
SREサイトリライアビリティエンジニアリング
参考:SRE サイトリライアビリティエンジニアリング|オライリー・ジャパン
Googleが提唱した「SRE」について、GoogleのSREチームの主要メンバーによって書かれた本です。
アプリケーションエンジニアとして、将来的にスタンダードスキルになるSREの技術を身に着けたい方におすすめです。
ただし、大きくて分厚い本であるため、すべてを理解するには根気がいるかもしれません。
実際にGoogleが提唱しているSREの内容が知りたい方は、下記をご覧ください。
サイト信頼性エンジニアリング(SRE)|Google Cloud
オブザーバビリティ・エンジニアリング
参考:オブザーバビリティ・エンジニアリング|オライリー・ジャパン
SREの実践方法の一つである「オブザーバビリティ(可観測性)」について詳しく書かれた本です。オブザーバビリティとは、予期せぬ出来事が起きた際に「なぜそれが起きたのかを推測・把握する能力」を指します。
この本では、なぜオブザーバビリティが必要なのか、どのように役立てるかを学べます。
『入門 監視』と併せて読んで、監視とオブザーバビリティの違いをよく理解するのもおすすめです。
システム運用アンチパターン
参考:システム運用アンチパターン|オライリー・ジャパン
この本では、エンジニアがチームにDevOpsを導入するための方法を紹介しています。この本を読めば、自分の行動がアンチパターンに陥っているかどうかを認識し、改善につなげることが可能になります。
システム運用をしていて、「なんかうまくいってない気がする」という方や、本の概要を見てキーワードにビビッときた方におすすめです。
『システム運用アンチパターン』の概要は下記を参照してください。
システム運用アンチパターン|O'Reilly Japan
実践編(システム設計)
ここでは、システム設計の手法を学べる本をご紹介します。システム設計は、ソフトウェアの品質や保守性を大きく左右する大切な要素です。
レバテック開発部では、すべてのエンジニアがシステム設計に関わっています。また、事業視点を持ったエンジニアが多く、事業からの要望に柔軟に対応できる変更しやすいコードを目指しているため、システム設計は特に関心の高い領域となっています。
「実践ドメイン駆動設計」から学ぶDDDの実装入門
参考:「実践ドメイン駆動設計」から学ぶDDDの実装入門|SE Book
レバテック開発部では、事業領域の拡大に伴いドメインが広く複雑になったことから、ドメイン駆動設計(DDD)を取り入れています。DDDとは、ソフトウェアを特定の業務知識(ドメイン知識)に基づいて設計する手法です。これにより、個々人のドメイン知識の不足を補い、チームとしてサービス品質と開発効率を高く維持することにつなげています。
この本は、『エリック・エヴァンスのドメイン駆動設計』の内容を重要な部分に絞って紹介しており、システムに関わる業務や人への理解度を上げられるでしょう。
「DDDてアーキテクチャ?」「DDDを利用すると何がいいの?」といった疑問を持っている方におすすめです。
現場で役立つシステム設計の原則
参考:現場で役立つシステム設計の原則|技術評論社
オブジェクト指向プログラミング(OOP)とDDDの実践的なアプローチを解説する本です。ソフトウェア開発における設計の重要性を示したうえで、変更を容易かつ安全に行うための具体的な技法や考え方を紹介しています。
システムを設計・実装するときに何を考え、何に気をつければ良いかわからない方におすすめです。
実践編(その他)
ここからは、SREとシステム設計以外の実践的スキルを身につけるための本をご紹介します。SQLやアジャイル開発など、自分の知りたい領域の本を見つけてみましょう。
プログラマのためのSQL
画像引用元:プログラマのためのSQL 第4版 すべてを知り尽くしたいあなたに|翔泳社
SQLについて書かれている本の中で、トップクラスに分厚くて重い本です。SQLの考え方についてちょっとわからなくなった時に、目次を見て「何か書いてないかな」と探す、といった用途で使うのがおすすめです。
実際に手を動かして学びたい方は『SQLパズル』もおすすめです。
システム設計の面接試験
画像引用元:システム設計の面接試験|ソシム
要件定義から、キャッシュや負荷分散などのアーキテクチャ設計まで網羅している本です。
システム設計における基本が学べるほか、スケーラビリティを考慮した設計方法についての理解も深めることができます。
変更用意性やDDDといった文脈ではなく、ゼロイチでシステムを作るためのシステム設計やアーキテクチャの基礎について学びたい方や、高負荷な環境や大規模システムの設計に関する知識を身に付けたい方におすすめです。
This is Lean
画像引用元:This is Lean 「リソース」にとらわれずチームを変える新時代のリーン・マネジメント|翔泳社
アジャイルの関連プラクティスである「リーン(Lean)=無駄の少ない状態」とはどういうものかを解説する本です。リーン開発において大切な、リソース効率とフロー効率について、身近な例を用いて解説しているため理解しやすいです。
事前にLean開発について、Webの記事でも良いので触れておくと内容が入ってきやすいでしょう。
なお、レバテックではフロー効率の観点から、アジャイル開発手法の一つであるスクラム開発を採用しています。スクラムマスターとして業務に取り組んでいる方や、スクラムマスターを目指している方には、『エッセンシャルスクラム』もおすすめです。
レバテック開発部はテックブログを運営しています!
ここまで読んでくれた方の中には、本の活用以外にも知識をインプットする方法を探している方もいるのではないでしょうか。
そんな方におすすめしたいのが、レバテック開発部が運営しているテックブログです。レバテックで行われているさまざまなエンジニアリングの挑戦を紹介しています。最近では、「VoLT」という、レバテックのデザインシステムを開発した背景や構築の仕方、運用方法などを紹介しています。
中には、特定の分野に特化したおすすめの本を紹介している記事もあるので、ぜひご覧ください。
データベースを勉強したいあなたに送る技術書17冊(+11冊1講義7link)|レバテック開発部
また、今回の記事内で紹介した本は、この先エンジニアとして働く方にとって何年先も役に立つであろう本ばかりです。いつでも見返せるように、ぜひブックマークしておくと良いでしょう。
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最後に
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