フリーランスエンジニアとして独立を考えだすと、実際どれくらいの年収になるのか気になります。そこで本記事では、フリーランスの職種や言語別、年代別に平均年収をまとめました。
年収を上げる方法や、フリーランスエンジニアの年収面でのメリットも解説しています。独立を考えている方はぜひご覧ください。
なお、フリーランスになるための準備や注意点については、以下の関連記事を併せて参考にしてください。
フリーランスとは?仕事内容や職種の一覧・必要な準備について解説
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ひと口にフリーランスエンジニアといっても、本業か副業フリーランスかで年収は大きく異なります。本業フリーランスエンジニアの平均年収は約700万ほどです。
フリーランス白書2020によると、本業フリーランスで最も多かった年収層は「400~600万未満」で、全体の22.7%でした。次いで「200~400万未満」(22.0%)、「600~800万未満」(15.4%)でした。
副業フリーランスの場合は、「200万未満」(36.9%)が最も多いという結果が出ています。次いで「200~400万未満」(23.8%)、「400~600万未満」(17.0%)。
ただし、年収は経験の長さや言語、職種で大きく変わってくるため平均年収だけを見るのは問題があります。そこで、年代や言語、職種別の年収も後述します。
「IT人材白書2016」によると、フリーランスエンジニアとIT企業に務めるエンジニアの年収は以下のとおりでした。
引用元: IT人材白書2016|IPA 独立行政法人 情報処理推進機構
企業のエンジニアは、年齢に応じて年収が上がる一方、フリーランスの場合は年齢での変化はあまりありません。
ただし、フリーランスエンジニアは自由度の高さがあるので、金額だけを単純に比較するのは難しいでしょう。フリーランスエンジニアには週6で働いている人もいれば、長期間休みを取る人もいます。
経済産業省の我が国におけるIT人材の動向によると、アメリカと日本のエンジニアの平均年収は大きいようです。
たとえば20代のエンジニアの年収中央値は日本で413万円なのに対し、アメリカは1,023万円です。同様に30代だと日本は526万円に対して、アメリカは1,238万円。40代は、日本が646万円に対して、アメリカは1,159万円です。
アメリカと比較すると、日本のエンジニアの年収は低いといえるでしょう。ただし、上記はIT人材全体のもので、会社員エンジニアもフリーランスエンジニアも含めた結果になります。
Relanceが2023年に行った実態調査によると、フリーランスエンジニアの年代別の年収は以下のとおりでした。
引用元: 【2023年版】フリーランスエンジニア白書 1000人に聞いた!フリーランスエンジニアの実態調査-2023年1月-|Relance
年齢が上がるほどその経験の長さもあって年収が高くなる傾向があります。各年代の平均年収は、以下のとおりです。
1,000万円以上の割合は以下のとおりです。
年代が上がるごとに増加しています。なお、フリーランスエンジニアになる前となった後での年収の変化も調査されています。
引用元: 【2023年版】フリーランスエンジニア白書 1000人に聞いた!フリーランスエンジニアの実態調査-2023年1月-|Relance
「フリーランスエンジニアになって収入は上がりましたか?」という質問に「上がった」という回答は約54.5%。「変わらない」は36.6% 、「下がった」と回答した人は8.9%です。
91%以上の人がフリーランスエンジニアになっても、独立前と同額以上の年収を得られていることがわかります。
年収が変化した人を対象に「フリーランスエンジニアとして働く以前とどの程度収入が変化しましたか?」という質問の結果も見ていきましょう。
引用元: 【2023年版】フリーランスエンジニア白書 1000人に聞いた!フリーランスエンジニアの実態調査-2023年1月-|Relance
上がった額の平均値は約193万円、中央値は約200万円でした。下がった額は、平均値が約149万円、中央値が約100万円です。
しかし、フリーランスエンジニアは稼働日数や案件数などで年収が変わります。「収入が下がった」と回答した人の中には、会社員のころに比べて稼働日数を減らしている人もいるかもしれません。
また、「収入が上がった」と回答している人は、稼働日数を増やして今まで以上に仕事をしている可能性もあります。
ITエンジニア職に絞ってフリーランスの平均単価と年収換算した金額を紹介します。レバテックフリーランスが2023年8月時点で取り扱っていた案件12ヶ月分を換算し表にしまとめました。
職種(エンジニア職) | 平均単価 | 平均年収 |
---|---|---|
システムエンジニア(SE) | 71万円 | 852万円 |
プログラマー | 67万円 | 804万円 |
データベースエンジニア | 69万円 | 828万円 |
ネットワークエンジニア | 66万円 | 792万円 |
セキュリティエンジニア | 71万円 | 852万円 |
インフラエンジニア | 68万円 | 816万円 |
フロントエンドエンジニア | 72万円 | 864万円 |
サーバーサイドエンジニア | 66万円 | 792万円 |
組み込みエンジニア | 66万円 | 792万円 |
テストエンジニア | 59万円 | 708万円 |
アプリケーションエンジニア | 77万円 | 924万円 |
データサイエンティスト | 75万円 | 900万円 |
ITコンサルタント | 81万円 | 972万円 |
ブリッジSE | 77万円 | 924万円 |
社内SE | 60万円 | 720万円 |
QAエンジニア | 61万円 | 732万円 |
SAPコンサルタント | 83万円 | 996万円 |
ITアーキテクト | 85万円 | 1,020万円 |
いずれも700万を超えており、ITアーキテクトは1,000万円を超える高年収です。その他IT職の平均年収は以下のとおりです。
職種(その他) | 平均単価 | 平均年収 |
---|---|---|
プロジェクトリーダー(PL) | 75万円 | 900万円 |
プロジェクトマネージャー | 78万円 | 936万円 |
PMO | 74万円 | 888万円 |
テクニカルサポート | 53万円 | 636万円 |
上記はフリーランスエンジニアの単価相場についてさらに知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
フリーランスエンジニアの単価相場
フリーランスエンジニアとしてより多くの年収を得るには、需要が高いプログラミング言語を習得するのがポイントです。
そこで、プログラミング言語別の平均年収を紹介します。以下はプログラミング言語別にレバテックフリーランスのエンジニア案件(2023年8月時点)の月単価を12倍して平均年収とした表です。
プログラミング言語 | 平均単価 | 平均年収 |
---|---|---|
Go言語 | 82万円 | 984万円 |
Kotlin | 81万円 | 972万円 |
Ruby | 80万円 | 960万円 |
Swift | 79万円 | 948万円 |
Python | 76万円 | 912万円 |
PHP | 72万円 | 864万円 |
JavaScript | 71万円 | 852万円 |
HTML | 69万円 | 828万円 |
C++ | 69万円 | 828万円 |
Java | 68万円 | 816万円 |
C# | 67万円 | 804万円 |
SQL | 66万円 | 792万円 |
C言語 | 65万円 | 780万円 |
VB.NET | 61万円 | 732万円 |
COBOL | 60万円 | 720万円 |
最も平均年収が高いGo言語は、軽量・高速・シンプルという特徴からアプリやサーバーなどにも使用されています。注目度が高い言語の1つといえるでしょう。
フリーランスエンジニアが年収を上げるには、平均年収が高めの業界・職種、仕事を選ぶなどの工夫が必要です。
また、営業スキルや希少価値の高い技術を身につけたり、クライアントからの信頼を得るよう意識したりするのも効果的です。こうしたフリーランスエンジニアが年収を上げる方法を6つ解説していきます。
フリーランスエンジニアとして年収アップを目指したい方は、平均年収が高めの業界・職種を選ぶのがおすすめです。業界でいえば、ITや金融などが平均年収が高い傾向にあります。
同じ業界でも、どの職種につくかで年収が変わる可能性もあるでしょう。たとえば、IT業界であれば、プロジェクトマネージャーやITコンサルタントなどが高年収を得られる職種として知られています。
案件を継続して任せてもらうためには、クライアントからの信頼を得ることが大切です。「またこの人に頼みたい」と思ってもらえるように仕事をしましょう。
具体的には、クライアントからの連絡には丁寧かつすぐに対応し、報告・連絡・相談をしっかり行います。また、納期は必ず守り、質の高い仕事を心がけましょう。
さらに、クライアントのニーズを意識した提案を積極的に行うなど、プロセスまで大事にできると理想的です。
フリーランスエンジニアは自分で自分の仕事を選べるため、割に合わない仕事を受ける必要はありません。報酬が良くても時間がかかり過ぎる仕事や、内容が複雑過ぎるものなどは避けましょう。
自分の得意な仕事や、効率良く進めやすいものなど、単価と内容のバランスのあったものを選ぶのがおすすめです。
希少な技術を身につけていれば、高単価案件に参加しやすくなります。希少なスキルが必要な案件では、対応可能な人材を確保するために、クライアントは単価を高めに設定するからです。
重宝される人材になるためには、需要に対して人口が少ない言語を習得するのが効果的です。さらに、市場価値の高いスキルを複数組み合わせたりするとなお良いでしょう。
また、IT業界は変化が目まぐるしく、求められるスキルは常に変化しやすい傾向があります。日々新しい技術を身につけていく姿勢が大切です。スキルを更新しないと、いずれ仕事がなくなっていく恐れがあります。
自分で仕事を獲得していかなければならないフリーランスエンジニアにとって、営業スキルは欠かせません。エンジニアとしてのスキルがあっても、スキルを発揮する場がなくては意味がありません。
安定して仕事を取り続けられるほどの営業のスキルが身につけば、効率的に仕事を行え、年収アップに繋がるでしょう。また、営業には交渉スキルも必要です。報酬の価格交渉を行え、適切な金額で案件を獲得できれば、年収も上がります。
営業スキルがなく、思ったように案件を獲得できないならフリーランスエージェントを活用すると良いでしょう。
フリーランスエージェントを利用するのも良い方法です。エージェントは、個人では獲得が難しい大規模案件や高単価案件を保有しているためです。また、継続的に案件を提案してくれるため、安定して稼げます。
レバテックフリーランスは、登録者数No.1の定番エージェントです。個別相談では経歴や希望条件をヒアリングして、希望にそった案件を紹介します。相談は無料なので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
フリーランスエンジニアの年収面におけるメリットとして、スキルにあった報酬を受け取れる点があげられます。また、仕事量を選べるため、年収を上げることもプライベートを充実させることも可能です。
さらに、単価や条件の交渉をできるのもフリーランスエンジニアならではのメリットの1つです。それぞれのメリットの詳細を解説していきます。
フリーランスエンジニアの報酬は、スキルによって決まる傾向があります。そのため、固定給の会社員に比べて努力次第で年収を上げられます。
実力次第で高単価の大規模プロジェクトや難易度の高い案件もどんどんこなせるため、スキルを磨けば磨くほど高収入を目指せるでしょう。
フリーランスエンジニアは、会社員と違って仕事内容や仕事量を自分で選べます。そのため、得意分野を選べば効率的に仕事ができ、そのぶん受注数を増やして年収を上げられます。
また、自分が興味のある分野やスキルアップのための案件を選べ、仕事の幅を増やしての年収アップもしやすいでしょう。
フリーランスエンジニアの場合、クライアントと単価や条件の交渉ができます。したがって、スキルや経験次第でより高い報酬を求められます。
実際、継続して受注している案件でも普段の仕事で成果を出していれば、交渉は可能です。スキルと交渉次第では同じ仕事でも年収を上げられる可能性があるのも、フリーランスのメリットの1つだといえるでしょう。
高い年収なのにフリーランスエンジニアはやめとけと言われるのは、以下のような理由があるためです。
フリーランスエンジニアは会社員のように決まった月収を得にくい傾向にあります。獲得案件がそのまま報酬につながるため、受注できないと報酬はゼロです。したがって、フリーランスエンジニアは会社員に比べて不安定と考えられています。
また、フリーランスエンジニアには会社員のような福利厚生がなく、税金と保険料が高いのもやめとけと言われる理由の1つです。会社員と同じ年収でも、手取りは会社員のほうが高いという可能性もあります。
フリーランスエンジニアはやめとけと言われる理由をさらに詳しく知りたい人は、以下の記事をご覧ください。
フリーランスエンジニアはやめとけといわれる理由|仕事や収入の目安
フリーランスエンジニアの年収に関するよくある質問をまとめました。
フリーランスエンジニアが平均年収を上げるためには、需要が高いプログラミング言語の習得が有効です。具体的にはJavaScriptやPython、 Rubyなどの需要が高く、案件も多い傾向があります。
フリーランスエンジニアにおすすめな資格は以下のとおりです。
上記のスキルは需要が高く、資格を取得することでこれらの知識を持っている証明になります。ただし、フリーランスエンジニアの年収は経験が重視される傾向があり、必ずしも資格をとる必要はありません。
※本記事は2023年7月時点の情報を基に執筆しております。
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