税理士のコンサルティング業務とは?財務・経営の違いや軌道に乗せる方法 | レバテックフリーランス
税理士のコンサルティング業務とは?財務・経営の違いや軌道に乗せる方法
従来の税務業務だけでは他社との差別化が難しく、価格競争に悩んでいる…という税理士の方は多いのではないでしょうか。
この記事では、税理士としての強みを活かしてサービスを拡大できる財務コンサルティングの概要を解説します。また、経営コンサルティングとの違いや、実施するメリット、案件を獲得するための5つのステップなどもまとめています。定型業務から脱却し、経営者の伴走者として高い付加価値を提供したい税理士の方は、ぜひ今後の事務所経営の参考にしてください。
税理士が行うコンサルティング業務の違い
税理士が行えるコンサルティング業務には、大きく分けて経営コンサルティングと財務コンサルティングの2つの分野があります。従来の税務業務だけでは差別化が困難になっている現在、これらのコンサルティング業務は税理士事務所の付加価値向上に欠かせない要素です。
各分野の業務内容について詳しく解説します。
経営コンサルティング
経営コンサルティングは、企業のビジネスモデルや組織のあり方など、経営全般に関するアドバイスや改善提案を行う業務です。税理士が持つ財務・会計の専門知識をベースにしながら、事業戦略や組織風土といった非財務面の課題にも踏み込み、経営者の意思決定をサポートします。
主な業務内容には、事業計画の策定支援、ビジネスモデルの再構築、組織体制の最適化、経営効率化の提案などが含まれます。たとえば、損益計算書や貸借対照表の数値から経営課題を見つけ出し、それを現場の業務プロセスや人員配置の改善へと落とし込んで具体的な解決策を提示するといった業務です。
経営コンサルティングでは、税務や財務の知識だけでなく、マーケティングや人事労務、組織マネジメントなど幅広い経営知識が必要になります。
経営コンサルタントについてより詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
税理士が経営コンサルタント業務を行うには?業務の違いや必要なスキルを解説
経営コンサルタントの仕事内容は?やりがいや向いている人の特徴などを解説
財務コンサルティング
財務コンサルティングは、企業の資金調達や資金管理に関する専門的なアドバイスを提供する業務です。税理士の強みである財務・会計の専門性を最大限に活用し、試算表をはじめとする「数字」とキャッシュフローといった「資金」に特化した支援を行います。
具体的には、資金調達の戦略立案や金融機関との交渉支援、キャッシュフロー改善提案などです。日々扱う財務データの緻密な分析力と税務の知識を組み合わせることで、一般コンサルタントでは真似できない、客観的で価値の高いサービスを提供します。
経営コンサルタンティングも魅力的ですが、税理士が既存スキルを活かして即座に差別化と高単価を狙うなら、財務コンサルティングから始めるのがおすすめです。これは、日々の顧問業務を通じて最新の試算表データと顧客との信頼関係をすでに持っているため、初期分析の手間を省き、タイムリーで価値の高い提案ができるからです。この強みを活かせる領域だからこそ、価格競争から脱却し、高単価でも即決されやすくなります。
税理士が提供する財務コンサルティングの業務内容
税理士による財務コンサルティングは、企業の財務面における課題解決を目的とした専門的なサービスです。従来の税務業務(過去の業績報告)とは異なり、経営者の戦略的な未来への意思決定を財務の観点からサポートします。
具体的な業務内容について詳しく見ていきましょう。
財務戦略構築支援
財務戦略構築支援は、企業の中長期的な財務計画の策定を支援する業務です。税理士の財務分析力を活かし、企業の成長段階に応じた最適な財務戦略を提案します。
具体的には、資本構成の最適化、投資計画の策定、リスク管理体制の構築などを行います。たとえば、設備投資のタイミングや、融資(借入)と自己資本のバランスなど、経営に直結する重要な判断をサポートするのです。
この業務では、財務諸表の分析だけでなく、業界動向や経済環境も考慮した総合的な提案が求められます。経営者との継続的な対話を通じて、実行可能な戦略を策定することが重要です。
資金調達のサポート
資金調達のサポートは、企業が必要な資金を効率的に調達できるよう支援する業務です。税理士の財務知識と日頃からの金融機関との信頼関係を活かし、最適な調達方法を提案します。
主な支援内容は、融資審査の鍵となる事業計画書の作成、資金使途の明確化、返済計画の策定などです。金融機関が求める資料の作成から交渉の準備まで、包括的にサポートすることで、企業の資金調達成功率を高めます。また、補助金や助成金の活用提案も業務の一部です。
金融機関との関係構築・折衝支援
金融機関との関係構築・折衝支援は、企業と金融機関の間に立ち、債務者区分(銀行が融資先をランク付けする際の評価区分)の維持・向上を図る業務です。融資を申し込むときだけでなく、日頃から財務状況の透明性を高めておくことで、いざという時の調達条件を有利に導きます。
具体的には、事業の成長性や技術力といった非財務情報(ローカルベンチマークなど)を定量・定性レポートに落とし込み、定期的に金融機関へ情報開示するサポートを行います。
こうした業務が、企業の突発的な資金ニーズや事業リスクに対して、柔軟かつ迅速に対応できる強固な調達環境の構築につながるのです。
資金管理体制の策定・構築支援
資金管理体制の策定・構築支援は、企業の資金管理フローやシステムを整備し、手元の預金に余裕を持たせた効率的な資金運用を実現する業務です。財務状況をリアルタイムに把握し、キャッシュフローの可視化と将来の資金繰り予測の精度向上を目指します。
主な業務内容は、資金繰り表の作成プロセスの構築、入出金管理に関する社内ルールの策定、決裁権限の整理などです。
適切な資金管理体制の構築により、資金ショートのリスクを軽減し、投資機会の最大化が可能になります。税理士が継続的にモニタリングを行うことで、業務の属人化を防ぎ、組織として強固な体制の定着と改善を支援することが重要です。
税理士が財務コンサルティングを行う4つのメリット
税理士が財務コンサルティングを実施する場合、事務所の経営において多くのメリットを得られます。具体的なメリットについて詳しく解説します。
1.顧問先に提供できるサービスが増える
財務コンサルティングをメニューに加えることで、経営に直結する財務面のアドバイスを提供できるようになるため、顧問先への提供サービスが拡充されます。
これにより、顧問先との関係性がより深まり、経営パートナーとしての価値を高められるのです。サービスの多様化は、顧問先の満足度向上と長期的な関係維持にもつながります。また、1社あたりの売上向上により、事務所の収益性改善も期待できるでしょう。
2.事務所の差別化ができる
財務コンサルティングを提供することは、他の税理士事務所との差別化に直結します。多くの税理士が、毎月の記帳代行や給与計算、確定申告や年末調整といった「過去の数字を正しく処理する」定型業務をメインとしています。こうした定型業務だけでは他社との差異化が難しく、結果として価格競争に巻き込まれがちです。
これに対し、財務コンサルティングは「未来の資金をどう動かすか」という経営支援です。日常の税務顧問を通じて顧客の数字を深く把握している強みを活かせば、外部の一般コンサルタントや他の税理士とは異なる説得力のある提案ができます。
このように「過去の処理」だけでなく「未来の提案」までカバーする違いを作ることで、価格競争から脱却し、付加価値の高い高単価な料金設定が可能になります。
3.経営相談からコンサル業務の受注へつなげやすい
税理士は顧問先から経営相談を受けた際、その流れでコンサルティング業務の受注へつなげることができます。既存の信頼関係がベースにあるため、改めて営業をかける必要がなく、自然な形で提案を受け入れてもらえるからです。
日常の税務相談の中で財務面の課題を発見し、その場で具体的な解決策を提示できます。代表的な例としては、資金繰りの相談を受けた際に、資金調達支援や財務改善コンサルティングの個別契約へ発展させるケースです。
既存顧客からの受注は、営業コストを抑えた売上拡大の実現につながります。
4.従業員の定着率が上がる可能性がある
財務コンサルティングの導入は、従業員の離職を防ぎ、定着率を向上させる要因になります。財務コンサルティングは税理士の独占業務にあたらないため、従業員が財務分析やレポート作成、経営者への一次提案に直接携わることが可能です。毎月の定型業務に加えて、こうした自身のスキルアップやキャリアの幅を広げられる業務に挑戦できる環境は、モチベーションを高めるでしょう。
また、経営者のパートナーとして顧客に直接感謝される機会が増えることも、従業員のエンゲージメントを高める要因です。
このように働きがいのある環境を整えることで、優秀な人材の流出を防ぎ、定着させることが可能になります。人材の安定は、サービスの質を底上げし、将来的なビジネスの拡大を支える強固な基盤となります。
税理士が財務コンサルタントとして活躍する際のやりがい
税理士が財務コンサルタントとして活動することで、従来の税務業務だけでは得られないやりがいを感じられます。どのようなやりがいがあるのか詳しく解説します。
経営者の伴走者として達成感を味わえる
財務コンサルタントとして活動するやりがいは、経営者と課題を共有し、同じ目線で企業の成長を支えられる点にあります。過去の数値を集計する後方支援にとどまらず、「これからの資金をどう動かすか」という経営戦略に直接関わるため、当事者としての手応えを実感できます。
自らがサポートした資金調達の成功や財務改善によって企業が次のステップへと成長していく姿を経営者と間近で分かち合えることが、伴走者として達成感を覚える瞬間です。
経営者からの「相談して本当に良かった」という言葉や、深まった信頼関係は、単なる書類作成の報酬を超えたやりがいとなります。長期的なパートナーとして企業の発展という一つのゴールを共に目指せることは、税理士という職業の魅力をさらに広げてくれるはずです。
チームプレーで課題解決ができる
財務コンサルティングでは、経営者はもちろん、所内のメンバーや外部の専門家と連携したチーム体制で課題解決に取り組みます。一人で完結しがちな税務書類の作成とは異なり、関係者と知恵を絞りながらゴールを目指す協働の醍醐味を味わえるでしょう。
たとえば、融資を伴う資金調達の現場では、経営者の想いを丁寧にヒアリングします。その上で、金融機関の稟議に通りやすい資料を、事務所のスタッフと連携して作り上げます。必要に応じて中小企業診断士といった外部の専門家の知見も借りながら、一体となって進めるプロセスは刺激的です。
財務コンサルティングを行う税理士に求められるスキル
税理士が財務コンサルティングで成功するためには、従来の税務知識に加えて幅広いスキルが必要です。どのようなスキルが重要なのか詳しく解説します。
コミュニケーション能力
コミュニケーション能力は、財務コンサルティングにおいて重要なスキルです。経営者の悩みや課題を傾聴によって正確に把握し、複雑な財務の分析結果を相手の理解レベルに合わせて分かりやすく伝える説明力が求められます。
また、異なる立場にある関係者との調整力も欠かせません。特に資金調達の現場では、経営陣の意向と金融機関が求める条件の双方をクリアできるよう、客観的なデータをもとに円滑な合意形成を支援します。
プレゼンテーション能力
プレゼンテーション能力は、提案内容を的確に伝え、経営者の意思決定を促すために不可欠なスキルです。財務コンサルティングでは、複雑な試算表のデータをグラフやチャートを用いて視覚的に分かりやすく資料化する技術が求められます。
特に、金融機関への融資申請といった重要な局面における説明の成否は、クライアントの資金調達という成果に直結します。経営者や金融機関の融資担当者が一読して理解できる、説得力のある資料構成と説明の技術を磨くことが大切です。
経営計画や事業再生、M&Aなどの知識
財務コンサルティングを実践するには、税務の枠を超え、企業のあらゆる成長フェーズに対応できる包括的な財務の知見と実践力が求められます。
クライアントの持続的な成長を導くための経営計画の策定手法や、財務シミュレーション、精緻なリスク分析の知識は基本です。これに加え、業績不振に陥った企業の財務構造を抜本的に見直す、事業再生のノウハウについても深く理解しておく必要があります。
さらに、企業の拡大期におけるM&Aに伴う企業価値算定や、財務デューディリジェンスの実務知識も必要です。これらの多岐にわたる専門分野を日々の実務を通じてアップデートしていくことが、実効性の高い財務戦略の知見を提示するための基盤となります。
特定の分野や業界の知識
特定の分野や業界に関する深い知識を持つことで、より専門性の高いコンサルティングサービスを提供できます。業界特有の財務課題やビジネスモデルを理解することで、的確なアドバイスが可能になるでしょう。
たとえば、製造業であれば在庫管理や設備投資、ITサービス業であればキャッシュフロー管理や研究開発投資などの知識が重要です。医療業界や不動産業界など、特殊な規制や商慣行がある分野では、より専門的な知識が求められます。
業界特化により競合との差別化が図れ、その分野でのブランド構築も可能です。継続的な情報収集と業界関係者とのネットワーク構築により、専門性を高めましょう。
財務コンサルタントに向いている税理士の3つの特徴
税理士の中でも、財務コンサルティング業務に適性があるかどうかは異なります。適性がある人の特徴について詳しく解説します。
1.共感力がある
経営者が描くビジョンや挑戦したい想いを深く理解し、同じ熱量で取り組める人は財務コンサルタントに向いています。 経営者の理想や迷いに心から共感して初めて、相手が本当に望む選択肢や本音の課題を引き出せるようになるからです。
ただ正しい数字を分析して提示するだけでなく、相手の立場に寄り添い、共にゴールを目指す姿勢が求められます。こうした共感を通じて経営者の挑戦の背中を押すことができる税理士こそが、一番の相談相手として選ばれます。
2.臨機応変さがある
臨機応変さは、変化する経営環境や想定外の事態に柔軟に対応するために必要です。財務コンサルティングでは、事前の計画通りに進まないケースが多く、状況に応じた迅速な判断が求められます。
たとえば、資金調達の過程で金融機関から追加資料を求められたり、経済環境の変化により計画の修正が必要になったりすることがあります。このような場面で、柔軟に対応し、最適な解決策を見つけられることが重要です。
3.責任感が強い
責任感の強さは、財務コンサルタントとして信頼される基礎となる特徴です。クライアントの重要な経営判断に関わるアドバイスを提供するため、その結果に対する責任感が必要です。
資金調達の成否や投資判断の適否など、経営の根幹に関わる事項について、最後まで責任を持って支援する姿勢が求められるでしょう。
責任感の強い税理士は、クライアントからの信頼度が高く、重要なプロジェクトを任される機会も増えます。また、継続的な学習と自己研鑽により、常に質の高いサービス提供を心がけることも責任感の表れです。
税理士が財務コンサル案件を獲得する4つのステップ
税理士が財務コンサルティング案件を獲得するためには、戦略的なアプローチが必要です。

ここでは、4つのステップに分けて詳しく解説します。
1.既存の税務業務を効率化する
財務コンサルティング業務に着手するためには、まず既存の税務業務を効率化し、時間的余裕を作ることが重要です。定型業務の仕組み化により、付加価値の高い業務に注力できる体制を整えましょう。
具体的には、記帳代行のデジタル化、申告書作成ソフトの活用などが効果的です。これらの施策により、1案件あたりの処理時間短縮と業務品質の安定化が実現できます。
仕組み化によって創出された時間は、そのまま財務コンサルティング業務へ振り分けられます。また、収益性の改善により、新サービス開発への投資余力も生まれるでしょう。
2.サービス・料金が明確なコンサルメニューを作成する
財務コンサルティングサービスの内容と料金が一覧で分かる、明確なメニューを作成しましょう。内容を可視化することで、クライアントへ提案しやすくなり、受注率の向上が期待できます。
メニュー化においては、資金調達支援や財務改善といった具体的なサービス内容と、成果物を明示することが重要です。また、サポート期間と料金を明確にすることで、クライアントが依頼しやすくなります。
3.認定経営革新等支援機関として登録する
財務コンサルタントとしての信頼性を高めるために、国の「経営革新等支援機関認定制度」に基づいた認定経営革新等支援機関としての登録を行いましょう。この制度は、中小企業の経営課題に対して税務・金融・企業財務の専門知識や実務経験が一定レベル以上の事業者を国が認定し、専門性の高い支援体制を整備することを目的としています。
この機関に認定されることは、税理士の財務コンサルティング業務における信頼性の高さの証明になります。また、認定支援機関は中小企業の事業計画作成支援や経営改善、金融・財務のサポートを行う公的な存在です。登録によりこれらの専門的支援を担う立場であることが明確になり、クライアントへの財務相談や事業計画の策定といった業務機会の獲得につながります。
4.既存の顧問先へスポットのサービスを提案する
税理士は相談から受注につなげやすいですが、相手からの相談を待つだけでは案件数をコントロールできません。より確実にコンサル案件を獲得するためには、既存の顧問先リストから「直近で融資を検討している」「業績は良いがキャッシュが残らない」など、財務改善の必要性が高い顧客をピンポイントで抽出します。
アプローチの際は、顧問先を不安にさせないための事前のトーン付けが重要です。面談の数日前に「次回の面談では、通常の税務報告のあと、御社の来期の資金繰りに役立つ情報を15分ほど共有させてください」とメールなどで予告しておきます。
理由をあらかじめ伝えておくことで、顧問先は身構えることなく、面談のラスト15分を「未来の経営を考える時間」として前向きに聞いてくれます。すでに構築されている信頼関係があるからこそ、この先回りしたピンポイントな提案は高確率でスポット支援の受注へとつながるでしょう。
税理士がコンサルティングを行う際の注意点
税理士がコンサルティング業務に参入する際には、いくつかの注意点があります。これらの課題を事前に認識し、適切な対策を講じることで、サービス品質の維持と継続的な成長が可能になるでしょう。
具体的な注意点について詳しく解説します。
税務以外の分野で継続的な勉強が必要になる
税務だけでなく、企業の存続や成長に直結する経営・金融の知識を学び続ける姿勢が必要です。 正しい税金計算を目指す税務の勉強とは異なり、財務コンサルティングでは「会社の資金をどう調達し、どう投資すべきか」という攻めの意思決定をサポートするための知識が求められます。
インプットすべき知識は、大きく分けて2つあります。1つ目は、日々の経済環境の変化や法改正、新しい融資制度といった最新のトレンドです。2つ目は、企業のあらゆる成長ステージに対応するための、経営計画策定や事業再生、M&Aといった実務のノウハウです。
専門書籍の購読や外部セミナーへの参加、計画的な研修の受講などを実務と並行して効率的に進めていきましょう。
事務所内で属人化しやすく従業員の教育が難しい
財務コンサルティングは顧客ごとに経営課題が異なるため、その都度ゼロから提案を組み立てなければなりません。そのため、すでにハイスキルな特定の従業員にばかり業務が集中し、属人化しやすいリスクがあります。
定型の税務業務のようにマニュアル通りに進めることが難しく、従業員の教育にはどうしても多くの時間を要します。実務経験の蓄積が必要なため、人材育成は先輩に同行するOJTが中心となり、教育できる人数に限界がある点も課題です。
この問題を解決するには、過去の成功事例や提案資料をフォーマット化し、事務所内で手軽に共有できる仕組みが役立ちます。さらに、案件に対して複数名のチーム体制で臨むことで、実務を通じた自然なスキル移転と属人化の防止を両立できます。
税理士のコンサルティング業務に関するよくある質問
税理士がコンサルティング業務を始める際に、よく寄せられる質問についてお答えします。これらの疑問を解消することで、より安心してサービス展開を検討できるでしょう。
Q. 税理士がコンサルをすると法令違反になる?
税理士が財務コンサルティング業務を行うことは、法令違反にはなりません。税理士法第2条第2項でも、税務業務に付随して財務書類の作成や財務に関する相談業務(コンサルティング)を行うことができると明確に定められています。
ただし、他士業の独占業務に抵触しないよう、業務の境界線には注意が必要です。たとえば、契約書をゼロから作成することは行政書士や弁護士の、補助金の申請書の作成・提出代行は行政書士の独占業務です。
実務において境界線に迷った場合は、提携している行政書士や弁護士などの専門家に直接相談しましょう。コンサル契約書の業務内容を「事業計画の策定支援」「財務アドバイス」といった相談・コンサル業務の範囲内に明確に留めておくのもリスク回避につながります。
参考:税理士法|e-Gov
Q. 財務コンサルをする税理士におすすめの資格はある?
事業承継や企業の拡大期に役立つM&A関連の民間資格の取得がおすすめです。具体的には、日本M&Aアドバイザー協会の「JMAA認定M&Aアドバイザー」や、一般社団法人金融財政事情研究会が実施する「M&Aシニアエキスパート」などが有効です。
Q. ファームでの勤務経験がなくてもコンサルはできる?
ファームでの勤務経験がなくても、財務コンサルティング業務を行うことは可能です。税理士が日頃の税務で培った財務知識や、顧問先との強固な信頼関係そのものが強力な武器になるからです。
経験の有無を気にするよりも、目の前のクライアントの経営課題に寄り添う姿勢を持つことの方が大切といえます。
※本記事は2026年7月時点の情報を基に執筆しております。
最後に
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※相場算出に個人情報の取得はおこないません。
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