個人事業主は社長と名乗っても大丈夫?ふさわしい肩書きについて

個人事業主として活動する人のなかには、「社長と名乗ってもいいの?」「名刺の肩書きは何にすべき?」と悩んでいる人もいるのではないでしょうか。

そこで本記事では、個人事業主にふさわしい肩書きや、個人事業主と社長との違いなどを解説しています。気になる方は、ぜひ最後までチェックしてください。

なお、副業として個人事業主になる場合のメリットや注意点について知りたい方はこちらの関連記事をご覧ください。
会社員が副業するなら個人事業主に!おすすめする理由や確定申告などを解説

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■この記事の監修

らいてぃんぐSabra

10数年に渡るうつ病との長い戦いを経た、元システムエンジニア。 現在はフリーライターとしても活動中。

目次

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個人事業主は社長と名乗らないのが無難

個人事業主が自身の肩書きを伝える際、「社長」と名乗ること自体は可能です。社長という肩書きは法律で定められておらず、使用制限がないためです。ただし、一般的には、株式会社など法人格の最高責任者を社長と呼ぶことには注意しておきましょう。

会社を設立していない個人事業主が社長と名乗ると誤解を招く恐れがあります。そのため、法人化せずに個人で事業を営んでいる場合、「社長」という肩書きは使わないのが無難です。

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個人事業主と社長の違い

ここでは、法人化せずに個人で事業を営む人を個人事業主、株式会社を設立して事業を行う人を法人社長とし、それぞれの違いについて紹介します。

法人は起業時に費用がかかる

個人事業主の場合、開業時に税務署へ「個人事業の開業・廃業等届出書」(開業届)を提出しますが、このときに費用はかかりません。一方、株式会社を設立する際は、最低でも20万円以上の初期費用がかかるといわれています。

まず、株式会社の設立にあたって定款(会社の根本規則)を作成し、公証役場(法務省が管轄する役所)で認証してもらう際の手数料が3〜5万円です。併せて、定款の謄本を作成する手数料が約2000円、特定文書のための印紙税として収入印紙代が約4万円かかります。

次に、定款認証の後は法務局で登記申請をする必要があり、このときに最低でも15万円の登録免許税がかかります。登記とは、商号(会社名)や会社の所在地、代表者の氏名、事業の目的などの情報を一般公開できるよう、法務局に登録する手続きです。

参照 :
[手続名]個人事業の開業届出・廃業届出等手続|国税庁
No.7191 登録免許税の税額表|国税庁

課される税金が異なる

個人事業主と社長は、利益に課税される税金が異なります。個人事業主に課される税金は「所得税」です。一方で社長の場合は、会社の利益に対して「法人税」が課され、役員報酬(社長に対する給与)に対して所得税が課されます。

参照:
所得税のしくみ|国税庁
法人課税に関する基本的な資料|財務省

加入する社会保険が異なる

個人事業主の場合、基本的には国民年金と国民健康保険に加入します。

一方、株式会社を設立し、法人から役員報酬を受け取っている社長は、厚生年金と健康保険に加入します。厚生年金と健康保険の保険料は、会社と折半して納めるのが特徴です。

厚生年金の保険料は国民年金に比べると高い傾向がありますが、その分将来受け取れる年金額が増えます。

参照:
国民年金|日本年金機構
国民健康保険制度|厚生労働省
厚生年金保険|日本年金機構

社会的信用は法人社長のほうが高い

一般的には「個人事業主」よりも「法人の社長」のほうが社会的信用が高いとされているため、契約を取ったり、銀行から融資を受けたりする際には、法人化していると有利に働く可能性があります

そのため、事業の拡大を検討している個人事業主は、法人化すると信用面でメリットを受けられるかもしれません。

個人事業主と法人の違いについて詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
個人事業主とは?なれない人や自営業との違い、メリットをわかりやすく解説

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個人事業主にふさわしい肩書き

個人事業主としての活動を始めるにあたって、名刺の作成を検討している方もいるでしょう。個人事業主の名刺には、氏名や屋号のほか、肩書き、住所、電話番号、メールアドレスなどを記載します。

ここでは、個人事業主が名刺に載せる肩書きとして、ふさわしいものを紹介します。

代表・代表者と名乗る

代表や代表者といった肩書きには法的な規制がなく、従業員を雇っていない個人事業主でも使用できます。「代表は少し大袈裟に見えてしまう…」と気になる方は、次項で紹介する肩書きにするのがおすすめです。

仕事内容・職種名を使う

受注できる案件や得意分野を一目で把握してもらうために、仕事内容や職種を肩書きにする方法があります。

個人で活動していることを強調する際は、「フリーランスエンジニア」「フリーライター」のように、「フリー」や「フリーランス」を肩書きに含めるのも1つの手です。

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「代表取締役」や「取締役」と名乗るのは不可

会社を設立せずに個人で事業を営んでいる場合、「代表取締役」や「取締役」といった肩書きは、法律上使えないことは把握しておきましょう。

代表取締役・取締役とは?

代表取締役や取締役は、会社法に基づく肩書きです。代表取締役は、株式会社を代表する立場として、業務に関する裁判上または裁判外の行為をする権限があるとされています。取締役は、業務の執行や会社の重要事項の意思決定などを行う立場です。

参照: 会社法(平成十七年法律第八十六号)|e-Gov法令検索

社長=代表取締役ではない

社内に「社長」という肩書きの人がいたとしても、代表権を持つ代表取締役であるとは限りません。代表取締役は法律上の会社の代表者、社長は社内の規定などに基づく役職という違いがあることを念頭に置きましょう。

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個人事業主と社長に関するよくある質問

ここでは、個人事業主と社長に関するよくある質問に答えていきます。

Q. 個人事業主に適した肩書きは何ですか?

個人事業主は、代表・代表者といった肩書が適しています。また、ウェブデザイナーやコンサルタントなど、自分のスキルや専門知識を反映した肩書きも効果的です。

Q. 個人事業主と法人社長は、社会保険の面でどのような違いがありますか?

個人事業主は基本的には国民年金と国民健康保険に加入し、従業員が5人未満であれば従業員分の負担はありません。一方、法人社長は厚生年金と健康保険に加入し、従業員の社会保険料の一部を負担しなければなりません。

Q. 法人化することによって個人事業主の社会的信用が高くなる理由は何ですか?

登記簿で会社の情報を確認できること、組織としてみられること、厳密な会計処理が求められることから法人化することで社会的信用が高くなります。

Q. 仕事内容や職種を肩書きにする場合、どのような効果が期待できますか?

仕事内容や職種を肩書きにすることで、相手に対して自分の専門性や経験をアピールでき、仕事を受注しやすくなる効果が期待できます。

Q. 個人事業主が事業を拡大する際に、法人化するメリットは何ですか?

法人化により、社会的信用が高くなり、融資など資金調達がしやすくなります。また、法人化することで節税になる場合もあります。

※本記事は2024年1月時点の情報を基に執筆しております。

最後に

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