Flutterとは?特徴やメリット、使用する際の注意点を解説 | レバテックフリーランス
Flutterとは?特徴やメリット、使用する際の注意点を解説
「Flutterを使えば、iOSとAndroid両方に対応したアプリを開発できると聞いたので、詳しい特徴を知りたい」と思っている方はいませんか?
この記事では、Flutterとは何なのか、その強みや開発できるアプリケーションの種類を紹介します。Flutterが流行らないといわれる理由や、使用時の注意点も説明するので、Flutterの導入を検討している方はぜひ参考にしてください。
目次
Flutterとは
Flutterは、2017年にGoogleが発表したマルチプラットフォームのフレームワークです。1つのソースコードでiOSとAndroidに加えて、WindowsやmacOSなど複数のプラットフォーム向けのアプリケーションを開発できるのが最大の特徴といえます。
オープンソースのフレームワークで個人・企業を問わず誰でも気軽に利用できるFlutterは、登場当時から高い人気を誇り、現在世界中で使用されています。Statista社の調査によると、2019年から2023年にかけて30%から46%までシェアを伸ばし続けていることが分かるでしょう(2023年時点)。
参考:Cross-platform mobile frameworks used by software developers worldwide from 2019 to 2023|Statista
Flutterの4つの特徴
Flutterには、クロスプラットフォーム開発が可能である、Googleが開発したDart言語を使う、といった特徴があります。Flutterの主な特徴を紹介するので、これからFlutterを学ぶ方は確認していきましょう。
1.クロスプラットフォーム開発ができる
先述したように、クロスプラットフォーム開発ができることはFlutterの大きな特徴です。クロスプラットフォーム開発とは、1つのソースコードでiOSとAndroid両方のアプリを開発できる手法です。
一度の開発で各OSに対応できるため、開発コストを大幅に下げるメリットがあります。効率重視でアプリケーション開発をしたい人にとって、Flutterは最適なフレームワークといえるでしょう。
2.ホットリロードによる高速開発ができる
ホットリロード機能が搭載されていることもFlutterの特徴の一つです。ホットリロードは、プログラムの変更をすぐ画面に反映させる機能で、開発者は変更結果をすぐに確認できるため、開発効率が大幅に向上します。
従来の開発では、コードを変更するたびにビルドを行う必要がありました。これには時間がかかり、開発の効率を下げる要因となっていました。ホットリロードを使えば、アプリの状態を保持したまま変更を確認できるため、UIの微調整やバグ修正を素早く行えます。
3.ウィジェットで多彩なUIを実現できる
Flutterには、豊富な標準ウィジェットを組み合わせることで、美しく機能的なUIを簡単に作成できるという特徴もあります。ウィジェットとは、UIを構成する基本的な要素です。
たとえば、ショッピングアプリをつくる場合、商品のリスト表示や支払い画面などの基本的な機能は、ウィジェットの組み合わせによって実現できます。Flutterのウィジェットライブラリを活用すれば、簡単にデザイン性の高いアプリケーションを開発できるでしょう。
4.Dart言語を使う
Flutterは、Googleが開発したDart言語で書かれていることも特徴です。Dartは、JavaScriptに似た文法を持つモダンなプログラミング言語で、実行速度の速さが強みです。JavaScriptを習得している人であれば、比較的容易にDart言語に慣れることができるでしょう。
Dart言語のほかにも、スマホアプリ開発で使う言語を把握しておきたい場合は、以下の記事を参考にしてください。
スマホアプリの開発言語をすべて紹介!初心者のおすすめや主流も解説
Flutterで開発できるアプリケーションの種類
Flutterはさまざまな種類のアプリケーション開発に対応できる柔軟なフレームワークです。具体的には、以下のようなアプリケーション開発が可能です。
- 地図アプリ
- ショッピングアプリ
- ライブ配信アプリ
- マッチングアプリ
地図アプリには、現在地の取得といった機能を搭載する必要がありますが、FlutterはGoogleマップと統合できるため、容易に高性能な地図アプリを開発できます。ショッピングアプリに関しても、ウィジェットライブラリを使って必要な機能を搭載することが可能です。
また、Flutterではリアルタイムで映像や音声を伝える機能をつくれるため、ライブ配信アプリの開発に用いられることもあります。アニメーション機能によってインタラクティブな要素を搭載できることから、直感的に操作できるUIが求められるマッチングアプリの開発にも向いているツールといえるでしょう。
Flutterが流行らないといわれる理由
Flutterには多くのメリットがある一方で、流行らないと言われることもあります。Flutterが普及しないと指摘される背景としては、以下の理由が考えられます。
- Dart言語をゼロから学ぶ必要がある
- アップデートが頻繫でアプリへの影響が懸念される
- Flutterを扱えるエンジニアがまだ少ない
まず、Dart言語を学ぶハードルの高さがFlutterが流行らないと言われる理由です。Dart言語はJavaScriptを習得していないとゼロから学ばなければなりません。Dartは知名度が低いことから、ほかの言語の学習を優先する人も多いと考えられます。
次に、アップデートが頻繁という問題があります。Flutterは比較的新しいフレームワークで、たびたび機能改善のためのアップデートが行われます。頻繁なアップデートは品質向上につながる一方で、その都度変更点の確認や修正の手間がかかるのが問題です。
さらに、Flutterの専門的なスキルを持った人材の数はまだ限られています。Flutterには、クロスプラットフォーム開発ができるなどの利点があり、今後普及すると予測されますが、現時点では人材不足が指摘されている状況です。
Flutterの将来性
Flutterの将来性は高いと予想できます。その理由は、近年はクロスデバイスやマルチデバイス環境が当たり前になっており、クロスプラットフォームに対応したFlutterの需要が高まると考えられるからです。
加えて、GoogleがFlutterの開発に力を入れ、Flutterを継続的にアップデートしていることも将来性が高いと考えられる理由です。実際に、Google PayといったGoogleのサービスでもFlutterの採用が進んでおり、今後も導入が進むことが予測できるでしょう。
フリーランス向けエージェントのレバテックフリーランスも、Flutterを使う案件を保有しています。具体的な案件の内容を知りたい方は、以下のページをご覧ください。
Flutterの求人・案件一覧
【どう学ぶ?】Flutterの学習方法
Flutterを学ぶ際は、Flutter開発の基礎から応用まで体系的に学べる公式チュートリアルを活用すると良いでしょう。公式チュートリアルには最新の情報が反映されており、実践的なコード例を参照することもできます。
加えて、Flutter公式YouTubeチャンネルでは、世界中のエンジニアがFlutterを実際に活用している様子を知ることができます。
なお、公式サイトは英語なので、英語が苦手な場合は有志による日本語版のサイトを活用するのがおすすめです。
参考:
Flutter Docs|Flutter(公式)
Flutter公式YouTubeチャンネル|Flutter(公式)
Flutter Doc JP|Flutter Doc JP(有志による日本語版)
Flutterを使う際の注意点
Flutterは優れたフレームワークですが、使用する際はいくつかの注意点を把握する必要があります。学習の障壁となる要素もあるため、これからFlutterを学ぶ方は具体的な内容を確認しておきましょう。
学習に使える日本語の情報は少ない
Flutterの日本語の学習リソースはほかの主要なフレームワークと比べて少なく、初心者にとっては学習のハードルとなる可能性があります。英語の情報は豊富にあるものの、技術的な内容を英語で理解するのは負担だと感じる人も多いでしょう。
Flutterを習得するには、翻訳ツールを活用しながら学習を進める、英語の情報源を理解できるレベルの英語力を身につける、といった取り組みが必要です。独学が難しいと感じたら、エンジニア向けのコミュニティに参加して情報収集する方法があります。
エンジニア向けコミュニティの詳細については、以下の記事をご覧ください。
エンジニアにおすすめのコミュニティ一覧!参加するメリットと選び方も紹介
Flutterだけではすべての機能を実装できない
Flutterはクロスプラットフォームに対応しているものの、Flutterだけですべての機能を実装できるわけではありません。
たとえば、高度なハードウェア制御を行う際は、ネイティブ言語を使わなければならないケースがあるでしょう。ネイティブ言語を使用する際は、各プラットフォームに関する知識が必要になります。そのため、開発する機能によっては、クロスプラットフォームに対応したFlutterのメリットが感じられない場面があるかもしれません。
歴史が浅く技術が発展途上の段階にある
Flutterは比較的新しい技術であり、長く使われているほかの技術に比べるとまだ発展途上の段階にあります。特定の機能のサポートが不十分で、予期せぬ問題が発生する可能性はゼロではないでしょう。
技術的な問題は、Googleによる継続的なサポートで時間とともに解消される可能性が高いです。とはいえ、フレームワークとしての成熟度の低さから、プロジェクトの過程で思わぬバグが発生する可能性がある点には留意する必要があります。
※本記事は2025年7月時点の情報を基に執筆しております。
最後に
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