クラウドエンジニアの仕事内容は?必要なスキルとともに紹介! | レバテックフリーランス
クラウドエンジニアの仕事内容は?必要なスキルとともに紹介!
「クラウドエンジニアに興味はあるけど、具体的な仕事内容や必要なスキルがわからない」とお悩みの方も多いのではないでしょうか?
この記事では、クラウドエンジニアの仕事内容を中心に解説しています。身に着けておきたい6つのスキルも紹介しているので、クラウドエンジニアへのキャリアチェンジをご検討の方は、ぜひ最後までお読みください。
目次
クラウドエンジニアの3つの仕事内容
クラウドエンジニアの仕事は、クラウド環境の設計、構築、そして保守・運用の大きく3つに分けられます。
はじめに、クラウドエンジニアの3つの仕事内容の詳細を解説します。
クラウド環境の設計業務
クラウドエンジニアの主な仕事内容として、まず挙げられるのがクラウド環境の設計業務です。顧客の希望する要件に沿って、最適なクラウド環境を設計していきます。
具体的には、要件の理解から始まりクラウドサービスの選定、アーキテクチャの設計までを行います。セキュリティや可用性、コスト効率など、さまざまな観点からバランスの取れた構成を考えることが、設計業務における重要なポイントです。たとえば、AWS、Azure、Google Cloudなどの主要クラウドサービスの特性を理解し、プロジェクトに最適なものを選択することが求められます。
以下は、クラウド環境設計の主なステップと詳細です。
ステップ | 内容 |
---|---|
要件定義 | 顧客ニーズを明確化する |
クラウド サービス選定 |
適切なプラット フォームを選択する |
アーキ テクチャ設計 |
システム全体の構成を決める |
セキュリティ 設計 |
セキュリティ対策の 計画を練る |
コスト見積もり | 予算計画を策定する |
一連の設計業務での判断がプロジェクト全体の完成度を左右するため、重要なフェーズといえるでしょう。
クラウド環境の構築業務
クラウド環境の構築業務も、クラウドエンジニアの代表的な仕事内容です。
前述した設計内容に基づいて、クラウド上に実際にシステム環境を構築していきます。このフェーズでは、クラウドサービスのプロビジョニングやネットワーク設定、セキュリティ対策の実装などが行われます。
設計で描いた青写真を実際のシステムへと変換していくこのフェーズでは、クラウドエンジニアの真価が問われるといっても過言ではありません。また、このフェーズで自動化スクリプトの作成を行うことで、将来的な環境の複製や更新を行いやすくなります。
クラウド環境の保守・運用業務
クラウドエンジニアの仕事内容として、構築後のクラウド環境の保守・運用業務も忘れてはいけません。構築したクラウド環境を安定的に運用していくうえで大切な業務です。
運用業務の主だったタスクは、パフォーマンスモニタリング、障害対応、セキュリティ管理、コスト最適化などが該当します。
なお、これらの諸業務を支えるテクノロジーは日進月歩していますから、常に最新技術の動向を追い、システムに反映させることも大切です。クラウド環境は、「構築して終わり」ではなく、メンテナンスはもちろん、課題が見つかればその都度改善していく姿勢が欠かせないのです。
クラウドエンジニアと他のエンジニアとの違い
クラウドエンジニアの仕事は、クラウドサービスを中心としたインフラ環境の設計・構築・運用が中心となります。そのため、他のエンジニア職種と比較すると、総じてソフトウェア面での知識や自動化スキルが求められる傾向にあります。
ここでは、クラウドエンジニアと他のエンジニア職種との違いを解説するので、参考にしてみてください。
インフラエンジニアとの違い
クラウドエンジニアとインフラエンジニアの大きな違いは、取り扱う環境とアプローチ方法にあります。クラウドエンジニアはその名の通りクラウド環境に特化しており、主にソフト面でのアプローチによりインフラを構築します。対してインフラエンジニアは、オンプレミス環境を含む、より広範なインフラ全般を担当することが一般的です。
また、クラウドエンジニアには、コードベースでのインフラ構築スキルが求められがちです。一方で、インフラエンジニアは物理的なハードウェア知識やデータセンター運用のノウハウが必要とされるといった違いもあります。
両者の業務範囲を比較すると以下のようになります。
項目 | クラウドエンジニア | インフラエンジニア |
---|---|---|
主な環境 | パブリッククラウド | プライベートクラウド |
必要な 開発スキル |
スクリプト言語、 自動化ツール |
相対的に少ない |
ハードウェア知識 | 基本的な理解で可 | 詳細な知識が必要 |
ただし、近年では「ハイブリッドクラウド環境」が増えていることから、両方のスキルセットを持つエンジニアの需要が高まっています。
サーバーエンジニアとの違い
クラウドエンジニアとサーバーエンジニアの違いは、主に扱う領域の広さと深さにあります。クラウドエンジニアは、サーバー以外にもネットワーク、ストレージ、セキュリティなどを含むクラウド環境全体を扱います。一方、サーバーエンジニアはサーバーシステムに特化したスペシャリストとしての側面が強いといえるでしょう。
具体的なタスクで見ると、前者はクラウドサービスの特性を活かした設計・構築を行うのに対し、後者はサーバーの性能最適化やトラブルシューティングが中心となります。
ただし、最近はサーバーエンジニアもクラウド環境での業務が増えており、境界線が曖昧になってきていることも事実です。たとえば、クラウド上のサーバー管理を担当するサーバーエンジニアも多く、両者のスキルセットは部分的に重複する場合もあるのです。
これはつまり、サーバーエンジニアからクラウドエンジニアへのキャリアチェンジは比較的スムーズな場合が多いということでもあります。
ネットワークエンジニアとの違い
クラウドエンジニアとネットワークエンジニアの違いは、ネットワークへの関わり方にあります。
クラウドエンジニアはクラウドサービスが提供する抽象化されたネットワーク機能を扱い、仮想ネットワークの設計・構築を行います。一方、ネットワークエンジニアの仕事は、物理的なネットワーク機器の設定から広域ネットワーク設計まで、ネットワークに特化した業務です。
以下の表を参考に、両者の違いを見てみましょう。
領域 | クラウドエンジニア | ネットワークエンジニア |
---|---|---|
扱うネットワーク | 主に仮想ネットワーク | 物理・仮想両方 |
設定レベル | APIやコンソール操作中心 | コマンドライン設定も多い |
必要な専門知識 | クラウド特有の ネットワーク機能 |
ネットワークプロトコル全般 |
トラフィック制御 | サービスレベルでの設定 | パケットレベルでの制御 |
セキュリティ設計 | クラウドサービス提供の セキュリティ機能 |
ファイアウォール、IPS/IDSなど |
ただし、両者の定義は企業によって異なる場合も多く、それにともない業務内容にも差が生まれる点に留意しておきましょう。
クラウドエンジニアに求められる6つのスキル
続いて、クラウドエンジニアとしての価値を発揮するために備えておきたい、6つのスキルを紹介します。
クラウドエンジニアとして活躍するためには、技術的なハードスキルからソフトスキルまで、幅広い能力の習得が必要です。需要の高まるクラウドエンジニアですが、単にクラウドサービスの基本操作ができるだけでは、競争が激しい市場で差別化することはできません。
これらのスキルをバランスよく身につけることで市場価値を高めやすいため、ぜひ参考にしてみてください。
クラウドの専門知識
クラウドエンジニアに求められるスキルの中でも基本といってよいものに、クラウドの専門知識があります。主要クラウドプラットフォーム(AWSやAzure、Google Cloud)の特徴や提供サービス、料金体系などを理解していることが望ましいといえます。
たとえば、AWSであればEC2、S3、RDS、Lambda、AzureであればVirtual Machines、Blob Storage、Azure SQLなどのサービスについて、それぞれの特性を押さえておきたいところです。
また、コスト効率やパフォーマンスを考慮できるようになれば、自身の市場価値はより高まることでしょう。
サーバー・ネットワークの知識
サーバーとネットワークの基礎知識も欠かせません。
クラウド環境が抽象化されているとはいえ、その下層にあるサーバーやネットワークの仕組みを理解していなければ、適切な設計やトラブルシューティングはできないからです。
具体的には、Linux/Windowsのサーバー管理基礎、仮想化技術、データベースなどの知識が求められます。
オンプレミスの知識
サーバーやネットワークなどのITインフラが企業や組織内で完結する「オンプレミス」環境のスキルも、身に着けておきたいところです。多くの企業はハイブリッドクラウド環境を採用しており、クローズドなオンプレミス環境とクラウド環境を連携させるケースが一般的になりつつあります。この連携を適切に行うために、オンプレミス環境についての理解が必要になってくるというわけです。
オンプレミスからクラウドへの移行プロジェクトでは、既存システムの分析と理解を避けては通れません。物理サーバー、ストレージ、ネットワーク機器などの構成を把握し、それらをクラウド環境にどのように移行するか戦略を立てる必要があるでしょう。
ミドルウェアの知識
ミドルウェアの知識は実用的なシステムを構築するうえで役立ちます。
ミドルウェアとは、OSとアプリケーションの間で動作するソフトウェアのことです。具体的にはWebサーバー、アプリケーションサーバー、データベースが該当します。クラウド環境でのシステム構築においても、これらのミドルウェアの特性を理解し、適切に構成することが、成功へのカギとなります。
コミュニケーション能力
技術的スキルはもちろんのこと、コミュニケーション能力もクラウドエンジニアの仕事を遂行する上で重要です。クラウドプロジェクトでは、複数の部門担当者との連携が必要となります。
そのため、要件を正確に理解し、技術的な内容をわかりやすく説明する力が求められるのです。
実際、ビジネス部門との要件定義の会議から運用チームへの引き継ぎまで、プロジェクトのさまざまな局面でコミュニケーションが発生します。その際、相手の知識レベルに合わせた適切なコミュニケーションをとることで、プロジェクトを円滑に推し進めることが可能となります。
なお、リモートワークが以前よりも一般的になった現在では、オンラインでの効果的なコミュニケーション手段も重要です。チャットツールやビデオ会議での簡潔かつ的確な情報伝達能力も、現代のクラウドエンジニアには欠かせないスキルといえるでしょう。
論理的思考力
論理的思考力も忘れてはならない要素です。複雑なシステム要件を分析し、最適なクラウドアーキテクチャを設計するためには、論理的に考え、問題を構造化する能力が必須といっても過言ではありません。また、予期せぬ障害発生時には、ロジカルな思考により、適切かつ迅速に解決策を見出す必要もあります。
さらに、クラウド環境ではコスト最適化も重要な課題です。リソースの使用状況を分析し、コスト効率を高める方策を論理的に検討する能力も求められます。
こうした論理的思考力は、システム設計の基本原則を学んだり、トラブルシューティングの方法論を身につけたりすることで、強化することができるでしょう。
クラウドエンジニアに役立つ資格【4選】
続いて、クラウドエンジニアとして従事する上で役立つ資格を4つ紹介します。
これらの資格はキャリアアップや転職の際の強みにもなります。
参考にしつつ、自分のキャリアヴィジョンに合った資格を選択してください。
AWS認定資格
「AWS認定資格」は、クラウドエンジニアにとって知名度の高い資格の一つです。AWSのクラウドシェアは世界トップレベルであり、多くの企業がAWS認定資格保持者を求めています。資格は難易度別に複数のレベルが用意されており、経験や目標に応じて挑戦することが可能です。
AWS資格の習得にあたっては、公式のトレーニングコースや模擬試験の受験など、手を動かしながら学ぶとが効果的です。理論だけでなく実践的な知識が問われるため、ハンズオン経験を積むことが合格への近道となります。
Microsoft Azure認定資格
「Microsoft Azure認定資格」は、MicrosoftのクラウドプラットフォームであるAzureに関するスキルを証明する資格です。特に、Microsoftのプロダクトを使用している企業でのキャリアを考えている方や、マルチクラウド環境でのスキルを身につけたい方におすすめです。
Azure資格は、Microsoft Learnの無料学習コンテンツ、公式トレーニング、Udemyなどのオンライン学習プラットフォームのコースなどで学習できます。また、Azure無料アカウントを作成して実際に手を動かしながら学ぶこともおすすめです。
Google Cloud認定資格
「Google Cloud認定資格」は、Google Cloud Platform(GCP)に関する専門知識とスキルを証明するための資格です。GCPを採用する企業が増えていることから、この資格の価値も高まっています。特に機械学習やデータ分析に強みを持つGCPの特性を活かしたい方におすすめの資格です。
Google Cloud認定資格には、初心者向けの基礎資格から、専門性の高い上級資格まで、複数の種類があります。
学習の際はGoogle Cloud Skills Boostの無料トレーニング、公式のトレーニングコースなどを利用してみてください。
Linux技術者認定
Linux技術者認定は、クラウドエンジニアにとって基盤となる重要なスキルを証明する資格です。多くのクラウド環境ではLinuxベースのサーバーが使用されているため、Linuxの操作や管理に関する知識は重要であり、クラウド環境の自動化にも直結します。
特にクラウドエンジニアを目指す方には、LPIC-1(Linux技術者認定レベル1)がおすすめです。この資格ではLinuxシステムの基本的な管理スキルが問われます。
Linux認定資格の学習方法としては、実際にLinuxをインストールした環境や仮想マシン上でコマンド操作を練習することがおすすめです。理論だけでなく実際の操作経験を積むことで、効果的に学習を行うことが可能です。
以下の記事では、フリーランスエンジニアにおすすめの資格を紹介しています。併せてご覧ください。
フリーランスエンジニアの資格おすすめ27選|職種や難易度別に解説
未経験からでもクラウドエンジニアになれる?
未経験からクラウドエンジニアを目指すことは、チャレンジングであるものの、十分に実現可能です。少子高齢化に伴う労働人口減少の波はIT業界にも押し寄せており、同業界は慢性的な人材不足に悩まされています。このような背景からクラウド技術の専門家の需要も高まりを見せているため、計画的な学習とキャリアプランの明確化によって、未経験からでもクラウドエンジニアへの道を切り拓けるでしょう。
クラウドエンジニアになるためのステップは大きく、基礎知識の習得、実践スキルの獲得、資格取得、そして実務経験の蓄積の4つに分けられます。それぞれのステージで効率的に学習を進め、着実にスキルを積み上げていくことを意識しましょう。体系的な学習と実績作りを通じて、自分の市場価値を高めてみてくださいね。
レバテックフリーランスはクラウドエンジニアを含む、ITエンジニア案件を数多く保有しています。具体的な内容や条件を知りたい方は、以下のページをご覧ください。
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※本記事は2025年6月時点の情報を基に執筆しております。
最後に
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