フルスタックエンジニアの年収は?必要なスキルやロードマップを解説 | レバテックフリーランス
フルスタックエンジニアの年収は?必要なスキルやロードマップを解説
将来のキャリアパスとしてフルスタックエンジニアが思い浮かんだものの、「概要が分からない…」「生活できる年収は得られるだろうか…」と疑問を抱いた方もいるでしょう。
この記事では、フルスタックエンジニアの概要を紹介します。年収の実態や注目されている理由、必要なスキル、キャリアパスなどについてもまとめました。
フルスタックエンジニアを目指す方にとって、参考になる情報が満載です。ぜひ最後までお読みください。
目次
フルスタックエンジニアとは?
フルスタックエンジニアとは、システムやサービスの開発においてどの工程も担えるエンジニアのことを指します。
具体的には、フロントエンドやバックエンド、データベース、ネットワークなどの設計・構築・運用・管理といった幅広い技術を習得し、一人で対応できる能力を持つ人材です。
ただし、明確に定義されているわけではありません。企業によっては「フロントエンドとバックエンドができる」「上流工程から下流工程まで担当できる」など特定の条件を満たせばフルスタックエンジニアと呼ぶこともあります。
フルスタックエンジニアの年収
一般的に、フルスタックエンジニアの年収は、正社員の場合は550万円~650万円程度、フリーランスだと960万円~1,500万円程度と言われています。
しかし、前述のとおりフルスタックエンジニアの定義は曖昧なため、年収を明確に算出することは困難です。エンジニアはスキルや経験で年収が大きく変動する職種であり、特に多様な工程に対応できるフルスタックエンジニアは、年収の幅がより広くなりやすいといえるでしょう。
フルスタックエンジニアが注目されている理由
フルスタックエンジニアが注目を集めている背景には、いくつかの要因があります。ここでは、その主な理由を3つ紹介します。
エンジニア不足を解消できるから
フルスタックエンジニアが注目されている理由には、エンジニア不足の解消に貢献できる可能性が挙げられます。
経済産業省の調査によると、2030年には最大約79万人のIT人材が不足すると予測されています。
引用元 : IT人材育成の状況等について|経済産業省
フルスタックエンジニアは、1人で複数の役割をこなせるため、小規模なプロジェクトであれば、フルスタックエンジニア1人で開発全体を担当できる場合もあります。
これにより、複数のエンジニアを雇用する必要がなくなり、人材不足の問題に対処できるのです。
参考:IT人材育成の状況等について|経済産業省
生産性の向上が期待できるから
フルスタックエンジニアへの注目が高まっている背景の一つとして、開発生産性の向上への期待が挙げられます。
フルスタックエンジニアは開発プロセス全体を把握しているため、効率的な設計が可能です。また、単独で開発する場合には、各工程における他者との確認や承認の手間が省けるため、工数の削減が見込めます。
チーム開発をする場合でも、フルスタックエンジニアは各工程の知見があるため、異なる専門職種間の橋渡し役として行動し、生産性向上に寄与すると考えられます。
コスト削減につながるから
フルスタックエンジニアへの注目が高まっている理由の一つとして、コスト削減効果が期待できる点が挙げられます。
フルスタックエンジニアは複数の役割を担える職種です。一人当たりの給与が高額な場合でも、複数の専門的なエンジニアを雇用する場合と比べて総人件費を抑えられる可能性があります。
また、開発チームの人数を縮小できることから、開発に必要な機材やアカウントの登録料、各種サービス利用料といったコストの削減にもつながります。
フルスタックエンジニアになるメリット
フルスタックエンジニアは、企画から開発、運用まで幅広い業務を一人で担えるため市場価値が高く、高給与や高単価で人材が募集されていることも少なくありません。正社員・フリーランスのどちらの場合でも、自分のスキルや対応できる業務領域次第で高収入が期待できるでしょう。
また、幅広い技術を習得しているため、キャリアの選択肢も豊富です。
たとえば、フルスタックエンジニアとして活躍し続けるだけでなく、修得している技術を活かして特定分野の専門家としてキャリアを築くことが可能です。市場のニーズや自身の関心に合わせ、柔軟にキャリアを選択できます。
このように修得している技術の幅広さから、どのキャリアを選ぶにしても、将来性があるといえるでしょう。
フルスタックエンジニアに必要な4つのスキル
ここでは、フルスタックエンジニアに必要な4つのスキルについて解説します。それぞれのスキルについて、詳しく見ていきましょう。
1. プログラミングスキル
フルスタックエンジニアには、プログラミングスキルが求められます。開発工程全体を担うため、各工程で使用されるプログラミング言語の知識は必須とされています。複数の言語スキルがあることで、開発効率の良い言語選択や設計が可能になるというのも理由です。
代表的な工程と必要なプログラミングスキルは以下の通りです。
- フロントエンド開発:JavaScript、TypeScriptなど
- バックエンド開発:Python、Ruby、Java、PHP、Goなど
前述のとおり、フルスタックエンジニアには明確な定義はありません。
担当する業務範囲を明確に定め、それに必要なスキルを習得していくことが重要です。既にエンジニアとしての実務経験がある方は、使い慣れた言語と類似性のある言語を学ぶのが効率的です。
また、現在担当している業務の前後の工程で使用されている言語を学ぶのも良いでしょう。
2. フロントエンド技術
フルスタックエンジニアには、UI(ユーザーインターフェース)を構築するためのフロントエンド技術も必須です。
たとえば、Webサイト開発ではサイトの基本構造を作る際にHTMLとCSSを使用します。また、動的な表現を実現するためにJavaScriptやTypeScriptを採用しています。さらに、開発効率を向上させるため、Reactをはじめとするライブラリや、Vue.js、Angularといったフレームワークを活用するのが一般的です。
加えて、優れたUI開発をするには、レスポンシブデザインといった、多様なデバイスの画面サイズでも快適な閲覧体験を提供するための知識も必要です。
フロントエンドに関するスキルについて詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
フロントエンドエンジニアに必要なスキルとは?仕事内容や役立つ資格も紹介
3. バックエンド技術
フルスタックエンジニアは、サーバーサイドの処理も担うため、バックエンド技術にも精通していなければなりません。バックエンド開発には前述したプログラミング言語が用いられます。
データ管理にはMySQL、PostgreSQL、MongoDBなどのデータベースシステムの知識が必要です。
システム連携やフロントエンド・バックエンド間のデータ交換ではAPIを設計・実装するため、RESTful APIの設計・実装スキルも欠かせません。APIは異なるソフトウェアシステム間のデータ連携を可能にするインターフェースです。
さらに、フルスタックエンジニアはサイバー攻撃による情報漏洩やサービス停止を防ぐのも仕事です。XSS、SQLインジェクション、CSRFなどの脆弱性対策や認証・認可の仕組みを理解し、安全なサービスを構築する必要があります。
加えて、快適なユーザー体験を提供するため、表示速度の向上や安定した動作を実現するためのパフォーマンスチューニングも行います。データベースクエリ最適化、キャッシュ利用、コード最適化等の手法を用いてパフォーマンス向上に努めます。
4. インフラに関する技術
フルスタックエンジニアには、アプリケーションを安定稼働させるために不可欠なインフラ技術も求められます。サーバー、データベース、OS、クラウドといったインフラ関連技術の全般的な知識を習得しておくとよいでしょう。
特に、近年普及が進むAWS、GCP、Microsoft Azureなどの主要クラウドサービスに関する理解は重要性を増しています。
AWSの学習方法を知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
【2024】AWS勉強会・イベント・セミナーの検索サイトをまとめて紹介
フルスタックエンジニアになるには
ここでは、フルスタックエンジニアになるための2つのポイントを紹介します。具体的にどう行動すべきか、参考にしてください。
実践的なスキルを身につける
フルスタックエンジニアになるには、実践的なスキルを身につけることが重要です。座学で得た知識だけでは、開発現場で発生する予期せぬ問題に対応しにくかったり、どの開発手法が最適か判断しにくかったりするからです。実践を通してこそ、問題解決能力を高めたり効率的な開発手法の選択をするスキルを身につけたりすることができます。
まずは、独学、またはスクールやオンラインの学習プラットフォームを活用して、基礎的な知識を学びましょう。次に、個人プロジェクトやオープンソースプロジェクトに参加して、実際にコードを書く経験を積みます。
また、ハッカソンやコーディングコンテストに参加するのも良い方法です。これらのイベントでは、短期間で集中的にプロジェクトに取り組むことができ、さまざまな技術を実践的に学べます。
下流工程から上流工程まで実務経験を積む
フルスタックエンジニアには、開発プロセス全体への理解が不可欠です。すべての工程を担う職種だからこそ、一部の工程に携わっていないと開発の遅延や案件獲得の困難化を招きかねません。
まずは、コーディングや単体テストといった下流工程から着手し、徐々に要件定義や設計といった上流工程を経験できるようにしましょう。そのためには、積極的にメンバーや上司といった関係者とコミュニケーションを取り、提案していく姿勢が重要です。
また、規模や業種の異なるプロジェクトに携わることで、より幅広い経験を積むことができます。小規模プロジェクトでは全工程を一人で担当する経験を、大規模プロジェクトではチームの一員として専門性を発揮する経験を積むなど、多様な経験を積むことが重要です。
フルスタックエンジニアから目指せるキャリアパス例
ここでは、フルスタックエンジニアから目指せる主なキャリアパスについて解説します。それぞれのキャリアパスについて、詳しく見ていきましょう。
管理職
フルスタックエンジニアは、開発の全体像を把握していることから、管理職を目指しやすい傾向にあります。
主な管理職のポジションは、エンジニアリングマネージャーやプロジェクトマネージャー(PM)、CTOなどです。これらの役職では、技術的な知識を活かしつつ、チームマネジメントやプロジェクト管理のスキルが求められます。
管理職のメリットは、プロジェクトや組織全体に影響を与える決定に関われることや、リーダーシップスキルを磨けることが挙げられます。
専門職
フルスタックエンジニアの経験を活かし、特定分野で高度な専門性を追求するキャリアパスもあります。
たとえば、セキュリティエンジニアやバックエンドエンジニアといった、特定領域におけるスペシャリストです。これらの職種では、高度な技術的判断力や設計能力が求められます。
専門職のメリットは、特定分野での高い専門性を活かせる、技術的な挑戦を続けられる、人材の育成や技術指導に携われることが挙げられるでしょう。
フリーランス
フルスタックエンジニアとしての幅広いスキルを活かして、フリーランスとして独立するキャリアパスもあります。
フリーランスでは、自分でやりたい仕事を選べます。案件次第では、働く時間を調整することも可能です。また、複数のプロジェクトに同時に携わることで、多様な経験を積むことができます。
フリーランスのメリットは、自分の興味のある分野や技術に特化できることが挙げられるでしょう。
ただし、営業活動や事務処理などの業務も自分で行う必要があり、作業に専念したい人にとってはネックになりがちです。このような営業活動や事務処理作業への懸念がある方は、エージェントを利用するのがおすすめです。
フリーランスエージェントでは、ヒアリングした内容をもとに条件にマッチする案件を紹介しています。契約時のサポートもあるので、これらの不安を解消できるでしょう。
レバテックフリーランスでは、IT・Web業界に特化した案件を取り扱っています。エージェントが、あなたの希望に応じて最適な案件をお探しするので、ぜひ登録をご検討ください。
※本記事は2025年5月時点の情報を基に執筆しております。
最後に
簡単4ステップ!スキルや経験年数をポチポチ選ぶだけで、あなたのフリーランスとしての単価相場を算出します!
※相場算出に個人情報の取得はおこないません。
役に立った/参考になったと思ったら、シェアをお願いします。