エンジニアのキャリアプランを設定するメリットとは?策定ステップを紹介 | レバテックフリーランス
エンジニアのキャリアプランを設定するメリットとは?策定ステップを紹介
「エンジニアとして、将来どうなっていたいのかあんまりイメージできない…」と悩んでいませんか?エンジニアのキャリアプランは、スペシャリスト、ジェネラリスト、マネージャー、独立・起業の大きく4つに分けられます。
この記事では、4つのキャリアプランについて、それぞれの特徴やキャリアプラン策定のメリット、手順を解説します。エンジニアとしてより充実したキャリアを歩みたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
エンジニアのキャリアプランは大きく4つに分類できる
エンジニアのキャリアプランは、個人の志向や目標によって大きく4つに分類することができます。具体的には「スペシャリスト志向」「ジェネラリスト志向」「マネージャー志向」「独立志向」が挙げられます。
志向性 | 概要 | 具体例 |
---|---|---|
スペシャリスト志向 | 一つの技術領域に集中し、その分野のエキスパートを目指す | 新しく開発言語を習得したり、モダンなフレームワークを活用したりする |
ジェネラリスト志向 | 複数の技術分野にわたって理解を深め、多様な課題に対応できるジェネラリストを目指す | サーバーサイドエンジニアとして働き、フルスタックエンジニアやITコンサルタントになる |
マネージャー志向 | 技術的なスキルに加え、人材管理やプロジェクト管理スキルを磨いてプロジェクト成功へと導くマネージャーを目指す | メンバーとして働き、 PM・テックリードに昇格する |
独立志向 | 自身で案件獲得から開発や業務の請負ができるフリーランスを目指す | 企業でエンジニアとして働き、独立後は個人で案件に参画する |
それぞれの志向に応じたキャリアプランについて、詳しく見ていきましょう。
スペシャリスト志向の人のキャリアプラン
スペシャリスト志向のエンジニアのキャリアプランでは、一つの技術領域に集中し、その分野のエキスパートになることが主な目標となるでしょう。
スペシャリストを目指すには、業務で使用している開発言語に加え、近年話題となっている言語を学ぶことが手段として考えられます。さらに、フレームワークやライブラリの知見を広めると、より専門性を深めることが可能です。
ただし、技術の進歩が速いIT業界では、常に最新の知識やスキルを習得し続ける必要があり、継続的な学習と自己研鑽が求められます。
以下の記事では、スペシャリストの一例として仕事内容や必要なスキルを紹介しているので、あわせてご覧ください。
情報セキュリティスペシャリストの仕事内容とは?年収や市場動向について
ジェネラリスト志向の人のキャリアプラン
ジェネラリスト志向のエンジニアのキャリアプランでは、複数の技術分野にわたって理解を深め、多様な課題に対応できる能力を養います。ジェネラリストは、プロジェクト全体を俯瞰的に見たり、異なる技術領域間の橋渡し役を担ったりするためです。
ジェネラリストを目指すには、今までのスキルを活かして別職種へ転向するという選択肢が考えられます。たとえば、バックエンドエンジニアとしてのキャリアからスタートした場合は、フロントエンドの経験やクラウドインフラの経験を積み、ゆくゆくはフルスタックエンジニアを目指すといったキャリアパスが想定されるでしょう。
一方で、各分野の専門性では、スペシャリストには及ばない可能性があります。そのため、常に新しい技術トレンドをキャッチアップし、バランスの取れたスキルセットを維持することが重要です。
マネージャー志向の人のキャリアプラン
マネージャー志向のエンジニアは、技術的なスキルに加えて、人材管理やプロジェクト管理のスキルを磨くことを目指します。このキャリアプランでは、チームをリードし、大規模なプロジェクトを成功に導くことが主な目標です。
マネージャーになるにはプロジェクトマネジメント、リーダーシップ、コミュニケーションスキルなど、技術以外の能力も磨くことを意識しましょう。システム全体への関与や顧客折衝、予算管理などの機会があれば積極的に関与していくことが重要です。
ただし、直接的な技術業務から離れることで、最新の技術動向についていけなくなる可能性があります。そのため、技術的な知識を維持しつつ、マネジメントスキルを向上させるバランスが求められます。
以下の記事では、プロジェクトマネージャーの仕事内容や必要なスキルを紹介しているので、参考にしてください。
【エンジニアのプロ監修】プロジェクトマネージャー(PM)とは?仕事内容やフリーランス事情を解説
独立志向の人のキャリアプラン
独立志向のエンジニアは、フリーランスとなって自身で案件獲得から開発や業務の請負ができる状態を目指します。このキャリアプランでは、技術スキルに加えて、ビジネススキルや起業家精神を養うことが重要です。
具体的には、フリーランスとして独立したり、サービスを開発・運営して事業展開したりするなど、さまざまな形態が考えられます。このキャリアプランのメリットは、自由度が高く、自身の価値観に基づいた仕事ができることです。
一方で、安定性や収入の面でリスクが高くなる可能性があります。そのため、技術スキルだけでなく、マーケティングや財務管理など、事業を運営するために必要なスキルも習得する必要があります。また、ネットワーキングや顧客獲得のための活動も重要になってきます。
エンジニアがフリーランスとして活躍するためには、効率的に案件を紹介してくれるエージェントを活用すると良いでしょう。下記の記事でも詳しく紹介しているので、あわせてご覧ください。
【2023年】フリーランスエンジニアの案件獲得方法!仕事別の単価相場も
キャリアプランを設定する重要性
エンジニアにとって、キャリアプランを設定することは極めて重要です。明確なキャリアプランがあることで、自身の職業人生をより戦略的に、そして効果的に進めることができるからです。
レバテックが行った調査によると、将来のキャリアに対して約63%のエンジニアが「不安がある」と回答しました。
何に不安を感じるかという質問に対しては、「技術進化の速さに追いつけないこと」(19.0%)、「給与や報酬が上がりにくいこと」(17.4%)となっています。また、「キャリアパスの見通しが立たないこと」(12.3%)というエンジニアも一定数いることがわかります。
参考:ITエンジニアのキャリア形成と技術に関する意識調査|レバテック株式会社
不安を少しでも払拭できるよう、後述のステップに則ってキャリアプランを策定しましょう。
エンジニアがキャリアプランを設定するメリットは?
エンジニアがキャリアプランを設定することで、より充実した職業人生を送ることができます。
以下では、キャリアプラン設定の主なメリットについて詳しく説明します。
自分の現状を把握できる
キャリアプランは、自分の現状を正確に把握するきっかけとなります。現在の技術スキルや経験、強み、弱みを客観的に評価することで、将来の計画を立てることが可能になるのです。
たとえば、特定のプログラミング言語や技術領域における自身の熟練度を評価したり、プロジェクト管理能力やチームワークスキルを振り返ったりすると良いでしょう。こうした自己認識は、今後のキャリア形成において重要な基盤となります。
自己分析をすることで、自分が業界のどの位置にいるのか、どのような価値を提供できるのかを明確にすることが可能です。
キャリアアップに必要なスキルが明確になる
キャリアプランを設定すると、キャリアアップに必要なスキルが明確になります。目標とする職位や役割と現状との差分が明らかになり、そのギャップを埋めるスキルや経験が明らかになるからです。
たとえば、マネージャーになりたい場合は、技術スキルだけでなくリーダーシップやコミュニケーション能力の向上が必要と判明します。また、特定の技術分野のスペシャリストを目指す場合は、その分野での深い知識や実践経験を積んでいく必要があるでしょう。
キャリアアップを目指したい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
キャリアアップとは?キャリアプランも併せて解説
年収アップの可能性が高まる
キャリアプランを設定することで、年収アップの可能性が高まります。明確な目標と計画に基づいてスキルアップを図ることで、より高い価値を企業に提供できるようになるからです。
計画を立てていれば、新しい技術を習得したり、プロジェクトマネジメントのスキルを向上させたりすることで、より責任のある立場や高度な業務を任されるようになります。これにより、昇給や昇進の機会が増え、結果として年収アップにつながる可能性が高くなるでしょう。
また、市場価値の高いスキルを身につけることで、転職時により好条件の待遇を得られる可能性も高まります。
転職を有利に進められる
キャリアプランを設定しておくと、転職を有利に進められます。自身のキャリアゴールや獲得したスキル、経験が言語化されるため、面接官に対して説得力のある自己アピールが可能になるのです。
たとえば、これまでのキャリアパスと今後の目標を一貫性を持って説明したり、志望する企業や職位がキャリアプランにどう合致するかを具体的に示したりすることができます。また、キャリアプランに基づいて計画的にスキルアップしていることを伝えられれば、自己研鑽に積極的な人材であることをアピールできます。
こうした準備により、転職市場での競争力が高まり、希望する企業や職位への転職を実現しやすくなるでしょう。
エンジニアのキャリアプラン策定ステップ
自身の目標に沿った実践的なキャリアプランを策定するために、5つの主要なステップを踏むことをおすすめします。
以下では、各ステップについて詳しく説明していきます。
ステップ1:自己分析で強みや弱みを把握する
キャリアプラン策定の第一歩は、自己分析を行い、自身の強みと弱みを把握することです。
自己分析により、現在の立ち位置を正確に把握し、今後の成長に向けた基盤を作ることができます。
この過程では、技術スキルや経験、興味関心などを客観的に評価します。たとえば、特定のプログラミング言語に対する熟練度、チームワークの能力、開発の経験などを詳細に分析します。
また、業界のトレンドや市場の需要と照らし合わせて、自身のスキルセットの価値を評価することも重要です。
ステップ2:キャリアの目標を設定する
自己分析を踏まえた上で、次はキャリアの目標を設定します。明確で達成可能な目標を設定することで、モチベーションを維持しやすくなり、進捗も測定しやすくなるでしょう。
目標設定では、短期的なものと長期的なものの両方を含めるのが望ましいです。たとえば、「1年以内にクラウド技術の認定資格を取得する」といった短期目標や、「5年後にはプロジェクトマネージャーになる」といった長期目標を設定します。
- 目標設定の際は、SMART*の法則に従うと良いでしょう。
*SMARTの法則:目標を達成するための5つの成功因子「Specific(具体的)」、「Measurable(測定可能)」、「Achievable(達成可能)」、「Relevant(関連性がある)」、「Time-bound(期限がある)」の頭文字をとったフレームワークのこと
ステップ3:目標までのキャリアプランを描く
目標が定まったら、その目標に到達するためのキャリアプランを具体的に描きましょう。詳細な計画を立てることで、目標達成への道筋が明確になり、着実に前進することができます。
このステップでは、目標達成に必要なスキル、経験、資格などを洗い出し、それらをどのように獲得していくかを計画しましょう。たとえば、特定の技術スキルに関する学習計画を立てたり、実務経験を積めるプロジェクト参加の機会を探したりします。
また、目標達成までの道のりをマイルストーンに分け、各段階での達成目標を設定することも効果的です。
後述のステップ4、ステップ5も行き来しながら、自身のキャリアプランをブラッシュアップしていきましょう。
以下の記事を参考に、キャリアパスの描き方も参考にしてください。
ITエンジニアのキャリアパスを描く4つのステップ
ステップ4:定期的な見直しで軌道修正する
キャリアプランは、一度策定して終わりではなく、定期的な見直しと軌道修正が不可欠です。取り巻く環境の変化に柔軟に対応することで、適切なキャリアパスを追求することができるようになるからです。
技術の進歩が速いIT業界では、市場の需要や技術トレンドが急速に変化する可能性があります。そのため、半年や1年ごとにキャリアプランを見直し、必要に応じて修正を加えることが重要です。
見直しの際は、設定した目標の進捗状況を確認し、計画通りに進んでいない部分があれば、その原因を分析します。また、新たな興味や機会が生まれた場合は、それらをキャリアプランに反映させることも検討しましょう。
ステップ5:エージェントなど第三者に意見をもらう
最後に、策定したキャリアプランについて、第三者の意見を求めることをおすすめします。
外部の視点を取り入れることで、より実践的で効果的なキャリアプランにすることができるでしょう。
特に、キャリアエージェントや業界の先輩エンジニア、メンターなどの意見は貴重です。これらの専門家は、業界の動向や求人市場の実態に精通しており、客観的な視点からアドバイスを提供してくれます。たとえば、設定した目標の現実性や、キャリアプランの実現可能性について、具体的なフィードバックをもらえる可能性があります。
また、自分では気づかなかった選択肢や機会を提示してくれることもあります。新たな観点を取り入れた後は、前述の通り軌道修正を行うことが望ましいでしょう。
現実的なキャリアプランを策定するために、客観的なアドバイスが欲しいという方はレバテックフリーランスがおすすめです。レバテックフリーランスでは、ご自身のキャリアプランの相談に乗ってくれるだけでなく、スキルや希望に合った案件を紹介してくれます。プロからのフィードバックをもらいたいという方はお気軽にご相談ください。
※本記事は2024年12月時点の情報を基に執筆しております。
最後に
簡単4ステップ!スキルや経験年数をポチポチ選ぶだけで、あなたのフリーランスとしての単価相場を算出します!
※相場算出に個人情報の取得はおこないません。
役に立った/参考になったと思ったら、シェアをお願いします。