確定申告で12月の報酬が1月支払いの時、フリーランスの対応は?

12月分の売上が1月支払いであっても、フリーランスは前年の収入として確定申告を行います。

この記事では、個人事業主が迷いがちな年をまたぐ売上・経費の処理についてさらに解説します。会計の疑問を分かりやすく説明するので、確定申告に不安のある方は、ぜひお役立てください。

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12月分の売上は1月支払いでも前年の収入になる

12月の仕事の支払い日が1月だったとしても、12月に確定している収入は12月分の売上として処理します。仕事をした日や納品日を基準に収入を計上するのが基本だからです。

つまり、翌年に売上金の支払いがあったとしても、前年にした仕事の報酬は前年分の収入として扱います。国税庁も以下のように説明しています。

その年において収入すべき金額は、年末までに現実に金銭等を受領していなくとも、「収入すべき権利の確定した金額」になります。したがって、実際に金銭等を受領したか否か、また、代金を請求したか否かは関係がありません。 例えば、その年の12月20日に商品を売って、その代金は年を越して翌年1月10日に受け取ったような場合には、商品を売ったその年の収入になるということです。

引用元:No.2200 収入金額とその計算


確定申告では、1月1日から12月31日までの所得を税務署に報告します。そのため、12月と1月どちらの売上とするかによって、納税時期が1年異なることになります。12月に計上すべき売上を1月分に計上してしまうと、納税額を誤ってしまうので注意しましょう。

12月分の経費は1月支払いでも前年の経費になる

経費も未払いであっても12月に支払いが確定しているものは、12月に計上しましょう。現金の入金・出金に関係なく、権利や義務が発生した時点で会計処理を行うことを「発生主義」といいます

国税庁も「必要経費の算入時期」に関して以下の文章を挙げており、多くのフリーランスが発生主義にもとづき会計を行っています

その年に支払った場合でも、その年に債務の確定していないものはその年の必要経費になりませんし、 逆に支払っていない場合でも、その年に債務が確定しているものはその年の必要経費になります。

引用元::No.2210 やさしい必要経費の知識|国税庁

源泉徴収税もその年の確定申告に含める

売上金の支払いが1月でも、12月の仕事の源泉徴収はその年の確定申告に含めると還付を受けられます。

このとき、取引先が作成する支払調書とのずれを気にする人もいるでしょう。フリーランスの帳簿は発生主義で作成しますが、支払調書は実際の支払日をもとに作成されることが多いからです。

フリーランス側の帳簿と支払調書で取引額が1ヶ月分ずれることになりますが、税務上問題ないとされています

なお、支払調書は取引先が作成し税務署に提出する書類です。フリーランスに渡す義務はないので送付されないこともありますが、支払調書なしで確定申告をして構いません。

支払調書を確認できない場合に備えて、源泉徴収された金額は自分自身で把握しておきましょう。

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フリーランスの確定申告でよくある失敗とミスを防ぐポイント

確定申告では、各種控除の適用漏れや誤り、書類の不足といったミスが起こりがちです。ミスがあると税務署から指摘されて修正が必要になることがあります。

指摘されなくても自分が損をすることもあるので、十分に気をつけて申告を行いましょう。フリーランスによくあるミスを紹介するので、正しく確定申告をする参考にしてください。

確定申告のよくある失敗

確定申告では、次のような失敗が起こりがちです。

  • 書類の不備
  • 所得の申告漏れ
  • 医療費控除の計算ミス
  • 各種控除の適用誤り
  • 各種控除の適用漏れ

書類の不足はありがちな失敗です。源泉徴収票や収支内訳書がない、などのミスが多いのであらかじめ必要な書類を確認しましょう。控除を利用する際は、それぞれの控除証明書も必要になります。

また、副業収入や国外所得の申告漏れにも気をつけましょう。生命保険の満期金や一時金、公営競技(競馬など)で得た高額の払戻金についても、一時所得として申告する必要があります。

医療費控除に関しては、対象とならない費用を加算するミスがあります。病院での治療費や医薬品の購入代金は対象となりますが、美容目的でかかった歯医者の治療費などは対象外です。

また、本来適用対象ではない控除を申告しないように注意しましょう。たとえば、配偶者控除は合計所得金額が1,000万円を超えると受けられません。

反対に、基礎控除や扶養控除の記載が漏れていると自分が損をしてしまいます。本人の損失になるミスは税務署からの指摘がないので、自分自身で気をつけるようにしてください。

確定申告のミスを防ぐポイント

確定申告のミスを防ぐには、次のような点を意識しましょう。

  • 毎月の帳簿管理を行う
  • 医療費の請求書や保険料控除証明書をまとめておく
  • スケジュールに余裕を持って行動する
  • 税理士に依頼する

確定申告では1年分の収入や経費を計算しますが、まとめてやると時間がかかります。ミスを減らすためにも、月に一度は帳簿付けを行いましょう。

また、医療費の請求書や領収書といった書類も、確定申告で困らないよう日頃からきちんと保管しておきます。

取引先が多く自分で管理しきれない場合は、税理士に依頼する手段もあります。ただ、税理士に依頼する場合は費用がかかる点に注意が必要です。目安として、売上高が1,000万円を超えたら節税対策のためにも税理士に相談すると良いでしょう

確定申告に誤りがあった場合の修正方法

確定申告の期限内に誤りに気づいた場合、申告書を作り直し期限までに税務署に提出します。期限を過ぎていた場合は、以下を行います。

  • 更正の請求
  • 修正申告

更正の請求は税額を多く申告していた際に行う手続きで、請求書を提出して税務署に認められれば還付が行われます。手続きが行えるのは申告期限から5年以内です。

修正申告は税額を少なく申告していた際に行う手続きで、税務署に修正申告書を提出します。税務署からの指摘を受ける前であれば、延滞税はかかりますが過少申告加算税は課されません。

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フリーランスの確定申告に関するよくある質問

確定申告に関するよくある疑問を答えます。具体的には、そもそも確定申告の対象になる条件や、いつからいつまでの収入が対象になるのかなどです。売上を計上するタイミングについても紹介するので、確定申告の疑問を解消していきましょう。

Q. 所得がいくらになると確定申告の対象になる?

フリーランスの場合、1年間の収入から経費を差し引いた所得が48万円以上になると確定申告が必要です。また、本業とは別に株式投資や不動産投資で利益を得ている場合も確定申告の対象となります。

Q. 個人事業主の確定申告はいつからいつまでの収入が対象?

確定申告では、1月1日から12月31日に生じた所得額とそれにもとづく所得税額を報告します。12月31日を迎えなければその年の収入は集計できないため、実際に申告を行う期間は翌年の2月16日から3月15日の間です。

Q. 12月の売上が1月支払いの場合はどうする?

フリーランスは現金の入金・出金に関係なく、権利や義務が生じた時点で会計処理を行います。そのため、1月支払であっても、12月に確定している収入は12月の売上として処理します。経費も同様です。

※本記事は2023年6月時点の情報を基に執筆しております。

最後に

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