源泉徴収票はいつもらえる?発行方法や紛失時の対処、内容の見方 | レバテックフリーランス
源泉徴収票はいつもらえる?発行方法や紛失時の対処、内容の見方
「転職先から源泉徴収票の提出を求められているのに、前職からまだ発行されていない…」とお悩みではありませんか?
この記事では、源泉徴収票の発行タイミングを紹介します。前職から源泉徴収票が発行されないとき、紛失してしまったときの対処法もまとめました。転職先への提出期限に間に合わない場合の対応策も紹介するので、源泉徴収票でお困りの方はぜひ参考にしてください。
源泉徴収票とは
源泉徴収票は、1年間の給与総額や納めた所得税額が記載された書類です。そもそも「源泉徴収」とは、会社が従業員に給与を支払う際、あらかじめ所得税を差し引いて国に納める制度のことです。源泉徴収票を確認することで、自分が1年間にいくら稼ぎ、いくら税金を払ったのかを正確に把握できます。
源泉徴収票には、以下の3つの種類があります。
- 給与所得の源泉徴収票
- 退職所得の源泉徴収票
- 公的年金等の源泉徴収票
このうち、「給与所得の源泉徴収票」と「退職所得の源泉徴収票」は会社から交付されるものです。この記事では、会社から交付される源泉徴収票について解説します。
源泉徴収について詳しい概要を知りたい方は以下の記事をご覧ください。
源泉徴収票の見方を解説!必要になるタイミングや発行されない場合の対処法
発行の対象となる人
源泉徴収票は、源泉徴収の対象となる給与や報酬を受け取った人に発行されます。会社員に加えて、一部のフリーランスには源泉徴収票の代わりとなる「支払調書」が発行されるケースもあるので、詳しい条件を確認しましょう。
会社員
会社員は源泉徴収票の主な発行対象です。企業に雇用され、給与所得を得ている場合、雇用主から毎年源泉徴収票が発行されます。
正社員に加えて、パートやアルバイト、派遣社員など、雇用形態や年収の多寡に関わらず給与所得者であれば発行対象です。年度の途中で入社・退職した人であっても、給与を受け取っていれば源泉徴収票が交付されます。
一部のフリーランス
源泉徴収票は給与所得者に対して発行されるため、フリーランスに対して源泉徴収票が交付されることはありません。ただし、フリーランスであっても仕事の種類によっては取引先から源泉徴収される場合があり、その際は「支払調書」が交付されることがあります。
支払調書とは、企業が自社の従業員以外の個人・法人に報酬を支払った際にその金額を記載し税務署に提出する書類です。フリーランスは源泉徴収票ではなく、支払調書で源泉徴収額を確認できます。
ただ、支払調書は税務署への提出義務はありますが、「報酬を支払った相手(フリーランス)」に交付する法的義務はありません。そのため、交付がなければ自分で源泉徴収額を計算し、確定申告書に記載しましょう。この手続きがないと、源泉徴収されている税金があるにもかかわらず、ふたたび所得税を全額納めることになり、結果として二重に税金を負担する状態になってしまいます。
発行のタイミング
源泉徴収票が発行されるタイミングは状況によって異なります。源泉徴収票が交付される具体的なタイミングを確認しておきましょう。
年末調整の後
年末調整が行われた後、12月の後半から翌年1月末頃までに源泉徴収票が交付されます。企業は従業員の1年間の給与総額が確定した後、正確な年間の所得税額を確定させる年末調整を実施します。年末調整の完了後、従業員に対してその結果を証明する源泉徴収票が発行される仕組みです。
退職したとき
年の途中で退職した場合、退職時にその年の1月1日から退職日までの給与や所得税にもとづく源泉徴収票が発行されます。企業には退職後1ヶ月以内の交付が義務づけられているので、退職から1ヶ月以上経過しても源泉徴収票が届かない場合は、前の職場に問い合わせましょう。
なお、退職時に渡される源泉徴収票は、まだその年の年末調整が終わっていない状態のものです。そのため、所得税額が確定していない暫定的な内容になっています。転職先での年末調整や確定申告に必要となるため、紛失しないよう保管してください。
記載されている内容
源泉徴収票には、1年間の収入や税金に関する情報が記載されています。以下で、源泉徴収票で確認できる主要な項目について解説します。
引用元:給与所得の源泉徴収票|国税庁※「【手書用】令和 年分 給与所得の源泉徴収票(令和7年12月以後用)」をもとにレバテックが作成
(1)支払金額
「支払金額」欄には、その年に受け取った給与の総額が記載されています。これは税引き前の金額であり、基本給だけでなく、残業手当や賞与など、すべての給与所得が含まれます。なお、通勤手当は一定額までは非課税となり「支払金額」に含まれません。非課税限度額を超えた分のみが源泉徴収の対象となります。
転職時や住宅ローン申請時に確認される年収は、この支払金額を指すのが一般的です。自分の年間総収入を把握するためにも、この欄の金額は確認しておくと良いでしょう。
なお、「支払い金額」は年収としてよく用いられる数字ですが、実際の手取り収入とは異なる点に注意が必要です。支払金額から各種税金や社会保険料が差し引かれたものが、実際に受け取る手取り額となります。
(2)給与所得控除後の金額
「給与所得控除後の金額」は、支払金額から給与所得控除を差し引いた金額です。給与所得控除とは、給与収入を得るために必要な経費を概算で控除する制度で、収入に応じて一定の計算式により算出されます。
注意点として、年度の途中で退職した際に発行される源泉徴収票では、この欄が空欄のまま交付されることが一般的です。年末調整が完了して初めて確定する項目であるため、もし空欄であっても書類の不備ではありません。
参考:給与所得控除|国税庁
(3)所得控除の額の合計額
「所得控除の額の合計額」は、給与所得控除後の金額からさらに差し引かれる各種所得控除の合計です。具体的には、基礎控除をはじめ、配偶者控除や扶養控除、社会保険料、生命保険控除額などを合算した数字となります。
なお、この項目も年末調整が行われていない源泉徴収票では、空欄の状態で発行されます。
所得控除の詳細な種類を知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
(4)源泉徴収税額
「源泉徴収税額」は、年末調整を経て最終的に確定した1年間の所得税および復興特別所得税の総額です。「給与所得控除後の金額」から「所得控除の合計額」を引いた課税所得に税率を適用して計算されます。さらに、住宅ローン控除といった税額控除がある場合は、算出された税額からそれらの控除分を直接差し引いた後の金額が、この欄に記載される最終的な納税額です。
もし、毎月天引きされていた所得税・復興特別所得税の合計額がこの「源泉徴収税額」より多かった場合は、払いすぎた分が還付金として12月や1月の給与で戻ってきます。逆に足りなかった場合は、追加で徴収されることになります。
なお、「源泉徴収税額」の欄も、年末調整が行われていない源泉徴収票では空欄になるのが一般的です。
源泉徴収票が必要になるとき
源泉徴収票は、税金関係の手続きや収入証明で必要になります。どのような場面で源泉徴収票が必要になるのか、具体的なケースを見ていきましょう。
転職(再就職)するとき
年の途中で転職した場合は、年末調整の際に前職の源泉徴収票の提出を求められます。これは新しい勤務先が年末調整を正確に行うために必要だからです。
なお、年内ぎりぎりで転職する場合は、前職の源泉徴収票の発行が間に合わず、転職先で年末調整を受けられない場合があります。その際は自身で確定申告を行う必要があるので気をつけましょう。
確定申告を行うとき
確定申告では、源泉徴収票の情報をもとに申告書を作成します。そのため、確定申告を行う際は手元に源泉徴収票を用意する必要があります(提出は不要)。個人事業主やフリーランスだけではなく、会社員でも以下のような場合は確定申告が必要なので気をつけましょう。
- 年収2,000万円を超える給与所得がある
- 複数の会社から給与をもらっている
- 給与以外に20万円を超える副業収入がある
- 医療費控除や住宅ローン控除を受けたい
以下の記事では、確定申告の期限や確定申告書の提出方法を紹介しています。
確定申告の期限はいつからいつまで?遅れた際の手続きについても解説
ライフイベントが発生したとき
住宅ローンの申込みや賃貸住宅の契約、奨学金の申請などの場面において、収入証明として源泉徴収票が必要になります。ほかには、子どもの保育園の入園手続きや各種補助金・手当の申請でも、収入証明として源泉徴収票が求められることがあります。
このように、源泉徴収票は収入証明として必要になるケースが多々あるため、受け取ったら大切に保管しておきましょう。住宅ローンを組む際は過去2~3年分の源泉徴収票を求められる場合もあるので、余裕をもって過去5年分程度は保管しておくと安心です。
トラブル解消!源泉徴収票が発行されないケースと対処法
前職が発行してくれない、会社が倒産している、紛失してしまったなど、さまざまな理由で源泉徴収票が入手できないケースがあります。ここでは、源泉徴収票が発行されない場合、紛失してしまった場合など、トラブルの際に役立つ対処法を紹介します。
前職が源泉徴収票を発行してくれない
法律上、企業は退職後1ヶ月以内に源泉徴収票を発行する義務があります。1ヶ月を過ぎても交付されない場合は、まずは前職の人事部や総務部に連絡してみましょう。それでも対応してもらえない場合は、「税務署に相談する」と伝えると対応してもらえる可能性があります。
そのうえで交付を受けられない場合は、税務署に「源泉徴収票不交付の届出書」を提出すると会社に対して行政指導を行ってもらえます。
前職が倒産している
倒産・廃業したとしても、会社には通常と同様に従業員の退職後1ヶ月以内に源泉徴収票を発行する義務があります。1ヶ月が過ぎても交付がなく会社と連絡がとれない場合は、倒産後の処理を行う破産管財人に発行を依頼しましょう。
破産管財人と連絡がとれない場合は、税務署に「源泉徴収票不交付の届出書」を提出することで、税務署が破産管財人に対して源泉徴収票の発行を指示してくれます。
源泉徴収票を紛失してしまった
源泉徴収票を紛失してしまった場合は、発行元の会社に再発行を依頼しましょう。多くの企業では源泉徴収票のデータを保管しているため、在職中・退職後どちらのタイミングでも再発行に応じてくれます。手数料は無料のケースが多いです。
会社によっては再発行に数日から1週間程度かかることもあるため、余裕を持って依頼することが大切です。
転職先への提出が間に合いそうにない
転職先の源泉徴収票の提出期限に間に合いそうにない場合は、転職先の担当者に期限を延長できないか相談してみましょう。各企業の年末調整は10月~11月頃から始まるのが一般的です。10月から年末にかけて転職する場合は、あらかじめ前職に早めに源泉徴収票を発行してもらえないか相談しておくと良いでしょう。
それでも年末調整に間に合わなかった場合は、年明けに自分自身で確定申告を行うことになります。
もし従業員を雇ったら?源泉徴収票の発行義務が生じるケース
個人事業主や法人として従業員(アルバイトやパートを含む)を雇用している方は、源泉徴収票の発行義務が生じます。対象期間の翌年の1月31日までに源泉徴収票の交付を行いましょう。年の途中で退職した従業員には、退職から1ヶ月以内に交付する必要があります。
また、従業員から発行依頼があった場合も対応を行いましょう。「賃貸契約を結ぶ」「住宅ローンを組む」といった際に源泉徴収票による年収証明が必要になり、発行を依頼される可能性があります。いつでも要請に対応できるよう、担当者を決めて発行フローを確立しておきましょう。
【テンプレートあり】源泉徴収票の発行方法は?
源泉徴収票の作成・提出の手順は以下のとおりです。発行しない場合は所得税法による罰則が定められているので必ず作成を行いましょう。

(1)給与や賞与、各種控除の情報を集計・整理する
源泉徴収票を作成する最初のステップは、1年間の給与や賞与のデータと、各種控除の情報を集計・整理することです。具体的には、以下のような情報を準備する必要があります。
- 毎月の給与支払額(残業手当、役職手当を含む)
- 賞与の支払額
- 毎月の社会保険料控除額
- 従業員から提出された各種書類(保険料控除申告書、扶養控除等申告書など)
これらのデータは、給与ソフトを使用している場合はシステム内に記録されていることが多いですが、手作業で処理している場合は給与台帳から情報を集める必要があります。
(2)源泉徴収税額を確定させる
集計したデータをもとに、年末調整を行って最終的な源泉徴収税額を確定させます。年末調整とは、その年の給与総額から各種控除を差し引いて正確な所得税額を計算し、すでに徴収した税額との過不足を調整する作業です。
計算が複雑に感じられるかもしれませんが、国税庁が提供している「年末調整控除申告書作成用ソフトウェア」や民間の給与計算ソフトを利用すれば比較的簡単に計算できます。国税庁が公開している年末調整の手引きも参考になるでしょう。なお、情報は年度によって異なる可能性があるので最新情報をご確認ください。
参考:
年末調整手続の電子化に向けた取組について(年末調整控除申告書作成用ソフトウェア)|国税庁
(3)e-Taxで源泉徴収票を作成・提出する
源泉徴収税額が確定したら、源泉徴収票を作成して従業員に交付しましょう。源泉徴収票の作成には、国税庁のサイトからダウンロードできるテンプレートが使えます。
【国税庁のサイトでダウンロードできる源泉徴収票のテンプレート例】
注意点として、特定の条件を満たす源泉徴収票は従業員への交付だけではなく税務署への提出も必要です。税務署への提出が必要な源泉徴収票の詳しい条件は、国税庁のWebサイトで確認できます。
源泉徴収票はe-Taxで作成すればオンラインで税務署に提出することが可能です。また、eLTAX(地方税ポータルシステム)を使うと、各市区町村に提出する給与支払報告書と、税務署に提出する源泉徴収票のデータを同時に作成・提出できます。
なお、令和9年1月1日以後の源泉徴収票を含む法定調書の提出については、前々年の提出枚数が30枚以上の事業所は、e-TaxやeLTAXによる電子提出が義務化されています(CD・DVDなどの光ディスクも可)。
参考:
「給与所得の源泉徴収票」はe-Taxで!【事業者用ページ】|国税庁
フリーランスになると、源泉徴収票の発行だけではなく、自身で経費の計上や確定申告を行うといった経理手続きの手間が増えます。「確定申告や各種手続きが複雑で分からない…」という方は、レバテックフリーランスにご相談ください。
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