組み込みエンジニアはやめとけと言われる理由!年収や将来性、なる方法も | レバテックフリーランス
組み込みエンジニアはやめとけと言われる理由!年収や将来性、なる方法も
組み込みエンジニアについて調べるうちに「やめたほうが良い」という情報を見て、転職活動をするか迷っている方もいるでしょう。
本記事では、組み込みエンジニアがやめとけと言われる理由を詳しく解説します。また、この職種に向いていない人の特徴や年収、将来性についてもまとめました。未経験から組み込みエンジニアを目指す方法も紹介しているので、組み込みエンジニアに興味がある方は、ぜひ最後までお読みください。
目次
組み込みエンジニアはやめとけと言われる理由6つ
数あるIT職種の中でも、「組み込みエンジニアはやめとけ」と言われることがあります。どのような理由か、詳しく見ていきましょう。
人手が不足している
組み込みエンジニアは人材不足が深刻であり、それが個々のエンジニアの負担増につながっていることが、やめとけと言われる理由です。
詳しくは後述する「必要なスキルの習得難易度が高い」で解説しますが、組み込みエンジニアはソフトウェアとハードウェア両方のスキルが必要で、学ぶ内容が広範です。組み込みエンジニアに興味をもっても、この広範なスキルセットを身につける自信がないという理由で諦めてしまう人もおり、若手エンジニアの参入が少ない傾向にあります。
また、経験豊富なベテランエンジニアは高齢化し、引退していく人も少なくありません。
納期が厳しい
組み込みエンジニアの仕事はタイトなスケジュールで組まれることが多いことが、やめとけと言われる理由です。こちらも後述の「変更やバグの修正が多い」で詳細を解説しますが、プロジェクトの途中でクライアントから変更の要望があり、タイトなスケジュールの中で対応しなければならないケースも多いです。
過密なスケジュールで毎日を過ごしていると、疲労がたまってモチベーションや仕事の効率、品質の低下などにつながり、評価が悪くなる可能性があります。
変更やバグの修正が多い
組み込みエンジニアの仕事では、クライアントからプロジェクトの途中で仕様変更を依頼されることがあるのも、やめとけと言われる理由です。場合によっては、これまで開発してきたシステムを大幅に変更したり、一から作り直さなければならなかったりすることもあります。
また、バグが発生すれば、早期に修正しなければなりません。
計画通りに進まないプロジェクトは、モチベーションの低下や疲労の蓄積を引き起こす可能性があるでしょう。
残業や休日出勤が多い
組み込みエンジニアは、残業や休日出勤が多いために、やめとけと言われることもあります。組み込みエンジニアの残業や休日出勤が多い理由は、前述した人手不足や納期の厳しさ、仕様変更・バグの修正対応などによるものです。
厚生労働省の「毎月勤労統計調査 令和6年11月分結果」では、一般労働者の所定外労働時間の平均は約14時間でした。一方、組み込みエンジニアに絞った所定外労働時間は算出されていないものの、約28時間であると言われています。
参考:毎月勤労統計調査 令和6年11月分結果|厚生労働省
必要なスキルの習得難易度が高い
前述の通り、組み込みエンジニアに求められるスキルは広範にわたり、なおかつ専門的な内容でもあります。ハードウェアとソフトウェアの両方に精通していることが求められ、さらに従事するプロジェクトの業界や製品に関する深い知識も必要です。
さらに、組み込みエンジニアが活躍することの多いIoTの分野は最新技術も続々と登場しており、継続的な勉強も必要で学習難易度が高いと感じてしまう人は少なくありません。
組み込みエンジニアに必要なスキルについてより詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
組み込みエンジニアとは?仕事内容や必要なスキル、将来性について解説
新たな技術を身につけても評価されにくいこともある
組み込みエンジニアには広範な専門知識が必要とお伝えしましたが、新しい技術を習得しても必ずしも評価に反映されない現状も、やめとけと言われる一因となっています。IoTの分野では最新技術が登場し、積極的に採用する企業は多いですが、すべての企業がそうではありません。
既存の技術を駆使して開発・運用をする企業もまだまだ多いのが実情です。そういった企業では、新しい技術を身につけたとしても活かせる場面は少ないといえるでしょう。
自分の活躍したい分野に対してアンテナを張り、どういうスキルを身につけるべきか、どういった企業でなら習得したスキルを評価してもらえるかを考慮することが大切です。
組み込みエンジニアに向いていない人の特徴
ここでは、組み込みエンジニアに向いていない人の主な特徴を紹介します。どういった特徴か、詳しく見ていきましょう。
機械工学が苦手な人
組み込みエンジニアが開発する組み込みシステムは、機械や電子機器と密接に関係しているため、機械工学の知識が不足していると業務遂行が困難になるでしょう。
たとえば、機械的な制約を考慮せずにソフトウェアを設計してしまうと、プロジェクトの遅延や品質低下を招く可能性があります。
組み込みエンジニアを目指す場合には、機械工学への苦手意識をなくし、しっかり知識を身につけてから就活に臨みましょう。
サービスやアプリ開発に興味がある人
組み込みエンジニアに向いていない人は、サービスやアプリ開発に興味がある人も挙げられます。組み込みエンジニアは、家電製品や自動車など、特定の機器に組み込まれるソフトウェアを開発する職種です。一方、サービスやアプリを開発するエンジニアは、Web技術やモバイル技術を用いて、さまざまなサービスやアプリを開発する職種です。
自分の携わりたい製品・サービスが何なのか明確にしたうえで、どの職種を目指すか決めると良いでしょう。
組み込みエンジニアの年収は約730万円!
レバテックが扱っている求人・案件一覧をもとに組み込み・制御エンジニアの平均年収を算出したところ、約730万円という結果になりました。これは、レバテックの利用者が参画した案件データから、稼働日数が5日のものに絞って案件単価を算出したものです。年収の算出にあたっては、ひと月の案件単価に12ヶ月を乗じています。(2025年3月時点)
厚生労働省の「令和4年賃金構造基本統計調査」の一般労働者の平均賃金から平均年収(12ヶ月分)を算出すると、約384万円なので、年収はやや高めといえるでしょう。
なお、レバテックフリーランスでは組み込みエンジニア向けの求人・案件を多数取り扱っています。詳細を確認したい方は以下のページをご覧ください。
組み込みエンジニアの求人・案件一覧>
参考:令和4年賃金構造基本統計調査|厚生労働省
オワコンって本当?組み込みエンジニアの将来性
組み込みエンジニアはオワコンと言われることがありますが、実際には将来性は明るいと考えられます。組み込みエンジニアの将来性を示す主な要因について、詳しく見ていきましょう。
IoTの普及により需要が増加している
IoTデバイスは日常生活のさまざまな場面に浸透し、その開発と保守には高度な組み込みシステムの知識が欠かせないために、組み込みエンジニアの需要が大きく高まっています。
総務省の「デジタルで支える暮らしと経済」によると、世界のIoTデバイス数は2020年時点で約253億台だったのに対し、2023年には約341億台にまで成長しています。
※総務省「デジタルで支える暮らしと経済」をもとに当社で作成
また、同資料では今後、医療やコンシューマー、産業用途、自動車・宇宙航空などでの高成長が予想されています。
参考:デジタルで支える暮らしと経済|総務省
AI搭載の組み込みシステムの実用化が進んでいる
AIを搭載した機器や自動車などが普及していることも、組み込みエンジニアの将来性が期待できる理由です。AI搭載の機器としては、エアコンや調理家電などが挙げられるでしょう。
また、総務省の「進化するデジタルテクノロジーとの共生」では、AIの発展により、サービスロボットや自動運転などの開発が進んだことが分かります。
参考:進化するデジタルテクノロジーとの共生|総務省
人材不足の企業が中途採用に力を入れている
組み込みエンジニアの需要が高まる一方で、企業が望む高いスキルを持つ人材の供給が追いついていないのが現状です。そのため、多くの企業が中途採用に力を入れています。
スキルの高さに見合った高水準の給与を設定している企業も少なくありません。組み込みエンジニアとして少なからず経験を積んでいれば、転職をしたくなったときにも転職先に困る可能性は低いといえるでしょう。
未経験から組み込みエンジニアになるには
組み込みエンジニアは専門性の高い職種ですが、未経験からでも目指せます。どのような方法で目指せば良いのか、具体的なステップを紹介します。
プログラミングスキルを習得する
組み込みエンジニアになるためには、組み込みシステム開発で主に使用するC言語やC++などのプログラミング言語を重点的に学びましょう。
プログラミングスキルを習得するための方法には、以下のようなものがあります。
- Udemy、Courseraなどオンライン学習プラットフォームの活用
- 日本プログラミングスクールやWinスクールなどプログラミングスクールへの通学
- 参考書を活用した独学
- オープンソースプロジェクトへの参加
どの学習方法があっているかは個人によります。勉強をしてもなかなか知識が定着しない方は学習方法が合っていない可能性があるので、別の方法を試してみましょう。
何らかのエンジニア職種で実務経験を積む
プログラミングスキルを習得したら、実務経験を積みます。組み込みエンジニアとして働く際に活用することの多い、C言語やC++、ネットワーク関連のスキルを活かせるエンジニア職種で経験を積むのがおすすめです。
これらを活かせる職種は数多く、代表的なものとしてはパッケージソフトやソフトウェア、ゲームの開発、通信系などのエンジニアが挙げられます。
転職エージェントを活用する
プログラミングスキルを習得し、ある程度の実務経験を積んだら、組み込みエンジニアへの転職を本格的に検討しましょう。この際、転職エージェントを活用することで、より効率的に転職活動を進めやすくなります。
転職エージェントを活用するメリットには、以下のようなものがあります。
- スキルや経験に合わせた求人を紹介してもらえる
- 履歴書や職務経歴書の作成アドバイスをしてもらえる
- 面接対策や企業研究のサポートをしてもらえる
特に、IT職種を専門とする転職エージェントを選ぶことで、より的確なサポートを受けられる可能性が高まります。
※本記事は2025年3月時点の情報を基に執筆しております。
最後に
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