システム管理者の仕事内容は?年収や必要な資格について解説

システム管理者とは、企業に属してビジネスに使われている基幹システムや業務システムの管理(維持、メンテナンスなど)を行う職種です。また企業内のパソコンや周辺機器、ライセンスといったITリソースの管理をすることもあります。今回はシステム管理者の役割や仕事内容などを解説します。

なお、エンジニアとしての副業を始めたい方は、「エンジニアが副業を始めるには?土日や週1~できる案件の獲得方法や注意点を解説」で基本を解説していますのでご一読ください。

レバテックフリーランスはIT専門職の
フリーランスエージェントです案件を探してみる

目次

ご登録者様限定機能詳しく見る

詳しく見る

システム管理者とは?

システム管理者は、業務に関わる情報システムの構築・運用において中心的役割を果たすとともに、個別の情報システム開発プロジェクトにおいて、システム管理の専門家として開発・導入を支援する技術者です。

主に情報システムを企画・構築・運用する業務に従事し、情報システムの構成管理・障害管理・性能管理・課金管理・セキュリティ管理を行います。また、情報システムの安定的・効率的な運用のための改善活動、システム利用者に対する技術的な助言や支援も含まれます。

情報システムは複雑化・多様化しているため、システム管理業務において、ほかの専門家と適切に協力しなければなりません。システム管理者には、情報システムを安全かつ安定的に運用・管理するための知識、ハードウェア、ソフトウェア、ネットワーク、施設・設備などの構成の管理、システム資源の維持・更新に対応するための知識やスキルが求められます。

システム管理者案件を提案してもらう

システム管理者の役割・仕事内容

ここではシステム管理者の年収の参考として、レバテックフリーランスでの公開案件を基にした年収例をご紹介します。

フリーランスシステム管理者の年収相場

参照元 : システム管理者の求人・案件一覧

平均年収(フリーランス) 816万円
最高年収 1140万円
最低年収 600万円

※下記ページから引用(2022年2月時点)
システム管理者の求人・案件一覧
※上記の金額はお支払いを約束するものではございません。

なお、会社員とフリーランスとでは、社会保険料や税金の計算が異なる、会社員は月給の他に賞与もあるなど収入の計算の仕方に違いがあるため、両者の金額を単純比較できないという点はご注意ください。

関連記事 : ITエンジニアの平均年収と給料事情|年収1000万円を目指すには?

システム管理者案件を提案してもらう

システム管理者案件の年収

システム管理者は社内のITシステムが円滑に使い続けられるように管理するだけでなく、ITリソース(サーバー、パソコン、周辺機器、ネットワークなど)の管理やメンテナンスも行います。

またITシステムは企業にとって重要な情報やビジネス資産を扱うため、情報セキュリティやコンプライアンス遵守の推進も業務に含まれます。ここではシステム管理者の役割・仕事内容を解説します。

パソコンや周辺機器、ライセンスの管理

企業が導入しているシステムにはパソコンや周辺機器も含まれます。システムを管理する以上、これらの機器の管理はシステム管理者にとって欠かせない仕事です。故障や不調のパソコンの交換や、メンテナンスのために業者を手配することも仕事内容に含まれます。

また企業が使用するソフトウェアのライセンスを管理することも、システム管理者の役割です。ビジネスをIT化すると、さまざまなソフトウェアを利用することになります。

ライセンス管理をしっかりしていないと、不要なライセンスを抱えて無駄な経費を支払ってしまう、あるいは逆にライセンス数を超えたユーザーがソフトウェアを使用している状態(法令、契約違反)にもなりかねません。

セキュリティ・監査対応

情報漏洩のようなセキュリティ事故は企業の信用に大きなダメージを与え、ビジネスの存続を困難にするものです。よってシステム管理者は情報漏洩やシステムトラブルが発生しないように、システムのセキュリティを管理することが求められます。

システムがセキュアに設計されているとしても、運用ルールがセキュアでなければシステムのセキュリティは保たれません。具体的な業務としては、OSやミドルウェアのセキュリティ管理、IDの正しい発行と廃止などが挙げられます。

企業はコンプライアンスを遵守してビジネスを進めていることを確認するために、システムを適切に運用しているか監査を行うこともあります。監査が入る場合、システム管理者はシステムの運用状況を明らかにするために、速やかに必要な資料を揃えなければいけません。こうした監査対応もシステム管理者の仕事です。

システム利用者のヘルプデスク

日常業務の一つとして、システム利用者への対応も求められます。システムを利用するユーザーからの質問に答えるだけでなく、質問が発生しないようにQ&A集を作成する、ユーザーが困らないような運用ルールを策定するなど、ヘルプデスクの業務範囲はとても広いです。

システムのメンテナンス

システムのセキュリティ対応やOS、ミドルウェアなどのアップデートといったシステムのメンテナンスもシステム管理者の仕事に含まれます。大規模なシステムであれば、メンテナンスが円滑かつミスなく行えるように、運用のためのインフラを整える仕事もここに含まれます。

社内SEとの違い

社内SEがシステム管理者の仕事を担うこともあるため、両者の仕事にハッキリとした境界線があるわけではありません。

社内SEはビジネスのIT化を進めるために、基幹システムや業務システムの設計をしたり、ビジネスのIT化に関わる外注先の窓口になったりするなど、システムエンジニアとしての立ち回りが期待されます。

一方システム管理者はシステムを安全かつ継続して利用するための仕組みを整えたり、運用業務を行ったりする役割が期待されます。企業によっては社内SEがシステム管理者の役割を担うこともあります。

社内SEの求人・案件一覧
関連記事 : 社内SEとは?仕事内容やフリーランス事情を解説

システム管理者案件を提案してもらう

システム管理者に必要なスキル

システム管理者は企業のビジネスを円滑に進めるために、ITの側面からサポートします。そのため社内の業務知識とシステムの知識、セキュリティやコンプライアンスの知識が求められます。

社内業務、ワークフローの理解

システム管理者は社内の業務やワークフローを理解していなければいけません。担当するシステムが社内でどのように使われるのか、誰がどんな目的で使用するのかを把握しておくことで、システム管理はスムーズに進みます。

業務やワークフローを理解するためには、システム管理者が所属する会社の業界や仕事の流れをしっかり知ることが肝要です。

手順書を理解し、運用業務を遂行できる

運用業務には手順書が不可欠です。管理者はシステムに対してあらゆる操作が行えることから、ひとつの操作ミスがシステム事故を招く恐れもあります。

ただし手順書を見てシステムを扱えるだけでは、スキルとして心もとありません。手順書の内容をしっかり理解し、ひとつひとつの操作が何を意味しているのか、システムに対してどのような影響があるのかまで理解しておくことが重要です。

実務上、システムのアップデートに手順書の整備が追いついていないことや、臨時の手順が入ることもあるため、手順書と運用業務内容の理解は必須です。

情報セキュリティのスキル

情報セキュリティの技術は日進月歩で進歩していますが、情報漏洩やサイバー攻撃の被害の報告は後を絶ちません。よって企業のシステムは常に攻撃者から狙われていると考えても差し支えないでしょう。

システムが稼働しているOSやデータベースは常にセキュリティの脆弱性に対応するためにアップデートが繰り返されています。

システム管理者は最新のセキュリティ情報を把握することが求められます。また攻撃されてから対応するのではなく、攻撃されても事故が起こらないような対策を立てられるスキルも求められます。

法令の把握・コンプライアンス遵守

例えば個人情報保護法や情報セキュリティマネジメントシステムなど、ITシステムが満たすべき基準、法令は多くあります。

システム管理者は企業が遵守すべき法令を把握し、システム運用・管理業務の中でシステムがコンプライアンスを満たしているか、しっかり管理しなければいけません。

関連記事 : 情報セキュリティスペシャリストの仕事内容

システム管理者案件を提案してもらう

システム管理者に必要な資格

システム管理者になるのに資格は必須ではありませんが、資格を取得していると、業務に有用な知識やスキルを保有している証明となります。社内での処遇向上、就職や転職時のアピールに役立つでしょう。ここでは、システム管理者に有用な資格について紹介します。

基本情報技術者試験

資格名 基本情報技術者試験
運営 IPA(独立行政法人情報処理推進機構)
試験日 年に2回(上期・下期)
受験料 5,700円(税込み)
合格基準 午前試験:多肢選択式(四肢択一)、80問、正答率60%
午後試験:多肢選択式、11問の内5問を回答、正答率60%
免除試験:多肢選択式、11問の内5問を回答、正答率60%
受験資格 なし
公式サイト https://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/fe.html


ITエンジニアの登竜門として、高度IT人材となるために必要な基本的知識・技能を身につけていることを認定する国家試験です。情報処理技術者試験は難易度を4種類のレベルに区分しており、基本情報技術者試験はレベル2(基本的知識・技能)の位置付けです。

コンピュータシステム・情報セキュリティ・データ構造及びアルゴリズム・ソフトウェア設計と開発・マネジメント・ストラテジなどに関して出題されます。ITに関わる上位者の指導の元にはなりますが、ITソリューション・製品・サービスを実現する業務に役立ちます。

情報セキュリティマネジメント試験

資格名 情報セキュリティマネジメント試験
運営 IPA(独立行政法人情報処理推進機構)
試験日 年に2回(上期・下期)
受験料 5,700円(税込)
合格基準 午前試験:多肢選択式(四肢択一)、50問、正答率60%
午後試験:多肢選択式、3問、正答率60%
受験資格 なし
公式サイト https://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/sg.html


情報システムの利用部門において、情報及び情報システムを安全に活用するために、情報セキュリティを確保・維持・改善する能力を認定する国家試験です。情報処理技術者試験においては、こちらもレベル2(基本的知識・技能)の位置付けです。

午前はコンピュータシステム・データベース・ネットワーク・システム戦略などについて、午後は情報セキュリティマネジメントの計画・運用・改善に関して出題されます。企業において情報セキュリティが確保された状況を実現し、維持改善する業務に役立ちます。

ITILファンデーション試験

資格名 ITIL® Foundation Version 3(Japanese)
ITIL® Foundation Version 4(Japanese)
運営 AXELOS
試験日 通年
受験料 43,890円(税抜)
合格基準 40問、正答率65%
受験資格 なし
公式サイト https://www.axelos.com/certifications/itil-certifications/itil-foundation

※参照:PeopleCert/ITIL® ファンデーション試験|PROMETRIC

ITシステムを安定して稼働させるために必要なITサービスマネジメントについて基本的な知識を有していることを証明するもので、英国AXELOSが認定元の国際的に通用する資格です。

ITサービスマネジメントに関わる単語や、用語などの基礎的な知識について出題され、企業においてITサービス管理の品質向上に役立ちます。

応用情報技術者試験

資格名 応用情報技術者試験
運営 IPA(独立行政法人情報処理推進機構)
試験日 年に2回(春期・秋期)
受験料 5,700円(税込)
合格基準 午前試験:多肢選択式(四肢択一)、80問、正答率60%
午後試験:記述式、11問の内5問を回答、正答率60%
受験資格 なし
公式サイト https://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/ap.html


情報システムの基本戦略立案やITによるソリューション・製品・サービスを実現できる高度IT人材として必要な応用的知識・技能を有することを認定する国家試験です。

情報処理技術者試験においては難易度を4種類のレベルに区分しており、こちらはレベル3(応用的知識・技能)の位置付けです。

経営戦略・情報戦略・戦略立案/コンサルティングの技法・システムアーキテクチャ・サービスマネジメント・プロジェクトマネジメント・ネットワーク・データベースなどに関して出題されます。

ITを活用した事業革新や業務改革、革新的な製品・サービス開発などの業務に役立ちます。

ITサービスマネージャ試験

資格名 ITサービスマネージャ試験
運営 IPA(独立行政法人情報処理推進機構)
試験日 年に1回(春期)
受験料 5,700円(税込)
合格基準 午前Ⅰ:多肢選択式(四肢択一)、30問、正答率60%
午前Ⅱ:多肢選択式(四肢択一)、25問、正答率60%
午後Ⅰ:記述式、3問の内2問を回答、正答率60%
午後Ⅱ:論述式、2問の内1問を回答、合格水準にあること
受験資格 なし
公式サイト https://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/sm.html


ITサービスの計画立案・設計・移行・提供・改善のための組織活動や資源を指揮し、管理する高度IT人材として必要な知識・技能を有することを認定する国家試験です。情報処理技術者試験においては難易度を4種類のレベルに区分しており、こちらはレベル4(高度な知識・技能)の位置付けです。

午前はコンピュータシステム・データベース・ネットワーク・セキュリティなどについて、午後はサービスマネジメント・パフォーマンス評価/改善・サービス運用・ファシリティマネジメントなどに関して出題されます。

顧客ニーズを踏まえた日々の継続的改善を通じて、安全性と信頼性の高いITサービスを提供する業務に役立ちます。

情報処理安全確保支援士試験

資格名 情報処理安全確保支援士試験
運営 IPA(独立行政法人情報処理推進機構)
試験日 年に2回(春期・秋期)
受験料 5,700円(非課税)
合格基準 午前Ⅰ:多肢選択式(四肢択一)、30問、正答率60%
午前Ⅱ:多肢選択式(四肢択一)、25問、正答率60%
午後Ⅰ:記述式、3問の内2問を回答、正答率60%
午後Ⅱ:記述式、2問の内1問を回答、正答率60%
受験資格 なし
公式サイト https://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/sc.html


企業や組織における安全な情報システムの企画・設計・開発・運用を行う上での情報セキュリティに関する知識・技能を有することを認定する国家試験です。試験合格者は、所定の登録手続きを行うことで、国家資格「情報処理安全確保支援士(登録セキスぺ)」の資格保持者となることができます。

情報処理技術者試験においては難易度を4種類のレベルに区分しており、こちらはレベル4(高度な知識・技能)の位置付けです。

午前はデータベースやネットワーク・セキュリティ・開発技術などについて、午後は情報セキュリティマネジメント・情報システム・セキュリティ対策・情報セキュリティインシデント管理などについて出題されます。

情報セキュリティに対応した企業や組織内の安全な情報システムの企画・設計・開発・運用などの業務に役立ちます。

関連記事 : 情報セキュリティの資格|おすすめの国家資格・民間資格の種類や難易度を紹介

システム管理者案件を提案してもらう

システム管理者になるには

システム管理者になるための必須資格などは特にないため、システム管理者として働くにはそのポジションを用意している企業に就職することとなります。その後、企業の基幹業務を把握し、企業が持っているシステムインフラをしっかり知ることで、システム管理者としての役割を十分に果たせるようになるでしょう。

基幹業務の把握

企業の仕事、特に基幹業務はシステム化されることが多いです。また基幹業務のシステムの運用状況はビジネスに大きな影響を与えるため、効率的・安定的な運用、システム管理を行うためにも、業務そのものをしっかり理解することが重要です。

システムインフラの理解

企業が有しているシステムインフラを理解することも、システム管理者になるために重要なポイントです。システム管理者には、インフラの維持・メンテナンスだけでなく、インフラの構築を求められることもあります。ITシステムをしっかり管理するためには、システムが乗るインフラへの知見が不可欠と言えます。

情報セキュリティ・コンプライアンスの理解

企業が遵守すべき法令やシステムが満たすべきセキュリティ要件、監査の内容や対応方法を知ることもシステム管理者になるために欠かせません。

企業に入社後、以上の知識を蓄えることでシステム管理者として活躍できる土台が整います。

関連記事 : システム管理者の仕事内容

システム管理者案件を提案してもらう

システム管理者に関するよくある質問

ここでは、システム管理者に関するよくある質問に答えていきます。

Q. システム管理者として活動するには、どのようなスキルが必要ですか?

システム管理者として活動するには、社内業務スキル、システム運用のスキル、セキュリティ関連の知識、ヒアリング能力等が必要です。

Q. システム管理者の仕事内容について教えてください。

システム管理者の仕事内容は、PCや周辺機器の管理、ヘルプデスク、セキュリティ対策など多岐にわたります。具体的に、PCなどITリソースの管理、セキュリティ対応、ヘルプデスク、メンテナンス等が挙げられます。

Q. システム管理者になるために資格は必須ですか?

システム管理者になるために資格は必須ではありません。しかし、資格はスキルを保有していることの裏付けにもなるため、取得した方が良いでしょう。

Q. システム管理者の平均年収はどの程度ですか?

システム管理者の平均年収は約381万円です。

Q. システム管理者がスキルアップするには、どのような方法が有効的ですか?

クラウドやコンピューティングへの対応力を高める、適切な資格を取得する、DevOps への適応を心がける等の方法が有効的です。

※本記事は2022年2月時点の情報を基に執筆しております。

最後に

簡単4ステップ!スキルや経験年数をポチポチ選ぶだけで、あなたのフリーランスとしての単価相場を算出します!

※相場算出に個人情報の取得はおこないません。

システム管理者案件を提案してもらう

役に立った/参考になったと思ったら、シェアをお願いします。

関連案件

フリーランスの案件探しを エージェントがサポート!

簡単60秒

無料サポート登録

  1. STEP1
  2. STEP2
  3. STEP3
  4. STEP4
  5. STEP5
ご希望のサポートをお選びください

ログインはこちら