副業が複数ある時の確定申告はまとめる!所得区分や申告方法を解説 | レバテックフリーランス
副業が複数ある時の確定申告はまとめる!所得区分や申告方法を解説
複数の副業をしていてそれぞれ収入を得ていても、確定申告は基本的に1つにまとめることが可能です。
この記事では、複数の副業収入をまとめて確定申告する方法や注意点、所得区分ごとの記載方法などをわかりやすく解説します。この記事を参考にして、正しく確定申告を行いましょう。
複数の副業を行っていても確定申告は1つでOK
近年、副業に取り組む人が増えています。なかでも、複数の副業を行う場合、確定申告はどうなるのかと不安に思う方もいるかもしれません。
実際のところ、複数の副業を行っていても、確定申告は一度で済ませることができます。以下で詳しく説明していきます。
確定申告書に複数の副業分をまとめて記載する
引用元 : 申告書第一表・第二表【令和5年分以降用】
確定申告では、1年間のすべての収入を合算して申告する必要があります。これは、副業が複数ある場合でも同様です。
つまり、確定申告書には、それぞれの副業で得た収入をまとめて記載します。
複数の収入源を一つの申告書にまとめるので、副業で得る収入が一つだけの場合と比べて記載内容は増えますが、大まかな申告の流れは変わりません。
確定申告書に所得の内訳を正しく記載する
確定申告書には、所得の内訳を記載する欄があります。ここで、それぞれの副業の収入金額や源泉徴収金額を正確に記載する必要があります。
副業ごとに収入の種類や金額、必要経費などを正確に記入しましょう。この内訳書によって、複数の副業を行っている場合でも、税務署から所得状況を正しく把握して課税できるようになっているのです。
参考:確定申告書等の様式・手引き等(令和5年分の所得税及び復興特別所得税の確定申告分)|国税庁
それぞれの副業の所得区分を間違えないように注意する
副業には、「給与所得」「事業所得」「雑所得」などの所得区分があります。
確定申告では、それぞれの副業がどの所得区分に該当するかによって税金の計算方法が異なるため、誤って申告してしまうと追徴課税が発生する可能性もあります。副業の内容に応じて適切な所得区分を判断し、正確に申告しましょう。
例えば、Webサイト制作を副業とする場合、それが継続的・反復的なものであれば「事業所得」、単発的な依頼であれば「雑所得」と判断されます。それぞれの副業の所得区分を理解し、適切な区分で申告することが重要です。
判断に迷う場合は、税務署や専門家に相談することをおすすめします。
参考:No.1300 所得の区分のあらまし|国税庁
自分の副業はどの所得区分になる?確認しておこう
上述したように、確定申告の際には、副業で得た収入がどの所得区分になるか正しく判断する必要があります。副業の種類や働き方によって所得区分は変わるため、自分はどの区分に当てはまるのか、事前に確認しておきましょう。
その前に、副業に必要な確定申告について基礎知識をおさらいしておきたい方は以下の記事をご覧ください。
副業したら確定申告が必要?ルールや申告方法・節税について分かりやすく解説!
給与所得になる場合
会社員が本業以外にアルバイトをする場合など、企業から雇用されて労働の対価として給与を受け取る場合は「給与所得」に分類されます。
給与所得に該当するかどうかは、契約内容などが判断基準となります。例えば、副業として飲食店でアルバイトをする場合、一般的には雇用契約を結び、担当者からの指示に従って業務を行うため、給与所得に該当すると考えられます。
事業所得になる場合
自分のスキルや経験を生かして、独立した個人事業主として仕事を受注し、報酬を得ている場合は「事業所得」に該当します。
事業所得として認められるためには、事業としての継続性や独立性が求められます。単発的な仕事ではなく、継続的に仕事を受注していること、また、自分の裁量で仕事を進められる自由度が高いことも重要な要素となります。
例えば、フリーランスのWebデザイナーとして継続的にクライアントを獲得し、納期や報酬に関して自身で交渉しながら仕事をしている場合は、事業所得に該当すると考えられます。
雑所得になる場合
給与所得や事業所得に当てはまらない所得は、多くの場合「雑所得」に分類されます。
基本的には、企業に雇われておらず、事業としての継続性や独立性も認められない場合、雑所得として扱われます。副業でいえば、写真やイラストなどの販売による単発の収入、フリマアプリでの不要品販売による一時的な収入などは雑所得に当たることが多いでしょう。
所得区分の基準について知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。
会社員の副業はいくらまで雑所得?所得区分の定義や確定申告の注意点を解説
所得区分ごとの確定申告書への記載方法
副業の所得は、「給与所得」「事業所得」「雑所得」の3つの区分に分類されることが多いです。そこで、それぞれの所得区分に該当する場合の実際の確定申告書への記載方法を見ていきましょう。
給与所得になる場合
本業として給与を得ながら、副業で「給与所得」に該当する収入を得た場合は、年間で20万円を超えると基本的には確定申告が必要になり、その際、確定申告書の収入・所得の欄に記入する必要があります。
また、給与所得以外の他の副業所得がある場合は、それらを合算して20万円を超えたら確定申告が必要になります。
なお、年末調整は一つの勤務先でしか受けられないので注意しましょう。
事業所得になる場合
副業が「事業所得」に該当する場合は、確定申告書の「事業」の欄に記載します。
事業所得の場合、経費を差し引いた金額が課税対象となるため、経費に関する書類を保管しておくことも重要です。
雑所得になる場合
副業が「給与所得」「事業所得」のいずれにも該当しない場合は、基本的に「雑所得」となる事が多いでしょう。確定申告書の「雑所得」の欄に、所得などを記載します。
ただし、不動産所得や一時所得など、その他の特殊な所得区分に分類される収入もあるので把握しておきましょう。
参考:No.1300 所得の区分のあらまし|国税庁
複数の副業を行ったときの確定申告の流れ
複数の副業で収入を得ている場合、確定申告の手続きはどうなるのでしょうか?結論から言うと、副業の数に関わらず、確定申告の基本的な流れは変わりません。
しかし、複数の収入源がある場合、準備する書類や情報も増えるため、より注意深く手続きを進める必要があります。
確定申告に必要な書類や資料を揃える
まず、確定申告に必要な書類や資料を揃えましょう。複数の副業から収入を得ている場合は、それぞれの収入と経費を把握することが重要です。
確定申告に必要な書類は、青色申告にするか白色申告にするかで大きく異なります。詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてみてください。
初めての個人事業主の確定申告|必要書類やいくらから必要でいつまでにするか
確定申告書を提出する
必要な書類や資料が揃ったら、確定申告書を作成し、提出しましょう。提出方法は、以下の3つがあります。
税務署に直接提出する
確定申告書を作成後、必要な書類と合わせて税務署に直接提出する方法です。
税務署の窓口で職員に相談しながら手続きを進めることができるため、初めて確定申告を行う方や、相談したい不明点が多い方におすすめです。
e-Taxでオンライン提出する
e-Taxを利用すれば、自宅や職場からインターネットを通じて確定申告書を提出できます。税務署に出向く手間が省けるだけでなく、24時間いつでも手続きが可能になる点はメリットです。
参考: 【e-Tax】国税電子申告・納税システム(イータックス)
郵送で提出する
確定申告書を印刷し、必要書類と合わせて税務署に郵送する方法です。郵送する場合は、控えとして、必ず「控」の記載のある確定申告書を保管しておきましょう。また、郵便事故を防ぐため、簡易書留など、追跡可能な方法で郵送することをおすすめします。
参考:【申告書の提出】|国税庁
※本記事は2024年6月時点の情報を基に執筆しております。
最後に
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