新卒で客先常駐の会社に入る「メリット」と「デメリット」

新卒で客先常駐の会社に入ることにはさまざまな意見があり、否定的な意見も見られます。客先常駐について不安に感じている方や客先常駐という働き方が分からない方のために、今回は客先常駐とは何かについて客観的に解説します。

また、フルリモートしやすいフリーランスとしての働き方について知りたい方は、以下の記事も併せてご覧ください。
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■この記事の監修

Yui Kinou

専門学校卒業後、IT企業に入社。 2009年から15年間、事務兼WebプログラマーとしてPHPやHTML、CSS、Javascript、MySQLなどWebプログラム言語を中心にWebシステム開発、新人研修を担当する。 2021年11月から副業WEBライターとして、記事や構成案など作成、WordPressで自分のブログを運営するなど私生活でもWebに関わる作業に携わっている。 所持資格はITパスポート。他、趣味で個人情報保護士、FP技能検定2級、日本化粧品検定1級などを所持している。

目次

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客先常駐とは

客先常駐はエンジニアの働き方のひとつで、自社ではなくクライアントの会社や現場に出向いて仕事をする働き方です。この働き方は、IT業界特有のものと言ってもいいかもしれません。では、どうして客先常駐という働き方が生まれたのでしょうか。

なぜ客先に常駐するのか

クライアントが自社に必要なITスキルを調達するために、自社でエンジニアを一から育てるのは、なかなか簡単なことではありません。欲しいITスキルを身に付けているエンジニアを外から引っ張ってくる方がとても効率的です。

そのためエンジニア業界は転職も頻繁に行われます。ただ、正社員として雇うのではなくプロジェクトの期間だけ、希望するITスキルを持っているエンジニアに常駐してもらう形をとるケースも多いのです。

SESとは

ITスキル、ITエンジニアを必要としているクライアントにエンジニアを参画させるサービスをSES(システムエンジニアリングサービス)と呼び、エンジニアを紹介するSES企業もあります。

客先常駐するエンジニアの多くはSES企業に属していますが、客先常駐はSES企業だけのものではありません。大手SIerでも客先に常駐して業務を行うことはありますし、ITスキルを必要としているクライアントのために働くエンジニアは客先常駐する可能性があります。

準委任契約

SESを行う多くの場合において、契約は準委任契約と呼ばれる形態を取ります。準委任契約は業務を行うことを約束する契約で、成果物に対する責任はありません

契約内容で定められた業務を行う契約です。
SESというと派遣契約のイメージを持つかも知れませんが、派遣契約とSES契約は異なります。

派遣契約とSES契約の違い

派遣契約は、SESを行うベンダー側企業が人材派遣の事業許可を取っていなければできません。

派遣契約はSES契約と違って、クライアント側に常駐しているエンジニアに対する指揮命令権があります。また成果物に対する責任は負わない点はSES契約と同じです。

請負契約と準委任契約の違い

請負契約は、決められた期間で成果物を納品する契約です。準委任契約は成果物に対する責任はありませんが、請負契約では責任が発生します

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「新卒で客先常駐」に否定的な意見がでる理由

新卒で客先常駐をすることには否定的な意見が多くあるようです。そういった否定的な意見も理解できる点が多いことも事実ですが、客先常駐を全否定してしまうと、エンジニアとしての働き方を狭めてしまいます。

スキルアップできない

客先常駐では仕事が選べないことから、スキルアップしづらいという意見があります。確かに客先常駐という状況では、エンジニアとして経験しておきたい業務に就けない可能性はあるでしょう。

ですが客先常駐するエンジニアには柔軟な対応が求められます。よって、即応力や今持っているスキルを土台とした新たなスキルが身に付いたり、視野を広げたりするチャンスに恵まれています

欲しいスキルを身に付けることや理想のキャリアを歩むことは、客先常駐していない方が有利というわけではありません。

出世できない

客先常駐をしている状況では、会社から評価されづらいという意見もあります。確かに、自社内で仕事をしている方が上司に仕事ぶりを見てもらえますし、評価に結びつきやすいです。

ただし、どんな環境であれ常に自己研鑽を積み、顧客のために業務を進めることがエンジニアとしての成長につながります。そして成長が出世や収入アップにつながることを忘れてはいけません。

また、ずっと同じ会社で働き続けるとは限りません。社内評価に強くこだわる必要性はあまりないのではないでしょうか。

仕事量が多い

客先常駐している以上、クライアントから多くの要望が寄せられ、結果として仕事量が膨大になる可能性はあります。そのため残業が増えるなど、客先常駐にはブラックなイメージがつきまとうようです。

ただし、自社内で働くエンジニアだからといって仕事量が少ない、あるいは適切な量になるとは限らないことも、念頭に入れておきましょう。

客先常駐で困った際の対処法は以下の記事で紹介しています。
客先常駐の辛いところ、その対処法を紹介します
一人での客先常駐は辛い?メリットや大変な場合の対処方法を解説

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客先常駐のメリット

否定的な意見のある客先常駐ですが、自社内で働くエンジニアと比較して得られるメリットもあります。ここでは、客先常駐のメリットを解説します。

いろいろな現場を経験できる

客先常駐するエンジニアはプロジェクトが終わるたびに現場を動きます。それにしたがって顧客も変わるため、いろいろな現場を見ることで、自社内で働くエンジニアに比べると視野も広がりますし、自社内だけでは得られない経験も多く積むことができます

特に顧客の業務を多く見られることはエンジニアとしての強みとなります。エンジニアとしてのキャリアパスにはコンサルタントやフリーエンジニアが考えられますが、これらの業務で成果を残すためには、経験した現場の数や顧客の業務に対する知識量が役に立ちます。

自社の業務しか分からないエンジニアに比べると、経験量は圧倒的に多くなり、エンジニアとしての成長につながると考えられます。

たくさんのエンジニアと出会える

客先常駐することで、たくさんのエンジニアと出会うことができます。この点も自社内で働くエンジニアにはなかなかできない経験です。

多くのエンジニアと出会うことで、キャリアや身に付けるべきスキルなどの情報が入り、エンジニアとしての視野が広がります。エンジニアとして成長するための良い刺激になるでしょう。

上司の顔色をうかがわなくて良い

客先常駐をしていれば、上司と顔を合わせることはありません。

この点、仕事ぶりを見てもらえないということからマイナスのイメージを抱く方もいるかも知れませんが、エンジニアとして広い裁量で仕事ができると捉えると、客先常駐のメリットにもなります。自立志向が強い方は、客先常駐でのびのびと力を発揮できます。

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常駐型フリーランスという選択肢

新卒で客先常駐をすることに否定的な意見がある一方、メリットも多くあることをお伝えしました。

いろいろな現場を経験し、多くのエンジニアと出会い、裁量の大きい仕事をすることで、客先常駐の先には常駐型フリーランスというキャリアも見えてきます

客先常駐と常駐型フリーランスには共通点も多いため、常駐型フリーランスはエンジニアのキャリアの上では有力な選択肢となるでしょう。ここでは常駐型フリーランスの特徴やメリット、デメリットを解説します。

メリット①常駐型フリーランスは客先常駐と同じような働き方

常駐型フリーランスは、企業に常駐して作業をします。そのため、今、客先常駐をしている正社員のエンジニアにとって、常駐型フリーランスと働き方はあまり変わりません。客先常駐する英社員のエンジニアにとって、常駐型フリーランスになることは比較的敷居が低いでしょう。

メリット②実力次第で高収入を狙える

SES企業などに所属して客先常駐をしている場合、収入は会社の給与規定に従ったものになります。また客先で働いていることから、実力を正当に評価してもらえないと感じるエンジニアもいるようです。

フリーランスであれば案件を自分で選べますし、実力が高ければ案件の選択肢が広がり、より収入が高い現場で働くことも可能です。ただし会社の信用力ではなく、自分の名前で仕事を取ることになります。営業が不安な方は、常駐型フリーランスに案件を紹介してくれるエージェントを使うのも良いでしょう。

デメリット①バックオフィス業務は自分でやらなければならない

フリーランスは個人経営です。よってエンジニアの仕事以外の業務、例えば経理や事務作業などは自分で行わないといけません。この点は常駐型フリーランスのデメリットです。ただしバックオフィス業務を自分で行えば、経営や経理の知識が身につき、ビジネスパーソンとして成長できます。

新卒で客先常駐することを否定的に捉える意見もありますが、自社内で働くエンジニア、客先常駐するエンジニアの双方にメリットやデメリットがあります。

そのため客先常駐=デメリットが多いと捉えるのではなく、エンジニアとしてどんなキャリアを歩みたいのか、そのために今の環境やこれから進もうとしている環境が適切かどうかを見極めることが大切です。

また、今の環境に適応しながら、エンジニアとして成長することも重要でしょう。

常駐型フリーランスは客先常駐するエンジニアにとって、有力なキャリアパスと言えます。独立を視野に入れている方や今の状況を変えたい方、辞めたいがどうすれば良いか分からない方には、常駐型フリーランスは一考の価値がある選択肢です。

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新卒で客先常駐する際のよくある質問

ここでは、新卒で客先常駐する際のよくある質問に答えていきます。

Q. 新卒で客先常駐システムエンジニアとしての平均年収はどのくらいになりますか?

業界や技術分野によって異なりますが、新卒の平均年収は約300万円といわれています。

Q. 常駐型フリーランスにおいて、バックオフィス業務を自分で行う場合、どのようなスキルが必要ですか?

バックオフィス業務を自分で行う場合、簿記や税務、契約書などの基礎知識が必要です。また、マネジメントスキルやコミュニケーション能力も必要となります。

Q. 自社内で働くエンジニアと客先常駐で働くエンジニアにはどんな違いがありますか?

客先常駐エンジニアはクライアント先に出向く働き方ですが、社内エンジニアは雇用元の企業で作業する働き方です。客先常駐エンジニアと社内エンジニアは、働く場所だけではなく勤務形態も異なります。
社内システムエンジニアは、所属先の社員として契約し、会社から指示を受けて働くのが一般的です。一方、客先常駐エンジニアは所属先とクライアントの間で契約が交わされます。

Q. フリーランスは客先常駐でどんな経験やスキルを得られますか?

客先常駐ではさまざまな客先を経験できるため、幅広い言語・業務の知識が身につきます。また、大手IT企業などに常駐すれば、大手ならではの開発手法や技術にも触れられます。

Q. 常駐型フリーランスが注意すべき請負契約と準委任契約にはどんな違いがありますか?

請負契約は、業務の成果物の提供を契約することであり、準委任契約は事業活動の一部を委託するものです。

※本記事は2024年3月時点の情報を基に執筆しております。

最後に

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