VBAは「やめとけ」?理由やPythonなどの代替スキルを解説 | レバテックフリーランス
VBAは「やめとけ」?理由やPythonなどの代替スキルを解説
VBAが「やめとけ」と言われる理由としては、Office製品がなければ使えないこと、Pythonなどの代替技術が増えていることなどが挙げられるでしょう。とはいえ、Excel業務が中心の環境では今でも十分に活用できます。
本記事では、「やめとけ」と言われる背景や現場で重宝され続ける理由、VBAの代替手段、学習が向いている人などについて解説します。これからVBAを学ぼうとお考えの方は、ぜひお読みください。
「VBAはやめとけ」と言われる主な理由
VBAを学習するにあたって、まず知っておきたいのが「やめとけ」と言われる背景です。下記で、5つの理由を見ていきましょう。
- Office製品に依存していて使える場面が限られる
- セキュリティリスクがある
- コードが属人化しやすく、保守・改修が難しい
- Pythonなど代替となる技術が増えている
- アップデートが少なく将来性が不安視されている
Office製品に依存していて使える場面が限られる
VBAが「やめとけ」と言われる理由の一つに、Office製品に依存しており、利用できる環境が限られることが挙げられます。
たとえば、VBAで作成したツールを使用するには、基本的に対応するOffice製品が必要です。また、Mac版OfficeとWindows版Officeでは一部の機能に違いがあり、環境によって動作しないケースもあります。
セキュリティリスクがある
VBAにはセキュリティリスクがあることも、「やめとけ」と言われる理由の一つです。マクロを悪用したウイルスやランサムウェアの被害が過去に多数報告されています。
このような背景からMicrosoftは2022年以降、インターネット経由で入手したファイルのマクロを既定でブロックする仕様に変更しました。業務で使用する場合、信頼できる場所にファイルを配置する、デジタル署名を付与するといった対策が必要です。
コードが属人化しやすく、保守・改修が難しい
VBAで作成したマクロは、作成者以外が内容を理解しにくくなる場合があります。個人で作成・管理され、仕様やコードに関する情報が十分に共有されないまま運用されることがあるためです。
特に、変数名が分かりにくかったり、コメントが残されていなかったりすると、後任者が内容を把握するまでに時間がかかります。作成者が異動や退職によって部署を離れると、誰も改修できない「ブラックボックス状態」になることもあるでしょう。
Pythonなど代替となる技術が増えている
近年はVBAに代わる選択肢として、Pythonなどの技術が注目を集めています。業務自動化のニーズが高まる中、より汎用性の高いツールが求められるようになったためです。
PythonはExcel操作だけでなく、下記のような業務にも幅広く対応できます。
- Webスクレイピング
- データ分析
- AI開発
さらに、Power QueryやPower Automateといったノーコード・ローコードツールも充実してきました。このようにVBA以外の選択肢が増えていることから、用途によってはVBAを優先して学ぶ必要性が低いと考えられることも、「やめとけ」と言われる理由の一つです。
アップデートが少なく将来性が不安視されている
VBAは近年大きな機能拡張やメジャーアップデートが行われておらず、将来性を不安視される要因となっています。VBAに関する公式な情報発信も少なめです。
ただし、これは「VBAが使えなくなる」ことを意味するものではありません。既存の資産を活用しながら、新しい技術も並行して学ぶことが今後重要になるでしょう。
VBAが現場で今なお重宝されている理由
懸念がある一方で、VBAは今も多くの現場で活用され続けています。下記の理由を知れば、VBAがなぜ重宝されているのかが分かるでしょう。
- ExcelなどのOffice製品と親和性が高い
- 追加コストなしですぐに使える
- 既存のExcelファイルやマクロを活用できる
- プログラミング未経験者でも比較的習得しやすい
ExcelなどのOffice製品と親和性が高い
VBAの強みは、ExcelやAccessといったOffice製品と緊密に連携できることです。Office製品自体に組み込まれているため、特別な設定なしで操作できます。
たとえば、Excelの転記作業や複数シートの集計処理を自動化する際、VBAなら直接セルやシートを操作できます。ほかの言語でExcelを操作しようとすると、別途ライブラリの導入や接続設定が必要になることが多く、手間がかかるでしょう。
日常的にExcelを使う事務職や企画職にとって、VBAは業務効率化に役立つ言語だといえます。
追加コストなしですぐに使える
VBAでプログラミングをする際、追加のソフト購入は基本的に不要です。VBAのコードを記述・編集するVBE(Visual Basic Editor)はExcelに標準搭載されているため、別途インストールする必要がありません。
これは、新しいツールの導入にかかるコストを減らし、開発までの時間を短縮したい人にとって大きなメリットだといえます。
既存のExcelファイルやマクロを活用できる
すでにマクロやツールが業務の中で使われている企業では、既存資産をそのまま活用できる点も、VBAが重宝される理由の一つです。
例として、過去の担当者が作成した集計マクロを改修して使い続けているケースが挙げられるでしょう。ゼロから新しいシステムを構築するより、既存のコードを修正する方が開発コストを抑えられます。
プログラミング未経験者でも比較的習得しやすい
VBAは、プログラミング未経験者にとって学習のハードルが低い言語だとされています。日本語の学習コンテンツが豊富で、Excelの操作画面と連動して学べるのが理由です。
たとえば、マクロの記録機能を使えば、Excel上での操作が自動的にVBAコードへ変換されます。この機能を使うことで、実際の操作とVBAコードの対応を確認しながら学べます。
エラーが発生したらExcel上でメッセージが表示されるため、初心者でも原因を特定しやすいです。
VBAは廃止されるのか
2026年10月時点では、VBAの廃止やサポート終了は発表されていません。下記では、「VBAは廃止されるのか?」という疑問に関連する情報を紹介します。
VBScriptの廃止とVBAは別の話
「VBAが廃止される」という情報は、VBScriptの廃止と混同されている可能性があります。VBScriptとVBAは名称が似ていますが、別の技術です。
VBScriptは、Webブラウザやスクリプト処理のために使われてきた言語で、Microsoftは2027年ごろに機能をデフォルトで無効化する方針を発表しています。一方、VBAはOffice製品に組み込まれたプログラミング言語であり、この廃止方針の対象には含まれていません。
情報を調べる際は、「VBScript」と「VBA」を正確に区別するのが重要です。
VBAの廃止・サポート終了は発表されていない
2026年10月時点で、MicrosoftからVBA自体の廃止やサポート終了に関する発表はありません。公式サイトでも、VBAに関するドキュメントは継続して公開されています。
現時点でVBAの廃止が決まっているわけではないものの、動作環境の変化には注意を払う必要があります。利用しているOffice製品のバージョンや対応状況を、定期的に確認しておきましょう。
業務内容に応じたVBAの代替手段
VBA以外にも、業務効率化を実現する手段は複数あります。目的に応じて手段を選ぶことで、より効率的に自動化できるでしょう。
| 代替手段 | 向いている作業 | 特徴 |
|---|---|---|
| Excel関数/テーブル | 集計・計算の自動化 | 設定がシンプル |
| Power Query | データの結合・整形 | コードを書かずに複雑な処理が可能 |
| Office Scripts | クラウド連携・共有 | Web版Excelでも動作する |
| Power Automate | メール・アプリ連携 | 複数のアプリを自動でつなぐ |
VBAとPythonのどちらを優先して学ぶべきか
VBAとPythonはどちらも業務自動化に活用できますが、目的によって優先すべき言語は異なります。下記では、どちらを選ぶかの判断基準を見ていきましょう。
手近なExcel自動化ならVBAを優先する
Excel業務の自動化を急ぎたい場合、VBAを優先して学ぶのをおすすめします。既存の業務環境にすぐ適用できるからです。
たとえば、日々の転記作業や定型レポートの作成を自動化したい場合、VBAなら短期間で実用的なツールを作れます。学習コンテンツが充実しており、独学でも習得しやすい環境が整っているのもポイントです。
汎用性・将来性を求めるならPythonを選ぶ
将来的にキャリアの幅を広げたい場合は、Pythonを選ぶと良いでしょう。使える環境が限られるVBAと比べ、Pythonは汎用性が高い言語だからです。PythonはWeb開発やデータ分析、AIなど幅広い分野で利用されているため、VBAよりスキルを活かせる領域が広くなります。
VBAと比べて学ぶ範囲が広く、習得に時間がかかる場合がありますが、長期的な投資として見ればPythonを学ぶ価値は高いといえます。
VBAを学ぶのが向いている人
VBAは誰にでも必要な技術というわけではないため、自分に向いているかを考えてから学ぶのがおすすめです。下記で向いている人の特徴を把握し、学習の優先度を判断しましょう。
Excelの作業を効率化したい人
日常的にExcelを使った手作業に時間を取られている人には、VBAの学習が向いています。マクロを活用すれば、繰り返しの作業を大幅に削減できるためです。
たとえば、毎月のデータ集計やレポート作成に数時間かかっている場合、VBAで処理を自動化すれば数分で完了する場合もあります。手作業によるミスも減らせるため、業務の質の向上にもつながるでしょう。
所属部署でDXや業務改善を進めたい人
部署内でDXや業務改善を主導したい立場の人にも、VBAは有益なスキルとなります。既存のExcel環境を活かしながら改善を進められるためです。
たとえば、Excelで管理している定型業務をマクロで自動化すれば、部署全体の作業時間を削減できます。大規模なシステムの導入は難しくても、VBAなら低コストで業務改善に着手できるでしょう。
プログラミングを初めて学ぶ人
VBAは、プログラミング自体に初めて触れる人にもおすすめの言語です。下記のようなプログラミングの基礎を、Excel操作と結びつけながら学べます。
- 変数の概念
- 条件分岐
- 繰り返し処理
ほかの言語のプログラミングを学ぶ際にも、VBAを学習したときの経験が活かせるでしょう。VBAの学び方については、下記の記事をご覧ください。
VBAのスキルを活かしたキャリア形成のポイント

VBAを学んだ後、そのスキルをどう活かすかによってキャリアの広がりは変わります。下記の3つのポイントを押さえれば、効果的なキャリア形成が可能になるでしょう。
VBAの強みが活かせる業務に携わる
VBAのスキルを活かすには、データ処理や定型作業の自動化など、VBAの強みが発揮される業務に携わることが重要です。VBAはExcel単体での処理にとどまらず、Accessなどのデータベース操作やOfficeアプリ間の連携が可能です。さらに、システム間のデータ照合や自動出力など、幅広い業務の効率化・システム化に対応できる強みを持っています。
自分の担当業務とVBAの特性が合っているかを見直してみましょう。
なお、レバテックフリーランスに掲載されているVBA案件は、下記のような職種を対象としています(2026年10月時点)。
- サーバーサイドエンジニア
- ゲームプランナー
- 社内SE
- ヘルプデスク
今後VBAスキルを身につけてフリーランスとして活躍したいとお考えの方は、ぜひお気軽にご相談ください。
業務上の課題に応じて関連スキルを身につける
VBAに加えて、業務課題に応じて関連スキルを身につけるのも大切です。単一のスキルだけでは、対応できる業務の範囲が限られてしまいます。
データ分析業務が増えてきた場合は、PythonやSQLを学んでみましょう。また、他部署との連携が多い場合は、Power Automateなどの連携ツールを学ぶのがおすすめです。
資格取得によりスキルを客観的に証明する
VBAのスキルを証明したい場合は、資格を取得するのが良い方法です。基本スキルが体系的に学べ、レベル分けがされている資格は、客観的で分かりやすい指標になります。
VBAのスキルを証明できるのは、「VBAエキスパート」という資格です。科目はExcelとAccessの2種類で、それぞれベーシックとスタンダードの2段階のレベルに分かれています。試験の概要については、下記の記事をご覧ください。
VBAはやめとけと言われることに関するよくある質問
VBAはやめとけと言われることに関するよくある質問をまとめました。
Q.VBAは時代遅れの技術ですか?
VBAは、完全に時代遅れの技術とは言えません。新しい技術が次々と登場する一方で、Excelを使った業務や既存のExcel資産は、現在も残っています。Excelが使われ続ける限り、VBAの需要が完全になくなるとは考えにくいでしょう。
ただし、代替手段が増えているのも事実です。状況に応じて、VBA以外の新しい技術も柔軟に取り入れる姿勢が求められます。
Q.AIがあればVBAの代わりになりますか?
コード生成の一部をAIに任せられる場面は増えていますが、VBAそのものを完全に代替するわけではありません。業務内容を正確に理解し、AIを活用する場合でも、業務内容に合った処理になっているか人間が確認することが重要です。
AIはVBAコードの作成や修正を支援するツールとして活用できます。VBAの知識を身につけ、適宜AIを活用すれば、効率的な開発ができるでしょう。
Q.VBAに将来性はありますか?
VBAには、限定的ながら将来性があると考えられます。Office製品が広く使われ続ける限り、一定の需要が維持される可能性があるためです。
長期的なキャリアを考えるなら、VBAに加え、Pythonなど汎用性の高い技術も並行して学ぶのが望ましいです。VBA一本ではなく、状況に応じてスキルを増やしていく姿勢が重要になります。
※本記事は2026年10月時点の情報を基に執筆しております。
最後に
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