業務委託は休めない?フリーランスの急な休みが必要なときの対処法

業務委託で働くフリーランスは休めないのではないかと、心配になる人も多いのではないでしょうか。業務委託の方は企業と雇用関係にないため、会社員のように有給休暇や産休・育休などの休暇制度を利用することはできません。休みたいときは、契約内容に応じて自分で業務量を調整するといった対応が必要になるでしょう。

本記事では、業務委託で働くフリーランスのエンジニア向けに、休み方のポイントを解説します。風邪や怪我で急な休みが必要な場合の対処法もご紹介しますので、ぜひご確認ください。

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業務委託のフリーランスは休めない?

業務委託(※)で働くフリーランスは、決して「休めない」というわけではありません。とはいえ、以下のような事情があり「休みづらい」と感じる人は多いようです。

※一般的に業務委託契約は(準)委任契約、請負契約に該当する場合が多いため、本記事では業務委託契約を(準)委任契約もしくは請負契約として扱います。

業務委託は会社員のような休暇制度がない

フリーランスとは、会社を含む組織に属さない自由な働き方のこと。それゆえ、業務委託で働くフリーランスは、会社員と同じような年次有給休暇や産前産後休暇といった法定休暇を取ることはできません。また、リフレッシュ休暇や病気休暇といった会社独自に定める休暇制度も基本的には存在しません。

業務委託で働くフリーランスが休む場合は、「受注する案件の量や作業の進捗を調整して休みを確保する」という考え方になります。旅行のため2~3日休みたい、出産・育児のための長期休暇が欲しいといった場合は、基本的に自分で作業や案件の受注量を調整しなければなりません。会社員時代に職場の休暇制度を利用して比較的自由に休みを取得していた人にとっては、自分でさまざまな調整が必要なフリーランスは休むのが難しいと感じる可能性があります。

業務委託としての副業を考えている方は、こちらの記事もご覧いただくのがおすすめです。
業務委託で副業は可能?確定申告や案件受注時の注意点について解説

収入に影響する恐れがあるため長期休暇を取りづらい

先述のとおり、フリーランスには有給休暇や産休・育休制度などがなく、長期的に休む際は案件の受注量を控える必要があります。業務委託の案件をまったく受注しないとなると、フリーランス向けの収入保障保険などに入っていない限り、長期休みの間は収入がない状態になる恐れがあります。このような背景から、「経済的な事情で休みづらい」というフリーランスの方も少なくないでしょう。

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契約形態ごとの休み方のポイント

業務委託で働くフリーランスの休み方は、契約形態によって異なります。以下に、契約形態ごとの特徴と休む際のポイントをまとめたので参考にしてください。

準委任契約の場合

準委任契約とは、クライアントから依頼された作業を行うことで報酬を得る形の契約形態です。準委任契約は、クライアントのオフィスに出社して働く常駐型のフリーランスに多い契約形態といえます。

常駐型のフリーランスの場合は、基本的にクライアントのオフィスが開いている時間に作業を行うため、休みもクライアントの都合に合わせることが多く、お盆や年末年始といった長期休暇についても同様です。

また、クライアントと準委任契約を結ぶ場合は、あらかじめ稼働時間を定めておくのが一般的。仮に、月間の精算基準時間を160時間、精算幅を140時間~180時間と設定する場合、この精算幅に実際の稼働時間を収める必要があり、休む場合は精算幅を下回らないよう気をつけなければなりません。万が一、精算幅を下回ってしまった場合は、報酬の減額によって調整を行うことが多いようです。

請負契約の場合

請負契約とは、仕事の完成・成果物の納品によって報酬が支払われる仕組みの契約形態です。ITエンジニアの場合は、WebサイトやWebアプリケーション開発といった完成物を納品する形の案件で請負契約が結ばれることがあります。

請負契約の場合、稼働時間や休日は基本的にフリーランス自ら管理します。そのため、自分自身で作業の進捗を調整できれば、自由に休みをとって問題ないケースが多いでしょう。ただし、最終的には期日までに仕事を完成させなければならないため、しっかりとスケジュール管理を行う必要があります。作業が終わらず、中途半端な状態で成果物を納品すると、契約不適合責任を問われることもあるので、作業のクオリティも保ったうえで、余裕をもったスケジュールを立てましょう。

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業務委託で急な休みが必要なときの対処法

ここでは、業務委託のフリーランスが急な休みを必要とする場合の対処法を解説します。急な病気やけがなど、自己都合で休まなければならないときに備え、以下を確認しておきましょう。

クライアントに連絡する

打ち合わせの予定などがあったにもかかわらず、やむを得ない事情で急に休みを取る場合は、休むことが分かったタイミングでクライアントに連絡を取るのが一般的なマナーです。

いざというときにすぐ連絡できるよう、クライアントの連絡先はいつでも確認できるように控えておきましょう。

スケジュールを調整する

稼働時間が決められている場合は、精算幅を確認して調整しましょう。精算幅の範囲内であれば問題ありませんが、下回る場合はクライアントに迷惑をかけるだけでなく、自分の報酬も減ってしまいます。

また、成果物を納品しなければならない場合は、休んだことで成果物のクオリティや納期に影響しないか確認します。スケジュールが押している場合はペースアップを図り、納期に間に合わせましょう。万が一、達成が難しい場合は、早めにクライアントへ伝えてください。フリーランスをしている以上、連絡なしに納期を延ばすのは信頼関係に悪影響を及ぼしかねません。クライアントの事情も考え、早め早めに対応しましょう。

在宅・常駐の場合の休み事情などについて詳しく知りたい方はこちらの記事をご確認ください。
業務委託は休みを取れる?フリーランスが適度に休みを取るポイントを解説

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業務委託の休み方に関するよくある質問

ここでは、業務委託の休み方に関するよくある質問に答えていきます。

Q. 業務委託のフリーランスが休みにくいと感じる理由は何ですか?

業務委託のフリーランスが休みにくい理由の一つは、仕事の受注やプロジェクトの完了が収入に直結し、休むことで収入が減少する恐れがあるためです。

Q. 常駐型のフリーランスは、長期休暇をとる際にどのような手続きが必要ですか?

常駐型のフリーランスの場合、契約内容によりますが、休日や長期休暇は常駐先の休日に合わせて休みとなることが多いです。クライアントと話し合い、合意を得ることで長期休暇を取得できる場合もあります。

Q. 常駐型のフリーランスが精算幅を下回る場合、どのような不利益がありますか?

精算幅を下回る場合、報酬を減額されてしまう可能性があります。休暇を取る際には精算幅を下回らないよう気をつける必要があります。

Q. 請負契約において、中途半端な状態で成果物を納品した場合どのようなリスクがありますか?

請負契約において中途半端な状態で成果物を納品した場合、報酬の減額や契約解除、損害賠償請求されるリスクなどがあります。

Q. 業務委託のフリーランスが急な病気やけがなどで休みを取りたい場合、休むことはできますか?

急な病気やけがなどで休みを取ることはできます。ただし、クライアントへ連絡し、スケジュールを調整する必要があります。

※本記事は2023年12月時点の情報を基に執筆しております。

最後に

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