フリーランスが生活できないと言われる理由は?生の声や年収データとともに実態を解説 | レバテックフリーランス
フリーランスが生活できないと言われる理由は?生の声や年収データとともに実態を解説
フリーランスという働き方が普及しはじめているものの、「収入が不安定で生活できない」というネガティブな意見を耳にした方もいるのではないでしょうか。
この意見の背景には、低単価の案件の多さや、クライアント探しの難しさがあります。本記事では、フリーランスの年収事情や生計の立て方などについて解説します。
実際にフリーランスで仕事がない場合の対処法については、こちらの関連記事をご覧ください。
フリーランスで仕事がないときどうする?そうなる原因と案件を獲得するための方法を解説
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目次
フリーランスが生活できないとされる理由
フリーランスは生活できないと思われがちな理由として、「収入が不安定」「保証や福利厚生がない」など、7つの要素が挙げられます。実際には対策もありますが、知らないと困る場合があるのも事実なので詳細を解説していきます。
収入が安定しない
単発の案件を中心にして働く場合、フリーランスは収入が安定しない傾向があります。長期参画する案件だと不安定になるリスクを抑えられますが、年単位で参画する案件は多くありません。
しかし、単発案件中心でも切れ目なく案件を紹介してもらえるサービスを利用したり複数案件を同時にこなしたりすれば対応できます。
また、フリーランスは実力次第で会社員以上の収入が得られるのも事実です。業界構造やどうすれば高単価を得られるかを理解して実践するのが重要です。
単価が低い場合がある
単価が低い案件は一定数あります。単価交渉しても断られることもあり、数をこなさないと生活できないと感じる場合もあるでしょう。
「最初は低単価で経験を積み、将来的に高単価の案件に参画する」と考えていても、高単価案件自体を見つけられない恐れもあります。エージェントなどの利用も検討するなど、状況に応じた行動が必要です。
保証や福利厚生がない
会社員のように雇用保険や社会保険、厚生年金などの加入手続きなどはしてくれません。しかし、自分で民間のサービスに加入すればサポートを受けられるともいえます。フリーランスの退職金制度といえる小規模企業共済といったサービスがいろいろとあるので、調べて活用するとよいでしょう。
小規模企業共済について詳しく知りたい場合は、以下の記事をご覧ください。
小規模企業共済のメリット・デメリットとは?
スケジュールや経費など各種管理が大変
フリーランスは、案件の受注からスケジュール・経費の管理、確定申告までさまざまな作業を自分一人で行います。体調を崩せば頼れる人はいないので、その後のスケジュール調整も必要です。
また、休日も自分で設定しますが、複数の案件を抱えていて納期が同時期に設定されている、というような場合にはうまく休みを取れないこともあります。管理が苦手で、フリーランスを生活の基盤にするのを難しく感じる場合はあるでしょう。
営業力がないと案件探しが難しい
フリーランスが生計を立てるには、長期的・継続的に案件に参画することが重要です。与えられた業務をこなせば毎月給与がもらえる会社員とは異なり、フリーランスは十分な収入が得られる案件を探し続けなければいけません。
いつもベストなタイミングで優良な案件が見つかるとは限らない点もリスクと感じられるようです。
常に成長し続けなければならない
高単価案件に参画し続けるには、高度な専門性とスキルが必要になります。自分自身を成長させられない人は、フリーランスとして生活していくことは難しいようです。会社員は企業が実施する研修の機会を活用しやすいですが、フリーランスには、より自主的に技能を磨く積極性が求められます。
社会情勢に影響されやすい
社会情勢が変化した際に外注を減らす企業は一定数あり、案件がなかなか見つからなくなる可能性があります。また、エンジニアなどの職種では言語のトレンドもあり、案件数や単価に影響することもあるでしょう。
会社員であれば社会情勢が変わっても各種保証や福利厚生で一定の生活が守られると考えられるものの、フリーランスは無収入になりサポートも受けられない状況に陥るリスクがあります。
フリーランスの大変さについて詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
フリーランスはココが辛い…フリーランサー経験談まとめ
フリーランスの生の声
最大級の登録者数であるレバテックフリーランスがインタビューした内容から、生の声を紹介していきます。実際にフリーランスをしている人が、何に困りどう対応したかを確認してみてください。
人脈や営業力のなさに困った
フリーランスは人脈を通して案件を得る機会が多いため、プロジェクトにつながる人とのつながりがないと、生活を維持するのに難しい一面があります。
さらに営業スキルがない、分かりやすいポートフォリオがないというようなケースでは、持っているスキルや経験が十分に伝わりません。人との関わりを大切にし、スキルを伝えられるように資料の用意などをしました。
率先して動く必要があった
業務委託ではクライアントから直接命令を受ける機会が少ないため、自分から積極的に作業をもらったりつくったりする力が求められます。分からないことがあれば、自分から質問するのも大切です。
管理職を目指したい方は、マネジメントに携われる現場を選ぶなど、特定の条件に絞って案件を探さないと、なかなかキャリアビジョンを実現できないでしょう。
会計など経営的な視点と管理スキルがない
フリーランスは利益を上げていくためにも、売上に対し固定費や変動費がいくら発生しているのかなど、経営的な視点を持つ必要があります。
また、確定申告をはじめとする税金のほか、年金、保険の管理なども自分で行います。手続きを完了するための実行力を持っていなければなりません。専門的なスキルだけでなく、経営や事務に関するスキルも磨く必要があります。
フリーランスの年収の実態
「生活できない」と不安視されているフリーランスについて、実際の年収事情を「フリーランス白書2023」をもとに調べてみました。
回答者の年収割合は、以下の結果となっています。
- ~200万円未満:19.5%
- 200~400万円未満:27.9%
- 400~600万円未満:20.9%
- 600~800万円未満:11.3%
- 800~1000万円未満:8.9%
- 1,000万円以上:10.0%
年収が200~400万円未満と答えているフリーランスは全体の27.9%と多いのに対し、800~1,000万円は8.7%、1,000万円以上になると10.0%を占めています。高収入を得ているフリーランスも一定数いることが分かりますね。
フリーランスの平均年収について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
フリーランスの平均年収はいくら?ITエンジニアの相場や会社員との比較
フリーランスが生活を安定させる方法
フリーランスが生活を安定させるための方法をご紹介します。
業界構造と収入の関係を知って行動する
フリーランスの案件単価は、当然ながら下流工程のものは低く、上流工程であるほど高く設定されています。
たとえば、Webライターの案件は一記事ごとの契約、単価は1文字数円などで、一日あたりの収入としては数千円~数万円程度が目安です。しかし、Webライターから編集者へとステップアップすると一ヶ月単位での契約となり、ひと月80万円近くの収入を得られる可能性が出てきます。
さらにキャリアを積んでWebコンサルタントとして活躍できるようになれば、1ヶ月で100万円以上の案件に参画できるチャンスが増えていきます。
こういった業界構造と収入の関係性を把握して請け負う案件を選ぶことで、キャリア実現と収入アップを図ることができるでしょう。
とはいえ、自分のスキルとマッチする案件を選定し、獲得につなげるのは難しいことです。レバテックフリーランスでは、一人ひとりのスキルや希望をヒアリングしたうえで最適な案件をご紹介していますので、お気軽にご相談ください。
主体的にスキルアップを図る
スキル研鑽は絶えず行いましょう。どの分野でも新しい知識や技術は常に出てくるからです。時代のニーズに応えられるようスキルアップを怠らないことが、長くフリーランスを続けていく秘訣といえます。
会社では社員の将来性に期待を寄せ、作業内容を丁寧に教えたり、未経験の業務を任せたりします。しかし、フリーランスにはそのような手厚いフォローはないのが一般的です。自主学習や講習会を通じて主体的に学ぶ姿勢を持つのが大切でしょう。
なお、スキルアップに際して考えておきたいのは、はっきりとしたキャリアビジョンです。やってみたい作業の内容、希望する収入、ライフスタイルなどの条件を洗い出せば、今の自分に必要なスキルと環境が明確になります。複数のスキルは武器になりますが、闇雲に手を出して中途半端になるのは避けたいところです。
エージェントを利用する
「営業は苦手…」という方は、エージェントを利用するのも手です。エージェントとは、クライアントとの間を取り持ち、フリーランスに案件を提案するサービスを指します。エージェントは営業活動を代わりに行ってくれるので、自ら案件を探す手間が省けます。
個人では受注するのが難しい高単価案件を保有しているのも、エージェントを利用するメリットです。税理士紹介や各種事務手続きなど、営業や案件契約に留まらない多彩なサービスが用意されている場合もあります。
エージェントについて詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
フリーランスが営業代行サービスを利用するメリット
継続して実績を積み重ねる
特定のスキルを磨き実績を重ねていけば、より専門性の高い案件に参画できる可能性が高まります。どの専門スキルを磨けば良いか悩む場合は、これまでと近いものの少し異なる案件に参画するなどして多くの道を選べるようにしておくとよいでしょう。
徐々に案件単価を上げていく
スキルアップし、十分な経験を積んだらそれに応じて案件単価を上げていきます。フリーランスの報酬は能力・成果に応じて決められるためです。
独立直後はクライアントの信頼を得ることを重視し単価交渉は控えたほうが無難ですが、実力・信頼があればそれに見合う報酬を得るのが基本だからです。自信を持って単価交渉をしていきましょう。
営業力を身につける
フリーランスが生計を立てる上で欠かせないのは、営業活動です。よくあるパターンとしては、会社員時代に培った人脈からクライアントを見出すことです。先方から案件を提案してくれるとは限らないので、こちらからアプローチすることもあります。
できるだけ空白期間を作らず収入を安定させるためにも、営業は相手に打診するタイミングが重要です。
セルフマネジメント力を身につける
会社員は出社・勤務時間が決まっていますが、自宅で作業をするフリーランスの場合はセルフマネジメントが必要です。生活リズムが乱れると、納期間近になって時間に追われることになり、クオリティの担保も難しくなる可能性があります。
また、スケジュール管理能力や感情のコントロールも必要なため、普段から身の回りを整えておくことが大切です。
金銭に関する管理能力も身につける
フリーランスでは、税制や簿記に関する知識が要ります。会社員は税金関係の手続きを会社に任せられますが、フリーランスは自身で行うことになるからです。会計処理に手間取り、肝心の事業に関わる作業が疎かになることも懸念されます。
確定申告以外に、健康保険や年金といった社会保険料の負担もフリーランスにとって気にかかる事柄です。会社員よりも支払い機会が多くなることを見越した金銭管理が必要といえるでしょう。
クライアントの選択を慎重に行う
途切れることなく案件に参画するのが大事だとはいえ、クライアントの選択次第であることも念頭に置かなければいけません。低単価案件しか受注できなければ、現実的に生計が立てられないからです。
自身のスキルレベル、作業内容に見合った報酬を支払ってくれるクライアントを選べる状態が望ましいでしょう。自分の生活を守るためにも、クライアントや案件の質によっては断るのも賢い選択です。
ワークライフバランスを保つ
在宅型フリーランスは、意識的に作業とプライベートにメリハリをつけるようにしましょう。それぞれの境目があいまいだと、つい働きすぎてしまったり、逆に作業が疎かになったりするからです。
ワークライフバランスを保つためには、まず規則正しい生活を心がけることが大切です。その上で適切にスケジュールを管理します。各日・各時間にやるべきことをあらかじめ決めておけば、その予定に基づいて行動することができるでしょう。
収入減少に対応できるだけの備えをしておく
フリーランスは参画する案件ごとに契約します。参画期間はさまざまですが、契約終了後に速やかに次のプロジェクトに参画できるとは限りません。
数週間~数ヶ月単位で参画先がなく、無収入になってしまう方もいるようです。収入がなくても数ヶ月は生活できるほどの貯蓄をしておきましょう。
フリーランス向けの補償・福利厚生制度に加入する
フリーランスには会社員のような生活に関する保証・福利厚生がないため、民間のサービスなどを利用して将来に備えておくのがおすすめです。
年金の場合は、国民年金に上乗せして年金を受け取れる年金制度「国民年金基金」や、自分で資金の運用をし将来の受給額が変化する「iDeCo」などを活用しましょう。フリーランス向け福利厚生サービスは、民間企業が展開するものを利用する以外に、福利厚生サービス付きエージェントでも受けることができます。
フリーランスとしての生活を成功させるための準備
これからフリーランスとして独立する方は、安定した生活を送るための事前準備として、以下の内容を行ったうえではじめると良いでしょう。
アピールできる実務経験を積んでおく
クライアントがフリーランスに望むのは、即戦力としての活躍です。案件を獲得するには、クライアントが希望するスキルや経験を持つ人材であることを証明できる実績を示さなければなりません。
会社員としてあげてきた実績はもちろん、単価の安い案件でもアピール内容として十分有効のため、より多くの実務経験を積んでいくと良いでしょう。
副業からはじめる
会社員から急にフリーランスになると、案件の獲得方法やスケジュール・経費の管理などに不慣れで対応が遅れがちになり、自分がイメージしていた活動よりもうまくいかない恐れがあります。まずは副業でフリーランス活動をして作業や流れに慣れると良いでしょう。
また、副業を通してフリーランスとしての生活をイメージできれば、自分に向いている働き方か判断できるため、安心した状態でスタートをきることができるはずです。
人脈を構築しておく
フリーランスが案件を獲得する方法の1つに、以前勤めていた会社関係をはじめ友人・知人などからの紹介があります。独立前に案件につながるような人脈を構築しておくと、フリーランスになってから収入が途切れる不安が少なくなるでしょう。
案件獲得につながりそうな知り合いがいない方は、セミナーに参加するなどして人脈を広げておきます。
人脈の作り方を詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
フリーランスが人脈を作る方法とは?メリットや案件獲得のコツとあわせて解説
収入の目処を立てる
多少貯蓄があるからとすぐに独立すると、継続して案件を獲得できず早い段階で蓄えが尽きてしまうリスクがあります。貯蓄だけでなく、継続して収入を得られる目処が立ったかどうかも独立の判断材料にしてフリーランスになったほうが良いでしょう。
また、フリーランスは年金や保険料などを自分の得た報酬から支払わなければなりません。収支のバランスをもとに生活していけそうか確認したうえで独立しましょう。
フリーランス活動だけで生活するには厳しい方のよくある質問
ここでは、フリーランス活動だけで生活するには厳しい方のよくある質問に答えていきます。
Q. フリーランスの平均年収はどれくらいですか?
フリーランスの年収は業界や職種によって異なりますが、全体の平均年収は約205万円です。
Q. フリーランスが生計を立てる上で欠かせない営業活動には具体的にどのようなアプローチ方法がありますか?
営業活動は、自己ブランディングやSNSを活用したマーケティングやコミュニティに参加したり、プレゼンテーションや提案書作成等のアプローチ方法があります。
Q. フリーランスで収入がない期間は、どんな補助制度がありますか?
フリーランスで収入がない期間は、住居確保給付金や小規模事業者持続化補助金、事業再構築補助金等の補助制度を利用できます。
Q. フリーランスはどのように人脈を築いていくべきですか?
SNSや交流会、セミナーなどで交流したり、フリーランスが集まるコミュニティに所属することで人脈が広がります。
Q. フリーランスで安定するためには、どのようなスキルが必要ですか?
フリーランスで安定するためには、マーケティングや営業力、財務管理などビジネススキルが必要です。また、顧客の信頼を得るために技術力や知識も重要です。
※本記事は2023年8月時点の情報を基に執筆しております。
最後に
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※相場算出に個人情報の取得はおこないません。
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