個人事業主が家族を従業員として雇うメリットは?注意すべき点も解説

家族を従業員として雇用したいと考えている方の中には、「メリットや注意点があれば知りたい!」と思っている方もいるのではないでしょうか。結論から言うと、家族を従業員にするとコスト削減や節税などのメリットもありますが、一方で給与設定やプライベートとの切り替えなど、注意すべき点もいくつかあります。

この記事では、個人事業主が家族を従業員にするメリットや注意点などをわかりやすく解説するので、ぜひ最後まで読んで参考にしてみてください。

目次

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事業者が家族を雇用するときのパターン【個人事業主・法人】

個人事業主と法人で家族を雇用するときのパターンは異なります。下記で詳しく見ていきましょう。

個人事業主の場合

個人事業主は、家族を従業員として雇うことができます。たとえば、夫婦で一緒に事業を始める場合、どちらかが個人事業主となり、もう一方を従業員として雇用することがあります。

ただし、夫婦で提供するサービスが同じでも、夫はシステム開発、妻はWebデザイン、など別々の事業を行う場合は、どちらも個人事業主になることが可能です。

個人事業主が家族を従業員として雇用するメリットは、後で説明するので、参考にしてください。

法人の場合

法人の場合、家族を従業員、または役員として雇うことができます

法人が家族を従業員として雇う場合、基本的に個人事業主の場合と違いはありません。一方で、役員として雇う場合は、役員向けの保険に加入できる、所得税を減らせるといったメリットがあります。

個人事業主と法人の違いについては、下記の記事を参照してください。
個人事業主と法人の違いやどっちが得か、メリット・デメリットを解説

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個人事業主が家族を従業員にする3つのメリット

個人事業主が家族を従業員にするメリットとして、下記の3つが挙げられます。

  • 従業員を採用するコストを削減できる
  • 労働保険の手続きの手間を省ける場合がある
  • 節税につながる可能性がある

それぞれ詳しく説明します。

従業員を採用するコストを削減できる

家族を従業員にすると、従業員を採用するコストを削減することができます。
従業員を募集するだけでも、求人広告の掲載費用など、高額な費用がかかる場合があります

また、書類選考や面接を行う手間も省けるので、その分業務を行い、売上アップにつなげることもできるでしょう。

労働保険の手続きの手間を省ける場合がある

個人事業主が家族を従業員として雇用する場合、労働保険(労災保険と雇用保険)の手続きが不要になる場合があります。労働保険に加入するには、その年の保険料を概算したり、書類を提出しに行ったりする必要があるため、手間がかかります

ただし、労災保険については、家族が下記の両方に当てはまる場合、労災保険法上の「労働者」とみなされ、加入手続きを行う必要があるので注意しましょう。

  • 個人事業主の指揮下にある
  • 就労形態が家族以外の他の労働者と同じである

さらに、雇用保険についても、上記に加え、「個人事業主と利益をともにする地位(取締役など)ではないこと」も満たすと、加入手続きを行う必要があります。

労働保険の加入手続きの方法については、厚生労働省のホームページで確認してみてください。
労働保険制度|厚生労働省

参考:
特別加入制度とは何ですか。|厚生労働省
Q&A~事業主の皆様へ~|厚生労働省

節税につながる可能性がある

家族を従業員として雇用すると、節税につながる可能性があります。節税方法は、青色申告者と白色申告者で異なるため、下記で詳しく紹介します。

青色申告者の場合は青色事業専従者の給与を経費にできる

個人事業主が青色申告をする場合、青色事業専従者への給与は経費として計上できます。経費として計上することで、所得金額が減るため、納める所得税も減ることとなります。

経費のイメージ

ただし、青色事業専従者として認められるには、下記の条件をすべて満たす必要があるので、注意しましょう。

  • 青色申告者と生計を共にする配偶者またはその他の親族である
  • その年の12月31日時点で、年齢が15歳以上である
  • その年を通じて6か月以上、青色申告者の営む事業を手伝っていること
白色申告者の場合は事業専従者控除が受けられる

個人事業主が白色申告をする場合は、「事業専従者控除」を受けられます。事業専従者控除は、事業従事者に支払う給与を、所得から控除できる制度です。

所得控除のイメージ

控除額は、下記のいずれか低い方です。

  • ①所得金額 ÷(専従者の数+1)= 控除額
    ②事業専従者が事業主の配偶者であれば86万円、配偶者でなければ専従者一人につき50万円

たとえば、その年の所得が600万円で、配偶者以外の専従者が2人いる場合、それぞれの金額は下記になります。

  • ①600万{所得金額}÷(2{専従者の数}+1)= 200万
    ②50万円{配偶者以外の専従者の控除額}× 2{配偶者以外の専従者の数}= 100万

この場合、①より②のほうが低い金額となるため、控除額は100万円です。

ただし、事業専従者として認められるには、青色事業専従者と同様に、下記の条件をすべて満たす必要があります。

  • 白色申告者と生計を共にする配偶者またはその他の親族である
  • その年の12月31日時点で、年齢が15歳以上である
  • その年を通じて6か月以上、白色申告者の営む事業を手伝っていること

高校生の子供に夏休みの間だけ事業を手伝ってもらう場合や、15歳未満の小学生や中学生の子供に手伝ってもらう場合は、事業専従者として認められませんので、注意しましょう。

そもそも青色申告と白色申告について詳しく知りたい方は、下記の記事を参考にしてみてください。
青色申告と白色申告の違いを解説

参考:No.2075 青色事業専従者給与と事業専従者控除|国税庁

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個人事業主が家族を雇う場合に行う手続き

個人事業主が家族を雇う場合に行う手続きには、下記の2つがあります。

「給与支払事務所等の開設届出書」を必ず提出する

個人事業主が家族を雇う際には、「給与支払事務所等の開設届出書」を管轄の税務署に提出しましょう。

個人事業主が従業員を雇った場合、従業員の所得税を給与から天引きし、代わりに納税する義務(源泉徴収)が発生します。給与支払事務所等の開設届出書の提出をすることによって、税務署に源泉徴収の実施を知らせることができるため、必ず提出しなくてはいけません

提出期限は、事務所を開設してから1ヶ月以内ですが、開業後しばらく経ってから従業員を雇う場合は、雇用した日から1ヶ月以内に提出しましょう。

給与支払事務所等の開設届出書の書き方については、下記を確認してください。
給与支払事務所等の開設・移転・廃止届出書|国税庁

青色申告者は「青色事業専従者に関する届出書」を提出する

青色申告者で節税を行う場合は、「青色事業専従者給与に関する届出書」を管轄の税務署に提出します。提出は必須ではありませんが、この書類を提出しないと、青色事業専従者に支払った給与を経費として計上できないので注意しましょう。

提出期限は、給与を経費として計上する年の3月15日(その年の1月16日以後、新たに事業を開始した場合や新たに専従者を雇った場合は、開始した日や雇用した日から2か月以内)までです。

青色事業専従者給与に関する届出の書き方については、下記を確認してください。
青色事業専従者給与に関する届出・変更届出書|国税庁

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個人事業主が家族を従業員にする際の注意点

家族を従業員として雇用する際には、いくつか注意すべき点があります。事前に注意点を確認し、事業を円滑に行えるようにしましょう。

適正な給与設定を行う

家族を雇用する場合、適正な給与設定を行うようにしましょう。家族だからといって、労働に見合わない高額な給与を支払っていると、確定申告で税務調査が入った際に指摘を受ける可能性があるからです。

適切な給与額を決めるためには、家族の業務内容や勤務時間などを考慮することが大切です。

仕事とプライベートのメリハリをつける

家族を従業員として雇用する際は、仕事とプライベートのメリハリをつけることが大切です。勤務時間中は従業員、勤務時間外は家族として接することで、公私混同によるトラブルを回避しやすくなります

具体的には、勤務中は業務に関する話し合いや報告に限定し、休憩時間や勤務時間後は家族との食事や会話を楽しむなど、意識的に切り替えることが大切です。

他の従業員と平等に扱う

家族以外にも従業員を雇う場合は、家族を他の従業員と平等に扱うようにしましょう。家族を他の従業員より優遇すると、不公平感が生まれ、職場環境の悪化に繋がる可能性があります

たとえば、勤務態度が悪い場合や仕事でミスをした場合には、家族であっても他の従業員と同じように注意や指導を行うことが大切です。

個人事業主が従業員を雇用するときに必要な書類については、下記の記事でまとめていますので参照してください。
個人事業主が従業員を雇用するときに必要な手続きは?保険・税金・助成金の基本

※本記事は2024年6月時点の情報を基に執筆しております。

最後に

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