C++の需要は?転職前に知りたい将来性や今後の求人・案件の動向 | レバテックフリーランス
C++の需要は?転職前に知りたい将来性や今後の求人・案件の動向
C++の需要は高く、1980年代にリリースされて以来、汎用性の高さ、高速性などを活かして、組み込みシステム、ゲーム、業務システムなど、小規模なシステムから大規模なシステムまで幅広く利用されてきました。これからも、C++を扱えるエンジニアの需要は伸びると予想されており、求人・案件も増加傾向にあります。そこで、本記事では、C++エンジニアの需要や将来性などを解説していきます。
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C++とは?
C++は1980年代に公開された、C言語に「オブジェクト指向」を取り入れた言語です。オブジェクト指向により可読性や保守性が上がる点や、多数のライブラリが利用できる点がメリットです。
C++の特徴は、その開発生産性の高さと実行性能です。C言語と同等レベルの実行速度を持つにもかかわらず、コーディング量が少なく済みます。C言語とは一定の互換性があり、C言語と同じように、産業機器などのハードウェアやOSとの結び付きが強い開発にも適しています。また、汎用性が高いため、エンドユーザー向けアプリケーションや企業向け基幹システムなど、幅広く使用されています。
なお、表記が似た言語のC#はマイクロソフト社が「C++」と「Java」をベースに開発した言語で、C++やC言語との互換性はありません。
関連記事 : C++の仕事内容とは?年収、求人・フリーランス案件事情も解説
C++の需要
C++は実行速度の速さ、汎用性の高さ、蓄積されてきたノウハウを活かし、電子機器への組み込み用ソフトウェアからデータ解析や統計など速度が重視されるシステム、信頼性が重視される業務システム、ゲームに至るまで、幅広い分野で需要があります。
組み込みソフトウェア開発における需要
インターネットの普及に伴い、テレビや掃除機などさまざまな家電やデバイスがインターネットに接続するIoT(Internet of Things)が広がってきました。C++は、電子機器への組み込みシステムや、産業機器のコントロールシステムなどの開発の需要もあります。
IPA(独立行政法人情報処理推進機構)が発行した「組込みソフトウェア開発データ白書2019」によると、C++は組み込みソフトウェアの主開発言語としてC言語の次に需要が高いプログラミング言語とされており、アセンブラ、Java、C#などよりも使われる機会が多いという調査結果が示されています。
※参考 : IPA(独立行政法人情報処理推進機構)「組込みソフトウェア開発データ白書2019」
業務系システム開発における需要
C++は、金融系システム開発、セキュリティパッケージ開発、画像処理プログラム開発など大規模な業務システム開発にも使われています。
IPAが発行した「ソフトウェア開発分析データ集2020」によると、情報システムを導入・構築するユーザー企業、ベンダー企業のソフトウェア開発プロダクトで使われているプログラミング言語の割合は、Javaが40.6%、COBOLが15.3%、VB.NETが9.2%、C#が8.6%、C言語が7.0%、VBが4.3%で、C++は7番目に多い4.2%となっていました。
※参考 : IPA(独立行政法人情報処理推進機構)「ソフトウェア開発分析データ集2020」
ゲーム開発における需要
C++は高速性を活かして、家庭用ゲームソフト開発や、スマートフォン向けゲームなどの開発でも需要があります。
ゲームエンジンとしてメジャーなUnreal EngineなどでもC++は使用されており、ゲーム開発を行うプログラマーが習得しておきたい言語のひとつです。また、同じくメジャーなゲームエンジンであるUnityではC#が使用されています。
関連記事 : 組み込み系エンジニアの仕事内容|年収や将来性も解説
C++の将来性
C++は将来性のあるプログラミング言語のひとつと見込まれています。総務省が発表した「令和2年版情報通信白書」によると、「医療」「コンシューマ」「自動車・宇宙」などの分野でIoTデバイスの急速な普及が進んでいます。
※参考 : 総務省「令和2年版情報通信白書|IoTデバイスの急速な普及」
5Gの普及により、通信の高速化が一層進展しています。あらゆるものがインターネットにつながるIoTの分野において、C++の需要は今後ますます高まっていくことが期待されています。
また、複数の検索エンジンの検索結果をもとにプログラミング言語の人気をまとめている「TIOBE Index」の2021年3月時点のランキングで、C++はC言語、Java、Pythonに次ぐ4位にランクインしています。
※参考 : index | TIOBE - The Software Quality Company
このような人気の高さを踏まえれば、C++は今後も一定の需要、将来性が見込めるといえるでしょう。
関連記事 : 組み込みエンジニアの将来性|需要の高さや年収、必要スキルも紹介
C++エンジニアの年収
C++エンジニア全体の平均年収を示したものではありませんが、2021年3月時点でレバテックフリーランスに掲載されているC++の求人・案件の平均月額単価、最高単価、最低単価をもとにC++エンジニアの平均年収を算出すると、以下のようになります。
| 平均年収(フリーランス) | 840万円 |
|---|---|
| 最高年収 | 1500万円 |
| 最低年収 | 540万円 |
これは各単価を12ヶ月分に換算した金額なので、あくまで目安と考えてください。なお、同様に平均月額単価をもとに計算したC言語エンジニアの平均年収は792万円、C#エンジニアの平均年収は804万円、Javaエンジニアの平均年収は828万円となっており、各言語ともおおむね近い水準の年収相場といえます。
関連記事 : Javaエンジニアの年収|未経験から転職して高収入を目指すには
C++エンジニアの求人・案件
2021年3月時点でレバテックフリーランスに掲載されているC++の求人・案件数は約500件です。Java(約3200件)やC#(約1000件)よりは少なく、C言語(約350件)より多い件数となっていました。
C++の求人・案件一覧
システムエンジニア(SE)やプログラマー向けのC++の求人・案件には、自動運転事業システム開発、ゲームコンテンツ開発、独自デスクトップ製品開発、空調機器システム開発、機器間通信システム開発、銀行市場系システム開発などがありました。Unreal Engineなどによるゲーム開発経験、C/C++での組み込み開発経験などがあると、選択肢が増えるでしょう。
関連記事 : C言語の需要|将来性や今後の求人・案件の動向など転職前に知りたいポイントを解説
C++の需要に関するよくある質問
C++の需要に関連するよくある質問と回答をまとめました。
Q. C++はどんな開発で需要がある言語ですか?
A. C++は主に実行速度の速さや、高い信頼性を求めるような分野の開発で需要があります。家電製品の制御、ゲーム、企業の基幹システムなどの開発に幅広く利用されているプログラミング言語です。
Q. C++は将来性が見込める言語ですか?
A. C++は1980年代に公開された歴史のある言語ですが、堅調な需要があり、一定の将来性が見込めます。特に将来性が期待されている組み込み・IoTシステム開発や、ゲーム開発といった分野では、今後も高い需要が見込めるでしょう。
Q. 未経験からC++エンジニアに転職することはできますか?
A. 未経験からC++エンジニアに転職することは可能ですが、基本的にITエンジニアは転職の際に実務経験が重視されます。また、C++は学習難易度が高いといわれる言語のひとつでもあり、十分な対策が必要になるでしょう。
関連記事 : C++の勉強方法|学習サイト、本、勉強会など初心者の独学におすすめの方法は?
最後に
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