CRMに将来性はある?市場動向とキャリアビジョンを実現する方法 | レバテックフリーランス
CRMに将来性はある?市場動向とキャリアビジョンを実現する方法
「CRMに将来性はあるの?」と疑問に思っている方もいるのではないでしょうか。結論から言うと、CRM市場は世界的に成長を続けており、将来性は高いといえるでしょう。
この記事では、CRMの将来性について解説します。CRMの関連スキルがキャリアに与える影響や、CRMのスキルを活かせる代表的な職種例、CRM分野でキャリアビジョンを実現するための方法もまとめました。CRM導入を検討している企業担当者の方や、CRM分野でのキャリア形成を考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
CRMの市場動向から見る将来性
CRM(顧客関係管理)システムの市場は、急速に拡大しています。ここでは、世界と日本のCRM市場の動向を分析し、その将来性について考察します。
世界的なCRM市場の成長推移
世界のCRM市場は、今後も着実な成長が見込まれています。
Grand View Researchの調査によると、2023年の世界のCRM市場は655億9,000万米ドル(日本円で約9兆8,514億6,945万円)でした。2024年から2030年にかけた年平均成長率(CAGR)は13.9%で成長すると予測されています。
参考:顧客関係管理市場レポート|Grand View Research
日本におけるCRMの導入状況
日本のCRM市場も、着実に成長を続けています。
GrandViewReportの調査によると、2023年のCRM市場は、21億2,060万米ドル(日本円で約3,317億5,170万円)でした。2023年までに52億2,390万米ドルに達すると予測されています。また、2024年から2030年にかけての年平均成長率は13.7%になると見込まれています。
世界におけるCRM市場と同様に、着実に成長していくといえるでしょう。
参考:
市場規模と動向|GrandViewReport
日本の顧客関係管理市場の規模と展望|GrandViewReport
CRMに将来性があると言える理由
では、なぜCRMの需要は高まっているのでしょうか。ここでは、CRMに将来性があると言える4つの理由を詳しく解説します。
オンラインでの購買・サポート・商談が浸透した
オンライン上でのやりとりの一般化に伴ってオンラインでの購買、サポート、商談機会の増加したことで、CRMが重要視されるようになったことが将来性が期待できる理由です。
たとえば、ECサイトでの購買履歴の管理やチャットボットによる顧客サポートの履歴管理、オンライン商談の記録と追跡などが挙げられます。
顧客生涯価値の最大化が注目されるようになった
多くの企業が顧客生涯価値の最大化に注目するようになったことで、CRMの重要性が高まっています。顧客生涯価値とは、一人の顧客が生涯にわたってもたらす利益の総額のことです。
インターネットが普及したことで、消費者は簡単に情報にアクセスできるようになり、自分のニーズにより合うものを選べるようになりました。その結果、これまで行ってきた企業目線ではなく、顧客目線での商品・サービス展開が重視されるようになっています。
以下のようなCRMの機能を活用することで、企業は長期的な顧客との関係の構築と収益の最大化を図れます。
- 顧客の属性・行動パターンによる分類
- 各顧客に対応したコミュニケーション
- 追加販売機会の特定
- 離脱リスクの事前把握
こうした作業は人の手でもできますが、CRMの機能を活用したほうがより効率的に進められます。
リモートワークが増えた
リモートワークの普及により、CRMの重要性が増しています。リモートワークは対面のコミュニケーションと比べると情報共有がしにくいですが、CRMはこの課題軽減に役立つツールです。
たとえば、マーケターはCRMに集約されたWeb閲覧履歴やメール開封状況などのデータから、リモートでもチーム全体で顧客の興味関心を分析できます。
CRMはリモートワークにおける情報共有で役立つツールといえ、導入する企業が増えると考えられるでしょう。
AIを搭載したCRMが増えた
AIを搭載したCRMが登場したことで、競争力の強化を期待して導入を検討する企業が増えています。
AIを搭載したCRMは、膨大な顧客データを分析し、高精度な予測や提案に基づき、顧客対応の最適化を図ることが可能です。
たとえば、顧客の行動履歴や属性だけでなく、Web上での行動やソーシャルメディアの投稿内容などをAIが分析することで潜在的なニーズを予測した提案を行えます。また、自然言語処理を用いたチャットボットによる自動対応で、AI非搭載のCRMでは対応が難しい複雑な質問に対して応えることもできます。
AI搭載CRMは今後ますます普及し、その機能の高度化に伴い、導入を検討する企業の増加も見込まれるでしょう。
CRM関連スキルが個人の将来性に与える影響
ここまでの解説で、CRMは業務上のメリットが大きく、多くの企業が導入・検討をしていることが分かりました。これだけでも、CRMの将来性は高く、CRMを導入するためのスキルを身につけるメリットがあることが分かるでしょう。
しかし、CRMを活用するメリットは業務上だけにとどまりません。CRMを活用できると、個人の将来にプラスの影響を与える可能性があります。そこで、CRM関連スキルがもたらすマーケターへのメリットについて詳しく見ていきましょう。
キャリアの選択肢が広がる
CRM関連スキルとは、顧客データを分析し特定の傾向を見つける能力や顧客との関係を強化するための戦略立案力など、顧客との関係を構築し維持するのに必要な能力を指します。
これらのスキルは、マーケティングや営業、カスタマーサポートなど、さまざまなビジネス領域で求められます。
どの業界でも求められるスキルといえ、キャリアパスを検討する際に選択肢が広がるでしょ。
市場価値が高まる
前述の通り、CRM関連スキルは、人材市場における価値を高める重要な要素です。そのため、収入アップやフリーランスとしての独立の可能性を広げる効果も期待できます。
たとえば、転職活動においては、高給与の企業に就職しやすくなったり、給与交渉を有利に進めやすくなったりする可能性があるでしょう。また、企業でCRMに関する実績を積んでいれば、フリーランスとして独立する際に、顧客獲得や信頼構築に役立ちます。
このように、CRMスキルは、企業で働く場合でも、フリーランスとして活躍する場合でも、収入の安定や向上に繋がる可能性を高めるスキルといえるでしょう。
CRMに関連する代表的な職種
キャリアの選択肢が広がるを読んで、実際にどのような職種で活躍できるのか知りたいと思った人もいるでしょう。CRMに関連する職種は多岐にわたります。
ここでは、CRMに深く関わる3つの代表的な職種について詳しく解説します。
CRMコンサルタント
CRMコンサルタントは、企業のCRM戦略策定からシステム導入、運用までを支援する職種です。クライアント企業の業務プロセスを深く理解し、最適なCRMソリューションの提案・導入、導入後のトレーニングや運用支援などを通してCRMの効果最大化を図ります。
CRMコンサルタントに求められるスキルは以下の通りです。
- CRMシステムに関する深い知識
- プロジェクトマネジメント能力
- コミュニケーション能力
- 問題解決能力
CRMコンサルタントは、ほかの職種と比べても特にプロジェクトごとに大きく異なる課題やクライアントのニーズに合わせたソリューションを提供する機会が多いのが特徴です。
以下の記事では、CRMコンサルタントの業務について詳しく解説していますのであわせてご覧ください。
データアナリスト
データアナリストは、CRMシステムに蓄積された顧客データを分析し、データに基づいた意思決定を支援する職種です。顧客の行動パターンや購買履歴、Webサイトのアクセスログなどを分析することで、マーケティングの効果測定、ターゲット顧客の特定、販売予測、経営陣や各部門へ提言などを行います。
データアナリストに求められるスキルは以下の通りです。
- 統計学の知識
- データ分析ツールの活用力(SQL、R、Pythonなど)
- ビジネス理解力
AIや機械学習の発展により、今後さらに需要が高まると予想される職種です。
営業職
近年、営業職は、CRMを活用する場面が多くなっています。CRMを使って顧客情報を管理したり、過去の商談履歴や顧客の行動データを分析して成約率の向上につなげたりします。
営業職に求められるCRM関連スキルは以下の通りです。
- CRMシステムの操作スキル
- データ分析の基礎知識
- 顧客情報の適切な管理能力
この職種の魅力は、CRMスキルを効果的に活用することで、売上向上に大きく貢献できることです。また、顧客との直接的なコミュニケーションを通じて得られた最新情報をCRMに反映することで、CRMに蓄積するデータの質を向上させる重要な役割も担います。
CRMに関する職種についてより詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
Salesforceエンジニアの仕事内容
パッケージ導入コンサルタントとは?業務内容や将来性・目指し方まで解説
CRM分野でキャリアビジョンを実現する方法
CRM分野でキャリアを築くためには、計画的なアプローチが重要です。ここでは、CRM分野でキャリアビジョンを実現するための4つの方法を詳しく解説します。これらのステップを踏むことで、CRM関連の仕事で成功する可能性が高まります。
業界動向を把握する
CRM分野でキャリアを築くには、まず志望する業界におけるCRMの最新動向を把握することが重要です。CRM市場は変化が早く、テクノロジーの進歩や顧客ニーズの変化に応じて、求められるスキルや知識も急速に変化していることが多いからです。
そのため、最新のCRMテクノロジーとその活用事例、市場で求められているCRMスキルなど最新の情報をチェックし、業界のトレンドを理解しておく必要があります。
CRM関連のニュースをチェックしたり、CRMベンダーのウェビナーや製品発表会、CRM関連の展示会、カンファレンス、オンラインコミュニティに参加したりすると良いでしょう。
専門スキルを磨く
業界動向の把握後は、ニーズの高いスキルを身につけ、磨きます。
CRMに関するスキルを習得するための方法はさまざまです。オンライン学習プラットフォームを活用する、CRMベンダーが提供する公式認定資格の取得を目指す、書籍で学習する、CRM関連のセミナーやワークショップに参加するなどが挙げられます。さらに、メンターを見つけて指導を受けることも効果的です。
実務経験を積み重ねる
CRM分野でのキャリアを確立するには、理論的な知識だけでなく、実際のプロジェクトで経験を積み、より実践的なスキルを身につけることが重要です。
まずはクラウドソーシングサービスを活用し、小規模なCRM関連の案件を受注したり、NPOや小規模企業のCRM導入を無償またはリーズナブルな価格で支援したりすると良いでしょう。クラウドソーシングサービスは、インターネット上で業務委託ができるサービスで、未経験者も対応できる小規模案件が展開されていることがあります。
また、現在の職場でCRM関連のプロジェクトがある場合、積極的に参加を申し出ましょう。CRM導入や改善のための提案を行い、プロジェクトをリードすることが大切です。
また、ほかにも以下のような方法で案件を見つけることも可能です。
仕事の探し方 | メリット | デメリット |
---|---|---|
SNS | 不特定多数の 人に発信できる |
炎上リスクがある |
スキルシェア サービス |
積極的な営業が不要 自分で価格を決められる |
手数料が発生する |
知人の紹介 | 信用を得やすい 成約しやすい |
交渉がしづらい |
こうした方法で実務経験を積むことで、理論と実践のギャップを埋め、より実践的なCRMスキルを身につけることができます。
エージェントを利用する
CRM分野での理想のキャリアを実現させるには、専門的な人材紹介エージェントを利用するのがおすすめです。
エージェントは、市場動向に関する深い知識を提供し、必要なスキルや応募書類・面接対策など、転職活動全般をサポートしてくれます。自分自身のスキルや経験に最適な企業とのマッチングを期待できるでしょう。
特に、一般的には公開されないCRM関連の求人を扱っている場合もあり、自分一人では見つけにくい、好条件の求人に出会える可能性も広がります。
エージェントを選ぶ際は、CRM分野に強みを持っているか、実績が豊富かどうかを確認することが大切です。
レバテックフリーランスでは、IT・Web業界に特化した案件を取り扱っています。エージェントが、あなたの希望に応じて最適な案件をお探しするので、ぜひ登録をご検討ください。
※本記事は2025年1月時点の情報を基に執筆しております。
最後に
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