C言語の需要はある？将来性や今後の動向など転職前に知りたいポイントを解説 | レバテックフリーランス

C言語とは

プログラミング言語にはPython・Java・JavaScriptなどさまざまな種類がありますが、そんなプログラミング言語のなかでもC言語は歴史が古く、1970年代前半に、AT&Tベル研究所で開発されました。

UNIXなどのシステムソフトからアプリケーションまで、C言語は広く使われています。たとえば、オペレーティングシステム。オープンソースソフトウェアで有名なLinuxは、カーネルがC言語で開発されており、その周辺で利用されているアプリケーションも同様にC言語が使われています。

C言語の特徴は、強力なポインタ機能を持っており、OSやドライバの記述に必要な低レベル（ハードウェア制御など）の処理が記述できる点です。ほかの言語に比べると一般的に高速な処理を作ることができます。ソースコードの記述の自由度も高く、高度なプログラミングができますが、プログラムの保守性やセキュリティなどの面では一定のリスクがあり、不用意に用いると脆弱性を生みやすいとされることもあります。

※参考 : IPA セキュア・プログラミング講座 : C/C++言語編

そしてC言語は、多くの言語の基礎となっている点も特徴です。C言語から派生した言語には、C++、Objective-C、Perl、Java、C#などがあります。

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C言語の需要

C言語は、組み込みシステムや業務系システムの開発などで需要がある言語です。

組み込みシステム開発の需要

独立行政法人情報処理推進機構（IPA）が発行した「組込みソフトウェア開発データ白書2019」に掲載されている調査データによると、組み込みソフトウェア開発で使われた主開発言語としてはC言語が最も多く、次いでC++、アセンブラ、Java、C#という結果でした。このように組み込み系の開発では、C言語が使われることが多くあります。

※参考 : 独立行政法人情報処理推進機構（IPA）「組込みソフトウェア開発データ白書2019」

C言語は記述の自由度が高い分、エンジニアのスキルや経験の差が出やすい言語とされますが、組み込み開発では一般的に高いレベルでリアルタイム性や信頼性が求められるため、IPAはコーディングの際に注意すべきことやノウハウをまとめた「コーディング作法ガイド」も公開しています。

※参考 : 独立行政法人情報処理推進機構（IPA）「改訂版 組込みソフトウェア開発向け コーディング作法ガイド［C言語版］ESCR Ver.3.0」

業務系システム開発の需要

C言語は、業務系システム開発の需要もあります。参考として、独立行政法人情報処理推進機構（IPA）が発行した「ソフトウェア開発分析データ集2020」に掲載されている、情報システムを導入・構築するユーザ企業やベンダ企業のソフトウェア開発プロダクトで使われているプログラミング言語の累積件数のデータでは、Java（40.6%）、VB.NET（9.2%）、C#（8.6%）に次いで、C言語は4番目に多く使われている言語（7.0%）となっています。

※参考 : 独立行政法人情報処理推進機構（IPA）「ソフトウェア開発分析データ集2020」

C言語の求人・案件数

レバテックフリーランスに掲載されているC言語の求人・案件数は現在（2021年3月9日時点。以下同様）で、348件あります。平均単価は67万円、最高単価は115万円、最低単価は35万円となっています。

C言語の求人・案件一覧

ほかの言語と比較してみると、たとえばC++の求人・案件数は488件あり、平均単価は70万円、最高単価は125万円、最低単価は45万円。Javaの求人・案件数は3134件あり、平均単価は69万円、最高単価は145万円、最低単価は25万円でした。

C言語の求人・案件には、車載装置の組み込み開発や保険会社向け資産運用のバックシステム開発、ALCシステムの開発支援などの案件があり、月単価80万円以上の単価の高い案件としては、画像処理装置開発、次世代IoT家電開発、ハイエンド向けゲーム開発などが挙げられます。単価が高い案件では、条件として以下のようなスキル、経験が求められることがあるでしょう。

• 2～3年以上のC言語・C++での開発経験
• AWS・GCP・Azureなどの使用経験
• IoT製品の開発経験
• Linux環境での開発経験
• 機械学習・ディープラーニングの知識

関連記事 : C言語の勉強方法｜入門本や学習サイト、アプリ・ゲームなど初心者の独学方法

C言語エンジニアの年収

レバテックフリーランスに掲載されているC言語の求人・案件の平均月額単価は67万円となっているため、12ヶ月分を年収と考えると、C言語エンジニアの平均年収は804万円と算出できます。

C言語エンジニアの年収相場

参照元 : C言語の求人・案件一覧

平均年収（フリーランス）	804万円
最高年収	1380万円
最低年収	420万円

なお、これはあくまでもレバテックフリーランスの案件データにもとづく数字であり、掲載媒体や案件の傾向などにより単価は変動するため、参考程度にご認識ください。

ほかの言語の平均年収を比較すると、C++エンジニアの平均年収は840万円、C#エンジニアの平均年収は804万円、Javaエンジニアの平均年収は828万円となります。これらは上記と同様、レバテックフリーランスの求人・案件の平均月額単価を単純に12ヶ月分に換算したものです。

関連記事 : ITエンジニアの平均年収と給料事情｜年収1000万円を目指すには？

C言語の将来性

C言語は一定の将来性が見込める言語といえます。プログラミング言語の人気の指標を示すTIOBE Indexのランキングで、C言語は2021年3月時点でJavaを上回り1位となっています（2位以下はJava、Python、C++、C#、VB、Java Script、PHPの順）。同ランキングでは長年に渡ってJavaとC言語が1位～2位を争う状況が続いており、C言語の人気は今後もしばらく継続していくと考えられます。

※参考 : index | TIOBE - The Software Quality Company

また、レバテックの登録者のデータを見ても、C言語をメインスキルとしているエンジニアは正社員、フリーランスともに多いことが分かります。

※参考 : 【2020年12月発表】ITエンジニア動向総まとめ－データで見るレバテック－

今後将来性が期待される分野としては、組み込み・IoTシステムの開発が挙げられます。総務省が発表した「令和2年版情報通信白書」でも、IoTデバイスは今後急速な普及が見込まれることが示されています。

※参考 : 総務省｜令和2年版 情報通信白書｜IoTデバイスの急速な普及

デジタルヘルスケア市場が拡大している医療分野、スマート工場、スマートシティが広がる産業用途、スマート家電やIoT化された電子機器が普及しているコンシューマー、コネクテッドカーの需要の伸びが期待される自動車、航空宇宙分野などで、特に高成長が予測されています。

ただし、C言語は習得難易度の高さなどから、長期的にはほかの言語に代替されていく可能性もあります。今後の需要動向には注目しておく必要があるでしょう。

関連記事 : Javaの将来性｜Javaエンジニアの今後の需要や現状の求人案件数は？

C言語の需要に関するよくある質問

C言語の需要に関するよくある質問と回答を以下にまとめました。

Q. C言語はどのような開発で需要がありますか？

A. C言語は、組み込みシステムや業務系システムの開発で需要がある言語です。特に組み込み系の開発では需要が高く、独立行政法人情報処理推進機構（IPA）が発行した「組込みソフトウェア開発データ白書2019」では、組み込みソフトウェア開発の主開発言語として最も多く使われているプログラミング言語であるというデータも示されています。

Q. C言語は将来性が期待できますか？

A. C言語は一定の将来性が見込める言語といえます。プログラミング言語の人気の指標であるTIOBE IndexのランキングでJavaを上回り1位を獲得するなど（2021年3月）、現状高い人気があることに加え、今後IoTデバイスの普及にともない、組み込み・IoT開発の需要がさらに高まることが期待されているためです。

Q. C言語エンジニアに転職したらどのくらいの年収が見込めますか？

A. 2021年3月時点でレバテックフリーランスに掲載されているC言語の求人・案件の平均月額単価は67万円で、12ヶ月分を年収として計算すると、C言語エンジニアの平均年収は804万円になります。なお、これはあくまでもレバテックフリーランスの求人・案件にもとづく数字であり、掲載媒体や案件の傾向などにより単価は変動しますので、参考程度にご認識ください。

関連記事 : C言語の資格・C言語プログラミング能力認定試験の難易度や勉強方法は？

最後に

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