組み込みエンジニアがフリーランスになるには？平均年収や稼ぐためのコツ

フリーランスの組み込みエンジニアに必要なスキル

フリーランスの組み込みエンジニアに必要なスキルは、大きく分けて以下の5つがあります。

• C言語を中心としたプログラミングスキル
• ハードウェア／ソフトウェアに関する知識
• OSに関する知識
• 組み込みシステムに活かせる専門知識
• コミュニケーションスキル

各スキルについて詳しく確認していきましょう。

C言語を中心としたプログラミングスキル

組み込みエンジニアにとって、C言語は習得するべきプログラミング言語の一つです。C言語は汎用性が高く、習得すれば幅広い業務に対応できるようになります。また、組み込みシステムの開発にはC++やPythonが用いられることもあるので、これらの言語も習得しておくといいでしょう。

ほかには、機械語を扱いやすくするプログラミング言語の一種であるアセンブラ言語も、組み込みソフトの開発でよく使われます。機械語に近いため習得の難易度は高めですが、組み込みエンジニアとしてスキルアップしたい方は習得しておくと良いでしょう。

ハードウェア／ソフトウェアに関する知識

組み込みシステムはハードウェアとソフトウェアの連携によって動作します。そのため、ほかのエンジニアならソフトウェアの知識だけで十分な場合もありますが、組み込みエンジニアには両方の知識が求められます。

また、組み込みエンジニアはハードウェアの設計に関わることもあるでしょう。ほかにも、機械が不具合を起こした際は、ハードウェアとソフトウェアの両面から原因を探らなければいけません。

そのため、組み込みエンジニアには、ハードウェアの回路図面を見て仕様を理解できる程度の知識が必要です。

OSに関する知識

組み込みシステムの開発では、LinuxやITRONといったリアルタイムOSが用いられるので、これらの知識は不可欠です。

リアルタイムOSとは、組み込み開発向けのOSを指しています。組み込み開発ではWindowsのような汎用OSが使われることもありますが、命令に対して素早く処理を実施できるリアルタイムOSが採用されることがほとんどです。

フリーランスの組み込みエンジニアとして活動する場合、複数のOSに精通することで、より多くの案件に対応できるようになるでしょう。

組み込みシステムに関する専門知識

フリーランスの組み込みエンジニアには、組み込みシステム特有の専門知識が求められま
す。

専門知識の具体例としては、ハードウェアを構成する電子回路や電子基板に関する知識が挙げられます。これらの知識があれば、同じ機能をより小さな基盤で実現できるようになり、フリーランス組み込みエンジニアとしての市場価値を高められるでしょう。

コミュニケーションスキル

フリーランスの組み込みエンジニアにとって、コミュニケーションスキルは技術的なスキルと同じくらい大切です。プロジェクトの成功には、クライアントやほかのチームメンバーとの連携が不可欠だからです。

具体的には、クライアントのニーズを正確に把握するためのヒアリング力や、クライアントや開発チームのメンバーに自分の提案を分かりやすく説明するプレゼンテーションスキルが求められます。
リモートワークで作業を進める場合は、オンラインツールを活用して意思疎通や情報共有を行うスキルも欠かせません。

組み込みエンジニアにおすすめ
のフリーランス案件が知りたい

組み込みエンジニアがフリーランスの将来性

近年、IoTの普及や自動車産業の技術革新により、組み込みシステムの需要が高まっています。そのため、専門性の高い組み込みエンジニアの価値は増しており、スキルがあればフリーランスとして安定した収入を得ることができるでしょう。

組み込みエンジニアへの需要の高さは、独立行政法人情報処理推進機構が行った組込み/IoTに関するアンケート調査の結果からも読み取れます。
調査によると、組込み/IoT関連の製品・サービスに関わる企業のうち、現在の事業の課題として「人材の確保・強化」を挙げた企業は68％と最も多い割合でした。

この調査からも分かる通り、組み込みエンジニアの需要は高く、フリーランスとして案件を受注できる可能性が高いといえます。

参考：2022年度組込み/IoT産業の動向把握等に関する調査｜独立行政法人情報処理推進機構

組み込みエンジニアにおすすめ
のフリーランス案件が知りたい

組み込みエンジニアの年収相場

レバテックが保有するデータによると、フリーランスの組み込みエンジニアの平均年収は、約739万円です（※）。

会社員の年収相場について厚生労働省の職業情報提供サイトを見てみると、システムエンジニア（組込み、IoT）の平均年収は約574万円となっています。年齢別の平均年収は、20〜24歳で約347万円、最も年収が高い45〜49歳で約737万円でした。

会社員の場合、実力のほかに勤続年数や役職が年収に影響するケースがありますが、フリーランスの年収は技術力や受注する案件数などで大きく変動する特徴があります。会社員と違って毎月の収入の保障はないため、案件が途切れると収入がゼロになるおそれもあるでしょう。

ただ、スキル次第では会社員の平均年収を大きく上回る可能性があるのも事実です。フリーランスとして高収入を得るには、技術力に加えて、条件の良い案件を獲得する営業力が必要です。
営業に自信がない場合は、レバテックフリーランスのようなフリーランス向けのエージェントを利用することで安定して案件を受注できる可能性が高まります。

※：レバテックの利用者が参画した案件データから、稼働日数が5日のものに絞って案件単価を算出しました。年収の算出にあたっては、ひと月の案件単価に12ヶ月を乗じています。（2025年9月時点）

組み込みエンジニアにおすすめ
のフリーランス案件が知りたい

フリーランスの組み込みエンジニアとして稼ぐためのコツ

フリーランスの組み込みエンジニアとして高収入を得るためには、技術力の向上だけでなく、市場のニーズに合わせたスキルアップや自己アピールが必要です。

稼げるフリーランスになるためのコツを紹介するので、確認していきましょう。

• 英語のスキルを磨く
• IoTやAIの最新技術を学ぶ
• ポートフォリオを作成する

英語のスキルを磨く

英語のスキルを磨くことで、英語ができないほかのフリーランス組み込みエンジニアと差別化でき、英語力が必要な案件の獲得に有利になると期待できます。英語ができれば、海外拠点と連携したプロジェクトでも問題なくコミュニケーションをとることができるでしょう。

また、海外メーカーのシステムを使用する案件では、英語の仕様書を理解する必要がありますが、この際も英語力があればスムーズに作業を進められます。

さらに組み込みエンジニア向けの技術書は日本語に翻訳されていない場合が多くあります。組み込みエンジニアを対象とした最新情報も海外のWebサイトで発表されるケースが多いため、英語力があればいち早く情報を入手できるでしょう。

IoTやAIの最新技術を学ぶ

近年は、IoTやAIの技術が急速に普及し、これらを活用した製品が増えています。IoTやAIの技術を産業機器や製品に搭載するためには、組み込みエンジニアの存在が欠かせません。

IoTやAIの技術を習得することで、スマートホームや自動運転車、産業用IoTなど、成長が見込まれる分野での案件を獲得しやすくなるでしょう。

IoTやAIの知識を学ぶには、Udemyなどのオンライン学習サイトで関連する講座を受講したり、技術書を読んで独学したりする方法があります。

AIについての情報を得られるWebサイトについては、下記の記事を参照してください。
AI・データサイエンスを学ぶ！おすすめの厳選サイトまとめ

参考：Udemy｜Benesse

ポートフォリオを作成する

ポートフォリオとは、これまでの実績をまとめた資料のことです。ポートフォリオを作成することで、クライアントに自分のスキルを伝えやすくなり、案件獲得につながる可能性が高まります。

組み込みエンジニアの場合、過去に参画したプロジェクトの内容や使用したプログラミング言語、自身の役割などについて記載すると良いでしょう。

ポートフォリオの作成方法について詳しく知りたい方は、下記の記事も参考にしてみてください。
フリーランスのポートフォリオ作成方法｜エンジニアやデザイナーの見本あり

組み込みエンジニアにおすすめ
のフリーランス案件が知りたい

組み込みエンジニアがフリーランス案件を獲得する方法

組み込みエンジニアがフリーランスとして成功するためには、継続的に案件を獲得する必要があります。案件獲得の方法は複数あるので、自分に合った方法を見つけましょう。

ここでは、代表的な手法を紹介するので参考にしてください。

人脈を活用する

フリーランスの組み込みエンジニアが案件を獲得するには、人脈を活用する方法があります。フリーランスとして活動していることを周りに伝えると、会社員時代のクライアントや知り合いを通じて案件を紹介してもらえる可能性が出てくるでしょう。

現時点で紹介を受けられそうな知り合いがいない場合は、SNSやエンジニア向けの交流会を通して人脈を形成することもできます。
フリーランスが人脈をつくる方法については、下記の記事を参照してください。
フリーランスが人脈を作る方法とは？なしでも仕事を得る方法も解説

クラウドソーシングサイトを活用する

自分で案件を探す方法としては、ランサーズのようなクラウドソーシングサイトを活用するやり方もあります。クラウドソーシングサイトとは、インターネット上で企業や個人が不特定多数の人に業務を発注できるサービスです。

クラウドソーシングサイトには難易度が低めの案件も多く掲載されているため、まずは副業として案件を受注したい方にもおすすめです。

参考：ランサーズ｜ランサーズ株式会社

フリーランスエージェントに相談する

フリーランスエージェントは、フリーランスと企業をマッチングする仲介サービスです。エージェントは非公開案件も保有しているので、活用すれば自身で案件を探す手間を省きつつ、希望条件に合った案件を獲得できる可能性を高められます。

レバテックフリーランスでは、組み込みエンジニア向けの案件の提案を受けられます。専任の担当者にキャリア相談もできるので、初めて案件を受注する方も安心してご利用ください。

レバテックフリーランスが扱う案件の具体例は以下のページで確認できます。
組込・制御エンジニアの求人・案件一覧

※本記事は2025年9月時点の情報を基に執筆しております。

最後に

簡単４ステップ！スキルや経験年数をポチポチ選ぶだけで、あなたのフリーランスとしての単価相場を算出します！

組み込みエンジニアにおすすめ
のフリーランス案件が知りたい