未経験からITエンジニアへ|求人の傾向や30・40代での目指し方 | レバテックフリーランス
未経験からITエンジニアへ|求人の傾向や30・40代での目指し方
未経験からITエンジニアになるのは可能で、実際になる人は多くいます。
しかし、なった後の満足度を上げるには、ITエンジニアの種類や必要なスキル、自分に合う企業を知るべきです。実際、事前に知るべきことを知らずにいたために、「なれたがきつい。なるのはやめとけ」と言う人もいます。
そこで、未経験からITエンジニアを目指す具体的な方法や知るべきことをまとめて解説します。何をすれば良いかがわかり、そもそもなるべきかの判断もできるので、ぜひじっくりお読みください。
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目次
未経験でもITエンジニアになれる根拠となる方法
ITエンジニア未経験でも転職できる可能性は十分あり、具体的には以下のような方法で目指せます。
- 転職転職サイトで「未経験OK」の求人に応募する
- 転職エージェントを活用する
- 友人・知人に仕事を紹介してもらう
ただし、ITエンジニアの業務は基本的に高度な専門性が求められるため、採用活動では実務経験者が優遇されやすいのも事実です。未経験から転職を目指すなら、業務遂行に必要な専門知識と最低限のスキルを習得しなければなりません。
なお、未経験からITエンジニアになった100名を対象とした調査によると、実際になるまでにかかった時間は1年未満が48%でした。
引用元 : 【未経験からITエンジニアになった人の意識調査】未経験でも48%が学習開始から「1年未満」でITエンジニアに|PR TIMES
また、ITエンジニアに必要なスキル習得は、64%が独学で身に着けていることがわかりました。
引用元 : 【未経験からITエンジニアになった人の意識調査】未経験でも48%が学習開始から「1年未満」でITエンジニアに|PR TIMES
一般的に、ITエンジニアがスキル・経験を証明するにはポートフォリオが使用されます。ポートフォリオを充実させるのに、副業で経験を積むのもおすすめです。
レバテックフリーランスでは、案件の継続紹介をしており、利用者の平均年収は876万円です。利用は無料なので気軽にご相談ください。
未経験から目指す前に知っておきたいこと6つ
ITエンジニア未経験の場合、応募前に知っておきたいことが6つあります。たとえば育成前提で未経験者を募集している企業もあることです。
知っておくと、ITエンジニアになれる確率やなった後の満足度を上げられるので、詳しく解説していきます。
採用後の育成前提で未経験者を募集する企業は多い
IT業界ではIT人材が不足しているため、自社で育成する前提で未経験者を積極的に採用している企業は多いです。経験がなく、働きながら実践的なスキルを身に着けたいという人は、研修制度がしっかりしている企業を選ぶと良いでしょう。
未経験の30、40代がITエンジニアを目指すにはスキルのアピールが大切
30〜40代の未経験エンジニアを募集する求人広告は多くありませんが、30〜40代で未経験からITエンジニアに転職した方も存在します。30〜40代で未経験からITエンジニアになった方は、次のようなケースに該当します。
- IT業務自体は未経験だが、自己学習をしてスキルを身に付けた
- 知人からの紹介などでエンジニアになった
- 正社員からではなく契約社員や派遣、アルバイトとしてITエンジニアになった
未経験の場合、まずITエンジニアに必要な知識と最低限のスキルを身につけ、実務経験を積むのが大切です。IT業界は新しい技術の開発スピードが早いため、新技術の学習に取り組み続けるマインドも必須といえます。
また、30〜40代の方は、マネジメント能力をアピールするのも効果的です。企業によっては駆け出しのITエンジニアであっても、チームやプロジェクトをマネジメントできる人材を求めている場合もあります。
ほかの企業でマネジメントを担当していた経歴があれば、アピールポイントになる可能性はあるでしょう。
出身が理系か文系かよりスキルが重要
ITエンジニアといえば理系のイメージを持つ方もいますが、文系でもITエンジニアになれます。
IT人材白書2020によると、最終学歴の専攻分野が文系のIT人材の割合は、先端IT従事者で30.2%、先端IT非従事者で34.6%でした。文系からITエンジニア職に就職した人は一定数存在するとわかります。
ITエンジニアのスキルはなくても、コミュニケーション能力やプレゼン力といったスキルは活かせます。
ITエンジニアの求人はSES企業が多い
SESとは「システムエンジニアリングサービス」といい、自社ではなく客先常駐で常駐先に技術力や専門スキルを提供するサービスを指します。ITエンジニアの求人はSES企業であることが多い傾向があります。
客先常駐となると、先輩のサポートを受けられないこともあり、わからないことをすぐに聞きにくい環境になりがちです。そのため、未経験者には厳しいといえるでしょう。また、希望とは異なる案件を任されたり、薄給であったりする企業もあるようです。
ITエンジニア未経験の場合、まずテスト作業することが多い
ITエンジニア未経験の方は、まずはテスト作業を担当しがちです。コードを書いた経験がない未経験者の場合、いきなりコーディングやシステム設計をするのは難しいためです。
テストでは、PCやスマートフォンなどを使用しながら、開発したシステムの動作を確認します。OJTの研修や最初に配属された職場では、コーディングより先にテスト作業を任される場合もよくあります。
テストでは基本的にコーディングを行わず、システムがどのように動作するのかも学べるため、未経験者にも割り当てやすい業務です。
テストをスムーズにこなせるようになったら、次のステップです。コーディング研修を受けたり、OJTで先輩の業務を手伝ったりしつつ、ITエンジニアとして対応できる作業を増やしていくことが多いでしょう。
人手が足りず激務な企業もある
未経験でも応募できる求人の中には「人手が足りず、いっそ未経験でも良いから来て欲しい」という企業もあります。たとえば、納期が迫っている場合や至急対応が必要な障害が起きた場合などが考えられるでしょう。
入社後の研修もままならなかったり、激務になったりする恐れがあります。企業の求人に至った状況の確認を行うなどの見極めが必要です。
ITエンジニアになるメリット
未経験からITエンジニアになる場合、以下のようなメリットに期待できます。
- IT人材の需要と将来性が高い
- 平均収入が高い傾向にある
- 副業で収入を増やしやすい
- リモートワークの導入率が高い
- フリーランスとして独立しやすい
それぞれについて詳しく解説していきます。
IT人材の需要と将来性が高い
少子高齢化で国内の労働人口は減少、さまざまな業界でDXが進展し、転職市場におけるエンジニアの需要は高まりつつあります。
2019年に経済産業省が発表したIT人材需給に関する調査によれば、IT人材の需給ギャップは今後も広がる見通しです。2030年には、最大約79万人の人材不足が生じる可能性があると予想されています。
ニーズの高い状態が続くことを鑑みれば、ITエンジニアは将来性のある職種といえるでしょう。
平均収入が高い傾向にある
経済産業省が発表した「IT人材に関する各国比較調査」によると、日本のIT人材全体の平均年収は約598万円でした。一方、国税庁が発表した「令和元年分民間給与実態統計調査」によると、日本の給与所得者の平均年収は436万円です。
IT人材と給与所得者の差は162万と大きく、日本の給与所得者と比較してIT人材は平均収入が高い傾向にあることがわかります。
ただし、ITエンジニアの年収や月給は、職種や求められるスキルレベル、雇用形態などによって異なります。さまざまな要因別の平均年収について詳しく知りたい人は、以下の記事をご覧ください。
ITエンジニアの平均年収と給料事情|年収1000万円を目指すには?
副業で収入を増やしやすい
ITエンジニアは、副業の案件が多く、専門的なスキル・知識、経験があれば収入を増やしやすいのがメリットの1つです。就業時間後や休日を使って副業すれば、そのぶん収入を増やすことが可能です。
ただし、副業を禁止している会社もあるため、事前に就業規則などで確認をしましょう。
リモートワークの導入率が高い
働き方改革やコロナ禍でリモートワークを導入する企業は増えました。さらに、ITエンジニアの仕事はリモートワークしやすい傾向があります。
実際、パーソル総合研究所が2022年に実施した「業種別テレワーク実施率の調査」によると、7月のテレワーク実施率は、64.9%でした。36職種中Webクリエイティブ職、コンサルタントに次いで3位となる結果です。
フリーランスとして独立しやすい
フリーランスとして独立しやすいのも、ITエンジニアになるメリットの1つです。ITエンジニアの仕事はパソコンやネット環境があればできるため、比較的フリーランスとして働き始めやすい傾向があります。
また、IT職は人材不足のため、外部に即戦力を求めて仕事を依頼する企業は多いです。専門的な知識やスキル、経験があれば多くの仕事を受注できるでしょう。
きつい・増え過ぎ・やめとけ?ITエンジニアのデメリット
ITエンジニアは、「きつい・増え過ぎ・やめとけ」といわれる場合もあり、理由を解説していきます。デメリットにも目を向け、自分がITエンジニアとしてやっていけそうか見極めるためにも、しっかり目を通しておきましょう。
未経験者でITエンジニアになるのはやめとけといわれる理由
未経験者でITエンジニアになるのはやめとけといわれる理由として、そもそも向いていないからやめとけといわれる場合もあります。ITエンジニアの仕事では正確性が必要で、細部まで気を遣えるような人でなくてはなりません。
また、スケジュールを守る真面目さや、チームで働く場合には協調性やコミュニケーション能力も求められます。さらに、IT業界は技術の変化が速く、常に新たな情報を自ら仕入れ、勉強し続ける向上心が欠かせません。
スキル・資質がないとやっていけないと考えられるために「やめとけ」いう人がいるようです。
ライバルが多い
ITエンジニアは未経験からでも目指しやすいことから、ライバルが多いのも事実です。
ITエンジニアに必要な知識を習得しやすくなりました。プログラミングスクールはもちろん、オンラインスクールやWeb教材、動画サイトやアプリなど手軽に学べるツールが多くあります。
ITエンジニアを目指す人には未経験であっても一定の知識があることが多いです。そのため、未経験であっても未経験者の中で差別化できるようなスキルがないと、転職が難しいのがデメリットであるといえるでしょう。
未経験でITエンジニアがきつい理由
未経験でITエンジニアになると、入社後に「きつい」と感じる人も多いようです。理由として、以下があげられます。
- クライアントワークのため制約が多い
- 残業や深夜労働、休日出勤などが発生する場合がある
- スケジュールに追われる
- ミスが許されない仕事のためやプレッシャーを感じる
- 下請け企業ではスキルや成果に対して給料が低いことがある
これらは必ずしも起きるものではなく、企業によって異なるうえ、人によって感じ方も違います。いざ入社してみて「きつい…」とならないためにも、事前の対策をしておきましょう。具体的には、入社前に稼働時間や条件、職場環境の確認です。
ITエンジニアがきついといわれる理由について詳しく知りたい人は、以下の記事をご覧ください。
ITエンジニアはきつい?|未経験だと大変?転職前のチェックポイント
未経験からITエンジニアになるためのステップ
未経験からITエンジニアに転職するためには、以下のようなステップを踏む必要があります。
- ITエンジニアの中でもどの職種を目指すか決める
- 業界知識を身に着ける
- スキルを身に着ける
- 未経験可の求人を探し、応募する
それぞれの具体的なやり方を解説します。スキルを身に着ける手段も紹介するので、未経験でITエンジニアへ転職しようと考えている方はぜひ参考にしてください。
未経験からプログラマーになるには?必要なスキルやなり方を紹介
ITエンジニアの中でもどの職種を目指すか決める
一口にITエンジニアといっても、さまざまな職種があります。まずは、自分がITエンジニアのうちどの職種を目指したいのかを定めましょう。そのうえで、職種で求められるスキルや資質を磨いていくのが効率的です。
目指す職種を選ぶには、自分がやりたいもの、できそうなものから選ぶほか、転職エージェントなどに相談する方法もあります。
業界知識を身に着ける
ITエンジニア業界の知識があれば、面接時にキャリアプランや将来携わりたい仕事などを交えて話せるようになります。業界知識を持つことは、就業意欲の高さのアピールにつながる可能性もあるでしょう。
また、業界知識は、本当に自分がIT業界やITエンジニアに興味があるかを再確認するのに役立ちます。業界をよく知らずに飛び込むと、転職後に「別のITエンジニアになれば良かった」、「そもそも自分はITエンジニアに向いていなかった」と後悔する恐れがあります。
自分にITエンジニアの適性があるのか検討するためにも、事前の業界研究が必要です。業界知識を得るために、周りにエンジニア経験者がいれば生の声を聞きましょう。インターネットや書籍、雑誌などで調べる、あるいは転職エージェントに質問するのも良い方法です。
スキルを身に着ける
独学でスキルを身に着ける方法としては、以下が挙げられます。
- プログラミングスクールに通う
- 本で独学する
- Webサイトで独学する
- 入門動画で独学する
- 学習アプリで独学する
プログラミングスクールに通う以外は独学となります。それぞれの手段のメリットを挙げているので、選ぶ際の参考にしてください。
プログラミングスクールに通う
プログラミングスクールでは、プログラミングの基礎やシステム開発に必要な知識が学べます。また、ときには講師から最新の技術や実務で役立つ活用方法などが聞けることもあるでしょう。
プログラミングスクールによっては、実務の模擬体験ができる、就職サポートを受けられる、という場合もあります。
プログラミングスクールは、時間効率が高く、挫折しにくい学習方法といえます。ITエンジニア未経験の場合、はじめに何を勉強すれば良いかわからないことも少なくありません。また、問題発生時に対処方法がわからず、先に進めなくなることもよくあります。
プログラミングスクールでは通常カリキュラムが組まれており、ITエンジニアになるために学ぶべき内容が明確化されているのがポイントです。プログラミングスクールには講師がいるため、未経験者がつまづきやすい点について相談もできます。
作業が止まってしまう時間が減り、効率的に勉強を進められるのがスクールの利点だといえるでしょう。
本で独学する
スキル習得にあたっては、本で独学する方法もあります。書店に行けば簡単に手に入るので、気軽に始められるでしょう。自分のペースで進められるため、平日休日ともにプログラミングスクールに通う時間が取れない人に向いています。
また、オフライン環境で学習でき、一度勉強した部分を復習するのに便利な点もメリットです。
Webサイトで独学する
ITエンジニアに必要な知識やスキルが学べるWebサイトは数多くあります。ブログなどで技術についての説明を公開している企業もあれば、エンジニアが個人で記事を投稿している情報サイトもあります。
Webサイトでの独学は比較的手軽に勉強を進められる方法ですが、やはり計画的に勉強を進めていく姿勢が重要になるでしょう。
入門動画で独学する
YouTubeをはじめ、インターネット上ではITエンジニア向けにさまざまな動画が無料公開されています。学べる内容としても初心者向け、実務経験者向けなど幅広いコンテンツがあり、大学やプログラミングスクールが講義を動画で公開しているケースもあります。
自分のレベルや勉強したい内容に合わせた動画を選びましょう。
学習アプリで独学する
近年はプログラミングなどの勉強に役立つ学習アプリも増えています。スマホがあればいつでも勉強ができるため、簡単に取り組めるのがメリットです。
しかし、基本的にアプリだけで網羅的な知識を得るのは難しい傾向があります。ほかの勉強方法と組み合わせての活用がおすすめです。
未経験可の求人を探し、応募する
目指したい職種を決め、その業界の知識・スキルを身に着けられたら未経験可の求人を探し、応募しましょう。求人を探す際は、転職サイトなどの活用がおすすめです。「未経験」「ポテンシャル」などのキーワードで検索します。
その中から、自分に合った求人をピックアップし、応募しましょう。
未経験から目指すのにおすすめのITエンジニアの職種9選
ITエンジニアと一口にいっても、種類は1つではありません。主にプログラミングをするプログラマーやシステムの設計を担当するシステムエンジニアなど、職種や仕事内容は多数存在します。
求人広告の募集要項では、求める職種を明記することがほとんどです。そのため、ITエンジニアの種類について事前にある程度理解しておくことが肝要です。
ITエンジニアの主な種類と業務内容の詳細は、下記で紹介します。ただし、職種の定義や実際に担当する業務は勤務先ごとに異なるケースがあることはご了承ください。
エンジニアの種類については以下の記事でも紹介しているので、詳しく知りたい人はぜひご覧ください。
エンジニアの種類
1.プログラマー(PG)
プログラマーは、仕様書に沿ってコーディングをする職種です。コーディングに加えて、作成したプログラムのテストを担当することもあります。制作物や使用するツールにより、コーディングに用いるプログラミング言語は異なります。
2.システムエンジニア(SE)
システムエンジニア(SE)は、要望をもとにシステムの要件定義や設計・構築を担当します。場合によっては、システムエンジニアもコーディングを行うことがあります。
3.フロントエンドエンジニア
フロントエンドとは、WebサイトやWebアプリケーションなどでユーザーが目にする部分のことです。フロントエンドエンジニアは、Webサイトやアプリケーションの開発で、操作画面やページの設計・構築などを行います。
4.サーバーエンジニア
サーバーエンジニアの仕事は、主にサーバー設計・構築業務と保守・運用業務です。未経験からの募集も多く、インフラ系のエンジニア職種の中でも比較的未経験からでも挑戦できる職種だといえるでしょう。
未経験の場合、運用・保守の業務が中心で、はじめは維持管理を任されることが多いです。ルーティンワーク的に管理作業を行いながら、サーバーの仕組みや構築を学んでいけます。
その後は、クライアントのヒアリングをしたうえで、業務内容に合わせたサーバー設計・構築業務を行うこともあります。
5.Webエンジニア
Webエンジニアには、2種類の職種があります。
1つはフロントエンドエンジニアで、Webサイト・アプリ上のボタンやデータ入力に関する開発を行います。もう1つのバックエンドエンジニアの仕事内容は、システムの要件定義から設計、開発、保守・運用などシステムの内部処理などさまざまです。
そのため、未経験者にはフロントエンドエンジニアがおすすめです。また、フロントエンドエンジニアの使用するHTML、CSS、JavaScriptなどの言語の習得は比較的難易度が低めだと考えられます。
こうした理由からも未経験からでもチャレンジしやすい職種だといえるでしょう。
6.データベースエンジニア
データベースエンジニアの仕事は、データベースシステムの提案・設計・構築・運用などです。データベースそのものだけではなく、ネットワークの知見も求められます。
また、Oracle・Microsoft SQL Server・MySQL・PostgreSQLといったデータベース製品を扱うスキルも必要です。
7.セキュリティエンジニア
セキュリティエンジニアは、ネットワークやシステムに必要なセキュリティ対策の提案・設計・構築・運用などを担当します。どこに脆弱性があるのかを探る問題発見力、問題を解決するための技術力、ネットワークやシステムに関する深い知識などが必要です。
8.テストエンジニア
テストエンジニアの仕事は、システムのエラー対応や改善策の提案などです。現場ではSEやプログラマーとの連携が多く、コミュニケーション力が欠かせない仕事です。
未経験の場合、製品のテストや品質管理などを任されやすく、プログラミングを学びながらキャリアを積んでいけます。そのため、テストエンジニアからプログラマーを目指すことも可能です。
また、プロジェクトによっては実装・設計を担当するチャンスもあります。日々の業務の中でキャリアパスを意識すれば、さまざまな道が開けるでしょう。
9.フィールドエンジニア
フィールドエンジニアは、顧客向けの自社製品の説明や、システムの設置・保守や障害対応などを担当します。商品は主に、パソコンやプリンター、計測システムなどのIT製品などです。
システムの不都合や仕様の説明などの問い合わせがあるため、自社製品への知識・理解が求められます。しかし、入社後に研修期間があることがほとんどです。こうした特徴もあり、未経験でも比較的始めやすい傾向があります。
SEやAIエンジニア、セキュリティエンジニアは未経験では難しい
SEやAIエンジニア、セキュリティエンジニアは、難易度が高いので注意が必要です。いずれも高度な専門知識が求められるため、未経験者が内定を得るのは難しいと考えられます。
基本的に他職種から目指すものが多く、SEはプログラマーから、セキュリティエンジニアはインフラエンジニアの経験を積んでから目指すと良いでしょう。AIエンジニアはSEなどの開発エンジニアを経験してからがおすすめです。
未経験でも学びやすいプログラミング言語
ITエンジニアを目指すうえではプログラミング言語の習得は必須です。プログラミング言語にはそれぞれ特色があり「この場合はこの言語が使いやすい」など、業務内容や職種ごとに使い分けられます。
数あるプログラミング言語の中で、未経験者が勉強するのにおすすめといえるプログラミング言語の例としては、以下のようなものが挙げられます。
- PHP
- Python
- Ruby
それぞれのプログラミング言語の特徴を解説します。
PHP
WebサイトやWebアプリケーション開発において、よく使用される言語がPHPです。プログラミング言語の中では、比較的理解しやすい構文構成なので、プログラミング未経験の方も学びやすいといえるでしょう。
PHPはポピュラーな言語です。ネットや書籍の情報が豊富に存在し、かつ日本語のドキュメントも出ているため、独学しやすいでしょう。
PHPを学ぶことで、問い合わせフォームやショッピングカートといった動的なWebページが作成できます。さらに、WordPressのカスタマイズも可能になります。Webサイトの制作やWebアプリ開発などに興味がある人は、習得しておきたい言語の1つです。
Python
Pythonは、ほかのプログラミング言語と比べて読みやすいコードを記述できます。また、ある程度まとまった機能があらかじめライブラリとして提供されているのもメリットの1つです。
YouTubeやInstagramといったWebサービスにも使用されており、大規模なWebサービスの構築ができます。
また、Pythonはデータ処理や分析も行えるため、近年注目されている機械学習においても使用されることが多い言語です。AIに関するスキルを習得するためにPythonの学習をする、という人も少なくありません。
プログラミング学習に際しては、将来性のある言語を学習することも大事なポイントです。そのため、Pythonは未経験者が学ぶのにおすすめの言語の1つです。
Ruby
Rubyは、日本人のまつもとゆきひろ氏が開発したプログラミング言語です。SNSサイトやオンラインショッピングサイトなどが作れます。
文法のルールがシンプルで、ほかのプログラミング言語と比べてカッコや記号などが少なくて済むのが特徴です。入力ミスによるエラーなどが発生しにくく、未経験者の方でもスムーズに学習を進めやすいプログラミング言語です。
Rubyには、「Ruby on Rails」という開発をサポートするWebアプリケーションフレームワークがあります。Rubyを学ぶのであれば、このRuby on Railsと合わせて学習するのが得策です。
Rubyについて詳しく知りたい人は、以下の記事をご覧ください。
Rubyの勉強方法|初心者の入門におすすめのRuby、Railsの学習方法
ITエンジニア未経験で転職する際の働き方・企業の選び方
ITエンジニア未経験の場合の企業選びは特に重要です。今後もIT業界で活躍していけるか、キャリアアップしていけるかがかかっているといっても過言ではありません。
社員として働く際の企業の選び方や、フリーランスとして副業からスタートする方法を紹介します。
転職して正社員として働く際の企業の選び方3つ
転職して正社員として働く際は、以下の3点をチェックしてみましょう。
- 研修制度・教育体制が整っているか
- 福利厚生や働き方は自分に合っているか
- 幅広い職務経験を積めそうか
未経験者の場合、研修制度・教育体制は重要なポイントです。入社後のミスマッチを避けるためにも、しっかり確認しておきましょう。
研修制度・教育体制が整っているか
ITエンジニア未経験の方は業務に必要なスキルや知識が不足しているため、研修制度・教育体制が整っている企業を選びましょう。さらに、研修内容にはどのような項目が含まれているかの確認も大切です。
IT業界自体が初めての人は、プログラミングだけでなく、ソフトウェアやネットワークなどの基礎知識を習得できる研修があるかを聞いてみましょう。
研修なしの場合は、テスト業務やサポート付きのコーディング業務など、未経験者向けの業務から開始できるかの認が大切です。
募集要項に担当する作業や具体的な待遇の記載があるかも見ておきましょう。システム設計のような上級者向けの作業しか記載されていない場合、ミスマッチになる可能性もあるので注意が必要です。
福利厚生や働き方は自分に合っているか
使えそうな福利厚生が充実しているか、働き方が自分に合っているかも大事なチェックポイントです。特に出産を考えている方の場合、実際に出産・育児休暇を取得している人の割合などを確認しましょう。
また、IT企業では、エンジニアの自己啓発を支援する福利厚生が充実していることが多いです。資格に合格すれば受験費用を負担してもらえたり、スクールや書籍の割引などを行ったりする企業もあります。
未経験者の場合、これからさらに自己啓発を進めていこうと考えている方も多いでしょう。こうした福利厚生が充実しているかどうかもチェックしておくことをおすすめします。
実際の働き方も事前の確認が大切です。ITエンジニアは、会社によっては納期に追われて労働時間が長かったり、休日出勤があったりする場合もあります。しかし、労働環境が整えられている企業も多いです。
フレックス制度やリモートワークを採用している企業もあります。企業選びの際は、こうした自分に合った働き方ができるかもチェックしておきましょう。
幅広い職務経験を積めそうか
未経験の場合、どのような業務が自分に合っているかもわからない人が多いのではないでしょうか。自分に合った業務を知るためにも、まずは幅広い業務を経験するのがおすすめです。そのため、幅広い職務経験を積める企業を選ぶと良いでしょう。
幅広い職務経験を積む企業を探すには、クライアントからの受注で開発を行うような企業がおすすめです。具体的には、ベンダーやSIer、SES企業が挙げられます。これらの企業では
さまざまな案件を扱うため、扱う言語、環境、業務分野も幅広いです。
こうした職務経験を積むことで、ITエンジニアとしての方向性が見え、どのようなキャリアを進むかを考えるのに役立つでしょう。
副業フリーランスからITエンジニアになる働き方
未経験でいきなりITエンジニアとして転職する以外に、今の仕事をしながら副業フリーランスをするのもおすすめの方法です。副業フリーランスから始めるメリットは、今の仕事を続けながら経験を積める点です。
副業フリーランスなら、ITエンジニアとしての働き方もイメージしやすく、転職後のミスマッチが起こりにくくなります。また、副業を続けて経験を積めれば、その後転職する場合に有利になります。
未経験からフリーランスエンジニアになる方法について詳しく知りたい人は、以下の記事をご覧ください。
未経験からフリーランスエンジニアになる方法|案件例や必要スキルを解説
未経験からITエンジニアになるためのポイント
未経験者は、まずは未経験者歓迎・応募可の求人を探しましょう。自社で教育や研修などのフォロー体制を整え、社員をITエンジニアとして育てていこうと考えているところが多い傾向があります。
スキルや知識が足りないことは企業も承知の上です。面接で人柄や意欲、適性の高さといったポテンシャルがアピールできれば、採用してもらえる可能性はあります。
ここでは、未経験からITエンジニアへの転職を成功させるポイントを紹介します。入社後のミスマッチもないよう、しっかりチェックしておきましょう。
自己分析と業界・企業研究をしっかり行う
自己分析と業界・企業研究は、転職の際に欠かせません。自己分析では、自分の価値観や強みを知れ、仕事選びに役立ちます。面接や志望動機作成の自己PRにも必要なので、改めて行っておきましょう。
業界・企業研究は、自分に合った企業探しに必須です。特に未経験からの転職の場合、業界・企業研究を怠るとミスマッチがおこります。応募しようと思っている企業が自社開発をしているのか、SESなのかなどを把握しておきましょう。
会社の形態や特徴によって働く環境は異なります。自己分析で得た価値観とすり合わせて考えてみましょう。情報収集の手段としては、転職情報サイトや会社説明会、企業のホームページ、転職エージェントなどが挙げられます。
資格があるとスキルを対外的に証明できるため有利
資格があると、未経験であってもスキルを対外的に証明できるため転職の際に有利です。なかでも未経験者におすすめなのは、ITに関する基本知識を証明できる「ITパスポート」です。
ほかにも、目指す職種に合った資格を取得しましょう。以下の記事ではITエンジニア向けの資格について紹介しています。職種別のおすすめの資格も紹介しているので、ぜひご覧ください。
エンジニア向けの資格|取得すべき資格やメリットは?
ポートフォリオを作ってアピールすると効果的
ポートフォリオとは、自身のスキルが客観的に示せる成果物などをまとめたものです。ポートフォリオの作り方としては、経歴をWebサイトで作成する、独自に開発したシステムやアプリを提示するといった方法が挙げられます。
ポートフォリオに関しては、質が良く量が多いのがベストです。しかし、未経験者の場合は、完成度の高さが必ずしも重視されるとは限りません。新しい技術に独学でチャレンジしたこともまた、自ら学習して取り組む姿勢のアピールにつながると考えられます。
未経験者でITエンジニアを目指すのに向いている人・向いていない人
自分がエンジニアに向いているのか、向いていないのかを把握することで入社後のギャップを減らせます。それぞれ詳しく紹介するので、未経験者でITエンジニアを目指すかどうか考えるのにお役立てください。
未経験者でITエンジニアを目指すのに向いている人
以下に紹介するエンジニアに向いている人の特徴に当てはまっているほど、未経験者でもITエンジニアに向いていると考えられます。
- トレンドを意識して情報収集ができる
- 向上心が高い
- 地道な作業が苦痛ではない
- コミュニケーション能力が高い
- 柔軟性がある
それぞれの特徴がITエンジニアの仕事でどう役立つのか、詳しく解説していきます。
トレンドを意識して情報収集ができる
IT業界の変化のスピードは著しく、技術の進化に伴って変わっていきます。また、業界によってもトレンドは異なります。最新の情報を把握しておくには、常にアンテナを張っておかなくてはなりません。
ITエンジニアとして働くには、トレンドを意識して情報収集したうえで、トレンドの技術や言語を学んでいく必要があります。それができないと、いつの間にか需要がなくなり、自分の持っているスキルでは仕事が得られなくなる恐れがあります。
向上心が高い
未経験からエンジニアを目指すにあたって、向上心は欠かせません。最新の知識やスキルを身に着け続ける必要のあるエンジニアにとって、向上心がないと自身のブラッシュアップを続けていくのが難しいためです。
特に未経験からITエンジニアになろうという場合、入社後にもさまざまな知識を吸収していく必要があります。入社をゴールと考えず、スタート地点ととらえて成長していく意欲があれば、採用の場でも意欲を買ってもらえるでしょう。
地道な作業が苦痛ではない
ITエンジニアの仕事は、地道な作業やルーティンワークが中心であることが多いです。プログラムの完成までにエラーを繰り返しても、諦めずに何度も試行錯誤して修正していかなくてはなりません。
コードの書き方などわからない部分があっても、自分で調べながら進めていく必要があるため、挫折してしまう人もいるようです。こうした地道な作業が苦痛にならない人は、ITエンジニアとしての資質があるといえるでしょう。
コミュニケーション能力が高い
ITエンジニアは一人でコツコツ作業を進めるイメージを持っている人もいますが、チームで仕事を進めることが多いです。そのため、チームメンバーと円滑にやりとりをできるコミュニケーションスキルが必要です。
職種によっては顧客とのやりとりが必要になる場合もあります。また、コミュニケーション能力が高ければ採用面接の場でも有利になるでしょう。わからないことや困ったことがあったときに人に相談できれば、仕事をしていくうえでもストレスも軽減されます。
柔軟性がある
ITエンジニアの仕事では、不具合やバグの対応をするものも多く、臨機応変な対応力が求められます。その状況に合った対応を選択するには柔軟性が欠かせません。1つの考えやルールに囚われ過ぎない考え方での問題解決ができる人はITエンジニアに向いています。
未経験者でITエンジニアを目指すのに向いていない人
ITエンジニアを目指すうえで、以下のような向いていない人物像を把握するのも大切です。
- 年収の高さだけが目的になっている
- 求められるスキルを理解していない
- 日々積極的に勉強するのが苦痛
- チームと連携して仕事をするのが苦手
自分が当てはまっていないか、チェックしてみましょう。ただし、当てはまるものがあったからといって必ずしもITエンジニアへの道を諦める必要はありません。ITエンジニアの実情を知り、自分の資質や価値観とすり合わせられないか検討してみましょう。
年収の高さだけが目的になっている
高年収目的になっている人は、未経験からITエンジニアを目指すのに向いていない可能性があります。
年収の高さは会社や業務内容に大きく左右されます。未経験を歓迎しているような企業は下請け企業が多く、思っていたような年収を得られないこともあるでしょう。年収の高さだけが目的になっていると、がっかりしてやる気をなくしてしまう人も多いです。
しかし、長い目で見れば高収入を狙うことは可能です。まずは経験を重ね、キャリアアップしていくのを前提にしているのであれば、問題ないでしょう。
求められるスキルを理解していない
企業が求めるスキルを理解できていないと、未経験で内定を得るのは難しいです。
ITエンジニアに求められるスキルは、業務内容や担当範囲、企業によって異なります。企業がどのようなスキルを求めているのかを調べ、適切なアピールをしていく必要があります。
もし運良く採用されても、求められるスキルを理解していない場合ミスマッチが起きる恐れがあるため注意が必要です。しかし、これは自己分析と業界・企業研究をしっかり行うことでリスクを回避できます。
求人票の情報以外にも、実際に働いている人の口コミや転職エージェントからの情報などを確認するのがおすすめです。
日々積極的に勉強するのが苦痛
ITエンジニアは、日々アップデートされるIT業界の知識・スキルを学んでいく必要があります。そのため、積極的に勉強し続けなくては業界の変化についていけず、市場価値が下がってしまいます。
日ごろから積極的に勉強することが苦痛に感じるという人は、ITエンジニアには不向きだといえるでしょう。
チームと連携して仕事をするのが苦手
ITエンジニアは、顧客とのやり取りが発生し、仕事を進めます。黙々と作業するイメージがあるかもしれませんが、実際は1人で完結する仕事は少ないです。
そのため、チームと連携して仕事をするのが苦手な人にはITエンジニアには不向きだと考えられます。
未経験からのITエンジニア転職に関するよくある質問
未経験からITエンジニアを目指す際に抱きがちな疑問と回答をまとめました。効率的に疑問を解決できる可能性が高いので参考にしてください。
未経験からITエンジニアになる際に求められる資質は何ですか?
未経験からITエンジニアになる際は、常に学び続けられる、忍耐力がある、地道な作業を好むなどの資質が求められます。
ITエンジニアの中で、特に需要が高まっているのはどの職種ですか?
データサイエンティスト、クラウドエンジニア、サイバーセキュリティエンジニア、ITプロジェクトマネージャーなどの職種が IT業界で需要が高まっています。
ITエンジニアが勉強会やセミナーに参加するメリットは何ですか?
勉強会やセミナーへの参加で、最新の技術トレンドや知見を学べ、業界人とネットワークも築けます。また、新しいアイデアを発見し、ITスキルのアップグレードに役立つ情報を得ることもできます。
ITエンジニアに求められるコミュニケーション能力とは何ですか?
ITエンジニアに求められるコミュニケーション能力は、クライアントとの関わりで必要な能力を指します。具体的には、信頼関係を構築する力、要望をヒアリングする力、プレゼン力、クライアントを巻き込む力などがあります。
ITエンジニア業界の最新トレンドや技術を学習するには、どのような方法がありますか?
ITエンジニア業界の最新のトレンドや技術は、オンラインの掲示板、SNSやQiitaなどのWebサイト、専門書籍などで調べられます。ほかにも、技術系のセミナーやカンファレンスに参加して学ぶのもおすすめです。
※本記事は2023年12月時点の情報を基に執筆しております。
最後に
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※相場算出に個人情報の取得はおこないません。
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