RPAエンジニアとは?仕事内容やフリーランス事情を解説

この記事のまとめ
  • RPAエンジニアとは、顧客の要望に沿って適切なRPAシステムを導入・開発・保守運用するエンジニアのこと
  • RPAエンジニアになるには、システム開発やRPAツールなどのスキル習得や資格取得をすると良い
  • RPAエンジニアはニーズが高く将来性も期待できる職種だが、長く活躍するには自ら付加価値スキルを身につける努力が必要

この記事では、「RPAエンジニアになるのは難しい?」と悩む方に向けて、RPAエンジニアの概要や年収の目安、求められるスキル、目指す方法を詳しくまとめました。さらに、RPAエンジニアの将来性やスキルアップにつながる資格や学習方法、案件の受注方法についても解説しています。

RPAエンジニアを目指す方に役立つ情報を紹介しているので、ぜひご一読ください。

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目次

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RPAエンジニアとは?

RPAエンジニアとは、一般的に「顧客の要望に合わせて、適切なRPAシステムを導入・開発・保守運用できるエンジニア」を指します。「RPAに特化したシステムエンジニア」ともいえるでしょう。ただし、明確な定義はないので、企業や案件によって期待される役割は異なります。

ここでは、以下の3つの観点からRPAエンジニアについて解説します。

  • そもそもRPAとは何か?
  • RPAエンジニアの仕事の流れ
  • RPAエンジニアの年収はどれくらいか?

RPAエンジニアを目指す方はしっかりと確認しておきましょう。

混同されやすい職種にERPエンジニアやSAPエンジニアがあります。ERPエンジニア・SAPエンジニアに関して詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
ERPエンジニアとは?仕事内容や必要スキルを解説
SAPエンジニアとは?仕事内容や将来性も解説

そもそもRPAとは

RPAとは「Robotic Process Automation」の略で、日本語では仮想知的労働者、あるいはデジタルレイバーとも呼ばれます。人が行っている定型的な業務(ルーティン業務)をソフトウェアで代替する技術で、業務を代替するRPAシステムのことをRPAロボットとも呼びます。実際にはRPAシステムにシナリオを与えて、PCで行う作業をマクロのように、人間が行う定型的な業務を再現、代替させます。RPAシステムはPC上の動きの多くを再現することが可能です。

RPAロボットが代替する業務は「勤怠管理」「交通費確認」「得意先登録」といったルーティンの事務処理が多いです。これらの業務はシナリオに落とし込みやすく、かつAIなどを使用せずに、RPAシステムの開発だけで完結できます。

似た職種にDXエンジニアがあります。DXエンジニアに関して詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
DXエンジニアとは|DX人材に求められるスキルやおすすめの資格

RPAエンジニアの仕事の流れ

RPAエンジニアの仕事は、以下のような流れで仕事が進められます。

  • RPAシステムの導入
  • RPAシステムの開発
  • RPAシステムの運用・保守

RPAシステムを実現するソフトウェア(RPAツール)にはさまざまなものがありますが、基本的には顧客の業務フローをシナリオに落とし込み、RPAロボットが定型的な業務を行えるようにすることが、RPAエンジニアの仕事内容となります。

RPAエンジニアの仕事の各工程について見ていきましょう。

RPAシステムの導入

RPAシステムを導入するためには、RPAエンジニアが顧客の業務フローを理解している必要があります。そのためには顧客へのヒアリングをはじめ、必要な帳票や使っている業務システム、ツールなどの情報を集めて分析する作業が必須です。RPAロボットが代替する業務範囲(要件)を定義したら、次は開発作業に移ります。

RPAシステムの開発

RPAロボットの開発における主な作業は、システム要件に含まれる業務フローを、RPAロボットが再現するためのシナリオ作成です。このシナリオの質が、RPAシステムの質を決めると言っても過言ではありません。

RPAシステムに出す指示が曖昧だと、処理が上手くいきません。そのため、導入してもクライアントから使い方が分からないと言われてしまったり、RPA導入前のほうが楽だったと思われたりすることもあり得ます。RPA導入による業務改善を効率化するには、シナリオがクライアントの業務にしっかり沿っている必要があります。

RPAが活用される業務は、経理作業、人事、コールセンターなど多岐に渡ります。RPAエンジニアはより精度の高いシナリオを作成するために、顧客の業務について多くの知見を持っていなければなりません

RPAシステムの運用・保守

RPAを導入して顧客が利用を開始したあとは、運用・保守作業に移ります。運用・保守作業の例は、不具合発生時の対応やソフトウェアのバージョンアップなどです。

先述のとおり、顧客が使いづらいと感じるRPAシステムは、かえって顧客の業務を阻害してしまいます。そのため、運用・保守における対応もRPAエンジニアにとって重要な仕事です。

システムが高度になった場合、管理者の役割は社内SEに近いものとなるでしょう。社内SEについて詳しく知っておきたい方は「社内SEとは」の記事をご覧ください。

RPAエンジニアの年収はどれくらい?

RPAエンジニア単体のデータはありませんが、厚生労働省が運営する職業情報提供サイトでは、業務用システムエンジニアの年収が公開されています。

サイトによると、エンジニアの全国的な平均年収は523万円、月の平均賃金は32.1万円となっています

参照:システムエンジニア(業務用システム)|職業情報提供サイト(日本版O-NET)

また、2022年7月時点のレバテックフリーランスのRPAエンジニアの案件には以下のようなものがあります。

  • カード会社向け詳細設計対応:月単価50万まで
  • 社内業務効率化推進のためのRPA開発/サポート:月単価70万円まで

上記は多数ある案件のなかの一例です。詳しく知りたい方はレバテックフリーランスの「RPAの求人・案件一覧」をご覧ください。

そのほか、RPAエンジニアの年収アップの方法に興味がある方には、「RPAエンジニアの年収|将来性や必要スキル、仕事内容を紹介」の記事もおすすめです。ぜひ併せてご参照ください。

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RPAエンジニアに必要なスキル

RPAエンジニアには以下のようなスキルが求められます。

  • 顧客業務の知識
  • システム開発のスキル
  • プログラミングスキル
  • RPAソフトウェアのスキル
  • ExcelマクロやExcel VBAなどのスキル

RPAシステムの導入を、「顧客の業務をRPAというツールでシステム化すること」と定義すれば、RPAエンジニアの仕事は一般のシステム開発とあまり変わりません。そのため、RPAエンジニアに必要なスキルを一言でいえば、「一般のシステム開発スキルに加えて、RPAロボット用のシナリオ作成やRPAソフトウェアを使いこなせるスキル」といえるでしょう

ここでは、RPAエンジニアに必要なスキルを具体的に解説します。

顧客業務の知識

顧客業務の知識があると、システム導入だけでなくシステム開発にも役立つでしょう。一般のシステム開発案件と同じく、要件定義や基本設計を行うときは、担当する顧客業務の知識を持っているとスムーズに進みます

たとえば、経理作業にRPAシステムを導入するなら、経理部の業務内容をある程度押さえるとともに、簿記の知識も身につけておくと役立ちます。また、一般事務作業であれば、勤怠管理や交通費精算がどのような業務フローで行われるのか知っておくと良いでしょう。

顧客管理ツールの一つとして、Salesforceがあります。詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
Salesforceエンジニアの仕事内容

システム開発のスキル

一般のシステム開発案件に関するスキルは、RPAエンジニアの開発業務でも同じように通用するといえます

RPAシステム開発では、定められた要件から仕様書を作成し、RPAロボットのシナリオに落とし込みますが、この作業はシステム開発における設計〜製造、テストの業務とあまり変わらないためです。

プログラミングスキル

ロボットやシナリオを開発するにはプログラミングの知識が欠かせません。RPAツールはプログラミングの知識を前提としているため、ある程度のプログラミングスキルが必要だからです

なお、必要なプログラミング言語は使用するRPAツールによって異なります。

RPAソフトウェアのスキル

RPAエンジニアの業務には、RPAを実現するソフトウェア(WinActor、UiPathなど)に対する知識が必要です

ソフトウェアの使い方を業務の中で覚えられることもありますが、あらかじめソフトウェアのスキルを身につけておけば、RPAエンジニア案件の獲得に結びつきやすいでしょう。

ExcelマクロやExcel VBAなどのスキル

案件によっては、VBA・Excelマクロのスキルが条件になっていることもあります。そのため、これらのスキルを身につけておくと、RPAエンジニアとして働きやすくなるでしょう。

Excelマクロは、Excelの処理を自動化する技術です。また、Excel VBAは、マクロの処理などを記述できるプログラミング言語です。

RPAロボットが人間の仕事を代替する仕組みは、定型業務をマクロ化したものとイメージすると良いでしょう。RPAはVBAやExcelマクロを拡張して、パソコンで動作するアプリケーション全般にわたって処理を自動化する技術ともいえます。したがって、RPAのシナリオ作成業務や業務フローの理解には、VBAやExcelマクロのスキルが有効であるといえます。

VBAに関して詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
VBAエンジニアの年収はいくら?|仕事内容、役立つ資格とあわせて解説

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未経験からRPAエンジニアになるには?

未経験からRPAエンジニアを目指したいと考える方の場合は、以下のような手順で自分の適性を確認し、必要なスキルを身につけていくと良いでしょう。

  • 自分の適性を確かめる
  • 勉強会やスクールを活用する
  • RPAツールを使ってみる
  • RPAエンジニアに役立つ資格取得を目指す

ここでは、これからRPAエンジニアを目指す方に向けて、注意点やスキルアップの方法を紹介します。

自分の適性を確かめる

未経験からRPAエンジニアを目指す場合、まずは自分がRPAエンジニアに向いているか確かめましょう。

その判断基準として、人の話を聞く力がある人は、RPAエンジニアに向いている可能性があります。なぜなら、RPAエンジニアは顧客から業務上の課題を聞き出し、業務を効率化する仕事だからです。業務効率を改善するには、日々の業務の流れや顧客が使っているマニュアルなど、現場の作業内容を丁寧に確認する必要があります。そのため、顧客の話を細かく聞き取りニーズを探るコミュニケーション能力が高い人は、RPAエンジニアの適性があるといえるでしょう。

一方で、単にプログラミングが好きなだけの人はRPAエンジニアの適性がない可能性があります。理由としては、業務効率化においてロボットの開発はあくまでも手段であり、ロボット化する必要のない工程を見極めることも求められるからです。そのため、コーディングが好きな人にとっては、RPAエンジニアの仕事は物足りなく感じられるかもしれません。

勉強会やスクールを活用する

RPAの基礎知識は書籍や学習サイトで学べます。独学で行き詰まるのを避けたい人には、勉強会やスクールを活用するのがおすすめです。スクールでは疑問点を講師に質問しながら学べるため、挫折するリスクを減らせます。

スクールに通う以外で誰かに教えてもらう方法としては、RPA学習者向けの勉強会に参加する方法があります。勉強会では自分と同じRPAの学習者に出会えるため、モチベーションにもつながるでしょう。

勉強会やセミナーを探すには、イベント情報を検索できるWebサイトを使うのが効率的です。詳しい探し方や勉強会の形式については、「エンジニアの勉強会とは|初心者にもおすすめである理由や探し方も紹介」の記事で解説しています。

RPAツールを使ってみる

RPAツールの基本的な操作方法を理解したら、公開されてるロボットを真似て自分でロボットを開発してみましょう。実際にロボットを開発することで、自分の実力がどの程度か、RPAエンジニアの素質があるのかを確かめられます

RPAエンジニアに役立つ資格取得を目指す

未経験からRPAエンジニアを目指すには、資格を取得してスキルをアピールするのも有効です。また、未経験者に限らず、資格はRPAエンジニアのスキルアップや就職・転職にも役立つでしょう。具体例としては、以下のような資格が挙げられます。

  • RPA技術者検定
  • VBAエキスパート
  • UiPath認定資格
  • Blue Prism(Blue Prism認定資格)
  • BizRobo! (BizRobo!検定)
  • Automation Anywhere

各資格について見ていきましょう。

RPA技術者検定

RPA技術者検定は、NTTの研究所が開発したRPAソフトウェア「WinActor」についてのスキルを証明する試験です

試験のレベルは「アソシエイト」「エキスパート」の2段階です。アソシエイトレベルではWinActorの基礎知識が問われ、エキスパートレベルではWinActorの基本機能を利用したシナリオの新規作成や修正、実際の業務でWinActorを活用できるかが問われます。

WinActorの基礎知識を習得したい場合は、アソシエイトを受験しましょう。

資格名 RPA技術者検定
試験日 アソシエイト:随時 エキスパート:2月・5月・8月・11月の3カ月周期で年4回実施(実施月内で日程は複数あり)
受験料 (すべて税込) アソシエイト:7,150円 エキスパート:21,780円
合格基準 アソシエイト:正答率7割以上(問題の難易度等により変動する場合あり) エキスパート:「選択式試験」「実技試験」それぞれの合格基準を満たす必要あり
試験形式 アソシエイト:多肢選択式問題 エキスパート:選択式問題30問+実技問題3問(2部構成)
公式サイト https://cobotpia.com/gym/watest/index.html

※参照 : RPA 技術者検定 | NTT DATA

VBAエキスパート

VBAエキスパート試験は、VBAのスキルを問う試験です。試験は「Excel VBA ベーシック」「Excel VBA スタンダード」「Access VBA ベーシック」「Access VBA スタンダード」の4段階に分かれています。

このうち、エンジニア向けとされている試験は「Excel VBA スタンダード」と「Access VBA スタンダード」です。取得することで、RPAエンジニアとしてのスキルをアピールできるでしょう。

先述のとおり、RPAシステムの開発ではVBAやExcelマクロのスキルが役立ちます。特にVBAは、Office関連アプリケーションなどの自動化を行う言語なので、RPAソフトウェアを理解する上で役立つでしょう。

資格名 VBAエキスパート
試験日 随時
受験料 (すべて税込) Excel VBA ベーシック:13,200円
Excel VBA スタンダード:14,850円
Access VBA ベーシック:13,200円
Access VBA スタンダード: 14,850円
合格基準 650~800点(1000点満点/問題の難易度によって上下あり)
試験形式 選択肢形式、ドロップダウンリスト形式、クリック形式、ドラッグ&ドロップ形式、穴埋め記述形式
公式サイト https://vbae.odyssey-com.co.jp

参照:VBAエキスパート|株式会社オデッセイコミュニケーションズ

VBAエキスパート試験の勉強方法については、「VBAの資格・VBAエキスパートの試験の難易度や種類、勉強方法は?」の記事で解説しています。

UiPath認定資格

UiPath認定資格(UiPath Certified Professional)は、業務プロセスにおける問題解決能力やRPA開発の専門知識などを問う試験です。試験には、「UiPath RPA アソシエイト資格試験」と「UiPath RPA デベロッパー上級資格試験」の2つのレベルがありますが、これからRPAの勉強をする方は、「UiPath RPA アソシエイト資格試験」から受験しましょう。

アソシエイト資格試験はRPA初心者や学生を含む幅広いレベルの人が受験対象となっており、高度なRPA開発を行えるようになるための最初のステップとして位置付けられています。

資格名 UiPath認定資格
試験日 随時
受験料 (すべて税込) UiPath RPA アソシエイト資格試験:英語版 $150/日本語版 ¥16,000
UiPath RPA デベロッパー上級資格試験:英語版 $200/日本語版 ¥22,000
合格基準 70%
試験形式 多項選択式 (単一回答)、ドラッグ アンド ドロップ、シナリオベース/シミュレーション
公式サイト https://www.uipath.com/ja/learning/certification

参照:UiPath Certified Professional (UCP)|UiPath株式会社

Blue Prism(Blue Prism認定資格)

Blue Prism認定資格は、イギリスのソフトウェア企業であるBlue Prism社が認定する「Blue Prism」というRPAツールの認定資格です。

試験は、「デベロッパー」「プロフェッショナルデベロッパー」「ソリューションデザイナー」「インストールエンジニア」「テクニカルアーキテクト」「ROMアーキテクト」の6つの区分に分かれています。

資格名 Blue Prism(Blue Prism認定資格)
試験日 随時
受験料 (すべて税込) デベロッパー:15,200円
プロフェッショナルデベロッパー:16,000円
ソリューションデザイナー:16,000円
インストールエンジニア:16,000円
テクニカルアーキテクト:16,000円
ROMアーキテクト:16,000円
合格基準 70%
試験形式 デベロッパー:単一選択、複数選択、ドラッグアンドドロップ、空欄記入
プロフェッショナルデベロッパー:多肢選択問題(50問)
ソリューションデザイナー:多肢選択問題(27問)
インストールエンジニア:多肢選択問題(45問)
テクニカルアーキテクト:多肢選択問題(45問)
ROMアーキテクト:多肢選択問題(60問)
公式サイト https://university.blueprism.com/

参照:BLUE PRISM UNIVERSITY|Blue Prism株式会社

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BizRobo! (BizRobo!検定)

国内で開発されたRPAであるBizRobo! の開発スキルを認定する検定です。試験には、Design Studioでの開発能力を測る「DS検定」と、Device Automationでの開発能力を測る「DA検定」の2種類があります。

資格名 BizRobo! (BizRobo!検定)
試験日 随時
受験料 (すべて税込) 2,200円
合格基準 正解率70%以上
試験形式 4択問題
公式サイト https://rpa-technologies.com/academy/

参照:BizRobo! アカデミー|RPAテクノロジーズ株式会社

Automation Anywhere

組織にRPAを導入する人たちを対象とし、RPAのエキスパートになることを目的とした資格です。社会人向けには、「アドバンスド RPA プロフェッショナル」と「マスター RPA プロフェッショナル」の2種類があり、前者ではAutomation Anywhere Enterprise RPA プラットフォームに関する知識、後者ではAutomation Anywhere Enterprise RPA 製品を使用してBotをつくるスキルが問われます。

資格名 Automation Anywhere
試験日 随時
受験料 (すべて税込) アドバンスド RPA プロフェッショナル:50米ドル
マスター RPA プロフェッショナル:100米ドル
合格基準 80%
試験形式 アドバンスド RPA プロフェッショナル:複数選択問題 60 問
マスター RPA プロフェッショナル:複数選択問題 50 問
公式サイト https://university.automationanywhere.com/jp/certification/rpa-certification/

参照:認定の概要|Automation Anywhere, Inc

そのほか、「フリーランスが習得すべき資格は?取得のメリットや必要なスキル」では、RPAエンジニアに限らず、フリーランスエンジニアとして活動する際に役立つ資格を幅広く紹介しているので、ぜひ併せてご確認ください。

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RPAエンジニアの需要と将来性

RPAエンジニアを目指すにあたって、需要や将来性について知っておきたいという方もいるでしょう。ここでは、下記3点について解説します。

  • RPAエンジニアの需要
  • RPAエンジニアの長期的な将来性
  • RPAエンジニアとしての将来性を高める方法

RPAエンジニアという職種を選択するか迷っている方はぜひ参考にしてください。

RPAエンジニアの需要

RPAは現状、定型的な業務を自動化することに長けている点で注目されており、需要も増加しています。昨今は機械学習・AI技術の発展により、機械(パソコンやAI)に任せられる仕事は任せて、非定型業務にリソースを割こうという動きがあるためです。

たとえば、RPAを導入することで、数千件近くの交通費管理をコンピュータに任せられるので、基本的にはミス無く計上できます。こうした定型業務は、人間よりコンピュータに適した仕事といえるでしょう。

日本では人口減少に伴う労働力不足や働き方改革の推進が課題となっており、これらの課題を解消する手段としてもRPAは有効です。総務書が公開している「情報通信白書」によると、2017時点で日本国内で14.1%の企業がRPAを導入済み、6.3%が導入中、19.1%が導入を検討しているとされています。さらに、RPAの市場規模は年々拡大すると予測されており、RPAエンジニアは需要が高い職種といえるでしょう。

参照:RPA(働き方改革:業務自動化による生産性向上)|情報通信白書

RPAエンジニアの長期的な将来性

RPAエンジニアのニーズは今後も継続すると予想される一方で、長期的な将来性の点では若干の懸念が残ります。RPAの普及が進んで飽和状態になった場合、RPAエンジニアが市場でどのような立ち位置になっていくか、現時点では予想できないからです

現時点のRPAエンジニアの仕事は、主に顧客の業務のヒアリングをもとに、RPAソフトウェアを使って業務を自動化することです。しかし、顧客のヒアリングは、上級SEが得意とする工程であるため、案件によってはRPAツールを使ったシナリオ作成がメインになることもあります。つまり、マクロやVBAを使いこなせる人材であれば、RPAエンジニアになれてしまう場合もあるのです。

RPAエンジニアとしての将来性を高める方法

ここまで解説したように、RPAエンジニアは一般のシステム開発を理解していなければならない職種のため、簡単な仕事ではありません。現状は需要が高い傾向にありますが、RPAエンジニアというスキルが今後も一生使えるかどうかは未知数の部分もあります。また、RPA市場は今後も移り変わっていくと予想されるため、新しいRPAツールを把握するなど常に最新の情報をキャッチアップする姿勢を持つことが大切です。

市場価値の高いRPAエンジニアとなり、将来性を高めるためには、以下のようなスキルを自ら磨く努力が必要です。

  • AIについて学ぶ
  • セキュリティやコンサルティングの知識を身につける

RPAエンジニアのスキルはあくまでもエンジニアとしての1スキルという考え方を持ち、知識や技術に幅を持たせることを意識すると良いでしょう

AIについて学ぶ

AIはRPAとの相性が良いとされるため、今後のRPA開発ではAIの知識がある人材が重宝されるようになるでしょう。実際に最近では、RPAとAIを組み合わせた「RPAI」が注目を集め始めています。

AIエンジニアとRPAエンジニアを兼務するスキルがある人材は市場価値が高く、AI関連の知見を深めることでエンジニアとしての将来性を高められるでしょう。

セキュリティやコンサルティングの知識を身につける

RPAロボットには、不正利用や不正アクセスといったセキュリティ上の課題が指摘されており、開発時にセキュリティ対策を講じることが求められます。セキュリティを重視する企業は多いため、セキュリティに精通したRPAエンジニアの需要は高いと期待できるでしょう

また、開発に必要なスキルに加えてコンサルティング能力を身につけると、上流工程で活躍できるチャンスが生まれます。

RPAエンジニアの将来性についてさらに詳しく知りたい方は、「RPAエンジニアの将来性|これから必要とされるエンジニアのスキルとは」も参考にしてください。

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RPAエンジニアのキャリアパス

ここからは、RPAエンジニアのキャリアパスについて説明します。代表例としては、以下のようなキャリアパスが挙げられるでしょう。

  • RPAコンサルタント
  • プロジェクトリーダー・マネージャー(PL・PM)
  • インフラエンジニア

RPAエンジニアの開発業務は、一般のシステム開発案件に似ているところがあるため、キャリアパスもシステムエンジニアと近い部分があるのが特徴です。

それぞれのキャリアパスについて以下で見ていきましょう。

RPAコンサルタント

RPAエンジニアのキャリアパスとして、「RPAコンサルタント」になる道が考えられます。RPAコンサルタントの業務内容は、RPA導入による効果予測や、RPAを導入すべき業務を洗い出して提案することです。多くのクライアントは、自社のどの業務にどのようなRPAを導入すれば良いのか分からないため、RPAコンサルタントのサポートが必要となります。

RPAコンサルタントの仕事は、一般のシステム開発で上級SEや営業SEが行うシステム導入提案に近いものです。ただし、経営に資する提案を行うという意味では、エンジニアよりもコンサルタント寄りの業務なので、上流工程を経験しているRPAエンジニアに有利なキャリアパスといえるでしょう

RPAコンサルタントの案件について詳しく知りたい方は、レバテックフリーランスの「RPAコンサルタントの求人・案件一覧」で実際の案件をチェックしてみてください。

プロジェクトリーダー・マネージャー(PL・PM)

RPAエンジニアとしてのキャリアを積むことで、プロジェクトリーダー・マネージャーへの道も開かれるでしょう。

ただし、プロジェクトリーダー・マネージャーの業務では、一般のシステム開発案件も扱います。そのため、RPAシステムだけでなく、一般のシステム開発スキルも備えておくことが必要です

プロジェクトリーダー・マネージャーの具体的な業務をイメージしたい方は、レバテックフリーランスが掲載している「プロジェクトリーダー(PL)の求人・案件一覧」および「プロジェクトマネージャー(PM)の求人・案件一覧」をご覧ください。

ITエンジニアのキャリアパスやキャリアを考えるときのコツについては、「ITエンジニアのキャリアパス|向いている仕事内容は?キャリアプランの考え方」の記事に詳しくまとめているので併せてチェックしてみてください。

インフラエンジニア

RPAエンジニアの経験はインフラエンジニアにも活かせます。現状ではRPAは、業務の一部自動化を可能にするサポートツールといった印象が強いでしょう。しかし、将来的には技術の進化により生活に欠かせないあらゆる業務をサポートするインフラ基盤になっていくことが予想されます

インフラエンジニアはRPAエンジニアからの直接のキャリアパスというわけではありませんが、RPAエンジニアとしてのスキルやセキュリティ関連の知識などもあれば、市場価値の高いインフラエンジニアとして活躍することも期待できるでしょう。

レバテックフリーランスでは、「インフラエンジニアの求人」も多数紹介しています。実際の案件から詳しい業務内容などを確認したい方は、ぜひご覧ください。

フリーランスのRPAエンジニアとして働くには

RPAエンジニアのキャリアパスとして、独立してフリーランスになる道もあります。会社員エンジニアとしてある程度の経験を積めば、自分で案件を見つけて契約を結ぶフリーランスとしての働き方も見えてくるはずです

フリーランスのRPAエンジニアとして活躍したい方は、以下の3つのポイントを押さえ、スキルを磨き、案件の受注を目指しましょう。

  • 幅広い分野(顧客業務)でシステム開発に関わる
  • 未経験者はVBAやExcelマクロの知識を身につける
  • 知人や友人などの人脈を活かし案件を受注する
  • フリーランス向けエージェントを活用する

フリーランスのRPAエンジニアとして働く場合は、システム開発における上流工程の経験があると有利です。また、フリーランス向けの案件は基本的には実務経験が求められ、上流工程に関わる案件は単価が高い傾向があります。

ここでは、フリーランスのRPAエンジニアを目指す上で身につけておきたいスキルや押さえておきたいポイントについて紹介します。

幅広い分野(顧客業務)でシステム開発に関わる

フリーのRPAエンジニアを目指す方は、多様な業種のシステム開発案件を経験し、顧客の業務内容について理解を深めておくと良いでしょう。特に、顧客企業の業界で上流工程の開発経験を積んでいれば、案件で重宝される可能性があります

また、一般のシステム開発案件で、要件定義や基本設計などの上流工程を経験しておくのも有効です。フリーのRPAエンジニアとして、上流工程の案件を獲得しやすくなります。一般的に上流工程の方が報酬は良いので、収入アップにも繋がるでしょう。

未経験者はVBAやExcelマクロの知識を身につける

基本的に、未経験者を歓迎する案件の数はそれほど多くありません。それでも未経験から案件を獲得したい場合は、VBAやExcelマクロの知識を高めておくと良いでしょう。VBAやExcelマクロを使いこなせると、RPAの理解が早く深まるからです。

「RPAを使える(使えるようになる)人材」として条件を満たしていれば、未経験でも案件に参画できる可能性があります。VBAなどを使った処理の自動化については、積極的に勉強しておくと良いでしょう。

知人や友人などの人脈を活かし案件を受注する

RPAエンジニアに限ったことではありませんが、フリーランスが案件を受注する際には知人や友人の紹介のほか、過去の仕事や交流会で築いた人脈が多いに役立ちます。「フリーランス白書2022」によれば、フリーランスの直近1年間の仕事獲得経路として最も多かったのが「人脈(知人の紹介を含む)」で、全体の65.9%でした。

特に、知人や友人であれば、スキルや特性について理解したうえで、案件を紹介してもらえます。自分がやりたい案件や求める条件も伝えやすいので、希望に近い案件を受注しやすいでしょう。

一方で、人によっては、「知人からの紹介なので低単価でも断りづらい」「追加作業が発生しても料金の請求交渉がしづらい」といった状況に陥る可能性も考えられます。フリーランスの案件受注において人脈の活用は有効な方法ですが、メリット以外にも、こうしたデメリットがあることも理解しておくことが大切です。

参照:フリーランス白書2022|一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリアフリーランス協会

フリーランス向けエージェントを活用する

フリーランスとして案件を獲得するには、自ら営業を行ったり、クラウドソーシングサービスを利用したりする方法があります。

また、「自分と相性の良い案件を見つけたい」「納得のいく条件で契約したい」という方は、フリーランス向けのエージェントがおすすめです。エージェントではキャリア相談や案件の紹介はもちろん、単価交渉や日程調整なども担当者が代行するため、営業や交渉が苦手でも安心して利用できます。

エージェントのサービス内容については、「初めてでも安心!フリーランスエージェント」で詳しく解説しているので、併せてぜひご覧ください。

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RPAエンジニアに関するよくある質問

ここでは、RPAエンジニアを目指す方や、活躍している方によくある疑問に答えていきます。

RPAエンジニアとしてフリーランスで働く際の注意点はありますか?

フリーランスのRPAエンジニアとして活動する場合は、会社員とは違い、案件受注のための営業活動や単価交渉を基本的にはすべて自分で行う必要があります。また、確定申告や社会保険などの手続きも自分で行わなければなりません。

まだフリーランスエンジニアとして働いた経験のない方は、実際に活動をスタートさせる前に、「フリーランスで失敗を避けるために気をつけるべきこと」の記事もぜひご参照ください。

また、フリーランスエンジニアの税金や各種手続きについては、「フリーランスが納付する税金の種類は?計算方法や節税対策についても解説」で詳しく紹介しているので、不安な方は参考にしてください。

技術面以外でRPAエンジニアに求められるスキルや資質はありますか?

RPAエンジニアには、情報収集力や分析力、柔軟な思考能力、プロジェクトチームでの協調性なども必要です

RPAエンジニアの主な仕事は、クライアントの要望に合わせて、適切なRPAシステムを導入・開発・保守運用を行うこと。そのため、ニーズを汲み取り、あらゆる条件も踏まえた上で自動化する業務や機能を抽出できる人でなければ務まりません。また、プロジェクトは多くのメンバーと連携しながら進めていくのが基本であるため協調性も求められます。

RPAエンジニアの案件を探す際におすすめの方法はありますか?

人脈を駆使して案件を探す方法やフリーランスエンジニア向けのエージェントを利用する方法、クラウドソーシングサービスを活用する方法がおすすめです。また、すでにRPAのエンジニアとしてある程度の経験やスキルレベルを持つ方であれば、自らRPAを推進している会社へ営業するのも案件を獲得する一つの手です

レバテックフリーランスは、IT・Web系のフリーランスエンジニアを支援するエージェントとして、業界動向や技術、現場の情報に精通したコーディネーターが希望に合った案件をご提案しています。参画後も必要に応じて担当者がフォローを行うので、フリーランスとして活動する際はぜひ一度ご相談ください。

※本記事は2022年7月時点の情報を基に執筆しております。

最後に

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