フリーランスには育休制度がない!出産・育児の支援制度を紹介 | レバテックフリーランス
フリーランスには育休制度がない!出産・育児の支援制度を紹介
フリーランスでも「育休は取れる?」「給付金はもらえる?」といった疑問を持つ方は多いのではないでしょうか。
この記事では、フリーランスが法律上の育休制度を利用できない理由を解説します。また、代わりに活用できる出産・育児制度や、フリーランスが出産・育児で休業する前の準備方法も説明します。出産後も安心してフリーランスとして働き続けるための情報をまとめているので、ぜひ参考にしてください。
フリーランスには育休制度がない
フリーランスは、一般的な会社員とは異なり、育休制度がありません。育児休業制度は「育児・介護休業法」に基づいており、原則として「1歳に満たない子を養育する労働者」が対象です。フリーランスは雇用されていないため「労働者」に該当せず、育休制度の対象外となるのです。
また、会社員のような育児休業給付金も支給されません。育児休業給付金は、雇用保険に加入している労働者が育児休業を取得した際に支給される制度です。育休同様、雇用契約を結んでいないフリーランスはこの制度の対象外です。
しかし、フリーランスは自分で働き方を決められるため、「育休」に相当する期間を設けることは可能です。
さらに、2024年11月に施行されたフリーランス新法により、フリーランスの育児・介護に関する配慮規定が設けられたことで、育児に伴い業務量を調整しやすくなったといえるでしょう。具体的には、育児・介護などとの両立が必要なフリーランスに対し、発注者側が配慮すべき内容などが例示されています。
参考:特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律(フリーランス・事業者間取引適正化等法)パンフレット|公正取引委員会、中小企業庁、厚生労働省
フリーランスが利用できる出産・育児制度
前述のとおり、フリーランスには育休制度はありませんが、代わりに利用できる出産・育児制度があるのでご紹介します。これらの制度を活用することで、出産や育児に伴う経済的負担を軽減できます。
- 妊娠中:妊婦健診費用の補助
- 出産前後4ヶ月間:国民年金保険料の免除
- 出産前後4ヶ月間:国民健康保険料の軽減
- 出産後:出産育児一時金
- 高校生年代までの子どもを養育している間:児童手当
- 子どもが一定の年齢になるまで:子どもの医療費助成
以下、それぞれ解説します。
妊娠中:妊婦健診費用の補助
各自治体が実施する妊婦健診費用の補助制度は、フリーランスでも会社員でも関係なく、すべての妊婦が利用可能です。
妊婦は定期的に通院することが推奨されていますが、妊婦検診には基本的に健康保険が適用されません。通常14回程度の検診が行われるため、全体の費用は10万〜15万円程度になるのが一般的です。しかし、この制度を活用することで、妊婦健診にかかる費用の一部または全部を自治体が補助します。
補助の内容は各自治体によって異なりますが、こども家庭庁の調査によると、令和6年4月における妊婦健診の公費負担平均額は109,730円でした。補助内容の詳細は、お住まいの市区町村にご確認ください。
参考:
妊婦健康診査の公費負担の状況に係る調査結果について|こども家庭庁
出産前後4ヶ月間:国民年金保険料の免除
フリーランスで国民年金に加入している方は、出産前後の国民年金保険料が免除される制度を利用できます。
免除対象となる期間は、出産予定日または出産日が属する月の前月から4ヶ月間(多胎妊娠の場合は、出産予定日または出産日が属する月の3ヶ月前から6ヶ月間)です。
この制度を利用するためには、お住まいの市区町村の国民年金窓口に届け出る必要があります。必要書類は、母子健康手帳や本人確認書類などです。出産予定日の6ヶ月前から届出ができるので、忘れずに申請しましょう。
なお、2026年10月からは、フリーランスの国民年金保険料の免除期間が「子どもが1歳になるまで」に延長されます。これは、国民年金法の一部改正により、自営業者やフリーランスなどの国民年金第1号被保険者に対して、育児期間の保険料免除措置が設けられたためです。
育児期間の保険料免除に関する具体的な手続き方法は、現在まだ公表されていませんので、各自治体の発表をお待ちください。
参考:
国民金第1号被保険者の育児期間における保険料免除措置について|こども家庭庁
出産前後4ヶ月間:国民健康保険料の軽減
国民健康保険についても、2024年1月から、保険料が軽減される制度が始まりました。このため、フリーランスで市町村国保に加入している方は、国民健康保険料の軽減制度が利用可能です。
軽減の対象期間は、出産予定日または出産日が属する月の前月から4ヶ月間(多胎妊娠の場合は、出産予定日または出産日が属する月の3ヶ月前から6ヶ月間)です。
国民年金保険料の免除と同様、出産予定日の6ヶ月前から届出が可能ですので、お住まいの市区町村の国民健康保険窓口で、忘れずに手続きを行いましょう。
参考:国民健康保険料の産前産後期間の軽減制度について|品川区
出産後:出産育児一時金
出産にかかる費用の補助を受けられる「出産育児一時金」も利用可能です。国民健康保険の加入者が受給できる制度のため、フリーランスでも国民健康保険に加入していれば受け取ることができます。
出産育児一時金は、子ども1人の出産につき、原則50万円が支給されます。
受給条件は、被保険者もしくはその家族が妊娠4ヶ月(85日)以上経ってからの出産であることです。早産や流産、人工妊娠中絶なども対象です。なお、多胎児を出産した場合は、人数分の支給が受けられます。
高校生年代までの子どもを養育している間:児童手当
0歳から高校生年代まで(18歳に達する日以後の最初の3月31日まで)の子どもを養育している方は、フリーランスや会社員を問わず、「児童手当」を受給できます。児童手当は、住居地の各市区町村の役所で申請が必要です。
児童手当の支給は年6回で、偶数月(2月、4月、6月、8月、10月、12月)に、前月分までの2ヶ月分がまとめて支給されます。支給額は以下のとおりです。
| 子どもの年齢 | 児童手当の額(一人あたり月額) |
|---|---|
| 3歳未満 | 15,000円(第3子以降は30,000円) |
| 3歳以上 高校生年代まで | 10,000円(第3子以降は30,000円) |
なお、児童手当は2024年10月分から拡充され、支給対象となる子どもの年齢や支給額が見直されたほか、所得制限が撤廃されています。それまでは、子ども2人と配偶者の年収が103万円以下の場合で、主たる生計者の年収が960万円以上といったケースは、受給に制限がありました。現在の制度では、所得にかかわらず全額支給対象です。
参考:
児童手当が大幅拡充!対象となるかたは必ず申請を|政府広報オンライン
子どもが一定の年齢になるまで:子どもの医療費助成
各自治体が実施する子ども医療費助成も、フリーランスが利用できる制度です。助成内容は各自治体によって異なるため、お住まいの市区町村の役所やWebサイトで確認したうえで申請してください。
例として、東京都豊島区の助成内容を見てみましょう。助成の対象は「高校生相当年齢まで(18歳に達した日以降の最初の3月31日まで)の児童」で、条件は、「豊島区に住所を持ち、健康保険に加入していること」です。保険診療の自己負担分のほか、接骨院や整骨院で受けた診療の自己負担分なども対象になります。
フリーランスが出産・育児で休みを取るための準備方法
フリーランスには会社員のような育休制度はありませんが、出産や育児のために休みを取ることは可能です。そのためには、下記のような準備をしておくことが大切です。

以下、それぞれ解説します。
取引先と相談して育休期間を決定する
フリーランスが産休や育休を取る必要が出た際には、なるべく早く取引先にその旨を伝え、期間を決めましょう。早期に相談することで、取引先は代替策を検討する時間が確保できます。
取引先には、「いつからいつまでの期間休みたいのか」「休業中の連絡体制をどうするか」「復帰時期の見通しはどうか」といったことを相談しましょう。
なお、フリーランスの休業開始時期は、一般的に会社員が給付金の対象期間となる「出産予定の6週間前から」とするという人が多いようです。
ただし、フリーランスには「育児休業給付金」が出ないため、体調によってはもう少し直前まで働く方が多い傾向があります。逆に、双子のような多胎の場合は、余裕を持って休業するケースもあるようです。自身の貯金状況や体調を踏まえて決めると良いでしょう。
また、会社員は労働基準法で産後休業が定められており、出産後8週間の休業を取得することが義務付けられています。フリーランスは労働基準法の適用外ですが、産休期間もこの期間を目処に考える方が多いようです。
後任者への引き継ぎを丁寧に行う
育休期間の決定後、後任者へ業務の引き継ぎを丁寧に行うことが大切です。後任者は、取引先側で手配するケースと、自分で後任者を探すケースがあります。育休後にスムーズに復帰できるよう、取引先に負担のかからない対応を心がけましょう。
引き継ぎの際は、業務マニュアルや進行中のプロジェクトの情報を整理し、誰が見ても分かる形でまとめておくようにしましょう。また、クライアントとの関係性や暗黙のルールなど、ドキュメント化しにくい情報も共有しておくことで、休業中のトラブルを未然に防げます。
育休中の収入がなくなるため貯金をしておく
育休期間に入る前に、事前に十分な貯金をしておくことをおすすめします。フリーランスは会社員のように「育児休業給付金」を受け取ることができないため、育休期間中は基本的に収入がなくなってしまうからです。フリーランスが利用できない給付金や手当については、次章で説明します。
あらかじめ休業予定期間の生活費や出産・育児にかかる費用を見積もり、その合計額を目標に貯蓄を行うと良いでしょう。予期せぬ出費に備え、余裕を持った額を貯金することをおすすめします。
妊娠中や出産後の生活についてパートナーと話し合う
フリーランスは育休に入る前に、妊娠中や出産後の生活についてパートナーと綿密に話し合うことも大切です。互いの不安や期待を共有し、協力し合う体制を築くことで、円滑な育児環境を整えられます。
具体的には、育児・家事の分担や、育休中の経済的な計画、復帰の時期などを話し合いましょう。
なお、パートナーが会社員の場合は、会社の育休制度が利用できる可能性があります。この場合は、パートナーに会社の育休制度を確認してもらうと良いでしょう。パートナーがフリーランスや自営業の場合は、パートナーに育休期間中の業務量を調整してもらうかどうかを相談することもおすすめです。
フリーランスの育休については、下記の記事でも解説しています。さらに詳しく知りたい方は、ぜひご覧ください。
フリーランスが妊娠したら仕事はどうする?働き方や利用できる制度・手当を解説
フリーランスが利用できない出産・育児制度
一般的に会社員が利用できる出産・育児制度の中には、フリーランスは利用できないものがあるため、注意が必要です。フリーランスが利用できない制度は次のとおりです。
- 育児休業給付金
- 出生時育児休業給付金
- 出生後休業支援給付金
- 育児時短就業給付金
- 出産手当金
詳細は以下で解説するので、事前に把握しておきましょう。
育児休業給付金
育児休業給付金は、1歳未満の子どもを育てるために、雇用保険の被保険者が育児休業を取得する際に支給される給付金です。受給する条件は「一定以上の勤務実績がある」「育休中に賃金を得ていない」などです。
「会社員とフリーランスの育休の違い」でも触れたように、フリーランスは会社に雇用されていないため、雇用保険の適用外となります。よって、この給付金も対象外となります。
出生時育児休業給付金
出生時育児休業給付金は、子どもの出生後8週間以内に最大4週間の「出生時育児休業(産後パパ育休」を取得した場合に、雇用保険から支給されるものです。条件としては、休業開始前の賃金支払基礎日数や休業期間中の就業日数などがあります。
こちらも、フリーランスは雇用保険に加入していないため、給付金の対象外となります。
出生後休業支援給付金
出生後休業支援給付金は、2025年4月から創設された制度です。子どもの出生後8週間以内に、父親と母親がそれぞれ通算14日以上の育児休業を取得することが条件です。上記の「育児休業給付金」または「出生時育児休業給付金」に上乗せして支給されます。
この給付金も、雇用保険に加入していないと受給対象とならないため、フリーランスは対象外となります。
育児時短就業給付金
育児時短就業給付金は、2025年4月から創設された制度で、育児を行うために時短勤務を実施する場合に雇用保険から支給される給付金です。2歳未満の子どもを養育するために育児時短就業を行う雇用保険の被保険者が対象となります。
そのため、雇用保険の適用外となるフリーランスは、給付の対象外となります。
出産手当金
出産手当金は、会社で加入する健康保険から、月収の約2/3程度の金額が支給される手当のことです。産休中の女性を経済的に支えることを目的として支給されます。
フリーランスは一般的に国民健康保険に加入するため、出産手当金を受け取ることができません。ただし、会社員からフリーランスになったケースで任意継続被保険者の場合、継続給付の要件を満たしていれば、支給対象となります。
フリーランスが出産後に子どもを保育園に入れるには
フリーランスは、育休の制度がないため、出産後は「なるべく早く復帰したい」と考える方も多いでしょう。ここでは、出産後の復帰を早めるため、子どもを保育園に入れる方法を解説します。
市区町村で保育の必要性の認定を受ける
幼稚園・保育所・認定こども園・地域型保育を利用する人は、市区町村から「保育が必要である」と認定を受けなければなりません。認定基準は各自治体により異なります。
在宅で働くフリーランスの方は、認可保育園の審査に通りにくくなっているのが現状です。多くの自治体は入園審査を点数制で行っており、在宅ワークの人は、自宅以外で働く一般的な会社員よりも点数が低くなる傾向にあります。
ただし、自治体によっては、ひとり親や、ベビーシッターの利用実績がある場合などを加点対象としているところもあります。まずはお住まいの自治体の入園制度を確認し、どのような条件が必要か確認しましょう。
保育の必要性が高いとみなされやすくする方法
「保育の必要性が高い」とみなされやすくするには、フリーランスとして働いていることを客観的に証明する必要があります。そのためには、取引先との業務実績を記録しておくと良いでしょう。
認定は自治体ごとのルールで点数化されたうえで行われるため、この点数を上げることがポイントです。自分の住む自治体の基準指数を確認しておきましょう。
以下の記事では、フリーランスが保育園を利用する際の注意点について解説しています。保育園の利用を検討しているフリーランスはぜひ参考にしてみてください。
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フリーランスの育休に関するよくある質問
ここでは、フリーランスの育休に関するよくある質問に答えていきます。フリーランスの方はぜひ参考にしてください。
Q.フリーランスは出産手当金を受け取れますか?
フリーランスは、原則として出産手当金を受け取ることができません。出産手当金は、健康保険の被保険者が出産のために休業した場合に支給される制度であり、フリーランスが加入する国民健康保険にはこの制度が存在しないためです。
ただし、会社員からフリーランスになった場合、任意継続被保険者で継続給付の要件を満たしていれば、支給対象となります。
Q.フリーランスが保育園を申し込む際に必要な書類は?
フリーランスが保育園を申し込む際に必要な書類は、お住まいの市区町村によって異なりますが、一般的には就労状況を証明する書類が必要になります。
会社員であれば、勤務先に「就労証明書」を作成してもらえますが、フリーランスの場合は、自分で就労証明書を作成しなければなりません。
また、フリーランスとして安定して働いていることを示すため、確定申告書の控えも必要になる場合が多いです。さらに個人事業主の場合は、就労を客観的に証明する公的書類として、開業届の写しも用意しておくと良いでしょう。
そのほか、就労状況を証明する補足資料として、取引先との契約書や納品書、請求書、日々のタイムスケジュールが分かる書類などを求められることがあります。
詳しくは、お住まいの市区町村のWebサイトをご確認ください。
Q.フリーランスが育休を取得するデメリットは何ですか?
フリーランスが育休を取得する際のデメリットは、育休中の収入が途絶えることです。会社員と違い、育休中に育児休業給付金のような公的な補償制度がないため、休業期間中は基本的に無収入となります。
また、育休の取得により、クライアントとの関係維持や復帰後の業務の確保といった不安もあるでしょう。フリーランスが育休を取得する前は、十分な貯金やクライアントへの丁寧な説明をしておくことが大切です。
Q.フリーランスが利用できる子育て支援制度は何ですか?
フリーランスが活用できる子育て支援制度には、以下のようなものがあります。
- 妊娠中:妊婦健診費用の補助
- 出産前後4ヶ月間:国民年金保険料の免除
- 出産前後4ヶ月間:国民健康保険料の免除
- 出産後:出産育児一時金
- 高校生年代までの子どもを養育している間:児童手当
- 子どもが一定の年齢になるまで:子どもの医療費助成
各制度の内容は、お住まいの地域によって異なるので、詳しくは自治体のWebサイトをご確認ください。
Q.フリーランスの男性は育休を取れる?
フリーランスは、男性・女性を問わず、法律上の「育児休業」を取得することはできません。育児休業制度は、雇用関係がある労働者を対象としているためです。
ただし、フリーランスは働き方を自分で決められるので、実質的に「育休」に相当する期間を設けることは可能です。たとえば、出産予定日の前後で業務量を減らしたり、育児と両立できる業務スケジュールを組んだりできます。
しかし、育児のために業務量を減らせば、その分収入も減ります。このため、事前にパートナーと十分な話し合いを行い、計画的に進めることが大切です。
※本記事は2025年12月時点の情報を基に執筆しております。
最後に
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