DX案件とはどんな内容?案件事例や単価、市場動向についても解説 | レバテックフリーランス
DX案件とはどんな内容?案件事例や単価、市場動向についても解説
- DX案件の事例や報酬単価
- DXコンサルタントが高年収を目指すためのポイント・必要なスキル
- DX案件の需要や将来性について
「DX案件の具体的な作業内容を知りたい」
「DX案件とシステム開発案件はどう違う?」
「将来性はあるの?」
フリーランスのDXコンサルタントとして独立を考えている方は、そんな点が気になることも多いでしょう。この記事ではDX案件の案件事例と将来性についてご紹介します。フリーランスのDXコンサルタントとしてキャリアアップを目指す方は、ぜひ参考にしてください。
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目次
DX(デジタルトランスフォーメーション)の定義
DX(デジタルトランスフォーメーション)は経済産業省の「DXレポート ~ITシステム「2025年の崖」の克服とDXの本格的な展開~」で次のように定義されています。
企業が外部エコシステム(顧客、市場)の破壊的な変化に対応しつつ、内部エコシステム(組織、文化、従業員)の変革を牽引しながら、第3のプラットフォーム(クラウド、モビリティ、ビッグデータ/アナリティクス、ソーシャル技術)を利用して、新しい製品やサービス、新しいビジネス・モデルを通して、ネットとリアルの両面での顧客エクスペリエンスの変革を図ることで価値を創出し、競争上の優位性を確立すること
引用元 : DXレポート ~ITシステム「2025年の崖」の克服とDXの本格的な展開~
端的にまとめると、DXはクラウドシステムやスマートフォン、ビッグデータ、チャットツールやSNSなど、最新のICT技術を活用し、新たな価値を作り出すことです。
例えば行政の手続きでは、マイナンバーカードとスマートフォンを使うことで、窓口に行かなくても一部の手続きが可能となり、利便性が向上しました。こうしたDXは、あらゆる業界で導入が進んでいます。
DX案件とは
一般的にエンジニアやITコンサルタントがDXのプロジェクトに従事する案件を、DX案件と呼びます。DXはクラウドやスマートフォンアプリ、データ活用、SNSの活用がメインです。そのため案件内容としては、クラウドやアプリケーションの開発、データベース構築などが多い傾向です。
DX案件を獲得しやすくするには、システム開発やコンサルティングの経験があると有利でしょう。
DX案件の職種別事例と単価相場
DXは多くの産業で進められており、それに関わる業種や職種も様々です。DX案件の主なIT職種は下記の3種類です。
- アプリ開発のフロント・インフラエンジニア
- プロジェクトマネージャー(PM)
- ITコンサルタント
DX案件の単価相場も合わせて紹介します。
職種 | 単価相場 | 案件例 |
---|---|---|
フロントエンドエンジニア | 72万円/月 | クラウド、スマートフォンのアプリケーション開発 |
インフラエンジニア | 68万円/月 | クラウド構築・データベース構築 |
プロジェクトマネージャー(PM) | 78万円/月 | システム・アプリケーション開発、または改善のプロジェクトマネージャー |
ITコンサルタント | 82万円/月 | DXプロジェクトの業務企画・推進 |
アプリ開発のフロント・インフラエンジニア
アプリ開発のフロント・インフラエンジニアは、実際に手を動かしてアプリの設計・構築・実装を行います。DX案件ではクラウドやスマートフォンアプリ開発に適した言語を扱えることや、環境構築が条件となる傾向が高いです。
例えば、クラウドのWebアプリケーションであれば言語はJavaScriptやTypeScript、Rubyがあります。環境構築はAWSやMicrosoft Azureなどが一般的です。
DXエンジニアについて詳しく知りたい人は、以下の記事をご覧ください。
DXエンジニアとは|DX人材に求められるスキルやおすすめの資格
プロジェクトマネージャー(PM)
プロジェクトマネージャー(PM)は、プロジェクトの統括を行います。エンジニアを率いてプロジェクトの管理や、意思決定、クライアントへの説明や交渉も行います。
プロジェクトマネージャー(PM)について詳しく知りたい人は、以下の記事をご覧ください。
プロジェクトマネージャー(PM)とは|役割や仕事内容、年収は?
ITコンサルタント
ITコンサルタントは、IT戦略を軸にアドバイス・提案・支援することでクライアントの課題解決を行います。
ITコンサルタントはDXプロジェクトの初期段階からサポートを行うこともあります。例えば、企業や自治体においては上層部への説明や、予算の確保が必要となります。DXに初めて取り組む場合は、企画段階からITコンサルタントが案件に参画し、サポートを行うことも考えられます。
ITコンサルタントについて詳しく知りたい人は、以下の記事をご覧ください。
ITコンサルタントとは?仕事内容やフリーランス事情を解説
DX案件を受注するために必要な4つのスキル
DX案件を受注する際は以下4つをアピールすると、IT分野に知見があることを伝えられるでしょう。
- システム開発スキル
- システム保守・運用経験
- プロジェクトマネジメント
- ITコンサルタントの経験
各スキルの解説と合わせて、DX案件で必要なスキルと経験も合わせて解説します。
システム開発スキル
DX案件でアプリケーションの開発を行う際は、一般的にはそれらをまとめてシステム開発と呼びます。システム開発では以下のスキルが必要になるでしょう。
- 指定のプログラミング言語や環境におけるシステム構築
- 大規模システムの開発経験
- 要件定義のスキル
システム構築だけでなく、要件定義などの上流工程に関わる場合もあります。上流工程にも関わる場合は、論理的に要件をまとめる力も必要です。
システム保守・運用経験
DX案件を受注するために必要なスキルとして、システムやクラウドを安定的に動かすためには、システムの保守・運用経験も挙げられます。システムが安定的に稼動するためには、常に最新状態を保ち、突発的なトラブルに対応する必要があるからです。
例えば、システムトラブルや、システムで使用するソフトウェアのバージョンアップがあります。これらに対応するために、システム保守・運用では一般的に以下の業務を行います。
- 急なトラブルやバグ対応
- システムメンテナンス対応
- 関係ソフトウェアなどのアップデート
トラブル対応やメンテナンスは、開発担当者やクライアントと連携して行う業務も多いです。適切な担当者と連携し、進めていく力も必要となるでしょう。
プロジェクトマネジメント
プロジェクトマネジメントは、エンジニアをまとめ、開発の進捗管理や意思決定を行います。プロジェクトマネジメントでは以下のスキルが必要と考えられます。
- スピーディーな意思決定力
- エンジニアを取りまとめるリーダーシップ
- 納期を考慮したプロジェクト進捗管理
- クライアントとの交渉・折衝スキル
プロジェクトマネジメントでは、クライアントとの交渉や折衝も発生します。クライアントが出した要件をシステムで実現するのが難しい場合には、代替案やスケジュールの再考などを行い、提案や交渉する力も必要となるでしょう。
ITコンサルタントの実績
ITコンサルタントは、IT戦略を軸とした提案やアドバイスを行います。初めてDXの推進に取り組む企業では、ITの知見が少ない場合も考えられます。クライアントが安心できるよう、以下のスキルがあることを伝えるとよいでしょう。
- 経営層への説明資料作成
- DX案件に関わる調査分析
- DXプロジェクトの計画策定
- DXプロジェクトの予算策定
- プロジェクトでのアドバイス・支援経験
企業がDXを推進するには、まずプロジェクトの内容を経営層へ説明し、予算を策定する必要があるでしょう。そのためには、クライアントがDXプロジェクトを円滑に進められるように、クライアントの目線に合わせたアドバイスや支援をするスキルが必要です。
フリーランスDXコンサルタントになる3つのメリット
今後のDX案件では、特にアドバイスや支援を行うDXコンサルタントの需要が高まるでしょう。「DX白書2023」によると、DX取り組みの効果が出ていない、わからないと感じる人が42%にものぼるとされており、今後さらに伸びる分野であるといえます。ここでは、フリーランスDXコンサルタントとして活動するメリットを、具体的な事例とともに紹介します。
収入アップが見込まれる
フリーランスDXコンサルタントには、収入アップのチャンスが多いです。例えば、DX初期段階の上流工程からDX実現後の効果測定まで、広範囲にビジネスチャンスがあるからです。
例えば、DXに取り組む初期段階では、経営層への説明や予算取りのアドバイスが行えます。さらに、システム開発プロジェクトでは、プロジェクトの進捗や要件定義について支援をするケースが多いです。システム稼働後は、DXの効果を測定する調査分析なども行えます。
このようにDXの工程に多くのビジネスチャンスがあるため、収入アップが見込まれるでしょう。
案件が見つけやすい
レバテックの2023年6月の調査によると、フリーランスのコンサル案件数は、前年同月比で7.2倍と急増しています。このことから、企業のDX推進を支援するDXコンサルタントの需要は増え案件も急増しています。
参照:「コンサル」フリーランス案件数が前年同月比7.2倍、 正社員求人倍率は52倍 – レバテック
DXは農業・漁業から製造業、サービス業、医療など幅広い業界で事例があります。フリーランスのDXコンサルタントの案件は今後も増加すると考えられるでしょう。
キャリアアップにつながる
フリーランスDXコンサルタントは、自身のキャリアアップにもつながる可能性があります。理由としては、コンサルティングスキルを応用し、戦略コンサルタントとしてキャリアアップすることも考えられるからです。
例えば、DXだけでなく経営面のコンサルに強いコンサルティングファームに転職し、スキルや経験をさらに向上させる方法があります。
このように、フリーランスDXコンサルタントは今後のキャリアアップも検討可能な職種であると考えられます。
高年収のフリーランスDXコンサルタントを目指すための3つのステップ
フリーランスDXコンサルタントとして高年収を目指すためには、以下の3つのステップがあります。
- DXプロジェクトにエンジニアとして参画する
- プロジェクトマネージャー(PM)としてDX案件に従事する
- DXコンサルタントとして活動する
高収入を目指すための具体例も合わせて解説します。気になる方はぜひ参考にしてください。
DX案件のプロジェクトにエンジニアとして参画する
DX案件にエンジニアとして関わることは、コンサルタントのキャリア形成において基礎を固める意味があります。現場で実務のスキルを使いながらチームのメンバーとコミュニケーションを重ねることで、DXのプロジェクトの現状や課題を理解できるはずです。
これにより、コンサルタントとしての視点が磨かれたり、アプローチの幅が広がったりと、クライアントの高い要求にも応えられるようになるため、将来的に難易度の高い高単価案件も受けられるようになっていくでしょう。
プロジェクトマネージャー(PM)としてDX案件に従事する
エンジニアなどでDX案件の経験を積んだのち、案件を統括するプロジェクトマネージャー(PM)に挑戦してみましょう。一般的にはエンジニアよりもプロジェクトマネージャーの方が高年収の傾向があります。
DXコンサルタントとして活動するには、プロジェクトマネージャー(PM)の経験が必要とされる場合もあります。プロジェクトマネージャー(PM)としてプロジェクトを成功させた経験はDXコンサルタントにおいてもプラスの印象となるでしょう。
DXコンサルタントとして活動する
フリーランスDXコンサルタントとして活動すると、高年収を狙えるでしょう。例えば、経営課題や会社全体の利益を含めてコンサルが改善できるのであれば、IT戦略だけでない経営課題全体に対して価値貢献できます。
クライアントの課題を総合的に解決することで、DX案件にとどまらず、幅広いキャリアアップや高年収を目指すことも可能になりやすいでしょう。
DX案件の需要と将来性
DX案件の需要と将来性はどうなるのでしょうか。フリーランスDXコンサルタントとしての活動を考えるのであれば、将来性は特に気になることでしょう。
DX案件の動向を関連性が高い「2025年の崖」問題も併せて解説します。今後、コンサルタントとしてキャリアビジョンを考える際にお役立てください。
「2025年の崖」問題
「2025年の崖」とは、経済産業省の「DXレポート ~ITシステム「2025年の崖」の克服とDXの本格的な展開~」で発表された、IT人材不足や既存システムのサポート終了による2025年以降の経済損失を計算したもの。レポートには次のように記載されています。
複雑化・老朽化・ブラックボックス化した既存システムが残存した場合、2025 年までに予想される IT 人材の引退やサポート終了等によるリスクの高まり等に伴う経済損失は、2025 年以降、最大12兆円/年(現在の約3倍)にのぼる可能性がある。
既存の古いシステムが残り続けた場合の経済損失は2025年以降、年間最大12兆円ともいわれています。
DX案件の将来性はある?
市場のDX案件の需要と2025年問題も含め総合的に考えると、DX案件の将来性はあるといえるでしょう。理由は以下の3つです。
- フリーランスのコンサル案件数が前年同月比7.2倍と急増している
- 古いシステムが残り続けた場合の2025年以降の経済損失は年間最大12兆円といわれている
- DXの取り組みの成果が出ていない、もしくはわからないとの回答が42%にのぼる
このため、DXに関わるエンジニアやコンサルタントの需要は今後も拡大していくことでしょう。フリーランスにとっても、DX案件は将来性が高いといえます。
ITコンサルタントの将来性については、こちらの記事でも解説しているのでご覧ください。
ITコンサルタントとは?仕事内容やフリーランス事情を解説
DX案件に関するよくある質問
ここでは、DX案件に関するよくある質問に答えていきます。
Q. DX(デジタルトランスフォーメーション)とは何ですか?
DXとは、デジタル技術の活用によってビジネスモデルを変革し、企業の競争力を高めることです。
Q. DXコンサルタントの仕事内容について教えてください。
DXコンサルタントの仕事内容は、新しいIT戦略の立案、IT製品導入のサポート、新しいビジネスモデルの提案などです。
Q. フリーランスのDXコンサルタントとして働くメリットは何ですか?
メリットは、収入アップが期待できること、得意分野を活かして働けること、責任ある仕事に携わることができることなどです。
Q. DXコンサルタントに必要なスキルは何ですか?
DXコンサルタントに必要なスキルは、ITに関する知識、情報収集能力、コミュニケーションスキル、論理的思考力などです。
Q. 「2025年の崖問題」とは何ですか?
「2025年の崖問題」とは、IT人材不足や旧来のシステムのサポート終了によって引き起こされる経済損失のリスクを指します。これにより多くの企業がDXを推進する必要が出てくるため、DXに関連するスキルを持つエンジニアやコンサルタントの需要は高まると考えられます。
※本記事は2023年10月時点の情報を基に執筆しております。
最後に
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※相場算出に個人情報の取得はおこないません。
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