AWSエンジニアの仕事はなくなる?将来性と生き残り戦略を解説 | レバテックフリーランス
AWSエンジニアの仕事はなくなる?将来性と生き残り戦略を解説
AWSエンジニアとして働いている方の中には、「AIやノーコードツールの発達で、将来仕事がなくなるのではないか…」と不安を感じる人がいるのではないでしょうか。
この記事では、AWSエンジニアの仕事がなくなるといわれる理由と、AWSの仕事がなくならない根拠を紹介します。また、仕事がなくなる不安を解消する方法について解説するので、AWSエンジニアとしての将来に不安を感じている方は、ぜひ参考にしてください。
目次
AWSエンジニアの仕事内容
AWSエンジニアは、Amazonが提供するクラウドサービスのAWSを活用し、クラウドインフラストラクチャを設計、構築、管理する専門家です。
AWSエンジニアの主な役割は、顧客の要望をヒアリングし、AWSを使って要件に合ったシステムをつくることです。システム構築後の運用や保守、障害発生時の対応を行うのもAWSエンジニアの仕事です。
AWSには豊富なサービスが存在するため、AWSエンジニアは各サービスについて理解し、顧客のニーズに合ったシステムを提供することが求められます。
AWSエンジニアのさらに詳しい仕事内容については、以下の記事を参考にしてください。
AWSエンジニアとは?仕事内容やキャリアパス、フリーランス事情について解説
AWSエンジニアの仕事がなくなるといわれる理由
近年、AWSエンジニアの仕事がなくなるのではないかという声が聞かれます。その背景には、AI技術の進歩やクラウド環境の変化があります。
ここでは、AWSエンジニアの仕事がなくなるといわれる主な理由を紹介します。
AIによる自動化技術が発展しているから
AWSエンジニアの仕事がなくなるといわれる理由の一つには、AIによる自動化技術の発展が挙げられます。AI技術の進歩により、これまでエンジニアが手動で行っていた多くのタスクが自動化されつつあります。
近年は、ChatGPTなどのAIツールを使ったコーディングの自動化も進んでおり、プログラミングの知識が浅い人でもソフトウェアを開発することが可能です。
しかし、AIによる自動化が進んでも、相手の気持ちを推察する場面や、発想力を必要とする場面では、依然としてエンジニアの果たす役割は大きいです。AWSエンジニアの業務でいえば、言葉にされていない顧客の希望を汲み取ったり、要件を理解したうえで提案を行う作業は、AIでの代替は難しいでしょう。
インフラエンジニアの役割が変化しているから
AWSエンジニアの仕事がなくなるといわれる背景には、インフラエンジニアの役割が変化していることが挙げられます。
インフラエンジニアは、物理的なサーバーやネットワーク機器の管理が主な業務です。最近は、オンプレミスからクラウドに移行する企業が増えたことから、従来のインフラエンジニアの仕事は減少すると言われています。
そのため、オンプレミスの経験しかないインフラエンジニアは、今後はクラウド化に対応したスキルを身につける必要があります。
インフラエンジニアとAWSエンジニアを混同している人は、このようなインフラエンジニアの役割の変化から、「AWSの仕事もなくなる?」と誤解しているかもしれません。
しかし、そもそもAWSエンジニアとインフラエンジニアは担当する領域が異なります。
AWSエンジニアは、オンプレミスではなくAWSクラウドを扱うので、クラウド需要が高まっている状況で仕事が減る心配は少ないでしょう。
クラウドサービスの使い方が簡略化しているから
クラウドサービスの使い方が簡略化していることも、AWSエンジニアの仕事がなくなるといわれる理由です。Amazonはじめとするクラウドプロバイダーは、ユーザーフレンドリーなインターフェースや、ノーコードツールの開発に力を入れています。
たとえば、AWSの「AWS Amplify」は、モバイルアプリやWebアプリケーションの開発を簡略化するツールです。現在はこうしたサービスにより、専門的な知識がなくてもクラウド環境でアプリケーションを構築できるようになっています。
このように、エンジニアが手動で行う作業が減少しつつあることで、AWSエンジニアの仕事がなくなると指摘する声があるようです。
AWSエンジニアの仕事はなくならない
「AWSエンジニアの仕事はなくなる」という声がある一方、AWSエンジニアの需要は今後も高まり続けると予測できるデータも存在します。
ここでは、AWSエンジニアの仕事がなくならない4つの理由を紹介します。
クラウド市場が拡大しているから
AWSエンジニアの仕事がなくならないと言える背景として、クラウド市場の急速な拡大が挙げられます。総務省の情報通信白書によると、世界のパブリッククラウドサービス市場規模は、2017年から年々増加傾向にあります。
このような傾向から、クラウド環境を構築・運用できる人材の需要は今後も高まっていくと想像できます。
参考:情報通信白書(令和6年版)|総務省
AWSは世界的に利用率が高いから
AWSエンジニアの仕事がなくならないもう一つの理由は、AWSが世界的に高い利用率を誇っていることです。
Statista社の調査(2024年4半期)によると、世界的なクラウド市場においてAWSのシェア率は30%を占めており、クラウドサービスの中でトップに位置しています。2位のAzureは21%、3位のGoogle Cloudは12%と続きますが、AWSはこれらを上回るシェアで、多くの企業がAWSを選択していることが分かります。
AWSには、他社製品との連携ができるなどのメリットがあるため、今後も多くの企業がAWSを選択すると考えられるでしょう。それに伴い、AWSエンジニアの仕事もなくなることはないと予測できます。
参考:Amazon and Microsoft Stay Ahead in Global Cloud Market|Statista
新機能のリリースに対応する人材が必要だから
AWSエンジニアの仕事がなくならない理由として、AWSが常に新機能をリリースしていることも挙げられます。AWSは毎年多くの新機能をリリースしているため、新機能を理解し、既存システムに統合するなどの対応ができる人材が必要です。
AWSのリリースが続く限りは、AWSエンジニアの仕事もなくなることはないでしょう。AWSはAmazonの主要なサービスの一つであり、今後も開発に力が入れられると予想されます。
クラウドセキュリティ強化のニーズが高まっているから
クラウドセキュリティ強化のニーズが高まっていることも、AWSエンジニアの仕事がなくならない理由のひとつです。
最近では、クラウド環境でのデータ漏洩やサイバー攻撃のリスクが増大しており、セキュリティ対策が欠かせません。多くの企業は一定のセキュリティレベルを確保できるAWSを利用しています。情報セキュリティに関する国際規格に準拠したAWSを使えば、ゼロからセキュリティ対策を構築するよりもコストを抑えて対策を施した環境を構築することが可能です。
こうした背景から、利用企業の多いAWSエンジニアが求められるようになっています。情報漏洩や不正アクセスを防ぐ最新のセキュリティ技術に精通したAWSエンジニアは、高い需要が見込まれるでしょう。
AWSエンジニアが仕事がなくなる不安を解消するには
AWSエンジニアの仕事がなくなる可能性は低いですが、「将来を考えると完全に不安を解消できない」と思う方もいるのではないでしょうか。
ここでは、AWSエンジニアが仕事がなくなる不安を解消するための方法を紹介します。どんなスキルを磨けばAWSエンジニアとしての価値を高めることができるのか、確認していきましょう。
1.AWSのスキルを深める
AWSエンジニアとしてのキャリアを維持するためには、何よりもAWSのスキルを深めることが大切です。AWSは常に新しいサービスや機能をリリースしているため、最新の技術動向をキャッチアップし続けることが求められます。
AWSのスキルを深める方法の一つは、 AWS認定資格の取得です。
AWSの資格カテゴリには、難易度別に4つの種類があります。これからAWSを学ぶ人は、Foundationaに属する「AWS Certified Cloud Practitioner」からスタートするのがおすすめです。
資格の一覧は以下を参考にしてください。
カテゴリ | 向いている人 |
---|---|
Foundational | ITおよびクラウドの初心者 |
Associate | AWSクラウド経験1年程度 |
Professional | AWSクラウド経験2年以上 |
Specialty | ・AWSクラウド経験2年以上 ・専門分野の経験5年以上 |
参考:
AWS Certified Cloud Practitioner|AWS
AWS 認定|AWS
2.マネジメントスキルを身につける
AWSエンジニアとしてのキャリアを発展させるには、技術スキルだけでなく、マネジメントスキルを身につけると良いでしょう。マネジメントスキルは、チームリーダーやプロジェクトマネージャーの役割を担う際に必要です。
マネジメントスキルには、以下の要素が含まれます。
- スケジュール管理能力
- 問題解決能力
- コミュニケーション能力
- チームリーダーシップ
これらのスキルを身につけることで、単なる技術者としてだけでなく、組織全体のクラウド戦略を牽引するリーダーとして活躍できるでしょう。キャリアの選択肢が広がれば、仕事がなくなる不安も軽減されるはずです。
プロジェクトマネージャーの役割や向いている人の特徴については、以下の記事を参考にしてください。
プロジェクトマネージャー(PM)の役割とは?仕事内容や年収、なり方を解説
3.AWS以外のITスキルを磨く
AWSエンジニアとしての専門性を維持しつつ、AWS以外のITスキルを磨くことも、仕事がなくなる不安を解消する有効な方法です。多様なスキルセットを持つことで、変化の激しいIT業界で幅広い業務に対応できるようになります。
AWSエンジニアが習得しておくと良い分野としては、以下が挙げられます。
- データベース
- ネットワーク
- セキュリティ
- AI
- データ分析
これらのスキルを身につけることで、技術の変化に対応できるエンジニアとして、長期的なキャリアを築けるようになるでしょう。
4.英語力を高める
グローバル化が進む現代のIT業界においては、英語力を高めることでAWSエンジニアとしての活躍の場を広げられます。AWSは日本だけではなく世界中で利用されているサービスであるため、英語力があれば海外企業や多国籍企業に就業するチャンスが広がります。
日本企業で働く場合も、英語力があるとAWS関連の情報に素早くアクセスすることが可能です。新サービスや機能アップデートに関するドキュメントの多くは、まず英語で公開される傾向にあります。そのため、英語ができるエンジニアは日本語版の提供を待つことなく、素早く一次情報を入手できます。
AWSの障害発生時に参照するドキュメントを探す際も、日本語だけではなく英語の資料を閲覧することで、より多くの情報を得られるでしょう。
AWSエンジニアはフリーランス需要も高まっている
AWSエンジニアのキャリアを考える上では、フリーランスという選択肢も視野に入ります。AWSの需要が高まる中、フリーランスのAWSエンジニアを求める企業が増えているからです。
実際にレバテックフリーランスは、AWS関連の案件を保有しています。案件の一例については、以下のページで確認してください。
AWSの求人・案件一覧
AWSの高い専門性を身につければ、フリーランスとして会社員時代よりも高い収入を得られる可能性が出てきます。レバテックが保有するデータによると、AWSの平均単価は77万円、最高単価は165万円です。
レバテックフリーランスでは、スキルに合った案件の紹介やキャリア相談といったサービスを受けられます。案件参画中もフォローを行うので、仕事がなくなる不安を解消したい方はぜひご相談ください。
AWSエンジニアに関するよくある質問
AWSエンジニアの収入や将来性などについて、よくある疑問を解消していきます。
Q. AWSエンジニアの年収はどれくらい?
AWSエンジニアの年収は、経験年数やスキルレベルによって異なります。一般的には、経験年数1~3年の目安は400~600万円です。経験年数が5年以上になると、600~900万円の年収を得られる可能性もあるでしょう。
Q. クラウドエンジニアの仕事はAIの進化でなくなる?
クラウドエンジニアの仕事がAIによってなくなることはないと考えられます。確かに、これまで手動で行っていた作業がAIで自動化される可能性はあります。ただ、複雑なシステムの構築や戦略的な意思決定をAIで代替することは難しく、依然としてクラウドエンジニアが果たす役割は大きいでしょう。
Q. 未経験からAWSエンジニアになるには?
未経験からAWSエンジニアになるには、ネットワークやサーバーなどの基本的なIT知識を習得したうえで、クラウドについての知識を身につけましょう。基礎を習得したら、実際のサービスを使ってクラウド環境を構築します。そして、その成果をポートフォリオにまとめて転職活動でアピールしましょう。
※本記事は2024年5月時点の情報を基に執筆しております。
最後に
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※相場算出に個人情報の取得はおこないません。
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