運用保守エンジニアがキャリアアップするべき理由!おすすめの職種や資格も | レバテックフリーランス
運用保守エンジニアがキャリアアップするべき理由!おすすめの職種や資格も
「運用保守からキャリアアップしたい」と考えているものの、どんなキャリアがあるのか分からず悩んでいませんか?
本記事では、運用保守から目指しやすいキャリアについて解説します。運用保守からキャリアアップしたほうが良い理由や、キャリアアップする際に身につけたほうが良いスキルやおすすめの資格などもまとめました。
運用保守エンジニアからキャリアアップしたい方は、ぜひ最後までお読みください。
目次
なぜ運用保守エンジニアはキャリアアップが必要なのか
運用保守エンジニアは、システムの安定稼働を支える重要な職種ですが、今後もエンジニアとして活躍し続けるならキャリアアップを考えたほうが良い可能性があります。なぜキャリアアップを検討したほうが良いのか、詳しく見ていきましょう。
高いスキルを必要とせず給与が低いから
運用保守エンジニアの仕事は他のIT職種と比較して給与が低くなる傾向にあることが、キャリアアップを検討したほうが良い理由の一つです。運用保守業務は多くの場合、マニュアルに沿って行われるため、高度な技術力や問題解決能力を必要とする機会は限られています。
このような状況下では、もともとの給与水準が低めなうえ、経験年数を重ねても大幅な昇給は期待しづらいでしょう。
担当業務の幅を広げられないから
運用保守エンジニアがキャリアアップを考えるべきもう一つの理由は、担当業務の幅を広げにくいという点です。運用保守の仕事は、既存のシステムを維持管理することが主な業務のため、新しいプロジェクトに携わる機会が限られる傾向にあります。
必然的に業務を通したスキル習得の機会も少なくなるため、学習意欲の高い人はモチベーションを維持しにくいでしょう。
運用保守の領域でキャリアアップする際のパターン2つ
運用保守領域でのキャリアアップを目指す際、主に2つのパターンがあります。どのようなパターンか、詳しく見ていきましょう。
1. 運用保守のスペシャリストを目指す
運用保守領域内でのキャリアアップパターンには、高度な専門知識を習得し、よりハイレベルな業務に対応できるスペシャリストを目指す道があります。
たとえば、社会インフラなどの大規模システムや、高度なセキュリティ対策が求められる金融システム、複雑な環境下での障害切り分けといった業務に携わることが可能になります。
2. 運用保守のマネジメント層を目指す
運用保守領域でのキャリアアップを目指すパターンには、マネジメント職を目指す道もあります。
多くのプロジェクトはチームで遂行され、運用保守も同様です。小規模な運用保守であっても、リーダーや管理職、マネージャーなどの役割を担うポジションを目指せる可能性があります。
積極的にチームメンバーを牽引すると、管理能力があると判断されチャンスを得やすいでしょう。
運用保守からのキャリアアップにおすすめの職種5選
運用保守エンジニアがキャリアアップを考える際、別の職種に進む選択肢もあります。ここでは、運用保守エンジニアから比較的キャリアチェンジしやすい職種を紹介します。
1. インフラエンジニア
インフラエンジニアは、システムの基盤となるサーバーやネットワーク、データベースなどを設計、構築、運用する職種です。ネットワーク環境の安定的な稼働・供給をすることを目的に、サーバーやネットワーク機器の選定と構築、セキュリティ対策、それらの運用保守などを行います。
なお、インフラエンジニアには、後述するネットワークエンジニアやクラウドエンジニアのほか、セキュリティエンジニアやデータベースエンジニアも含みます。
インフラエンジニアについてより詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
【エンジニアのプロ監修】インフラエンジニアとは?仕事内容や年収・必要スキル・資格などを徹底解説
2. ネットワークエンジニア
ネットワークエンジニアは、前述のとおりインフラエンジニアの一種で、企業や組織のネットワークインフラの設計、構築、運用管理に特化した職種です。
主な業務内容は、ネットワークの設計・構築、および新たなネットワーク技術の導入検討などです。社内のネットワーク環境を監視し、回線をはじめとする何らかの異常があった場合の早期発見および改善を行うため、運用保守スキルが役立つでしょう。
ネットワークエンジニアの詳細については、以下の記事を参考にしてください。
ネットワークエンジニアとは?年収や仕事内容・将来性をわかりやすく解説
3. クラウドエンジニア
クラウドエンジニアもインフラエンジニアの一種で、クラウドコンピューティング技術を活用したシステムの設計、構築、運用に特化した職種です。
主な業務内容は、クラウドインフラの設計・構築、クラウドサービスの選定・導入、クラウド環境のセキュリティ対策、クラウドコストの最適化などです。これは、クラウドサービスの乗り換えを検討しているクライアントへのアドバイスやサービスの選定、導入支援も含みます。
また、ネットワークエンジニア同様、クラウドが安定稼働するよう、監視や異常の発見・改善を行うため、運用保守のスキルを活かしやすいです。
クラウドエンジニアに関する情報を知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
クラウドエンジニアとは?仕事内容や将来性、必要なスキルについて解説
4. 開発SE
開発SEは、顧客の要望に基づいてシステムの設計や開発を行う職種です。
開発SEの主な業務には以下のようなものがあります。
- 要件定義
- 基本設計
- 詳細設計
- プログラミング
- テスト
- 品質管理
- プロジェクト管理
開発SEがシステムの設計を行う際には、どのサーバーを使うのか、規模感はどれくらい必要かなども含めて検討する必要があります。運用保守業務で培ったサーバー関連の知識が役立つでしょう。
開発SEの詳細を知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
インフラエンジニアとSEの違い|仕事内容や資格、将来性を比較
5. ITコンサルタント
ITコンサルタントは、企業のIT戦略立案や課題解決を支援する職種です。
ITコンサルタントの主な仕事内容には以下のようなものがあります。
- IT戦略の立案と提案
- システム導入や最適化のコンサルティング
- プロジェクトマネジメント支援
- 新技術の導入検討と助言
ITコンサルタントが支援する対象は幅広く、インフラ環境が含まれることもあります。運用保守で得た知見を、戦略立案の際に役立てられる可能性もあるでしょう。
ITコンサルタントについてより詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
【エンジニアのプロ監修】ITコンサルタントとは?年収や資格・向いている人の特徴を解説
運用保守からキャリアアップするために必要なスキル
運用保守エンジニアがキャリアアップを目指すには、いくつかのスキルを身につける必要があります。ここでは、運用保守からキャリアアップするために必要な主なスキルを紹介します。
インフラ環境に関する知識
運用保守からキャリアアップするためには、インフラ環境に関する知識を身につけておくと良いでしょう。
インフラシステムの全体像を理解していないと、サーバーやネットワーク、データベースなどの設計・構築時に、それらの相互関係や影響度が分からず、トラブルに繋がりやすいです。
その結果、成果を出せないだけでなく、トラブルを引き起こしてしまいキャリアアップがしにくくなってしまうおそれがあります。
クラウドサービスに関する知識
近年は多くの企業がクラウド化を進めており、クラウドサービスを理解し活用できる人材の需要は高まっているため、クラウド関連のスキルがあればキャリアアップしやすいです。
総務省の「令和4年通信利用動向調査の結果」によると、クラウドサービスを一部でも利用している企業は72.2%です。
具体的に求められるスキルとしては、AWSやAzure、GCPといった主要なクラウドプラットフォームの活用、コストの最適化などが挙げられます。
参考:令和4年通信利用動向調査の結果|総務省
システム開発に関するプログラミングスキル
運用保守からキャリアアップするには、システム開発に必要なプログラミングスキルを身につけることが重要です。システムの設計・開発にはプログラミングの知識が必要だからです。
ただし、闇雲にプログラミングスキルを習得すれば良いわけではありません。目指すキャリアに関連するプログラミングスキルでなければ、実務で活かす機会がなく、キャリアアップや転職は困難になるでしょう。
開発プロセスに関する知識
運用保守からキャリアアップするには、要件定義から設計、開発、テスト、リリースまでのシステム開発の一連の流れを理解する必要があります。一連の流れを理解していることで、自分やチームメンバーが各工程でどのように動けば良いか明確になり、トラブル発生時にも対応しやすくなるからです。
事前にリスクも検討・対策をとっておくことができたり、コスト削減に向けた提案ができたりして、上司やリーダーからの評価も高まりキャリアアップにつながりやすくなるでしょう。
運用保守エンジニアのキャリアアップに役立つ資格
運用保守エンジニアがキャリアアップを目指す際は、資格の取得も検討しましょう。企業によっては、資格の有無がキャリアへの評価に影響する場合があるからです。
ネットワークスペシャリスト
ネットワークスペシャリストは、情報処理技術者試験の一つで、ネットワーク技術に関する高度なスキルを持ち、下位者を指導できる力も保有していることを証明する資格です。
令和5年度の合格率は14.3%と難易度は高めですが、その分、転職活動や人事評価を受ける際には高評価を得やすいといえるでしょう。
例年、4月に試験が行われています。受験料は7,500円(税込み)です。
データベーススペシャリスト
データベーススペシャリストも情報処理技術者試験の一つで、データベース技術に関する高度なスキルを持ち、下位者の指導にもあたれる力を保有していることを証明する資格です。
令和5年度の合格率は18.5%で、ネットワークスペシャリストと同様に難易度は高めといえるでしょう。
試験は例年、10月に行われます。受験料は7,500円(税込み)です。
システムアーキテクト
システムアーキテクトは、上位職であるITストラテジストによる提案を受け、システム開発に必要な要件定義やアーキテクチャの設計、開発を主導する力や、下位者を指導するスキルがあることを証明する資格です。
令和5年度のシステムアーキテクトの合格率は15.8%とこちらも難易度は高めなので、取得すると高評価を得やすいでしょう。
試験は例年4月に行われ、受験料は7,500円(税込み)です。
ベンダー資格
ベンダー資格は、特定の製品や技術に関する専門知識を持っていることを証明する資格全般を指す言葉です。
おすすめのベンダー資格には以下のようなものがあります。
資格名 | 概要 | 受験料 |
---|---|---|
AWS認定ソリューション アーキテクト |
クラウドサービスAWSに 関するスキルを証明する資格 |
150USD (日本円で約3万円) |
Microsoft認定資格 | Microsoft関連のサービス・製品に 関するスキルを証明する資格 |
2万300円 |
LIPIC | Linuxに関するスキルを 証明する資格 |
LPIC-1:1万5,000円 LPIC-2:1万8,000円 LPIC-3:1万8,000円 |
シスコ認定試験 (CCNA/CCNP) |
シスコ社が提供するネットワーク機器関連のスキルを証明する資格 | CCNA:4万2,900円 CCNP(コア試験)5万7,200円 CCNP(集中試験):4万2,900円 |
※本記事は2025年3月時点の情報を基に執筆しております。
最後に
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