SESとフリーランスの違いは?独立に向いている人の特徴と必要な準備 | レバテックフリーランス
SESとフリーランスの違いは?独立に向いている人の特徴と必要な準備
「SESからフリーランスのエンジニアになりたいけど、そもそもどんな違いがあるのか知っておきたい」と思う方は多いのではないでしょうか。
この記事では、SESとフリーランスの違いや、SESからフリーランスになることのメリット・デメリットを説明します。さらに、フリーランスに向いている人の特徴や、SESからフリーランスになるためのステップも解説します。
SESからフリーランスへの転身を考えている方は、ぜひ参考にしてください。
目次
SESとフリーランスの4つの違い
SESとフリーランスは、どちらもITエンジニアの働き方として知られていますが、実際にはいくつかの違いがあります。ここでは、主な4つの違いについて確認していきましょう。
なお、この記事におけるSESとは、SES企業に所属するシステムエンジニアを指しています。また、フリーランスは、個人で独立して活動するエンジニアを指しています。
1.契約形態
SESとフリーランスの大きな違いは、契約形態です。
SESの場合、エンジニアはSES企業と雇用契約を結び、そこから顧客企業に派遣される形を取ります。働く場所は顧客のオフィスですが、給与は雇用主であるSES企業から支給されます。
一方、フリーランスは顧客企業と直接、業務委託契約を結び、顧客から報酬を受け取る働き方です。契約内容によっては、SESのエンジニアのように顧客のオフィスに常駐して作業することもありますが、特定の企業と雇用契約を結ぶことはありません。
2.年収や単価
年収や単価の面でも、SESとフリーランスには違いがあります。
SESの場合、給与は固定給であることが多く、安定した収入が得られます。収入の額は仕事内容やスキルのほか、SES企業の規模や商流の深さによって決まるのが一般的です。
一方、フリーランスの単価はスキルや経験によって決まり、全体の収入は稼働時間や案件の受注数によっても変動します。スキルや案件の受注状況によっては高い収入を得られる可能性がある反面、毎月の給与の保証がないという不安定さもあるのが特徴です。
ただし、フリーランスは年収の上限がないため、スキルがあればSESエンジニアより高収入を得ることも可能です。
3.社会保障
社会保障に関しても、SESとフリーランスで大きな違いがあります。
SESの場合、健康保険や厚生年金などの手続きは雇用主であるSES企業が行ってくれます。一方、フリーランスは自分で各種保険に加入し、保険料の納付手続きなどを行わなくてはなりません。
また、フリーランスは会社員であるSESエンジニアと違って厚生年金に加入できないため、会社員と比べると将来受け取れる年金額が少なくなります。
4.税金の手続き
SESとフリーランスでは、必要な税金の手続きが異なります。
SESは会社が従業員の源泉徴収を行うため、エンジニアは個人で確定申告をする必要がありません。一方、会社に所属しないフリーランスは、自身で確定申告を行う必要があります。
そのため、フリーランスには、収入や経費の管理、確定申告の準備方法など、税務に関する知識が求められるでしょう。
SESからフリーランスを目指せる?
SESエンジニアからフリーランスへの転身は、十分に可能です。
フリーランスになっても、顧客企業に常駐して作業する場合、SESと働き方は大きく変わりません。ある程度のスキルが身についている人であれば、SESで培った経験を活かして活動できるでしょう。
ただ、フリーランスになると自分で営業して案件を探さなければなりません。前述したように社会保険や税金の手続きも自分で行う必要があるので、その点には留意しましょう。営業が苦手な場合は、フリーランス向けのエージェントに案件を紹介してもらうなどの方法を検討するのがおすすめです。
以下の記事では、フリーランスを目指すエンジニアが事前に把握しておきたい情報を紹介しています。
フリーランス1年目にやることは?仕事の準備・手続き・備品リストをわかりやすく解説
SESエンジニアからフリーランスになるメリット
SESエンジニアからフリーランスになることには、以下のメリットがあります。
- 今より年収アップできる可能性がある
- 豊富な案件から仕事を選べる
- 柔軟な働き方を実現できる
フリーランスは、自身のスキルや経験に応じて単価を設定できます。高度なスキルを持つエンジニアであれば、SESよりも高い収入を得られる可能性があります。
また、SESのエンジニアは会社に指定された案件に参画しますが、フリーランスは自分で受注する案件を選べます。
引用:「セキュリティ」が転職求人倍率1位に、50倍超えの高需要|レバテック
レバテックの調査によると、近年ITフリーランス向け案件は増加傾向にあり、スキルがあるエンジニアなら自分が希望する案件を選びやすい状況といえるでしょう。
さらに、フリーランスは自分の希望条件を満たす案件を選べるので、リモートで対応できる案件を選ぶことも可能です。ほかにも、プライベートの状況に合わせて案件数を調整できるなど、柔軟な働き方を実現できるのは大きな魅力といえます。
参考:「セキュリティ」が転職求人倍率1位に、50倍超えの高需要|レバテック
SESエンジニアからフリーランスになるデメリット
SESエンジニアからフリーランスになる際には、いくつかのデメリットも考慮する必要があります。
- 収入が不安定になる
- 営業活動をする必要がある
- 事務処理を行う必要がある
フリーランスは案件の有無によって収入が変動するため、毎月安定した収入が得られるSESと比べ、経済的な不安定さがあります。また、独立すると自身で案件を獲得することになるので、営業活動に時間を割く必要があり、交渉力など技術力以外のスキルも求められます。
契約書の締結や請求書・領収書の発行、経費管理といった事務処理を自ら行う手間がかかることも理解しておきましょう。
SESよりフリーランスが向いている人の特徴3選
SESとフリーランス、どちらが自分に合っているか迷っている方も多いのではないでしょうか。「フリーランスへの適性があるか分からない」という方は、SESよりもフリーランスが向いている人の特徴を確認していきましょう。
主体性がある
主体性がある人は、フリーランスに向いている可能性が高いです。フリーランスは、自分で仕事を見つけ、スケジュールを管理し、顧客とコミュニケーションを取る必要があります。受け身の姿勢では案件を受注できないため、主体的に行動する姿勢はフリーランスとして活動するうえで必須です。
人から指示を受けて動く方が合っているという人は、SESの方が向いているかもしれません。
エンジニアの仕事が好き
エンジニアの仕事が好きで技術への関心が高い人は、フリーランス向きといえます。フリーランスは自分で案件を選べるため、関心のある技術を使ったプロジェクトに参加したいといった希望がある人は、フリーランスの働き方を楽しめるでしょう。
加えて、エンジニアの仕事が好きで自主的に勉強できることも、フリーランスとしての強みになります。フリーランスは会社の研修を受ける機会がないため、自ら最新情報を収集しなければならないからです。エンジニアの仕事が好きであれば勉強も苦にならず、やりがいを感じながらスキルアップしていけるでしょう。
収入を増やしたいと考えている
フリーランスはSESより高い収入を得られる可能性があり、収入アップを目指す人にもおすすめできる働き方です。
経験を積んで高単価の案件を獲得できれば、SESよりも高い収入を得られる可能性があります。また、複数の案件を並行して受注し、収入アップを実現することもできるでしょう。
ただ、フリーランスになって高収入を得るには、スキルの専門性を高めたり、複数の分野に精通したり、自分なりの強みを身につける必要があります。収入アップできるフリーランスの特徴については、以下の記事を参考にしてください。
フリーランスで年収1000万を稼げる職種やコツ・手取り額を解説
SESからフリーランスエンジニアになるためのステップ
SESからフリーランスエンジニアへの転身を考えている方に向けて、具体的なステップを紹介します。独立前に必要な準備を行うことで、フリーランスになってからスムーズに案件を受注できるでしょう。
1. フリーランスとしてのプランを考える
まず、以下の点を明確にし、フリーランスとしてどのように活動していくのかプランを立てましょう。
- どんな分野で仕事をしたいか
- 目標とする年収はいくらか
- どのようにして案件を獲得するか
プランを立てる際は、自分のスキルの棚卸しを行い、おおよその年収を予想してみましょう。予想した年収と目標とする年収にギャップがある場合は、独立の時期をずらすことや、生活スタイルの変更も視野に入れます。
プランを立てることで、必要なスキルや自分が目指すフリーランス像が明確になり、目標を実現するために必要な行動も見えてくるでしょう。
2. 実績を積む
フリーランスとして成功するには、十分な実績が必要です。
SESを通してできるだけ多くのプロジェクトに携わり、多様な技術やビジネス領域の経験を積みましょう。また、可能であれば副業で小規模な案件を受注し、フリーランスとしての経験を積むのも良い方法です。
その際は、下流工程だけではなく上流工程の経験もあるとクライアントへのアピールポイントになり、高単価の案件を受注できる可能性が高まります。
3.独立に備えた貯蓄をする
独立直後は収入が不安定になる可能性があります。すぐに案件を受注できたとしても、納品後の支払い時期までは手元に収入が入ってこないため、独立前に貯蓄をしておきましょう。
一般的には、半年から1年分の生活費を貯めておくのが良いとされています。また、開業資金(パソコンの購入費用など)も考慮に入れておきましょう。
貯金があると、案件が見つからない期間や、急な出費があっても安心して活動を続けられ、精神的にも経済的にも余裕を持って独立できます。
4.ポートフォリオを作成する
過去に携わったプロジェクトの概要や使用した技術、成果などをまとめたポートフォリオを作成しましょう。ポートフォリオは、自身のスキルや経験を視覚的に示すもので、フリーランスエンジニアにとって欠かせない営業ツールです。
今までに開発した成果物の中でも自信があるものを選び、成果物を通して自分のスキルを伝えましょう。
ポートフォリオの詳しい作り方については、以下の記事を参考にしてください。
フリーランスのポートフォリオ作成方法|エンジニアやデザイナーの見本あり
5.ITに特化したエージェントを活用する
フリーランスとして案件を受注するには、ITエンジニア専門のエージェントサービスを活用するのが効果的です。
エージェントでは、案件の紹介や商談のサポートを受けられます。単価などの条件交渉も行ってくれるので、営業や交渉の手間を省きたい方、プロに相談しながら案件を決定したい方におすすめです。
レバテックフリーランスを利用すれば、案件の提案はもちろん、キャリア相談や契約交渉などのサポートを受けられます。参画中も担当者が定期的なコミュニケーションをとってフォローを行うので、SESからフリーランスを目指す方はぜひご相談ください。
※本記事は2025年6月時点の情報を基に執筆しております。
最後に
簡単4ステップ!スキルや経験年数をポチポチ選ぶだけで、あなたのフリーランスとしての単価相場を算出します!
※相場算出に個人情報の取得はおこないません。
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