C言語の資格と難易度、おすすめの勉強法を解説

C言語は汎用性が高く、なおかつ難易度が高いプログラミング言語とされています。適切な資格を取得し、C言語の自分のレベルを見ながら学習を深めていくことが必要といえるでしょう。

この記事では、C言語の資格と難易度、おすすめの勉強法について解説します。また、C言語の特徴や、C++やC#との違いについても紹介するので、ぜひご覧ください。

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C言語の3つの特徴を紹介

オフィスで働くエンジニア

数あるプログラミング言語の中でも、C言語は歴史の古い言語です。C言語をベースとして開発されたプログラミング言語もあり、他言語への理解を深めるためにも学ぶべき言語といわれています。主な特徴は次の3つです。

  • 汎用性が高い
  • 処理速度が高い
  • 難易度が高い

それぞれの特徴について見ていきましょう。

汎用性が高い

C言語は基幹システムから組み込み系のシステムまで、幅広く活用されるプログラミング言語です。使われる範囲が広いため、習得することでエンジニアとして対応できる業務の幅も広がります

処理速度が速い

PythonやPHPなどのプログラミング言語は、一行ずつコンパイル(プログラミング言語をハードウェアが読み取れる形に翻訳すること)しながら、処理を進めていきます。一方、C言語は最初にコンパイルしたファイルを作成するため、2回目以降はファイルを読み取るだけで処理が可能です。

そのため、一行ずつコンパイルするプログラミング言語によって書かれたプログラムよりも処理速度が速く、システムの操作性が高いという特徴があります

難易度が高い

C言語はプログラミング言語の中でも初期に開発された、人間よりも機械の方が理解しやすい言語です。そのため、ほかの言語よりも可読性が低く、複雑で学びにくい傾向にあります。また、C言語で開発できるシステムは幅広いことがメリットでもありますが、その分覚えることが多く、学習難易度は高いといえるでしょう。

しかし、多くのプログラミング言語の基礎となった言語でもあり、苦労はしても学ぶ価値は十分にあります。また、C言語用の教材や講座、学習サイトも多くあり、学ぶ意欲さえあればいつでも学習を始められます。

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C言語と類似するプログラミング言語・それぞれの違いについて解説

確認するエンジニアのイメージ

C言語と類似するプログラミング言語としては、次の2つが挙げられます。

  • C++
  • C#

それぞれのプログラミング言語の特徴や、C言語との違いを解説します。

C++

C++(シープラスプラス)は、C言語をベースとして、オブジェクト指向の概念を取り込んだプログラミング言語です。C言語と互換性があり、C言語と組み合わせて使われることもあります。なお、「シープラスプラス」と読むのが正解ですが、「シープラ」や「シープラプラ」と略されることもあります。

以下の記事ではC++の勉強方法についてまとめているので、ぜひ参考にしてみてください。
C++の勉強方法!学習サイト・本・勉強会など初心者の独学におすすめの方法は?

C#

C#(シーシャープ)は、Microsoft社によって開発されたプログラミング言語で、C++にJavaの要素を取り込んで作られました。そのため、C言語をベースとするC++と相関性がありますが、C言語とは無関係で、互換性がありません。

C#は主にゲーム開発に活用されるプログラミング言語です。Microsoft社が開発したこともあり、Windowsで使われるアプリはC#で書かれていることも多いです。また、VRアプリもC#で書かれていることがあります。

以下の記事では、C#の勉強方法についてまとめているので、ぜひ参考にしてみてください。
C#の勉強方法|本や入門サイト、学習アプリ・ゲームなど初心者におすすめの独学方法

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C言語のスキル習得におすすめの資格3選!難易度も解説

資格勉強のイメージ

C言語を学ぶなら、「C言語プログラミング能力認定試験」の合格を目指してみてはいかがでしょうか。C言語プログラミング能力認定試験はサーティファイ情報処理能力認定委員会が主催・認定する資格で、C言語を駆使して言語処理系などの応用プログラムを作成する能力を認定します。

C言語プログラミング能力認定試験には、3級・2級・1級の3つのレベルがあります。それぞれの試験の概要と難易度について見ていきましょう。なお、学歴・年齢などの資格は不問のため、どの試験も誰もが受験できます。

参考:C言語プログラミング能力認定試験

C言語プログラミング能力認定試験3級

C言語プログラミング能力認定試験3級は初歩的な内容を問う試験で、C言語の概念を理解し、C言語を使って簡単なプログラムを書ける程度の能力が求められます

試験時間は60分で、テーマ別大問6問、いずれも多肢選択式です。60%以上の得点率で合格できます。リモートWebテストに対応しているため、在宅あるいは在社で受験できるのも特徴です。

なお、C言語プログラミング能力認定試験全体の合格率は65.75%(2022年平均)ですが、級ごとの合格率は公開されていません。すべての級の合格ラインが得点率60%以上で統一されていることと考えあわせると、難易度がもっとも低い3級の合格率は全体よりも高く、少なくとも70%以上と推測されます。

C言語プログラミング能力認定試験2級

C言語プログラミング能力認定試験2級では、500行程度の小規模のプログラムを理路整然と正しく、速く書けることが求められます。また、基本アルゴリズムを理解していることも必要です

試験時間は90分で、テーマ別大問8問、すべて多肢選択式で解答します。60%以上の得点率で合格となり、3級と同じくリモートWebテストに対応しているため、在宅や在社で受験できます。

C言語プログラミング能力認定試験1級

C言語プログラミング能力認定試験1級では、C言語を使って言語処理系やユーティリティなどの応用プログラムを作成できる能力と、OSに対する理解を求められます。試験時間は150分で、パソコンを使って実技試験2問に挑戦します。

個人で受験するときは、指定された会場で、会場に設置されたパソコンを使って解答するスタイルです。団体で受験するときは、団体が決めた会場で、団体によって準備されたパソコンを使って解答します。

1級の合格率については公開されていませんが、全体の合格率が65.75%であることから、60%よりも低い可能性が想定されます。決して難易度が高いわけではありませんが、実技試験だけで合否が決まるため、参考書やWebサイトで獲得できる知識に留まらない、確かな実力を養っておくことが必要です

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C言語資格の3つの効率的な勉強方法を紹介

参考書のイメージ

C言語プログラミング能力認定試験の勉強は、次の流れで進めていきます。

  • 参考書で基礎を学ぶ
  • 過去問を繰り返し解く
  • 実際にC言語でプログラミングをする

C言語の勉強方法については、次の記事でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
C言語の勉強方法|入門本や学習サイト、アプリ・ゲームなど初心者の独学方法

1.参考書で基礎を学ぶ

まずはC言語の基礎を参考書で習得しましょう。おすすめの参考書を3冊、紹介します。

新・明解C言語 入門編 第2版

わかりやすさに定評のある参考書です。サンプルプログラムや図表を使って視覚的な理解をサポートしつつ、C言語の基礎を平易な言葉で説明しています。初めてC言語に触れる方から、C言語の習得に挫折したことがある方まで、すべての方におすすめの入門書です

参考:SB Creative「新・明解C言語 入門編 第2版」

これならわかる! C言語入門講座 第2版

対話形式でC言語の基礎を解説する参考書です。疑問を解消しながら学習を進めていけるため、挫折しにくく、プログラミングの初心者も自分のペースで学べます。また、どこまで理解したのかを具体的に把握できるロードマップがあり、学習のモチベーションを保てるように工夫されています

参考:秀和システム「これならわかる! C言語入門講座 第2版」

C言語プログラミング能力認定試験 過去問題集

資格勉強を通してC言語を学ぶのもおすすめです。公式テキストとして過去6回分の問題が級別に販売されているため、目指す級の問題集で勉強してみてはいかがでしょうか。いずれも書籍版とデジタル問題集の2つのタイプがあります。

参考:サーティファイ情報処理能力認定委員会「C言語プログラミング能力認定試験 過去問題集」

2.過去問を繰り返し解く

参考書で体系的な知識を習得した後に、過去問を繰り返し解いて、実践力を身につけましょう。参考書代わりに過去問題集で勉強した方は、さらに繰り返し問題を解き、出題と解答のパターンを覚えることで知識が定着するでしょう

3.実際にC言語でプログラミングをする

最後に実際にC言語でプログラミングをし、学んだ内容を実務に活かす訓練をします。実際の試験でプログラミングをするのは1級のみですが、2級・3級の試験でも、プログラミングができなくては解けない問題が多数出題されます。参考書のサンプルプログラムなども参考に、システムをいくつか作ってみるとより理解が深まります

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C言語資格取得の3つのメリット

転職活動のイメージ

言語自体が難解とされるC言語ですが、学習して資格を取得することで、次のメリットを得られます。

  • スキルの高さを示せる
  • 収入アップにつながることがある
  • 転職に有利なことがある

それぞれのメリットについて見ていきましょう。

スキルの高さを示せる

C言語プログラミング能力認定試験に合格し、資格を取得することで、C言語についての知識とスキルがあることを客観的に示せます。1級や2級の上位資格を有しているなら、C言語において相応の能力があるとアピールできるでしょう。

C言語プログラミング能力認定試験は国家資格・国家試験ではありませんが、C言語関連の資格としてはほぼ独占的な位置にあるため、プログラミング関連の資格の中でも知名度が高く、信用度も高いと考えられます。とりわけ1級は実技試験のみで合否が決まることから、実践的なスキルを有していることを客観的に示せる資格といえます。

収入アップにつながることがある

企業によっては資格手当制度を実施し、特定の資格を有している従業員に対して手当を支給しています。C言語プログラミング能力認定試験を資格手当の対象としている場合なら、収入アップにつながるでしょう。

C言語の資格を有していることで、C言語を使ったシステム開発などに携わる機会が増えます。C言語は利用されることが多いプログラミング言語のため、関わるプロジェクトも多くなり、自然と経験が増え、昇格につながるかもしれません

プロジェクトチーム内にC言語に詳しいメンバーがいない場合、チームリーダーに任命される可能性もあります。リーダーとしての経験を積み、プロジェクトマネージャーなどの管理職への道が開かれることもあるでしょう。承認により年収が増え、より効率的な働き方ができることもあります。

転職に有利なことがある

C言語プログラミング能力認定試験に合格すれば、履歴書の資格欄に記載し、能力をアピールできます。C言語を用いたシステム開発を実施している企業も多いため、転職時に評価されて採用されやすくなるかもしれません

とりわけC言語プログラミング能力認定試験1級に合格しているなら、実践的なスキルを有していることが評価され、即戦力として雇用されやすくなります。また、チームリーダーやマネージャーとしての経験もあれば、管理的な立場として採用されることもあるでしょう。

C言語に重きを置いていない職場であっても、資格を有していることで、努力を継続できる人間であると評価されることもあります。
転職市場におけるC言語の需要や将来性については、次の記事で詳しく説明しています。ぜひ参考にしてみてください。
C言語の需要はある?将来性や今後の動向など転職前に知りたいポイントを解説

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C言語資格取得で目指せるキャリアパス

C言語の資格を取得することで、キャリアの選択肢が広がります。実現可能なキャリアパスの例をいくつか紹介します。

アプリケーションエンジニア

アプリケーションエンジニアとは、アプリケーション開発を専門とするエンジニアです。業務アプリケーションやスマートフォンアプリ、ブラウザ上で使用するWebアプリ、業務危機に組み込むアプリなどのさまざまなアプリケーションの開発に携わります。

アプリにはC言語が使われることが多いため、C言語の資格を有し、C言語を実践的に使用できる場合、幅広い開発に携わることが可能です。アプリケーションの利用範囲は広く、アプリケーションエンジニアに対するニーズも高いといえます。将来性の高い仕事を目指す方にもおすすめのキャリアパスです。
アプリケーションエンジニアとは?仕事内容や必要なスキル・将来性を解説

ゲーム開発

ゲームには処理速度の速さが求められるため、処理速度の高さを特徴とするC言語が用いられることも少なくありません。C言語が利用されているオンラインゲームやインストール型のゲームなど、コンピュータやスマートフォンで楽しむゲームのニーズは高まっています。

C言語を武器に、ゲーム開発分野への転職を目指すことも一つの選択肢になるでしょう。ただし、Android向けのゲームは、C言語ではなくJavaを使って開発されていることが多いです。C言語だけでなくJavaの知識やスキルも習得することで、よりゲーム業界で活躍しやすくなるでしょう。

ゲーム専門のプログラミングを担当するゲームプログラマーを目指す方は、次の記事もご覧ください。仕事内容や年収についても紹介しています。
ゲームプログラマーとは?仕事内容や年収、必要なスキルを解説

業務システム開発

業務システムは、C言語を使って開発されていることが多いです。大規模なプロジェクトも多く、設計から開発、実装などにトータルで関わることで、エンジニアとしてのスキルも大幅にブラッシュアップできます

また、業務システム開発に関わった経験を基に、システム開発のコンサルタントを目指してみてはいかがでしょうか。実際にプログラミングをする機会は減りますが、C言語の知識を活かして、実践的な課題解決を提案し、実績を積み重ねていきます。

コンサルティング業務はプログラミングと比べると単価が高く、収入が高い傾向にあるため、年収アップを目指す方にもおすすめです。

業務システムのプログラマーとして働きたい方は、次の記事をぜひご覧ください。仕事内容や将来性について解説しています。
C言語プログラマの仕事内容は?業務例や将来性について解説

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C言語試験と併せて取得したい2つの資格

資格取得のイメージ

エンジニアとしてキャリアを積み重ねるなら、C言語について学ぶことは有用です。C言語はプログラミング言語界では原始的な言語に属するため、他言語の理解を深める際にも役立ちます。

さらにエンジニアとしての視野を広げるためにも、C言語プログラミング能力認定試験に加え、次の資格取得を目指してみてはいかがでしょうか。

  • 基本情報技術者試験
  • 応用情報技術者試験

それぞれの試験概要と難易度を紹介します。

基本情報技術者試験

基本情報技術者試験は、ITエンジニアの登竜門的な立ち位置にある国家試験です。ITを活用した戦略の立案から、システムの企画・要件定義、運用に至るまでの幅広い知識とスキルが問われます

令和4年度は合格率39.6%でした。基礎的なレベルとされていますが、決して簡単とはいえません。しっかりと勉強してから受験に臨みましょう。

参考:基本情報技術者試験

応用情報技術者試験

応用情報技術者試験は、ワンランク上のITエンジニアを目指す方向けの国家試験です。ITを使ったシステムや製品、ソフトウェアを作る際に求められる知識とスキルが網羅的に問われます。試験は多肢選択式と記述式で、同一日に実施されます。

令和5年度の合格率は27.2%でした。知識を正確に積み重ねるためにも、基本情報技術者試験に合格してから、応用情報技術者試験を目指すようにしましょう。

参考:応用情報技術者試験

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C言語の資格に関するよくある質問

ここでは、C言語に関するよくある質問に答えていきます。

Q. フリーランスや個人事業主が、C言語の資格を取得するメリットはありますか?

C言語の資格取得は、プログラミング技能の証明のために有用です。また、クライアントからの信頼や案件獲得につながることも期待できます。

Q. 初心者がC言語プログラミング能力認定試験に合格するためには、どのくらいの勉強時間が必要ですか?

学習ペースにもよりますが、初心者が3級に合格するためには110時間程度の学習時間が必要です。

Q. C言語のライブラリ関数には、どのようなものがありますか?

C言語のライブラリ関数には、関数や文字列操作関数、ファイル入出力関数、メモリ管理関数など、様々なものがあります。

Q. C言語プログラミング能力認定試験の勉強方法として、参考書や過去問以外の勉強法はありますか?

学習サイトや、実際にプログラムを書きながら学ぶ「実践的な勉強法」があります。また、プログラミングスクールに通って学習する方法もあります。

Q. C言語以外のプログラム言語にも同様の資格試験はありますか?

Python3エンジニア認定基礎試験やJavaプログラミング能力認定試験、PHP技術認定試験など、多数のプログラミング言語に対応した資格試験が存在します。

最後に

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