コンサルファームでも副業は可能なのか？副業の始め方や相場、メリットを解説 | レバテックフリーランス

コンサルファームで働きながら副業は可能なのか

厚生労働省が2022年に「副業・兼業の促進に関するガイドライン」を改定するなど、政府が副業を推進している背景もあり、収入を増やすために第2の収入源を視野に入れる人が増加しています。この流れはコンサル業界にも到来し、副業を認める企業は少なくありません。

コンサルタントは職業柄、プロジェクト全体を把握する必要があり、その分幅広い知識を有していることが多いです。そのため、持ち合わせている知識やスキルを活用して副業を行う余地も生まれやすいといえます。

しかし、社会的な推進が進んではいるものの、副業可否は実際は企業ごとの就業規則によるため、まず副業が許可されているか就業規則を確認しておくことが大事です。

また、許可されているとしても、コンサルタントという職業の特性上、競合他社となりえる企業をクライアントとしたコンサル業務が禁止されている場合もあります。副業を始めるのであれば、事前に所属している会社の就業規則や他会社との関係性をしっかりと把握しておきましょう。

スポットコンサルについてより詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。
コンサルタントの副業は土日でも可能？仕事内容や始め方を解説

希望に合う案件を提案してもらう

コンサルファーム別の副業状況

主要なコンサルファームの副業状況を以下の表でまとめました。会社に副業申請をせずとも副業ができる企業もあるようです。

会社名	副業の可否	備考
PwCコンサルティング	可	一定の条件の下で許可。新しい働き方を提供できるように多くの改革を行っている
デロイトトーマツコンサルティング	可	本業に被らないなどの条件がある模様
KPMGコンサルティング	可	本業に被らないなどの条件があり、事前審査をクリアする必要がある
EYストラテジー・アンド・コンサルティング	可	特に条件などが設定されているわけではない模様
アクセンチュア	可	原則禁止だが、申請による審査次第では承認されることもある
マッキンゼー・アンド・カンパニー	不可
アビームコンサルティング	可	多様な働き方をサポートする制度を導入しており、副業制度もその一つ
ベイカレントコンサルティング	可	本業に被らないなどの条件がある模様
ボストンコンサルティンググループ	不可
アーサー・ディ・リトル	不可
IBMコンサルティング	可	日本では珍しく21世紀初期より副業を認めている

副業を禁止しているコンサルファームもありますが、多くのコンサルファームでは副業を解禁するなど、新しい働き方への改革を行っており、申請せずとも副業が行える企業もあるようです。副業に挑戦する場合、一度上司や人事担当者に相談してみるのもおすすめです。

希望に合う案件を提案してもらう

コンサルが副業をするメリット

コンサルが副業をすることで得られるメリットを4つ紹介します。

• スキルの向上を目指せる
• 自信に繋がる
• 収入源が増える
• 新たなキャリアを選択できる

スキルの向上を目指せる

企業に対してコンサルティングを行うためには、さまざまな知識やスキルが必要です。自ら進んで本業とは違う分野の副業を選び新たなクライアントと関わることで、本業では得られなかった新しい知識やスキルが身につけられるというメリットがあるのです。また、自身の新たな課題や改善点を見つけるきっかけにもなるかもしれません。

副業で継続して案件をこなしていき挑戦と改善を繰り返すことは、結果として本業であるコンサルファームの仕事にもプラスになるでしょう。

自信に繋がる

企業に勤めているとプロジェクトを工程ごとに分け、それぞれの担当者が業務を担うことが多いです。それに対し、副業では案件の獲得から事務作業まで、人を雇わない限りすべてひとりで行うことがほとんどです。

そのため、案件を1件完了させるごとにやり切った満足感を味わうことができ、自信にも繋がります。自分が責任者となって案件を請け負うことは、ビジネスマンとしての自信を育てられる貴重な経験となるでしょう。

収入源が増える

副業を行うことで本業以外でも収入源を得ることができるため、個人の収入を増やせます。ただし、定期的に自身で案件を獲得しなければ、当然収入を得ることは難しいでしょう。安定した副収入を得るためには、積極的に案件を獲得することが大切です。

副業でも安定した収入を得ることができるようになれば、本業と合わせて大きな収入増加を見込め、生活面もより安定しモチベーションアップにも繋がります。

新たなキャリアを選択できる

副業によりさまざまな経験を得ることで、独立や起業といった選択肢も視野に入るかもしれません。または、より年収の高い同業他社への転職も視野に入れることが可能です。副業で経験を積むことは、新たなキャリアプランを考えるきっかけになります。

副業で案件を探す際に、本業で扱っているコア業務以外の分野を積極的に狙えば、幅広い分野の知見を得ることができます。自分のキャリアプランを広げていくためにも、積極的に新しい知識に触れていくことが大切です。

希望に合う案件を提案してもらう

コンサルが副業をするデメリット

政府主導で副業が推奨されていますが、副業をすることで生じるデメリットもあります。副業を始める前にどのような点に注意すべきかを把握しておきましょう。

仕事の時間が増える

副業は本業の業務時間外にやることになるため、必然的に夜や休日なども作業をすることになります。単純に作業に費やす時間が増えてしまうため、自由な時間は減ってしまうでしょう。

副業を始める前に、どの程度時間を確保できるか検討しておくことが大切です。生活をともにする家族がいる場合は相談しておきましょう。副業のために睡眠時間を削り、本業に悪影響を及ぼしてしまっては本末転倒です。

事務作業が増える

コンサルファームでは人事部や経理部の人たちが従業員の事務処理を代わりに行っています。しかし副業では人を雇わない限り、事務作業もすべてひとりでやらなければなりません。

たとえば確定申告や契約書の締結など、事前に書き方や申請方法を調べて知っておかなければなりません。面倒であれば、費用はかかりますが専用のソフトを導入したり、人を雇ったりするなどの対策を講じる必要も生じます。

希望に合う案件を提案してもらう

コンサル案件の単価相場

副業で行うコンサル案件の単価相場を紹介します。下記の表は、レバテックフリーランスが保有する案件データを基に算出したITコンサルタントの月額単価です。

最高単価	最低単価	平均単価
195万円	25万円	82万円

コンサル案件は高単価であることが多いため、大きな収入アップを見込めます。案件によっては、時間当たりの単価で計算している案件もあれば月当たりの単価で計算している案件もあり、様々です。案件を探す際は、副業として稼働できる時間や目標の収入など、条件を整理してから検討を始めましょう。

コンサルの単価について情報収集しているかたは、こちらも併せてお読みください。
フリーコンサル案件の単価相場を領域・レベル別に紹介！BIG4との年収比較も

希望に合う案件を提案してもらう

コンサルの副業を始めるステップ

いざ副業を始めようとした際に、どのようなステップを踏むのでしょうか。流れを理解しておくことで、スムーズに行動に移せます。

現状を再確認する

自身の現状を再確認、把握しておくことは非常に大事です。所属しているコンサルファームの就業規則を踏まえて副業に充てる時間があるかどうか、家族との生活リズムも考慮して、副業が本当に可能かどうかを確認しましょう。

副業が可能だと判断できたら、次は自身のスキルチェックを行います。これまでのコンサル業務において培ってきた各知識やスキルを棚卸しして、得意分野や苦手分野を洗い出しておくことが大切です。

スキルや知識が副業を開始するには足りないと感じている場合は、納得のいくレベルに達するまで学習をしてから副業を始めるか、もしくは学習と副業を同時に進めていくか、いずれにしても自己研鑽を怠らないようにしましょう。

スキルを整理するには、案件応募にも必要になるスキルシートを作成しておくことをおすすめします。こちらのページで職種別のシートをダウンロードできるので、ぜひご活用ください。
スキルシートの書き方｜職種別の記入例とダウンロード可能なテンプレートを紹介 | レバテックフリーランス

計画的に副業の申請をする

副業が許可されてはいるものの、申請しなければならない企業が大半を占めています。副業を始めるのであれば、実際に副業を始める時期より数か月前に、所属している企業に申請を出しておきましょう。

所属している企業に申請をせず、こっそりと副業をするのはやめましょう。発覚した場合、所属企業での信頼を失うことになりかねません。

自身に合った案件を探す

自身の現状の確認やスキルチェックが完了したら、実際にクラウドソーシングサイトやエージェントサイトを活用しながら案件を探してみましょう。まずは自身の本業の経験に近い案件か、それよりも少し難易度の高い案件を探すのがおすすめです。

初めて副業をする場合は、自身の現状の能力で達成できる範囲の案件をこなすことで、スムーズに実績を積むことができるでしょう。個人で案件を受注し完遂した実績があれば次の案件獲得へ有利になり、自信にも繋がるため、まずは1件確実に完了できるような案件を探すことが大切です。

本業の就業規則により、本業と同職種の副業が禁止されている場合、棚卸ししたスキルを活用できる案件を探しましょう。事前に現状を把握する際に活用できるスキルを確認しておくことで、どのような案件を探すべきかを考える際の指針となります。

レバテックフリーランスでは、コンサルタントを中心としたIT専門職の案件探しをサポートしています。案件参画後も担当アドバイザーがフォローし、契約更新や次回案件の案内もしており、安心して働けます。お気軽にご相談ください。

希望に合う案件を提案してもらう

SNSを利用し実績を発信する

エージェントサービスやクラウドソーシングサービスなど、案件を探すプラットフォームは多くありますが、SNSを利用して実績を発信していくことも別の理由でおすすめです。

自身がやっていることや実績を発信していくことで継続的に認知を広げることができ、コンサルタントを探している企業からオファーが来る可能性があります。SNSを利用していくことで横の繋がりを増やすこともでき、新たな案件獲得へのルート作りとして重要です。

コンサルの副業を始める際の注意点

副業を始める際に、事前に注意しておくべきことを紹介します。

• プロ意識を忘れない
• 本業や生活を疎かにしない
• 確定申告を行う

副業と言っても、仕事に変わりはありません。案件を請け負う以上プロ意識を持って案件に取り組むことが大切です。本業とは違い、契約内容が曖昧なまま副業を行うこともあるかもしれませんが、中には機密性が高く、守秘義務が課せられている案件を請け負うこともあるでしょう。自身の身を守るためにもしっかりと契約を結び、プロ意識を忘れずに丁寧な業務を行うことが大切です。

また、本業や生活を疎かにしては本末転倒です。副業は空いた時間を有効活用し、本業や生活に支障の出ない範囲で行うようにしましょう。空いた時間はひとりで自由に過ごしたり、家族と過ごしたりする時間でもあります。特に副業をすることで一緒に過ごす時間が減ってしまうことへの不満が起きないように、家族と相談し理解を得ておくことはとても大事です。

コンサルの副業は単価相場が高い傾向にあります。副業の所得が年間で20万円を超えるのであれば、確定申告を行う必要があることもお忘れなく。20万円を超えないとしても、医療費控除や生命保険料控除など、所得控除が適用される場合もあるため、初めから確定申告を行うつもりでいてもよいでしょう。確定申告を行うことで節約になるかもしれません。

希望に合う案件を提案してもらう

コンサルファームでの副業に関するよくある質問

ここでは、コンサルファームでの副業に関するよくある質問に答えていきます。

Q. コンサルタントが副業として受注しやすい案件は何ですか？

経営戦略コンサルティング、新規事業開発コンサルティング、業務改革コンサルティング、PMOコンサルティング等の案件は副業として受注しやすいです。

Q. 副業コンサルをするメリットは何ですか？

収入が増える、起業前の人脈づくりができる、時間を有効活用できる、実践的なスキルアップができる等のメリットがあります。

Q. 時間報酬型コンサルについて具体的に教えてください。

時間報酬型コンサルとは、時間単位で報酬が発生する働き方で、本業の隙間時間でも働きやすいのが特徴です。

Q. 副業コンサルをする場合、どのようなスキルが必要ですか？

専門領域の知識やスキル、コミュニケーション能力、論理的思考力、プレゼンテーション能力、問題解決能力等が必要です。

Q. コンサルティングの副業における単価相場はどの程度ですか？

固定報酬型コンサルの場合はひと月で約10万円〜20万円です。スポットコンサルの場合は1時間で約1万円〜3万円です。

※本記事は2023年9月時点の情報を基に執筆しております。

最後に

簡単４ステップ！スキルや経験年数をポチポチ選ぶだけで、あなたのフリーランスとしての単価相場を算出します！

希望に合う案件を提案してもらう