副業したら確定申告が必要?ルールや申告方法・節税について分かりやすく解説! | レバテックフリーランス
副業したら確定申告が必要?ルールや申告方法・節税について分かりやすく解説!
副業の収入があると、確定申告が気になるところですよね。「そもそも確定申告すべき?」「いつまでに申告すればいいの?」「どうやればいいのか調べても分からない」と不安に感じている方も多いでしょう。
本記事では、副業でも確定申告が必要なのか、確定申告の具体的なステップ、節税のテクニックまで、初心者に向けて分かりやすく解説します。副業を始めたばかりの方が陥りがちなトラップについても紹介しているので、きちんと備えて税務のトラブルを避けましょう。
エンジニアの副業に関して知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
エンジニアの副業は週1・土日だけでもできる?おすすめの案件例や注意点を解説
目次
副業でも基本的には確定申告が必要
副業で得た収入に関しては、基本的に確定申告が必要になります。確定申告は、年間の所得に対して納めるべき税金を計算し、国に報告・納付するものです。そのため、副業であったとしても、所得があれば確定申告の義務があるのです。
確定申告や帳簿の管理など、副業を行う際には所得の大きさや種類に応じて税務上の処理を正しく行うことが重要となります。
副業フリーランスに関して詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
副業フリーランスの始め方!おすすめの職種や確定申告時の注意点を解説
副業の確定申告が不要になるケース
副業の場合、所得税の確定申告が不要になる特定のケースも存在します。
例えば、副業の種類が雑所得で年間20万円以下の場合は、申告する必要がありません。 また、給与所得者であれば、副業の所得が合計で20万円以下であるか、あるいは雑所得が20万円以下で、かつ、本業の勤め先で年末調整が行われているケースでは確定申告を省略することができます。
この他にも、本業の給与と副業の収入の合計が基礎控除額を下回るような場合も、所得税の確定申告が不要になる場合があります。
ただし、ここで注意が必要なのは、確定申告が不要なケースでも住民税の申告は必要になることがあるという点です。後々トラブルにならないよう、しっかりとルールを把握し適切な対応をしていくことが求められます。
20万円を超えている | 20万円以下 | |
---|---|---|
確定申告申請書の提出 | 必要 | 不要 |
住民税申告書の提出 | 不要 | 必要 |
確定申告が不要でもした方がよいケース
確定申告が不要な状況であっても、むしろ行うことが推奨されるケースがあります。副業からの収入が少なく、税務署からの所得税の徴収がない状態であればそのままでオールOK、と考えがちですが必ずしもそうではありません。
確定申告を通じて、支払い過ぎた税金を還付してもらったり、さまざまな税金控除の利用を検討すれば、手取りの増加につながることもあるのです。また、医療費控除や寄付金控除など、さまざまな控除を受けられる可能性も視野に入れておくべきでしょう。それによって、確定申告を行うことで最終的な手元に残る金額を増やすことが可能になるのです。
確定申告がメリットになるケースについて具体的に知りたい方は、こちらもご覧ください。
【20万円ルール】副業所得20万以下でも確定申告・住民税申告は必要?
副業は雑所得か事業所得か
副業を行う際、得た収入が「雑所得」「事業所得」のいずれに分類されるかは大きな問題です。この分類によって、所得にかかる税金の計算方法や、必要な手続きが異なるためです。
また。副業を行う頻度や規模、内容によっては「その他の所得」と分類されることもあります。以下で詳しく説明していきます。
雑所得になる場合
副業によって得られた収入は税法上、いくつかの所得の種類に分類されます。
その中でも「雑所得」とは、本業以外で得た収入、例えば一般的に言うアルバイトや一部の投資収益などが挙げられます。つまり、給与所得や事業所得とは異なり、特定のビジネス形態や雇用関係に基づかないさまざまな収入源が分類されます。
雑所得が20万円を超える場合は、原則として確定申告が必要となり、この際、本業の年収に関わらず個別に申告を行うことになります。
事業所得になる場合
事業所得とは、個人が自営業やフリーランスなど独立した職業で直接収入を得た結果として計上される所得のことです。この収入には、例えばWebデザイン、コンサルティング、物品販売など自ら事業を営む形で得られる利益が含まれます。
事業を行っていると判定されると、生活の主たる収入源であったとしても、副業としていたとしても、事業所得として申告する必要があります。特に副業が軌道に乗り、安定的に収入を得られるようになると、税務署から事業所得とみなされるケースがありますので、その場合の申告義務や関連する税制についても理解しておいたほうがよいでしょう。
事業所得になると青色申告の特典を受けられる可能性があるなどのメリットもあります。
その他の所得になる場合
副業を行い、雑所得や事業所得以外にも複数の所得種別があり、それぞれに応じた確定申告が求められる場合があります。
たとえば、不動産投資による「不動産所得」、株式投資による「配当所得」などが挙げられます。こうした所得にもそれぞれ税法に基づく適切な申告が必要です。
副業の所得がどの区分にあたるか、判定が難しい場合は専門の税理士に相談することも一つの手です。適切な申告を心がけることで、税務上のトラブルを避け、安心して副業を続けることができるでしょう。
レバテックフリーランスでは、ITフリーランスの方々に向けて、案件探しだけでなく確定申告のサポートなどさまざまな手助けを無料で行っております。税理士の紹介も承っておりますので、お困りの際は気軽にご相談ください。
青色申告をすると何がお得なのか
確定申告には青色申告と白色申告の2種類があり、青色申告をすると節税のメリットを受けることができます。
たとえば、青色申告特別控除という制度があり、最大65万円までの所得控除が受けられます。これにより課税所得が減少し、税金の負担額を減らせます。また、赤字が出た場合にその赤字を翌年以降に繰り越すことができるため、変動する収入を年をまたいで調整し、納税できるようになります。
青色申告のメリットや手続き方法についてもっと詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
青色申告とは?やり方や白色申告との違いを解説
副業で確定申告をする時の手順
副業の所得に対する確定申告の手順について簡単に解説します。申告の流れとしては、まず必要な書類を揃え、所得金額を計算し、申告書を作成、そして税務署に提出するというステップがあります。不要なトラブルを避けるためにも、やり方を把握しておきましょう。
手続き書類を用意する
確定申告に際してまず必要なのが様々な手続き書類です。
これには収入を証明する書類や、経費となるレシート類、必要に応じて医療費控除の証明書なども含まれます。副業の種類や事情によって必要な書類は異なるため、事前に税務署のWebサイトなどでチェックし、揃えておくことが重要です。
副業で発生した経費をきちんと証明できなければ、それらを経費として認められませんので、日々の経費の管理も忘れずに行っておく必要があります。
所得金額を計算する
確定申告では、いくら税金を支払う必要があるのかを知るために、所得金額を計算する必要があります。これは、副業から得た収入から実際にかかった経費を差し引いた額となります。経費には、副業に直接関連したものだけでなく、通信費用や旅行費用なども含まれることがありますが、経費と認められる範囲には限界があるので注意が必要です。
また、雑所得や事業所得など収入の種類によって計算方法も変わるため、自分がどの種類に当てはまるのかはあらかじめ把握しておきましょう。
確定申告申請書を作成する
所得金額を計算したら、次に確定申告申請書を作成します。
申告書は税務署で手に入れることができますが、最近では国税庁のWebサイトからダウンロードして記入する方法も一般的です。また、e-Taxを利用してオンラインで申告することも可能です。
申告書には自分の所得金額や計算した税額などを正確に記載する必要があります。間違いがあると修正が必要になり面倒ですので、不要な手間を減らすためにも丁寧に作成しておきましょう。
手続きのスケジュールなど、より具体的な手順やポイントについてはフリーランス向けの記事で解説していますので、こちらを参考にしてみてください。
フリーランスの確定申告まとめ!青色申告と白色申告の違いも解説
初めて確定申告をするときの注意点
副業初心者で、初めて確定申告をするという場合、いくつか注意すべき落とし穴があります。慣れない手続きに追われてミスをしてしまうケースも少なくありませんので、こまめに把握しておきましょう。
帳簿や領収書は原則7年間保管が必要
国税庁の定めにより、事業として副業をしている人は、帳簿や領収書を原則として7年間保管する必要があります。
これはいわゆる「帳簿保存義務」と呼ばれるもので、税務調査に備えて収支や経費の証明として重要なものです。したがって、日々の売上や経費に関する記録はきちんと整理しておくことが大切です。領収書や請求書だけでなく、銀行の取引明細も含め、関連するすべての文書を丁寧にファイリングしましょう。仮に、税務調査が行われた場合でも、正確な記録を示すことができれば、安心して対応できるでしょう。
期限を忘れた場合はペナルティが発生する
確定申告を忘れてしまい、所定の期日を過ぎてしまった場合、追徴税の対象となり、ペナルティが科されることになります。このペナルティには、延滞税や無申告加算税といったものが含まれ、場合によってはかなりの負担となることがあります。
そのため、確定申告期間には充分注意し、遅れないようにスケジュール管理を徹底しましょう。また、思わぬトラブルで申告できない場合も想定して、できるだけ早めの申告を心がけることが大切です。万が一の遅延に備えて、領収書や記録は常に整理しておくべきでしょう。
確定申告を忘れてしまうリスクやペナルティについて知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。
フリーランスが税金を払わないとどうなる?リスクや確定申告の必要性を解説
本業の会社に副業がバレることがある
副業の収入に対して確定申告を行う場合、所得税の計算上、本業の勤務先に副業があることが伝わる可能性があります。
これは、一部の所得税が源泉徴収されていない場合に、その情報が住民税の課税台帳にも反映され、勤務先が住民税の特別徴収を行う際に把握されるからです。
確定申告をする際には副業に関する会社での副業ルールを確認しておくべきでしょう。
確定申告しなくても、住民税の申告が必要なケースがある
所得税の確定申告が不要でも、住民税の申告は別に必要になるケースがあります。住民税は住んでいる自治体に納める税金であり、所得税とは計算方法が異なるためです。
本業の会社で年末調整をしている場合、副業の収入も含めて住民税の計算が行われます。 ただし、年末調整では把握できない所得がある場合、自分で住民税の申告をする必要があります。
住民税の申告が必要かどうかは、お住まいの自治体によって異なりますので、 不安な場合は自治体に直接問い合わせてみることをおすすめします。
詳しくは、こちらの記事も参考にしてみてください。
フリーランスが納付する住民税とは?支払い方や計算方法・免除条件
※本記事は2024年4月時点の情報を基に執筆しております。
最後に
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