CRMコンサルタントの年収はいくら?仕事内容や役立つ資格を解説 | レバテックフリーランス
CRMコンサルタントの年収はいくら?仕事内容や役立つ資格を解説
「CRMコンサルタントに興味があるけど、年収はどのくらいなんだろう…」と気になっている方がいるのではないでしょうか。
この記事では、CRMコンサルタントの年収の目安を紹介します。また、CRMコンサルタントの仕事内容や、年収を上げるために必要なスキルや資格も解説します。
CRMコンサルタントのキャリアの選択肢も挙げていくので、これからCRMコンサルタントを目指す方、今より年収アップしたい方はぜひ参考にしてください。
目次
CRMとは
CRMは「Customer Relationship Management」の略称で、顧客との関係性を管理し、最適化するための戦略やシステムを指します。
CRMの役割は、顧客データを収集・分析し、それを活用して顧客満足度を高め、売上を向上させることです。
CRMを行うことで、企業は顧客との関係を深め、長期的な信頼関係を築けます。その結果、顧客ロイヤリティが向上し、リピート購入が増加するといったメリットが期待できるでしょう。
CRMを行う際に用いられる世界的に有名なツールとしては、「Salesforce」があります。
こうしたCRMツールを使うことで、顧客の購買履歴や問い合わせ内容、商品の好みなどの情報を一元管理し、マーケティングや営業活動に活かせるようになるでしょう。
CRMコンサルタントの仕事内容3選
CRMコンサルタントは、企業の顧客関係管理を支援する職種です。ここでは、CRMコンサルタントの主な仕事内容を3つ紹介します。
1.経営戦略を立案する
CRMコンサルタントの仕事内容の一つは、企業の経営戦略を立案することです。経営戦略の立案とは、単なるCRMシステムの導入や運用にとどまらず、企業全体の顧客戦略を設計することを意味します。
戦略の立案にあたっては、クライアントの顧客データや業務プロセス、市場環境などを分析したうえで、クライアントと協議し目標を設定します。目標の例としては、「3年以内に顧客満足度を20%向上させる」「新規顧客獲得コストを15%削減する」といったものがあるでしょう。
その後は、分析結果と設定した目標に基づき、CRMを軸とした経営戦略を立案していきます。さらに、戦略を実現するための実行計画を作成し、戦略の進捗を測定するためのKPI(重要業績評価指標)を設定するのもCRMコンサルタントの役目です。
2.チャネルを最適化する
CRMコンサルタントは、企業と顧客のコミュニケーションチャネルを最適化する役割も担います。チャネル最適化の目的は、顧客との接点を管理し、顧客体験を向上させることです。
最適化にあたっては、顧客との接点となるさまざまなチャネル(Webや電話、店舗、SNSなど)を分析し、各チャネルの強みと弱み、顧客の利用傾向を把握します。そのうえで、各チャネルの役割を明確にし、オムニチャネル戦略やマルチチャネル戦略など、適切なアプローチを選択します。
オムニチャネル戦略とは、複数の販売チャネルを連携させ、顧客がどのチャネルを利用しても一貫した購買体験を提供する戦略です。一方、マルチチャネル戦略は、複数の販売チャネルをそれぞれ独立したものとして運用し、顧客に多様な購買機会を提供する戦略を指します。
企業の状況や目標に応じた戦略を実行することで、クライアントは自社に合った方法でターゲットとコミュニケーションを取り、効率的に顧客対応を行えるようになるでしょう。
3.CX戦略を立案する
CX戦略(Customer Experience:顧客体験)の立案も、CRMコンサルタントの主要な仕事の一つです。CX戦略の目的は、顧客ロイヤリティを高め、長期的な関係性を構築することです。
CX戦略では、顧客と企業のタッチポイントにおいて、一貫して高品質な体験を提供することを目指します。そのために、CRMコンサルタントは顧客へのアンケート調査やインタビュー、カスタマージャーニーマップの作成を通して、現状の顧客体験の問題点を特定します。
カスタマージャーニーマップとは、顧客が商品やサービスを認知してから購入するまでの全プロセスを可視化したものです。カスタマージャーニーマップを作成することで、各タッチポイントで何を改善すべきかが見えてきます。
CRMコンサルタントはこれらの作業を行ったうえで、一貫性のある顧客体験や、顧客ごとにカスタマイズされた体験を設計し、顧客満足度の向上を図ります。CX戦略の実行には組織全体の協力が不可欠であるため、従業員のトレーニングプログラムの設計などを行うこともあるでしょう。
【いくら稼げる?】CRMコンサルタントの年収相場
CRMコンサルタントの年収は、経験や能力、所属する企業によってさまざまですが、一般的に高水準であることが知られています。コンサルティングファームに勤めるCRMコンサルタントの年収の目安は、以下の通りです。
- アソシエイト・シニアレベル:600~1,200万円
- マネージャー:800~1,800万円
CRMコンサルタントの年収が高水準である理由は、CRMの改善が企業の収益に直結するからです。また、デジタル化の進展に伴いCRMの重要性が増していることも理由として挙げられます。
CRMの改善は、顧客満足度を向上させ、リピート購入や口コミによる新規顧客の獲得につながります。
また、最近はデジタル化によって顧客データの収集・分析が容易になり、さらにはSNSなどのコミュニケーションチャネルも多様化しました。そのような環境の中で、CRMに注力して顧客との関係を深め、競争力を高めようとする企業が増えた結果、CRMコンサルタントの年収が高水準になっていると考えられます。
CRMコンサルタントとして稼いでいくのに必要なスキル
CRMコンサルタントとして高い年収を得るためには、論理的思考力をはじめとするスキルが求められます。
ここでは、CRMコンサルタントとして成功し、稼ぐために不可欠な3つの主要スキルについて解説します。
- 論理的思考力
- 問題解決能力
- 幅広い経験と知識
論理的思考力
CRMコンサルタントにとって、論理的思考力は欠かせないスキルです。膨大な顧客データやクライアント企業の状況を分析するには、情報を系統立てて整理し、因果関係を明確に理解する必要があるからです。
論理的思考力を磨くには、 ロジカルシンキングに関する書籍で思考法を学んだり、日常生活で事の因果関係を意識して考えたりする方法があります。また、ディベートやディスカッションをすることでも、自分の主張を論理的に組み立てる能力を磨けるでしょう。
問題解決能力
CRMコンサルタントとして高い年収を稼ぐには、問題解決能力も大切なスキルです。CRMコンサルタントの仕事の本質は、クライアント企業のCRM課題を把握し、クライアントが抱える問題を解決することにあります。
まず、クライアントの業界や事業構造を理解し、CRM関連の問題の本質を見抜く洞察力が必要です。たとえば、顧客離れの問題に対しては、単なる販促キャンペーンを行うのではなく、データ分析から真の要因を突き止め、改善策を提示する姿勢が求められます。
さらに、複雑な問題を分解し、優先順位をつけて段階的に解決する能力も必要です。優先順位をつけることで、クライアントに実行可能な解決策を提示でき、プロジェクト成功の可能性を高められるでしょう。
幅広い経験と知識
CRMコンサルタントとして高い収入を得るためには、幅広い経験と知識も重要です。
CRMは、マーケティングや販売、カスタマーサービス、テクノロジーなど、多岐にわたる分野と密接に関連しています。そのため、これらの分野に関する幅広い知識と実践的な経験があることで、より包括的なコンサルティングが可能になります。
幅広い分野の知見を身につける方法の一つは、さまざまな業界で実務経験を積むことです。異なる業種のクライアントに対応する中で、各業界特有のビジネスモデルや課題を理解できるでしょう。
CRMコンサルタントとして年収を上げるために役立つ資格
CRMコンサルタントとしてキャリアを積み、年収を上げていくためには、専門的なスキルを証明する資格が役立ちます。ここでは、CRMコンサルタントの年収アップに役立つ3つの資格について解説します。
- MBA
- 中小企業診断士
- Salesforceの認定資格
MBA
MBA(経営学修士)は、CRMコンサルタントとしての価値を高める上で有効な資格です。MBAを取得することで、より高度なコンサルティングサービスを提供できるようになり、結果として年収アップにつながる可能性が高まります。
MBAプログラムでは、経営戦略やマーケティング、組織行動など、ビジネスの幅広い分野について学びます。MBAでこれらの知識を身につけることで、経営者の視点でCRMを捉えられるようになるでしょう。
MBAを取得するには、MBAプログラムがある日本の大学院(ビジネススクール)を受験して入学し、所定の単位を取得する必要があります。国内の大学院に通学する場合の費用は、300~500万円が目安です。
また、大学院によってはオンラインでMBAプログラムを提供しているため、通学せずにプログラムを履修することも可能です。オンラインであれば、海外のMBAプログラムも履修できるでしょう。
中小企業診断士
中小企業診断士は、中小企業の経営課題に対応するコンサルティング能力を証明する国家資格です。
経営全般の知識が身につくことから、CRMコンサルタントにとって価値のある資格といえるでしょう。中小企業向けのCRMコンサルティングで差別化を図りたい場合にも、信頼性が高く有用な資格といえます。
中小企業診断士になるには、まずは日本中小企業診断士協会連合会が行う第一次試験に合格する必要があります。合格後は、以下のいずれかの方法で中小企業診断士として登録される流れです。
- (1)第2次試験合格後、実務補習を修了するか、診断実務に従事する。
- (2)中小企業基盤整備機構または登録養成機関が実施する養成課程を修了する。
参考:どうしたら中小企業診断士になれるの?|一般社団法人 日本中小企業診断士協会連合会
Salesforceの認定資格
CRMコンサルタントとして年収アップを目指すなら、Salesforceの認定資格も有効です。
Salesforceの認定資格はCRM業界で評価が高いため、資格があるとCRMコンサルタントとして信頼性が高まり、転職や昇進で有利になるケースがあるでしょう。また、資格取得の過程でSalesforceに対する理解を深めることで、クライアントのニーズに合わせたCRM戦略を立案しやすくなります。
Salesforceは複数の認定資格を用意しており、コンサルタントのスキルレベルや専門分野に応じて取得できます。主な認定資格は以下の通りです。
- Salesforce認定アドミニストレーター
- Salesforce認定上級アドミニストレーター
- Salesforce認定セールスクラウドコンサルタント
- Salesforce認定サービスクラウドコンサルタント
これらの資格を取得することで、Salesforceプラットフォームに関する知見を証明でき、Salesforceを採用している企業からの需要が高まるでしょう。
CRMコンサルタントのキャリアパスの選択肢
CRMコンサルタントとしてキャリアを築く際には、いくつかの選択肢があります。ここでは、CRMコンサルタントの2つのキャリアパスを紹介します。
ジェネラリストもしくはスペシャリスト
CRMコンサルタントのキャリアには、ジェネラリストとスペシャリストのいずれかを目指すという選択肢があります。
ジェネラリストは、CRMに関連する幅広い知識と経験を持ち、多様なプロジェクトに対応できる人材を指します。企業の指示で多様なプロジェクトにアサインされる可能性がある場合は、ジェネラリストとして幅広いCRMプラットフォームの知識を習得すると良いでしょう。
一方、スペシャリストは特定の業界や技術に特化した深い専門知識を持つ人材です。CRMコンサルタントの場合は、SalesforceやOracleといった特定の製品に関する知見を駆使してソリューションを提供するパターンが考えられます。
以下の表で、それぞれの特徴を比較してみましょう。
ジェネラリスト | スペシャリスト | |
---|---|---|
強み | 多数のCRMプラット フォームに関する幅広い知識 |
SalesforceやOracleなど 特定分野での深い専門性 |
案件の種類 | 多様な業界・規模の案件 | 特定の業界や技術に関する案件 |
キャリアの 安定性 |
市場の変化に適応しやすい | 専門分野の需要に依存する |
報酬の可能性 | 中~高 | 高 |
ジェネラリストとスペシャリストどちらのパスを選択するかは、個人の適性や興味、市場の需要などを考慮して決定するのが良いでしょう。
キャリアの描き方について詳しく知りたい方は、下記の記事も参考にしてみてください。
キャリアデザインってどんなもの?考え方やその意義
正社員もしくはフリーランス
CRMコンサルタントの働き方には、正社員とフリーランスの2つの選択肢があります。どちらの働き方が自分に合っているか迷ったら、それぞれのメリットとデメリットを確認しましょう。
正社員 | フリーランス | |
---|---|---|
メリット | ・安定した収入が見込める ・社会保険や福利厚生が充実している ・企業の研修でスキルアップできる |
・働く時間や場所の自由度が高い ・自分でやりたい案件を選べる ・年収の制限がなく実力次第で高収入を得られる |
デメリット | ・年収の上限が設定されている場合がある ・フリーランスと比べて働く場所や時間の自由度が低い ・転勤や異動が企業の采配で決まる |
・毎月収入を得られる保証がない ・自分で案件を探す必要がある ・福利厚生がない |
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また、フリーランスになる手順について詳しく知りたい方は、下記の記事も参考にしてみてください。
フリーランス1年目にやることは?仕事の準備・手続き・備品リストをわかりやすく解説
※本記事は2025年1月時点の情報を基に執筆しております。
最後に
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