確定申告、住民税、就業規則…知らずに始めるとトラブルにも…
個人事業主と副業

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サラリーマンで副業を検討している方の中には、「副業すると個人事業主扱いになる?」「確定申告は必要?」「黙っていてもバレる?」といった疑問をお持ちの方もいるでしょう。

副業する際、その所得が1年間で20万円を超えるときは、確定申告が必要です。副業していることを会社に知られないようにする対策はありますが、状況によっては難しいこともあります。

ここでは、副業を考えているサラリーマンの方に向けて、個人事業主の特徴や確定申告に関する注意点などをご紹介。サラリーマンと個人事業主の働き方の違いも見ていきましょう。

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0. 目次

1. 副業でも個人事業主と見なされる?
2. 副業する場合、確定申告は必要?
3. 副業を禁止する会社があるので注意
4. サラリーマンと個人事業主の特徴を比較

1. 副業でも個人事業主と見なされる?

パソコンの前でタブレットとスマートフォンを開いている男性の画像

サラリーマンの方が副業を検討する場合、「副業すると個人事業主扱いになるの?」「個人事業主になるなら手続きが多い?」といった疑問が生まれると考えられます。実際のところどうなのかを知るために、個人事業主の特徴を見ていきましょう。

個人事業主って?

個人事業主は、個人で事業を行う人のことを指します。副業として個人で事業を行う場合、必ずしも個人事業主に該当するとは限りません。

たとえば知人やクラウドソーシングを通してWebサイト開発の案件を受注するとき、そこでの所得は「事業所得」か「雑所得」になりますが、後者を得る人は個人事業主に該当しないと考えられます。

なぜなら、国税庁は個人事業の開始手続きの対象者を「事業所得、不動産所得又は山林所得を生ずべき事業の開始等をした方」と提示しており、雑所得は含まれていないからです。

そのため「副業でも個人事業主と見なされるのか」ということに関しては、雑所得を得る場合であれば該当しないと考えてよいでしょう。

参考:国税庁「個人事業の開業届出・廃業届出等手続」

事業所得と雑所得って?

サラリーマンの場合、会社からもらう給与は「給与所得」、前述した副業のWebサイト開発で得る所得は「事業所得」あるいは「雑所得」に該当します。

事業所得と雑所得では、前者に経済的なメリット(※)がありますが、あくまで「お小遣い稼ぎ」程度に副業をしたいと考えている人は、雑所得にするつもりで良いでしょう。

というのも事業所得には「該当するか否かの明確な基準がない」「過去の判例によると下記の項目を基に判断されている」「副業する本人が決められるわけではない」といった性質があるからです。

・営利性、有償性の有無
・継続性、反復性の有無
・自己の危険と計算における事業遂行性の有無
・その取引に費やした精神的、肉体的労力の程度
・人的、物的設備の有無
・その取引の目的
・その者の職歴、社会的地位、生活状況

引用元:国税不服審判所

※事業所得で得られるメリットの例(サラリーマンの副業の場合)

〈損益通算できる〉
副業で赤字が出た場合、確定申告の際にその損失額を本業の給与所得と合算することで、所得税、住民税の負担を軽減できます。

〈条件を満たすと青色申告特別控除を受けられる〉
青色申告者になった場合、条件を満たすと最高65万円の青色申告特別控除を受けられます。青色申告者になるには、期日までに税務署へ「青色申告承認申請書」を提出する必要があります。

参考:
損益通算 | 国税庁
所得税の青色申告承認申請手続 | 国税庁

開業届はいつ出す?

個人事業主としての活動が本業・副業のどちらであっても、開業届の提出期限は開業後1ヶ月以内になっています。副業の場合、いつからが事業開始になるかの判断が難しい場合もあるかもしれませんが、開業届が未提出の場合でもペナルティは特にありません。

なお「開業届を出せば、副業での収入は事業所得として認められるの?」と考える方もいると思いますが、開業届を提出したとしても、副業での収入が事業所得になるかはケースバイケースです。

個人事業主とフリーランスは違う?

文脈によっては個人事業主と同じような意味で使われることもある、フリーランスという言葉があります。個人事業主は税制上の区分、フリーランスは企業と雇用関係を結ばないで、案件ごとに契約を結ぶ働き方を指します。フリーランスは、企業に属さずに活動する際の一つのワークスタイルと捉えて良いでしょう。

個人事業主とアルバイトの違い

個人事業主とアルバイトとの違いの一つとして、契約形態が挙げられます。

アルバイトとして働く際は、サラリーマンと同様に企業と雇用契約を結び、原則として労働基準法が適用されることになります。労働基準法における「労働者」に該当することで、勤務時間・場所に一定の制約があったり、業務について会社から指示を受けたりするという性質を持ちます。

労働基準法が適用されるということは、アルバイトであっても一定の条件を満たすと有給休暇(※)や産前産後休暇、育児休業、介護休業などの取得が可能です。

※下記の2つの条件を満たすとき、雇用形態や業種に関係なく有給休暇が付与されます。

・雇入れの日から6か月継続勤務
・全労働日の8割以上出勤

引用元:厚生労働省「年次有給休暇の付与日数は法律で決まっています」

一方、個人事業主が会社などから案件を受注するときは、雇用契約ではなく「業務委託契約」を結びます。

このとき「労働者」ではなく「事業主」として扱われ、原則的には労働基準法が適用されません。つまり、先述した有給休暇や産前産後休暇などは付与されないことになります。

その反面、契約した内容によっては、受注先から指揮命令を受けないという性質を持たせることができるため、作業場所や業務の進め方などについては、自由度が高くなるといえます。

副業する場合、社会保険はどうなる?

サラリーマンが副業する場合、本業の会社の社会保険(厚生年金・健康保険)に加入したまま活動できます。副業で事業所得や雑所得を得たとしても、支払う社会保険料は増減しません。

ただし副業でアルバイトをする方は、注意が必要です。

下記の条件をすべて満たすと、アルバイト先の会社でも社会保険に加入します。このとき本業と副業の会社の2ヶ所で社会保険に加入することになり、副業しないときよりも社会保険料は高くなります。

(1)1週間あたりの労働時間が20時間以上であること
(2)1ヶ月あたりの決まった賃金が88,000円以上
(3)雇用期間の見込みが1年以上であること
(4)学生でないこと
(5)以下のいずれかに該当すること
・従業員数が501人以上の会社(特定適用事業所)で働いている
・従業員数が500人以下の会社で働いていて、社会保険に加入することについて労使で合意がなされている

引用元:厚生労働省「平成28年10月から厚生年金保険・健康保険の加入対象が広がっています!(社会保険の適用拡大)」

なお、2ヶ所の企業で社会保険に加入する場合でも、健康保険証はどちらか選んだ一方の会社から受けとる1枚のみです。

このとき必要になる手続きですが、選択した会社を管轄する年金事務所に「健康保険・厚生年金保険 所属選択・二以上事業所勤務届」を提出します。提出期限は、2ヶ所以上の会社で社会保険に加入することになった日から10日以内です。

参考:日本年金機構「複数の事業所に雇用されるようになったときの手続き」

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2. 副業する場合、確定申告は必要?

オフィスビルを背景に立つビジネスマンの画像

ここでは確定申告に着目し、サラリーマンが副業する場合の心構えをご紹介します。

確定申告ってなに?

確定申告は、所得税・復興特別所得税(以下、所得税)の過不足を精算する手続きです。
このとき1年間の所得金額とそれに対する所得税の金額を計算し、期日までに確定申告書を提出(併せて不足分の所得税を納付)する必要があります。

確定申告の時期は原則として2月16日から3月15日までですが、この日が土・日・祝日にあたるときは後ろにずれることもあります。

「所得税の過不足を精算する」ってどういうこと?

給与を受けとる場合や個人で請けた案件の報酬(対象外となるケースもあり)をもらう場合、「源泉徴収」によってあらかじめ所得税が差し引かれていますが、このときは概算のため、本来支払うべき税額よりも多かったり少なかったりしています。

所得税は1年間の所得に対してかかる税金なので、所得金額が確定したタイミングで所得税を計算し、確定申告によって差額を調整するということです。

確定申告に際して所得税を算出した際、あらかじめ源泉徴収で支払った金額の方が少ないときは、確定申告期間中に不足分を納税することになります。

反対に、所得金額を基に所得税を計算し、源泉徴収で支払いすぎていたことが分かった人は、確定申告することで超過分が戻ってくることもあります。

副業の所得が1年間で20万円を超えるなら確定申告

サラリーマンの場合、副業で得る所得が給与所得・事業所得・雑所得のいずれでも、それらの所得金額が1年間で20万円を超えるときは確定申告が必要です。

本来、サラリーマンは原則として確定申告する必要がなく、企業側が「確定申告の代理」ともいえる年末調整を行います。

しかし副業による所得金額が20万円を超える場合は、本業の会社で年末調整を受けた上で、副業の分を自分で確定申告しなければなりません。ほかにも、医療費控除を受けたいときや年間収入金額が2,000万円を超える場合などは、サラリーマンであっても確定申告を行います。

「収入」と「所得」は違う?

「収入」と「所得」は異なり、前者は会社からもらう給与や事業の売上、後者は収入から「必要経費」を差し引いたものを指します。

必要経費は収入を得るために(事業を行うために)かかった費用のことをいいますが、生活費などとの区別に注意する必要があります。

必要経費とは

たとえば個人事業主として活動するフリーエンジニアの場合、仕事のために技術書を購入したり、レンタルサーバ、ドメイン費用などがかかったりした際は、それらの代金はそれらの購入代金は「必要経費」と捉えられます。確定申告の際は、収入からこれらの必要経費を差し引いて1年間の所得金額、所得税を算出することになります。

サラリーマンの場合、ときには業務に必要な筆記用具や書籍などが会社から支給されず、自己負担することがあるでしょう。

このような事情を考慮したものに「給与所得控除」があり、個人事業主における必要経費と役割が似ています。給与所得控除は、所得が多いほど控除率が高くなるのが特徴です。

年末調整・確定申告の際、収入から給与所得控除の金額を差し引いて1年間の所得金額や所得税を算出するので、給与所得控除によって所得税の負担は減ることになります。

確定申告はどこでするの?

税務署に確定申告書を持って行くほか、e-Taxを利用して電子申告する方法もあります。

e-Taxは、パソコンやスマートフォン、タブレットを使って確定申告などを行えるシステムです。事前に利用手続きする必要がありますが、活用すれば税務署に行かずに確定申告書を提出でき、税金の納付もインターネットバンキングなどで行えます。

確定申告期間中であればe-Taxは24時間利用可能なため、時間や場所を問わず確定申告できるのもメリットです。

参考:国税庁「e-Tax」

確定申告って難しそう…

確定申告に不安がある方は、会計ソフトを使うのも1つの方法。そのほか、税務署は確定申告期間中に相談会場を設けているので、そこで直接質問をしたり、行くのが難しい場合は電話で問い合わせたりすると良いでしょう。

3. 副業を禁止する会社があるので注意

胸の前でバツ印を作る女性の画像

サラリーマンの方が副業したい場合、まずは就業規則を確認する必要があります。企業によっては、副業を禁止しているところがあるからです。

禁止されている会社で副業が見つかった場合、すぐに減給や出勤停止といった懲戒処分が下されなかったとしても、規則を守らなかったことで、これまで築いてきた上司や同僚との信頼関係に支障をきたすと考えられます。

ルールに違反するとその後の仕事に悪影響を及ぼすので、必ず就業規則をチェックして行動をとるようにしてください。

なお、「言わなければわかることはないだろう」と隠れて副業を行うのも控えるべきです。例えば以下のようなことから、会社は副業を把握できます。

会社は住民税で収入を把握できる

住民税を算出する際にベースとなるのは、収入から経費と控除(所得控除と人によっては青色申告特別控除)を差し引いた課税所得のため、副業で収入が増えれば住民税も高くなっていきます。

サラリーマンは「特別徴収」という方法で会社を介して住民税を納付しており、このとき住民税は給与から天引きされるのが一般的です。そのため、住民税の変動から「本業以外に収入を得ているのでは?」と察知することができます。

意図せぬところから人づてにも

副業のことを地元の友人だけに話したつもりでも、いつの間にかSNSなどを通じて同僚にまで伝わるということも。

誰にも話さなかったとしても、副業している様子をどこかで見られる、本業と副業の両立がうまくいかずに体調を崩す、といったことがきっかけとなり発覚する場合もあります。

4. サラリーマンと個人事業主の特徴を比較

複数の白い扉の前で考え込むビジネスマンの画像

ここでは、サラリーマンと個人事業主について、副業する場合も含めてそれぞれの働き方の特徴を見ていきましょう。

なお、ここでの副業はそれぞれ「時給制・シフト制のアルバイト」と「事業所得として認められる規模で案件を請け負っている個人事業主」とし、どちらも副業による所得が1年間で20万円を超える場合を想定しています。

ケース別の特徴比較
  サラリーマン サラリーマン
/アルバイト
サラリーマン
/個人事業主
個人事業主
収入 原則として一定の収入を得られる 副業収入は勤務時間によって変わる 副業収入は受注量や単価によって変わる 収入は受注量や単価によって変わる
働き方の特徴 基本的に勤務時間・場所が決まっている 副業の出勤日数や勤務時間はアルバイト先と相談して決める 本業の都合に応じて副業の業務量・場所を調整できる※1 作業場所・時間に融通が利く※1
業務 所属部署の業務を行うのが基本 アルバイトで任される業務は限定的になりやすい 自由に案件を選べるので、副業で経験の幅を広げられる 目的に合わせて自由に案件を選べる
社会保険 厚生年金・健康保険 厚生年金・健康保険 厚生年金・健康保険 国民年金・国民健康保険
年末調整・確定申告 年末調整 確定申告※2 確定申告※2 確定申告
有給休暇・休業制度 利用できる 本業の会社のほか、条件を満たすと副業先でも利用できる 本業の会社で利用できる 利用できない

※1 常駐型フリーランスの場合は、作業場所・時間を自由に選ぶことが難しい場合もあります。
※2 副業の所得が1年間で20万円を超えるとき、本業の会社で年末調整を受けずに自分で確定申告を行います。

収入・働き方の特徴

サラリーマンの場合、勤務場所・時間などは企業側で決められていますが、会社によってはフレックスタイム制(社員側で出社・退社時間を調整できる制度)や時短勤務制度を活用できるところもあります。

そのほか、原則として一定の収入を得られるのもサラリーマンの特徴。企業によっては昇給やボーナスのチャンスもあります。

一方個人事業主は、受注する案件数や単価によって収入が変動しますが、これは業務の成果が収入に反映されやすいと捉えることもできます。

副業について見ると、アルバイトの場合は「週○時間以上」という制約のもと働いたり、人によっては深夜に勤務したりすることもあるでしょう。本業が忙しくてもシフトを入れていれば出勤する必要があるので、体調管理に十分注意しなければなりません。

個人事業主は、本業の都合に応じて案件の受注量や作業時間を調整できるので、融通が利くという点ではアルバイトよりも両立が図りやすいといえます。

業務・スキル

企業によって状況は異なりますが、サラリーマンの場合は会社の研修制度を活用してスキルアップを図れます。業務について困ったことがあるときは、上司や同僚に相談できるのもメリット。ただし組織に所属する上で、仕事の進め方や方向性は、ある程度会社の方針に合わせなければなりません。

一方、個人事業主に研修制度はありませんが、能力や経験、得意分野に合わせて業務を選べるので、よりレベルの高い案件に参画することでスキルアップを図れます。

実績を積みたい、経験の幅を広げたいという方にとっては、個人事業主としての活動で得られるメリットは大きいでしょう。

社会保険

サラリーマンが加入する厚生年金・健康保険は、いずれの保険料も所得をベースに計算されますが、後者は住んでいる都道府県によっても増減します。

個人事業主が加入する国民年金は、所得にかかわらず一定の保険料を払うのが特徴。国民健康保険料は、住んでいる市区町村と所得によって変わります。

有給休暇・各種休業制度

サラリーマンとして働いている場合、勤続年数に応じた有給休暇のほか、育児休業や介護休業などを取得できるのが特徴。先述のとおり、アルバイトでも条件を満たせばこれらの休暇制度を利用できます。

個人事業主は有給休暇や休業制度が適用されませんが、一方でプライベートの事情を考慮して自分で休日を設定できるという特徴があります。

案件を選べるという点に重きを置くならば個人事業主も

「収入を増やしたい」「人脈を広げたい」「経験の幅を広げたい」など、人によって副業に興味を持つ理由はさまざまです。たとえば技術職であるエンジニアにとって、どんな技術を経験してきたかは今後のキャリアを左右するだけに、副業へ興味を持つ動機付けとなっているという方もいらっしゃることでしょう。

とはいえ、すでに触れたとおり、本業の規則で副業が禁止されていたり、身体への負荷もあったりもします。案件を自分で選ぶという点に重きを置くのでしたら、案件の請け方や働き方もすべて自分次第である個人事業主として独立を検討するのも一案でしょう。

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「今フリーランスになるべきか?」「自分のスキルで通用するか?」といった悩みにもお応えしますので、ご相談だけでもお待ちしております。
 

最後に

簡単4ステップ!スキルや経験年数をポチポチ選ぶだけで、あなたのフリーランスとしての単価相場を算出します!

※相場算出に個人情報の取得はおこないません。


※本記事は2019年3月時点の情報を基に執筆しております。

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