組み込みエンジニアはつまらない?年収や必要スキル、未経験から目指すコツ

「組み込みエンジニアの仕事はつまらないの?」と疑問に思っている人はいませんか?

この記事では、組み込みエンジニアが「つまらない」と言われるよくある理由を解説します。また、組み込みエンジニアの将来性に不安を持つ方に向けて、今後の需要についても説明していきます。

ほかにも、組み込みエンジニアに向いている人の特徴や、未経験から目指すコツをお伝えするので、組み込みエンジニアに興味があるけど迷っている方は、ぜひご覧ください。

目次

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組み込みエンジニアとは

組み込みエンジニアは、家電製品や自動車、産業機器などに組み込まれるコンピュータシステムの設計や開発を行う専門家です。

組み込みエンジニアの主な役割は、ハードウェアとソフトウェアを融合させ、特定の目的に特化したシステムを設計・開発することです。たとえば、洗濯機の制御プログラムや自動車の運転支援システムなど、機器の中に組み込まれるソフトウェアの開発が主な業務となります。

小型化が求められる製品では、高性能な大型チップの使用が制限されるため、限られたリソースの中でプログラムを作成するスキルが求められます。また、ソフトウェアとハードウェア両方の知識が求められることも、組み込みエンジニアの特徴です。

組み込みエンジニアの仕事内容について詳しく知りたい方は、下記の記事も参考にしてみてください。
組み込みエンジニアとは?仕事内容や必要なスキル、将来性について解説

組み込みエンジニアの平均年収

厚生労働省の職業情報提供サイトによると、システムエンジニア(組込み、IoT)の平均年収は558万円です。また、スキル別の給与データ(年収)は以下の通りです。

  • ITSSレベル1~2:420万円~620万円
  • ITSSレベル3:450万円~700万円
  • ITSSレベル4:500万円~780万円
  • ITSSレベル5以上:600万円~950万円

なお、ITSS(ITスキル標準)はITに関するスキルを評価する基準で、レベル1~7があります。

上記から分かるように、組み込みエンジニアの平均年収はスキルによって変化します。経験豊富なエンジニアや、高度な専門性を持つエンジニアの場合、年収が1,000万円を超える可能性もあるでしょう。
AIやIoTなど先端技術を扱うスキルを持っていると、年収アップにつながる可能性が高まります。

また、レバテックの保有データによると、会社員の組込・制御エンジニアの年収は約347万円です(※1)。一方、フリーランスの組込・制御エンジニアの想定年収は約731万円で、会社員とフリーランスの年収はかなり異なることが分かります。

※1:レバテックの利用者の実績データから算出しました。(2025年2月時点)
※2:レバテックの利用者が参画した案件データから、稼働日数が5日のものに絞って案件単価を算出しました。年収の算出にあたっては、ひと月の案件単価に12ヶ月を乗じています。(2025年2月時点)

組み込みエンジニアに必要な開発スキル

組み込みエンジニアには、ハードウェアとソフトウェア両方に精通した幅広い技術力が求められます。その一例は以下の通りです。

  • プログラミング言語(C言語やC++など)の知識
  • マイコンの知識
  • リアルタイムOSの知識

まず、プログラミング言語の習得が不可欠です。特にC言語とC++は組み込みシステム開発で広く使用されており、これらの言語に精通していることが求められます。

また、マイコンの知識も必要です。マイコンとは、電子機器を制御する電子部品を指します。最近ではほとんどの電気機器に搭載されており、ハードウェアを制御するのにマイコンの知識は欠かせません。

ほかには、LinuxやVxWorksといったリアルタイムOSの知識も必要です。自動車や家電といった即時性が重視される組み込みシステムでは、命令に対して素早く反応できるリアルタイムOSが採用されることが多くあります。組み込みエンジニアになるには、Windowsといった一般的なOSに加え、リアルタイムOSの知識を身につけておくと良いでしょう。

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組み込みエンジニアがつまらないと言われる理由3つ

組み込みエンジニアは、人々の日常生活で使われる製品の開発を担う大切な職種です。しかし、一部の組み込みエンジニアからは「仕事がきつい」「つまらない」という声も聞かれます。これには、いくつかの理由が考えられます。

組み込みエンジニアがつまらないと言われる理由

これらの理由について、詳しく見ていきましょう。

担当業務の責任が重い

組み込みエンジニアがきついと感じる1つ目の理由は、担当業務の責任が重いことです。組み込みシステムは、人々の安全に関わる機器の動作に直接関与するため、高い信頼性と安全性が求められます。
たとえば、自動車の制御システムや医療機器のソフトウェアなどは、人命に関わる可能性があります。

そのため、組み込みエンジニアには常に緊張感が伴い、ストレスが高くなりがちです。些細なミスも許されない環境で働くことは、精神的な負担が大きく、仕事をきついと感じる要因となるでしょう。

携われる技術領域が狭い

組み込みエンジニアがつまらないと感じる2つ目の理由は、携われる技術領域が狭いことです。組み込みシステム開発は、特定のハードウェアや製品に特化した専門性の高い仕事です。そのため、ほかのIT分野と比べて、使用する技術や言語が限定的になる傾向があります。

たとえば、組み込みソフトウェア開発では、主にC言語やC++が使用されます。一方で、Web開発やモバイルアプリ開発などでは、より多様な言語やフレームワークが使用されています。
組み込みエンジニアはWebエンジニアといったほかのエンジニアより、携われる技術領域が狭くなる可能性があるでしょう。

専門的な知識の習得が難しい

組み込みエンジニアがつまらないと感じる3つ目の理由は、専門的な知識の習得が難しいことです。
組み込みシステム開発には、ソフトウェアだけでなく、電子回路をはじめとするハードウェアに関する理解も必要です。この両方の知識を習得し、常に最新の状態を保つことは人によっては負担に感じられるでしょう。

さらに、組み込みシステムの分野では、特定の製品や業界に特化した知識も必要となることがあります。たとえば、自動車業界向けの組み込みシステム開発では、自動車の仕組みについての知識も求められます。このような専門知識の習得には、多くの時間がかかるでしょう。

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組み込みエンジニアはオワコンではない!

「組み込みエンジニアはオワコン(終わったコンテンツ)だ」という声を聞くことがありますが、これは大きな誤解です。実際のところ、組み込みエンジニアの需要は依然として高い状態が続いています。

その理由について、詳しく見ていきましょう。

AIやIoT技術を活用した組み込みシステムが増えている

組み込みエンジニアの需要が高まっている背景には、AIやIoT技術を活用したシステムが急速に増加し、組み込みシステムの応用範囲が広がっていることが挙げられます

近年では、画像・音声認識、自然言語処理などのAI技術を組込みシステムに実装することで、自動運転車やスマートホームデバイスなどの機器の開発が可能になっています。
また、IoTの普及により、家電や産業機器がインターネットに接続されるようになりました。

今後も、AIやIoTを搭載した製品には新たな機能が追加されていく可能性があり、先端技術に対応した組み込みエンジニアの需要は継続すると考えられます。

スキルを活かせるキャリアパスが豊富にある

組み込みエンジニアがオワコンではないもう1つの理由は、そのスキルを活かせるキャリアパスが豊富に存在することです。
組み込みエンジニアとして培ったスキルや経験は、IT業界の多くの分野で高く評価され、さまざまなキャリアの選択肢につながります

以下に、組み込みエンジニアのスキルを活かせる主なキャリアパスを紹介します。

職種名 特徴
AIエンジニア AIを活用したシステムを設計・開発するエンジニア。
データ分析に興味がある人におすすめ。
IoTエンジニア IoTデバイスやデバイスを制御するためのシステム、通信に必要なネットワークの設計
・開発を行うエンジニア。ハードウェアとソフトウェア両方の知見を活かしたい人におすすめ。
システムエンジニア 設計や開発、運用、保守、不具合対応など幅広いエンジニア業務に携わる職種。
多種多様な技術の習得が求められるため、好奇心旺盛な人におすすめ。
QAエンジニア 完成したシステムに不具合がないか検証するエンジニア。
組み込みエンジニアとして培ったソフトウェアや製品の知識を活かしたい人におすすめ。

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組み込みエンジニアに向いている人の特徴

組み込みエンジニアになるかどうか迷っている人は、向いている人の特徴を知っておくと良いでしょう。
ここでは、組み込みエンジニアに向いている人の特徴を確認していきましょう。

ものづくりへの関心がある人

組み込みエンジニアに向いている人の特徴として、ものづくりへの関心が高いことが挙げられます。組み込み開発では、プログラミングしたものが実際の製品として動く光景を目にできるため、ものづくりの喜びを感じられます

たとえば、家電製品の制御システムを開発した場合、洗濯機のドラムが回り始めたり、エアコンの温度制御が正確に機能したりする様子を直接確認することが可能です。

目に見える形で自分の仕事の成果を実感できることは、ものづくりに関心がある人にとっては大きな魅力となると考えられます。

新しい技術に積極的に携わりたい人

組み込みエンジニアに向いている人の特徴として、新しい技術に積極的に携わりたいという意欲があることも挙げられます。

最近は、特にIoT分野での技術革新が急速に進んでおり、5Gと連携した自動運転技術や遠隔治療の技術はこれからますます進化していくと思われます。そのため、IoTを活用した次世代の技術に関わりたい人にとって、組み込みエンジニアはやりがいのある職種といえるでしょう。

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未経験から組み込みエンジニアを目指すためのコツ

組み込みエンジニアは専門性の高い職種ですが、未経験者でも準備と努力次第で十分に目指すことができます。

ここでは、未経験から組み込みエンジニアになるためのコツを紹介します。

ほかの分野でエンジニアとしての経験を積む

未経験から組み込みエンジニアを目指す場合、まずはほかの分野でエンジニアとしての経験を積むことが効果的です。エンジニアとして実務経験を積む中で、プログラミングの基礎やソフトウェア開発のプロセスを学べ、組み込み開発への移行がスムーズになります

Web開発やアプリ開発は組み込みと比べて求人数が多く、初心者でも挑戦しやすい領域です。Web開発で用いられるHTML、CSS、JavaScriptなどを学ぶことで、プログラミングの基礎を身につけられるでしょう。

こうした分野で経験を積みながら、マイコンやリアルタイムOSなど組み込み開発特有の知識やスキルを学び、組み込みエンジニアへの転身を図りましょう。

ほかにもエンジニアの種類について詳しく知りたい方は、下記の記事も参考にしてみてください。
エンジニア17種類の仕事を解説!年収や将来性・選び方もわかりやすく紹介

組み込み開発に活かせる資格を取得する

組み込み開発に関連する資格を取得することで、専門知識を証明でき、就職・転職に役立ちます。資格があれば、未経験でも組み込み開発への意欲があること、基本的な知識が身につけていることをアピールできるでしょう。

以下に、組み込み開発に活かせる資格の例を紹介します。

資格名 内容 運営
ETEC
(組込み技術者試験制度)
組込みソフトウェア開発技術者に
必要な知識を問う試験
一般社団法人組込み
システム技術協会
Linux技術者認定試験 Linuxを扱うスキルを証明する資格 LPI-Japan


※本記事は2025年3月時点の情報を基に執筆しております。

最後に

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