ネットワークエンジニアがきついといわれる理由は？やりがいや向いている人の特徴とは

ネットワークエンジニアがきついといわれる理由

ネットワークエンジニアがきついといわれる理由には、以下の三つの要素が挙げられます。

• 夜勤や休日出勤が発生する
• 運用・保守の仕事が単調に感じる
• トラブル対応のプレッシャーが大きい

システムエンジニアやプログラマーでも、夜勤、休日出勤、トラブル対応などは発生します。しかしそれは開発期間中などの一定期間に限られることがほとんどです。それに対して、運用・保守に携わるネットワークエンジニアは仕事の性質上、これらがいつ発生してもおかしくありません。そのため「きつい」といわれることが多いようです。

夜勤や休日出勤が発生する

情報システムは24時間365日稼働している以上、常にネットワークを監視し、トラブル発生時には迅速に対応しなければなりません。そのため、ネットワークトラブルが発生したら、ネットワークエンジニアは夜勤や休日出勤して対応にあたることがあります。

もちろん数人でチームを組んで適宜シフトスケジュールを組み、できるだけチーム内で公平に分担するようにしていることがほとんどですが、夜勤や休日出勤が全くないということは少ないでしょう。

近年は会社によっては異常を検知できる仕組みを取り入れ、無人運転している会社も多くなってきています。このような方法で運用している会社を担当すれば、夜勤や休日出勤は減る可能性があるでしょう。「夜間の方が静かで集中できる」という人であれば、夜勤が続いても苦にならないかもしれません。

運用・保守の仕事が単調に感じる

監視や保守を担当するネットワークエンジニアは、異常が発生した場合の対応のために待機しています。そのため特に異常が発生しなければ、監視ソフトや監視端末でCPU・メモリ・ハードディスクなどのリソース確認や、機器の通信状況などの確認といったルーチン業務が中心となります。また、エラーなどが発生しても、マニュアルに従って操作するだけで解決する場合も少なくありません。このようにネットワークエンジニアには単調な作業もあることから、「きつい」「つまらない」といわれることがあります。

しかし、ネットワークエンジニアとしてスキルアップをしていけば、上流工程にも関われるようになります。顧客への提案、設計、構築などの業務を担当できるようになると、やりがいや達成感を得られるでしょう。

スキルアップするには勉強が必要です。万が一のトラブル発生に備えてトラブルを想定したシミュレーションをしておくと、トラブル発生時に役立つでしょう。また、ネットワークの知識を身に付けるために、資格を獲得するのも有効です。ネットワークエンジニアにはたくさんの資格があるので、一つでも多く取得しておくと、将来のステップアップにつながるでしょう。

トラブル対応のプレッシャーが大きい

ネットワークダウンはネットワークを使用している以上、避けられないことです。ネットワークがダウンすると、システムにアクセスできなくなります。社内全ての業務が止まってしまうことも珍しくありません。

このようなトラブルが発生した場合、ネットワークエンジニアは、顧客から1秒でも早くネットワークを復旧させることを求められます。顧客からの催促やユーザーからの問い合わせも多数届く中、速やかに原因を特定して復旧させなければなりません。このような状況にプレッシャーを感じて、ネットワークエンジニアがきついといわれるケースもあるでしょう。

しかしこのようなトラブル対応を経験していくことで、ネットワークエンジニアとしての対応力や問題解決力がアップします。監視業務は複数人で行うことが多いので、最初は先輩の対応を見て学んでいきましょう。

またネットワークエンジニアを多数抱えるIT企業の中には、こういった緊急事態のときにフォローをする要員を別途に設けているところもあります。フォロー要員は基本的にベテランが務めるので、ベテランがどう対処するかを見ることもスキルアップにつながるでしょう。

関連記事 : ネットワークエンジニアとは？ 仕事内容や年収､スキルなどを解説

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ネットワークエンジニアの仕事のやりがい

ネットワークエンジニアは、他のIT関係の職業に比べて地味な作業が多いと思われることもあります。しかしネットワークエンジニアは現在のシステム運用では欠かせない存在といえるでしょう。ネットワークエンジニアの仕事のやりがいには、以下のものが挙げられます。

• 責任の大きな仕事に取り組める
• 専門性の高いスキルが身に付く
• クライアントと長期的に付き合いやすい

ネットワークはITシステムにとって欠かせない重要なインフラです。大きな責任が伴うため、やりがいを感じる人も少なくありません。また、ネットワークを構築するハード、ソフト、データベースなどの専門的なスキルを習得できることもやりがいとなるでしょう。

責任の大きな仕事に取り組める

ネットワークエンジニア未経験者は、まずは「監視作業」から担当するのが一般的です。監視作業は一見、地味で単調な仕事に見えますが、監視業務は現在稼働しているシステムが対象となるため、「システムを停止させない」という大きな責任があるのです。監視作業が滞ったりミスをしたりしてしまうと、顧客のシステムやWebサイトなどが停止する恐れがあります。

ネットワーク構築の工程も同様です。顧客の要望や予算、使用する基幹システムと用いられるハード・ソフト・データベース・セキュリティなどを踏まえた上で、最適なネットワーク構成を考えなければなりません。事前に想定されるトラブルがあれば設計時に対策を組み込み、運用保守時の対応マニュアルなども作成します。

顧客のシステムを安全に稼働させるために、ネットワークエンジニアは常にトラブルを回避することを考えていなければなりません。このような責任の大きい仕事に取り組める点は、ネットワークエンジニアのやりがいといえるでしょう。

専門性の高いスキルが身に付く

ネットワークエンジニアのスキルは、ネットワークに特化したスキルを必要とします。具体的には、ネットワーク機器やサーバーなどのハードウェアのスキル、サーバーOSや業務アプリ、ミドルウェアといったソフトウェアのスキル、IDS（不正侵入検知システム）やIPS（不正侵入防止システム）、ファイアウォールといったセキュリティのスキルなど、専門的かつ幅広いスキルが身に付きます。

また新しいネットワーク製品や新しいマルウェアが登場すれば、使い方や対策を学ばなければなりません。ネットワークエンジニアは担当する分野が広い分、多くの新しいスキルを習得していくことになります。それがやりがいにつながる人もいるようです。

SE、フロントエンドエンジニア、バックエンドエンジニアなど他のエンジニアにも、上記のようなスキルの基本レベルは必要とされることもありますが、ここまで広く専門的なレベルを求められることはあまりないでしょう。このような分野を担当するサーバーエンジニアやセキュリティエンジニアといった専門的なエンジニアがいるためです。

ネットワークエンジニアとして仕事を重ねて専門性の高いスキルを習得することで、サーバーエンジニアやセキュリティエンジニアへ転職することも可能となります。

クライアントと長期的に付き合いやすい

社内ネットワークというのは一度、構築したら変更はあっても総入れ替えということは滅多に起きません。そのため、担当となったネットワークエンジニアは必然的にクライアントと長期間、仕事をすることが多くなります。

一方、開発をメインとするエンジニアの場合、プロジェクトが完了して引き渡した後に顧客と接することはあまりありません。

長い期間、一緒に仕事をしていれば気心も通じ合ってきますし、無事に運用できていれば「この人に任せておけば安心だ」という信頼感を持ってもらえることもあります。長い期間お付き合いしていれば、自然と顧客の業務内容や業界知識も身に付くでしょう。

顧客との信頼関係を構築できると、顧客が社屋を移転するときや、システムのリプレースをするときなどに、「ネットワークについては、あなたに指揮を執ってほしい」と指名を受けることもあります。このようなときにも、顧客の業務内容に合わせて、より適切で高度なネットワーク構築がしやすくなるでしょう。プロジェクトが成功すれば、さらに顧客との信頼関係が深まるという好循環が作れるのです。

このように顧客と長期的な付き合いができ、自分の働きで顧客から信頼を得られたと実感したときには、大きなやりがいを感じられるでしょう。

また、フリーランスとして独立する、あるいは転職する場合、信頼関係を築いた顧客が次の仕事につながる可能性があります。フリーランスであれば顧客と契約することもできますし、転職であれば顧客の会社へ入社する、ということも考えられます。

関連記事 : ITインフラを支える一職種｜ネットワークエンジニアとは

ネットワークエンジニアの仕事に向いている人

ネットワークエンジニアは、先述したようなやりがいを感じられる人は適性があるといえます。さらに以下のような特徴があると、よりネットワークエンジニア向きといえるでしょう。

• 新しい知識を勉強する意欲がある
• 地道な作業も苦にならない
• 機器に触れる仕事が好き

エンジニアの中でもネットワークエンジニアはハードウェアを扱うことが多いため、機器を扱うことが好きかどうかは、向き不向きに影響するといえます。

新しい知識を勉強する意欲がある

ネットワークエンジニアは、常に新しい知識を勉強する必要があります。例えば、5G回線、クラウドサービスやDPaaS（クラウドのデータ保護サービス）、SAN（ストレージエリアネットワーク）といった技術、SlackやGitなど開発に用いられるツール、新しいネットワーク製品などが挙げられます。

業務以外の時間を勉強に向けることができるという方は、ネットワークエンジニア向きかもしれません。ネットワークエンジニアがステップアップする早道は、より上の工程を担当できる知識を習得することであり、それには勉強が欠かせないためです。

また空いた時間を勉強にあてる際には、自宅で勉強するよりも職場で勉強した方が効率的なケースもあります。職場で勉強していると、機器や機材が実際に目の前にあることが多く、その分理解しやすくなるためです。

こういった機器や機材の使い方や仕組みを覚えれば、将来トラブルが発生したときの対応にも役立つでしょう。このようにしてスキルアップをしていけば、より上流の工程を任されるようになります。

地道な作業も苦にならない

IT関係の職業は、給与が高額なことが多くAI、IoTなどの最先端技術に関わることもあるため、一見派手な仕事に見えるかもしれません。しかし実際には「地道な作業」を延々と繰り返さなければならないことが多い職業です。

例えばデータベースに新しい項目が一つ追加されることになった場合、そのデータベースを使っているプログラムを全て洗い出し影響を調査しなければならなかったり、テストデータを流して出た結果が正しいかどうかを確認するためには、二人がかりで数千にも及ぶデータを一つひとつ確認していく作業をしなければならなかったりすることもあります。数千にも及ぶデータの中でわずかなデータで相違が発見されることもあり、それがバグの発見につながっていくのです。

ネットワークは非常に重要なインフラです。その重要なインフラの管理を地道にこなせる人は、ネットワークエンジニアに向いているといえるでしょう。

機器に触れる仕事が好き

ネットワークエンジニアの仕事は、ソフトウェアよりもハードウェアを扱う時間が多くを占めるケースもあります。開発では、ルーター、ハブ、スイッチ、ファイアウォールといったネットワーク機器、サーバーやロードバランサー、ストレージなどシステム稼働に必要な機器、プロトコルチェッカーなどの監視端末を扱うことになります。

サーバーエンジニアなどであれば、上記の一部の機械に触れることはありますが、他のエンジニアは、開発でここまでの機器を扱うことはほとんどないでしょう。

IT機器やガジェットなどが好きな人は、ネットワークエンジニアに向いているといえるでしょう。

関連記事 : ネットワークエンジニアに必要なスキル｜勉強方法やスキルシートの記入例も紹介

ネットワークエンジニアに転職するには

2021年5月時点でレバテックフリーランスに掲載されているネットワークエンジニアの求人・案件を基に、求められるスキルをご紹介します。

ネットワークエンジニアの求人・案件一覧

ほとんどの求人・案件が実務経験者を応募条件にしており、設計経験や構築経験を応募条件にしているものが多い傾向にありました。ネットワーク設計経験やネットワーク構築経験、またネットワークの大手であるCisco社の機器に対する知見あるいは扱った経験年数などが問われます。フリーランス向けの案件ということもあり、運用保守経験のみを条件にしている募集は少ない傾向にあります。

作業内容は、ネットワークの設計、更改、移行、運用保守などが見られます。中にはファイアウォール構築、システム障害やネットワーク製品の検証といった部分的な業務の求人・案件もあるので、設計経験や構築経験が少ない場合はこのような案件を探してみるのもよいでしょう。

月額単価は幅があり、2021年5月時点では最低30万円、最高135万円、平均64万円です。この平均月単価から年収を計算すると、以下のようになります。

ネットワークエンジニアの年収相場

参照元 : ネットワークエンジニアの求人・案件一覧

平均年収（フリーランス）	768万円
最高年収	1620万円
最低年収	360万円

ただしこの年収は税金や保険料を差し引く前の額なので、あくまでも目安と考えてください。

設計や構築の方が運用や保守、部分的な業務よりも月単価が高まる傾向にありますが、自分でこなせる内容かどうかを応募する前に作業内容を確認しておくことが大切です。

一般企業に勤める場合は、月収だけでなく、賞与や諸手当の有無についても事前に確認しておきましょう。

ネットワークエンジニアはトラブルが起きた際、深夜でも休日でも現場へ行かなくてはならないケースがあります。代休の有無や年間の休日日数、勤務体制（2交代制・3交代制など）もチェックしましょう。

ネットワークエンジニアの経験が少ない人や、スキルアップやキャリアアップを目指したい人は、教育・研修制度の有無についても確認しておくことをおすすめします。

関連記事 : 未経験からネットワークエンジニアになるには｜求人状況や転職方法を紹介

ネットワークエンジニアの将来性

ネットワークエンジニアの需要はこれからますます伸びていくことが予想されます。

現在日本ではDX（ITを活用した変革）が推進されています。サービスやビジネスモデル、組織改革などを実現するために、業務においてもIT化が進められており、AI、IoT、クラウドサービス、RPAなどの技術がシステムに導入され始めました。また、レガシーシステム（従来型の業務システム）からの脱却も推奨されており、企業では既存システムの最適化やリプレースなども進められています。

このような取り組みを進める企業が増えるほど、システムのインフラ構築に特化したネットワークエンジニアの需要は増加すると考えられるでしょう。

関連記事 : ネットワークエンジニアの将来性｜クラウドの影響で今後の需要はどうなる？

最後に

簡単４ステップ！スキルや経験年数をポチポチ選ぶだけで、あなたのフリーランスとしての単価相場を算出します！

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