iOSエンジニアの年収は?未経験からの転職や資格、きつい側面を解説 | レバテックフリーランス
iOSエンジニアの年収は?未経験からの転職や資格、きつい側面を解説
ITエンジニアの中でも比較的年収が高いiOSエンジニア。公的な年収の調査はされていませんが、登録者数No.1のレバテックのデータから計算すると約912万円です(2024年1月時点)。
もっとも、iOSエンジニアの年収はスキルや経験年数で大きく変わります。iPhoneやMacの売上に年収が左右されがちといった側面もあります。
そこで、iOSエンジニアの年収の詳細や未経験から目指す方法、きつい側面、資格などをまとめて解説。より満足のいく年収や働き方を目指す第一歩にできるので参考にしてください。
目次
iOSエンジニアの年収はいくら?条件別に比較
他のITエンジニアと比べて、iOSエンジニアの年収は高い傾向があります。ただし、経験年数や雇用形態などで年収は変わるので、実際の求人・案件一覧から算出した平均年収を紹介します。
iOSエンジニアの年収(フリーランス)
公的な調査はされていないので、レバテックの案件(2024年1月時点)を参考にすると、まずiOSエンジニアの月単価は76万円です。年収に換算すると、iOSエンジニアの平均年収は912万円となります。具体的な金額一覧は以下のとおりです。
月単価 | 年収(月単価×12カ月) | |
---|---|---|
平均 | 76万円 | 912万円 |
最高 | 145万円 | 1,740万円 |
最低 | 35万円 | 420万円 |
最高単価は145万円、最低単価は35万円と大きく幅があります。iOSエンジニアで高年収になるには、iOSの開発経験だけでなく関連するスキルも必要となります。
【職種別】アプリケーションエンジニアの平均単価と年収
ITエンジニアの中でもiOSエンジニアの年収は高い傾向があります。公的データはないため、レバテックの公開案件(2024年1月時点)から単価と年収をまとめました。職種別の平均単価と平均年収は以下のとおりです。
職種 | 平均単価 | 平均年収 |
---|---|---|
iOSエンジニア | 76万円 | 912万円 |
Androidエンジニア | 76万円 | 912万円 |
システムエンジニア | 71万円 | 852万円 |
ネットワークエンジニア | 67万円 | 804万円 |
データベースエンジニア | 69万円 | 828万円 |
スマホアプリ市場のニーズに対してエンジニアが不足しているため、他のITエンジニア職よりも高単価案件が多く見られます。日本のスマートフォン市場はiPhoneとAndroidでほぼ二分化されているため、Androidエンジニアも平均単価は同程度です。
iOSやMac向けのアプリケーションを開発するためのプログラミング言語であるSwiftに絞ると、単価は少し高くなります。このことから、iOSアプリの開発に携わる案件は高単価が見込めるといえるでしょう。
なお、他のITエンジニアの平均年収を知りたい場合は、以下の記事をご覧ください。
ITエンジニアの平均年収|ランキングや1,000万円の目指し方
【経験年数別】ITエンジニアの平均単価と年収
経済産業省の「IT関連産業の給与に関する実態調査結果」によると、未経験のITエンジニアの平均年収は約438万円です。以下のグラフでは、ITエンジニアの年収をスキルレベル別に比較しています
引用元 : IT関連産業の給与に関する実態調査結果|経済産業省
未経験からiOSエンジニアに転職した場合はレベル1です。経験を積んでいき、チームリーダークラスになれば年収は約726万円まで上がります。高単価の案件を確保できるフリーランスであれば、年収はさらに上がるでしょう。
IT業界では、未経験者が最初から高年収を目指すのは容易ではありません。しかし、単価はスキルレベルに比例しがちなため、スキルアップすれば年収アップの可能性は十分にあります。
具体的なiOSエンジニアの仕事内容
iOSエンジニアは、iPhoneやiPad、iPod TouchなどのiOS搭載デバイスで動くアプリケーション開発を行います。具体的には、企画から設計、開発、運用保守までを担当し、市場調査などをする場合もあるでしょう。
以下で代表的な仕事内容を4つに分けて解説します。より詳しくiOSエンジニアの仕事内容を知りたい方は下記の記事をご覧ください。
iOSエンジニアの仕事内容|将来性や年収とあわせて解説
アプリ開発
iOSで動作するアプリ開発は、ネイティブアプリ開発とWebアプリ開発の2つに分けられます。ネイティブアプリはスマートフォンにダウンロードして動作するアプリ、Webアプリはダウンロード不要のWeb上で動作するアプリです。
現在の主流はネイティブアプリ開発で、要件定義や画面仕様、実装する機能を決定するのがiOSエンジニアの仕事です。機能や画面仕様が決まったら、開発からテスト、リリースまでを担当します。
インフラ保守・運用
既存アプリの保守・運用もiOSエンジニアの重要な仕事です。iOSのバージョンアップに合わせた修正や、ユーザーの要望による機能追加や不具合の改修なども必要になります。ユーザーにアプリを使い続けてもらうため、速やかに対応しましょう。
バグ修正や機能追加要望などは、App Storeへの口コミ情報などをチェックするのも大事です。定期的にメンテナンスを行い、随時アップデートを行う作業は必須といえます。
市場調査
モバイルアプリはサイクルが短い傾向があり、半年ほどでサービスを終了するケースも少なくありません。ユーザーや市場のニーズをとらえるための調査はiOSエンジニアとして重要な仕事です。
近年では老若男女問わずスマートフォンやタブレットを所持しており、ユーザーのニーズも多様化しています。ターゲットを絞るのか、大衆が受け入れやすいのか、などの情報を精査して設計する必要が出てくるでしょう。
モバイルデバイスやアプリに搭載される機能も年々高度化しています。iOSエンジニアはiOSの情報だけでなく、モバイルやIT技術など広い視野で最新情報を入手する必要があるでしょう。モバイルエンジニアについて詳しく知りたい方は下記の記事をご覧ください。
モバイルエンジニアとは?仕事内容や年収、求人状況、今後の需要を解説
年収アップのためにiOSエンジニアがすべきこと
iOSエンジニアとして年収アップするためには、第一にスキルアップが必要です。具体的にどんなスキルを身に着ければいいか、安定して収入を上げるためには何をすればいいかを解説します。
スキルアップの他にも、資格取得や高単価案件を獲得するなど年収アップの方法はさまざまです。未経験からでも高収入を目指せるように、ステップアップの方法を確認しましょう。
ITエンジニアとしてのスキルアップ
ITエンジニアとしての経験や勉強を重ね、スキルアップを試みましょう。iOSエンジニアが日常的に磨いておきたい基礎的なスキルは以下のとおりです。
- 英語力
- プログラミングスキル
- コミュニケーションスキル
- 論理的な思考能力
- マネジメントスキル
最新情報を仕入れるため、英語力の向上は欠かせません。iOSエンジニアの業務であれば、大体TOEIC700点以上あれば問題ないでしょう。開発に必要なプログラミングの勉強も日ごろから行っておきましょう。
iOSアプリケーション開発に用いられるSwiftやXcodeを使って、需要のありそうなサンプルアプリなどをゼロから制作するのも有効です。製作したアプリはポートフォリオとして活用できます。さらに応用として以下のスキルも磨いておくとなお良いでしょう。
- UI/UXデザインの知見
- サーバーサイドの知識
- モバイルアプリフレームワークの知識
- サードパーティ製ライブラリの導入
- 個人アプリ開発とApp Storeへの公開
より良いアプリを作るための知識はもちろん、FirebaseやRealmなどのサードパーティ製ライブラリの学習も大切です。スキルアップのためには日常的に勉強を続け、身に着けた知識をアウトプットするといいでしょう。
資格の取得
iOSエンジニアになるために必ずしも取得しておかなければならない資格はありません。しかし、高単価案件を獲得するためには自身のスキルをアピールする材料が必要になります。
資格を取得していれば、どれだけのスキルがあるかクライアントに伝えやすくなります。業務にも役立つ基本的な内容やiOSアプリ開発特有の技術など、身に着けておいて損はありません。以下はiOSエンジニアにおすすめの資格です。
- ITパスポート試験
- 応用情報技術者試験
- プロジェクトマネージャ試験
- App Development with Swift
内容はともかく、ITパスポート試験は認知度の高いIT関連の国家試験です。企業も人材育成で活用しています。
応用情報技術者試験とプロジェクトマネージャ試験はより高難易度の試験で、高度IT人材が受ける試験です。
App Development with Swiftは、iOSアプリ開発に用いられるプログラミング言語・Swiftの基礎知識を証明する資格です。受験は英語のみ対応しているため、英語力の向上は必須といえます。
高単価案件の獲得
スキルアップし資格を取得しても、低単価の業務ばかり担当していては年収アップできません。iOSエンジニアは会社員と比べてフリーランスの方が高年収の傾向があります。スキルを身に着けたら独立したり、案件を探して副業を始めたりするのが有効です。
フリーランスになると、年収1,000万円以上を実現できる可能性もあります。経理や営業の手間が発生しますが、企業とフリーランスをつなぐエージェントを利用すれば、手間は減らせます。
レバテックフリーランスはITエンジニア向けのエージェントです。利用者の平均年収は876万円で、利用は無料なのでぜひご活用ください。
iOSエンジニアが独立するメリット・デメリット
iOSエンジニアとしてスキルや経験を積み、フリーランスとして独立する際に気になるのが独立のメリットとデメリット。年収を上げるために独立したいけど、フリーランスはきついと聞いて不安になる場合もあるでしょう。
そこで、フリーランスになる具体的なメリットとデメリットを解説します。自分に向いているのかどうか、独立すべきかどうかを考える参考にしてください。
フリーランスのiOSエンジニアになるメリット
iOSエンジニアが独立してフリーランスになる大きなメリットは、一番に収入面があります。ほかにも時間に自由ができたり、好きな場所で働けたりとフリーランスのメリットはさまざまです。代表的なメリットは以下の3点です。
- 正社員より高収入を期待できる
- アプリエンジニアの中でも需要が高い
- 働く時間や場所を気にしなくて良い
高単価の案件を獲得できれば、会社員よりも年収アップが期待できます。iOSエンジニアは需要が高く、市場ニーズも今後衰えることはないと推測されるため、将来性も期待できます。
フリーランスのiOSエンジニアなら、働く場所や時間に融通が利くのもメリットです。家庭の事情にも対応しやすく、柔軟に仕事ができる環境構築が可能といえます。
【きつい?】フリーランスのiOSエンジニアになるデメリット
フリーランスのiOSエンジニアはきついからやめとけと言われる理由として、以下の3点があげられます。
- 収入が不安定になりやすい
- 英語力が求められる
- Apple社製品の売れ行きに影響を受けやすい
会社員に比べ、フリーランスは毎月同じ収入ではありません。税金も自分で払う必要があるため、経理の手間もあります。
スキルが年収に直結するので、プログラミング言語やIT業界の最新情報を入手するために英語力はより必要になるでしょう。
iOSエンジニア特有の問題として、Apple社製品の需要により案件数や単価が大きく変動しがちなことがあげられます。収入が乱高下しがちなフリーランスの特性が強まるでしょう。将来的なニーズの変動を見極める能力が必要です。
もっとも、フリーランスのiOSエンジニアはやめとけと言われる上記の要素は、スキルや努力次第で解消できるものです。英語スキルを高めて最新情報を入手し、高単価案件を獲得できるような人材であればデメリットを感じない可能性もあるでしょう。
未経験からiOSエンジニアになるための方法
IT系やプログラミングをまったく経験したことのない初心者の場合、いきなりiOSエンジニアになるのは難しいでしょう。IT業界はどこも人材不足とはいえ、基本的に実務経験者を求める傾向があります。iOSエンジニアも未経験者歓迎の求人数は少ないです。
ただし、教育体制が充実している企業であれば就職・転職の機会はあります。実務経験がなくとも独学でスマホアプリを開発した経歴があれば採用の確率は上がります。iOSが未経験でも、Webアプリの開発経験などがあれば間口も広がるでしょう。
なお、iOSアプリは主にSwiftとObjective-Cというプログラミング言語で開発します。現在の主流はSwiftなので、まずはSwiftでスマホアプリを開発してみるといいでしょう。
ほかにも、ITエンジニアになりたい場合にやっておいた方がいいことはさまざまです。未経験からITエンジニアになるための方法について詳しく知りたい方は下記の記事をご覧ください。
ITエンジニアに未経験から転職するには|志望動機例文や転職活動のコツ
iOSエンジニアの需要と将来性
iOSエンジニアの需要と将来性はどちらも高いといえます。理由はさまざまですが、大きな要因としては国内の市場規模が大きいことがあげられるでしょう。個人はもちろん企業もモバイルデバイスを利用しており、今後もその需要は伸びていくと考えられます。
しかし、需要に反してiOSエンジニアの人材は不足しているため、将来性がかなり高い職種といえます。現在はApp Storeからダウンロードして使うネイティブアプリの開発が主流で、Webアプリなどをスマホアプリ化する流れが見込めます。
さらに、今後はOSに縛られず開発工数を大幅に短縮できるハイブリッドアプリが主流になると予想されています。今後のiOSエンジニアには、iOSだけでなくクロスプラットフォームの開発に対応できるスキルが必要とされるでしょう。
現在の需要はもちろん、将来的にも案件が枯渇する可能性は低い職種だといえるでしょう。その他のWebエンジニアの将来性について詳しく知りたい方は下記の記事をご覧ください。
Webエンジニアの将来性|需要の高さや仕事内容、スキルなどを解説
iOSエンジニアの年収に関するよくある質問
iOSエンジニアの具体的な年収や、条件による年収の違いなどよくある質問について答えます。高収入のiOSエンジニアを目指すうえで抱いている疑問は事前に解決しておきましょう。
Q. iOSエンジニアの平均年収はいくらですか?
フリーランスのiOSエンジニアの平均年収は約800万~900万円(2024年1月のレバテックフリーランスの公開案件より)です。ただし、案件や経験年数、スキルによって得られる年収は変わります。
Q. 未経験からiOSエンジニアになった場合の年収は?
未経験のiOSの年収は約438万円(2017年・経済産業省「IT関連産業の給与に関する実態調査結果」より)です。年収アップを目指すためにはiOSアプリ開発のプログラミング言語やDB、デザインなどのスキルを上げる必要があります。
Q. iOSエンジニアの需要と将来性は?
スマートフォンを中心にモバイルデバイスの市場が拡大しているため、iOSエンジニアの需要は今後も増えると予測されています。需要が高い割にiOSエンジニアは不足しているので、将来性が期待できます。
Q. フリーランスのiOSエンジニアの方が年収は高いですか?
独立した方が年収が高くなる可能性は大きいといえます。フリーランスの方が仕事の単価が高く、経理や営業などiOSエンジニア以外の業務もこなせるなら独立も手段のひとつです。
※本記事は2024年1月時点の情報を基に執筆しております。
最後に
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※相場算出に個人情報の取得はおこないません。
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