技術顧問の副業とは?仕事内容・単価・案件の探し方について解説! | レバテックフリーランス
技術顧問の副業とは?仕事内容・単価・案件の探し方について解説!
- 企業における技術顧問の役割と仕事内容
- 技術顧問の副業案件の種類・単価
- 技術顧問の副業案件を獲得する方法
AIやビッグデータの活用やDXの推進などにより、社会全般で大規模な業務改革が進められています。そんな中、技術面での新しい取り組みが必要とされる企業では、慢性的にエンジニア不足が続いており、思うように進められないケースも少なからず起こっています。
これらの課題を解決するため、技術顧問を登用する動きが活発になっており、特に資金面で大企業よりも制約が大きい中小企業やベンチャー企業では、急激に需要が高まっています。
本記事では技術顧問の仕事内容や需要拡大の背景、副業として請け負うメリットやデメリットなどについて紹介します。
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目次
技術顧問の仕事とは
技術顧問は、企業のシステム開発やプロダクト開発において、エンジニアへのアドバイスや指導を行うアドバイザー的な役割です。技術系の企業で経験を積んだエンジニアなどがその専門知識を活かし、単独、またはチームでプロジェクトを担当します。
大手企業では輝かしい経歴を持った技術者をCTO(チーフ・テクニカル・オフィサー)=最高技術責任者として雇用することもありますが、事業規模の小さいベンチャー企業や中小企業では、人件費の問題からそれが難しいケースも多いです。そこで、技術顧問を業務委託契約で迎え入れるという選択肢もメジャーになってきています。
また、近年では、社会全体でDXやAIによる業務改革が進められていることから、ますます多くの企業がMOT(技術経営)に着目しています。その一方で技術者不足の問題も深刻になっているため、フリーランスの技術顧問に対する需要が高まっているという背景があります。
CTOについて知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
CTOの仕事内容とは?なる方法やCEOとの違いも紹介
技術顧問の副業案件3タイプと仕事内容
技術顧問と一口にいっても、実際に手を動かして開発に携わるものから、マネジメント的な役割を担うものまで、クライアント企業の要望によって働き方も様々です。ここでは、技術顧問の案件で定番とされている3種類の仕事内容について紹介します。
事業開発支援の案件
事業開発支援の案件では、クライアントが新たな事業計画や構想を練る際に、そのビジョンが技術的に実現可能なものであるかを検証し、支援を行うのが主な仕事です。
近年では車や家電製品、住宅など、私たちの生活に必要不可欠なものがIoT化されています。これらの開発には大手からベンチャーまで様々な企業が関わっており、それらの企業に対してソリューションを提供する技術顧問が多く活躍しています。技術顧問として、社会全体の利便性の向上に寄与できるやりがいのある仕事ともいえるでしょう。
事業開発をメインに請け負う技術顧問の場合、ハードウェア開発やUX開発のほかにクライアント開拓の知識や経験、商品のプロトタイプ開発からマーケットに適応した量産体制を作る実行能力など、総合的なスキルが求められます。
ITコンサルタントの案件について知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
ITコンサルタントの単価相場は?フリーランスになるメリットや将来性について解説
経営コンサルティング案件
CTOを雇用していない企業では、技術顧問が実質的に技術関連の最高責任者となる事例が見られます。このような案件では、開発にも携わりますが、多くの場合、それ以上に人材採用やチームの組織づくりなど、経営・マネジメントの観点から技術開発の向上を目指すことが求められます。
業務内容も幅が広く、組織が十分に育ってからは、社内エンジニアの監査を依頼されたり、セールスエンジニアのように新規顧客の開拓をサポートすることもあるでしょう。
特定技術に特化したアドバイザー案件
企業が直近の課題としている領域に対し、専門知識を活用してアドバイスやコーチングを行うのがアドバイザー案件です。大企業でテックリードを務めるようなポジションの人物を迎え入れ、テクニカルアドバイザーに登用するパターンが多いのもこのタイプの案件です。
先に挙げた2つのタイプが管理職的な役割であることから熟練者の登用が多いのに対し、こちらは比較的若手でも専門的な技術に知見のあるエンジニアを積極的に登用する傾向があります。このポジションがスムーズに機能するためには、社内にすでにCTOがおり、社内全体の技術開発に目を配る体制が整えられていることが前提でしょう。
企業が技術顧問を求める理由
新たな商品やシステムの開発を行う際、自社の技術だけでは及ばない領域を補足してくれる技術顧問は中小企業やベンチャー企業にとって心強い存在です。ここでは、企業が外部スタッフとして技術顧問を依頼する背景やメリットについて紹介します。
社内人材に不足しているITの専門性を補うため
多くの企業にとって、ITやDXに関する技術的なノウハウを社外から取り入れることは大きな課題になっていると思われます。
長い歴史を持つ企業ほど人材の入れ替わりがあまり行われず、新しい技術に関する知識やノウハウが遅れていることも少なくありません。そのため、ITを駆使するようなDXや業務改善にも、柔軟に対応できない環境に陥ってしまいがちです。
しかしながら、新規の事業や開発には最新技術の導入が必要なことも多く、継続的な成長・拡大を目指す企業は、必然的に新たな人材による現状打破を求めることになります。
社内エンジニアのスキルアップ
企業は外部から技術顧問を登用することによって技術面・経営面を含めた教育・研修やアドバイスを受けることができ、社内エンジニアのスキルを大きく向上させることができます。技術面だけでなく、マネジメントや組織運営の面でも社内人材が視野を広げるよいチャンスになるでしょう。
社内の人間関係や政治的事情に忖度せず、課題解決の道筋を立ててくれるのは外部から技術顧問を登用する大きなメリットです。企業全体の人材が成長することで、社内人材のモチベーションアップや生産性向上につながるでしょう。
正社員に比べて低コストで高い技術を得ることができる
技術顧問は業務委託契約であることから、社内スタッフでの雇用よりもコスト面で大幅に節約が可能となります。
社内でCTOを雇用した場合、年間で800万〜1000万円の報酬が必要とされますが、外部での登用ならスポット的に時間あたりの単価1万円程度から相談でき、年間でも100万〜400万円、半年で100万円以下の金額で契約できる場合もあります。
副業として技術顧問を請け負うメリット・デメリット
自分が得意とする分野の知識や経験を活かし、空いた時間を活用できる技術顧問。収入アップなど、大きなメリットがあります。一方で時間が限られているがゆえに請け負うことができる範囲が狭まってしまうなど、エンジニアとしては本領を発揮しにくいデメリットも生じます。ここでは、技術顧問を請け負う際のメリット・デメリットについて紹介します。
技術顧問を請け負う際のメリット
技術顧問は副業の業種の中でも高度な専門知識を必要とするため、報酬も高めに設定されていることが多く、収入面の大幅なアップの期待が可能です。
また、スキルアップのチャンスとしても技術顧問の仕事は魅力的です。企業が提示する課題にはITやDXへの対応や技術開発だけでなく、クライアントの開拓などマーケティング・マネジメントに関連した要望が盛り込まれることがあります。クライアントの経営者や技術者から知識を吸収し、スキルアップを目指す絶好の機会といえるでしょう。
顧問によって得た経験を本業に活かすことで、さらに仕事の幅を広げられる可能性もあります。
技術顧問を請け負う際のデメリット
本業が比較的忙しい人の場合、休日や就業後の時間を副業に費やすことでプライベートが大幅に削られてしまいます。時間のゆとりがなくなってしまうとモチベーションにも影響するため、スケジューリングには細心の注意を払う必要があるでしょう。本業に支障を出さないためにも、適度な休息を取ることを心がけましょう。
また、仕事の確保が不安定になるという懸念もあります。契約期間中であってもクライアントの都合により一方的に契約を打ち切られる可能性があります。
さらに、案件選びの難しさもあります。コーチングやマネジメントに比重を置いた依頼になると開発に携わらない場合もあり、エンジニアとして手を動かしたい人にとってはやりがいが薄くなってしまう可能性もあることを念頭に置いたほうがよいでしょう。
ITコンサルの副業についても見ておきたい方はこちらの解説をご覧ください。
ITコンサル副業向け案件の種類と獲得術!報酬や必要スキル・注意点も解説 | レバテックフリーランス
技術顧問の副業の報酬相場
独立系のコンサルタントであれば、1つのプロジェクトにつき年間で数百万円の報酬を設定していることもあります。
しかし、副業として限られた時間で技術顧問を行う場合は、週1〜2回程度クライアントにおもむいてアドバイスする場合で月収30〜50万円程度、年間で契約する場合は100〜400万円程度が相場といわれることが多いです。
また、技術顧問の案件単価は経験年数やこれまで請け負ってきた役職などによっても異なります。技術顧問の場合、副業を始めて間もない場合でもアプリケーションやシステムの開発経験や、大手コンサルティングファームでの勤務経験があれば、高単価の案件を獲得できる場合もあるでしょう。
高度な案件になると、経験豊富な技術顧問に対し、1回の出社で数十万円の報酬が支払われる場合もあります。報酬の基準はクライアントによって定められていることが大半ですが、明確でないときのために自分自身でも単価の設定をしておくとよいでしょう。
技術顧問の報酬相場について、さらに詳しく知りたいという方はこちらをご覧ください。
技術顧問料の相場とは?コンサル報酬の基準や技術顧問の役割、タスクも解説 | レバテックフリーランス
技術顧問の副業案件を獲得する方法
業務経験の年数が少ない人の場合、副業で技術顧問を始めたくても案件を獲得するための人脈や営業力がないというケースも多いでしょう。
近年では、オンラインのマッチングプラットドームなど、様々な案件獲得方法が増えてきています。以下にご紹介する案件獲得方法を参考にしてみてください。
エージェントサイトやマッチングサイトへの登録
副業で技術顧問の仕事を探す場合、エージェントサイトやクラウドソーシング、マッチングサイトなどで探すことができます。勤務可能な日時やリモートの可否、最低稼働日数などの条件を入力し、案件の連絡を待ちましょう。
レバテックフリーランスでは、案件の紹介や単価交渉の代行、参画後のフォローのほか、無料の税務士紹介、参画者優待サービスなどの各種サービスを提供しています。「自分に合う案件があるか知りたい」といった目的でも歓迎ですので、まずはお問い合わせください。
SNSやブログでの情報発信
ブログや動画サイト、SNSで自身のスキルを発信することも、案件の獲得に繋がる可能性があります。
企業の人事部門の担当者は技術顧問として迎え入れたい人材を日常的に探しているため、インターネット上で高度な技術について分かりやすく解説できるスキルを示せば、必然的に目に止まりやすくなるでしょう。
依頼者に訴求しやすいように、これまでの経歴が端的に確認できる自己紹介文などを設置しておくことをおすすめします。
技術顧問の副業に関するよくある質問
ここでは、技術顧問の副業に関するよくある質問に答えていきます。
Q. 技術顧問はどんな業務を担っていますか?
技術顧問は企業の技術的課題を見つけ出す、商品やサービスの品質を高める、組織の強化を図る等の業務を担っています。
Q. 企業が技術顧問を採用する場合、どんなリスクが発生する可能性があることを考慮すべきですか?
契約期間中の契約解除のリスク、技術顧問の人選ミスによるリスク等を考慮すべきです。
Q. 企業が技術顧問を求める理由は何ですか?
技術顧問を求めている理由は企業によってさまざまですが、共通して言えるのは企業の内部だけでは限界があるという点です。つまり、経営課題に対する客観的なアプローチをどの企業も求めていると言えるでしょう。
Q. 顧問契約における報酬のタイムチャージ型について教えてください。
タイムチャージ型は時間契約型報酬制であり、一般的には時給制に近いです。顧問の報酬額が時間単位で計算されるため、限定的なプロジェクトや特定の問題を任されやすいです。また、顧問のスキルや実績によって時間単価が変動しやすいことも特徴の一つです。
Q. 技術顧問料を決める際の基準は何ですか?
技術顧問料を決める基準は案件によって異なりますが、一般的に依頼内容の難易度、コンサルタントへの報酬単価、プロジェクトに関わる人数、サービスの提供形態等で決めます。
※本記事は2023年10月時点の情報を基に執筆しております。
最後に
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※相場算出に個人情報の取得はおこないません。
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