業務委託にはどんな種類があるの?委任と請負の違いを解説

業務委託契約とは、民法上の「委任契約」と「請負契約」を総称する言葉です。委任契約と請負契約では作業の完成責任の有無に違いがあるため、フリーランスの方が案件を受注する際は契約内容をしっかり確認する必要があります。

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■この記事の監修

eetann

大学で画像処理を中心としたコンピュータサイエンスを学ぶ傍ら、GCI 2020 Winterへの参加・修了や「便利だと思って使ってるやつ Advent calendar」を行う。 IT企業に就職後はバックエンド担当のほか、技術ブログの投稿やOSSコントリビュートを行う。個人開発としてChrome拡張機能「Amazing Searcher」「Choomame」などを開発。 現在はフリーランスのエンジニア兼動画編集者として活動中。主にChrome拡張機能の開発・Manifest V3の移行に携わる。 保有資格は基本情報技術者、AWS CLF、AWS SAAなど。

目次

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業務委託契約とは

業務委託契約とは、ある作業を第三者に委託する際に結ぶ契約のことです。

一般的に企業が社内の限られた人員では行えない作業を社外に依頼するものであり、効率的にビジネスを進めたり、コストを削減しつつ新たな事業を展開したりする際に用いられます。多くのフリーランスはこの業務委託契約に基づいて企業から契約をもらい、働いています。

業務委託の大まかな流れは、案件の提案の後、条件を交渉して契約を締結となります。作業に取りかかり、発注側が確認をした後で報酬が支払われます。

案件の提案に関しては、フリーランスとクライアントのどちら側から行うといった決まりはありません。業務委託契約においては委託者(発注者)と受託者(受注者)は同等の立場にあり、クライアントがフリーランスに対して作業のやり方について事細かな指示を出すことはできません。

ここで覚えておきたいのが、業務委託契約は『委任契約』と『請負契約』という2種類の契約の総称だということ。実際にフリーランスがクライアントと結ぶのは委任契約と請負契約のどちらかになります。

委任契約と請負契約では、フリーランスの責任の範囲や解約の条件、報酬が支払われる基準が異なるため、契約の前に両者の違いを知っておくことが大切です。

契約締結については、こちらの記事でさらに詳しく解説しています。
業務委託契約とは?委任契約・請負契約の違い、締結時の注意点なども解説

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業務委託でフリーランスが求められること

委任契約は民法が定める契約の一種です。委任契約でフリーランスが求められるのは作業の完了や製品の完成ではなく、あらかじめ合意した作業をこなすことです。

委任契約では一般的に作業の時間や期間によって報酬が決定します。委任契約の受任者には作業の完成責任はなく、求められる仕事を手抜きやミスなく履行することで契約の目的は達成されます。簡単に言うと、相手先が依頼した作業を滞りなく遂行することが問われるのが委任契約です。

案件を受けるフリーランスはその仕事に関するプロフェッショナルとしての知識を有していることを前提とし、一般にプロとして保つべき注意を払いながら作業をこなします。このように、専門家としての能力などに対して期待される注意義務を「善管注意義務」と言い、この義務を果たさなかった場合、契約の解除や、債務不履行責任を問われるといった事態が発生します。

(厳密には、法律事務以外の事務を依頼することを準委任契約と言います。準委任契約に対しても委任契約と同様の規定が用いられるため、準委任と委任をあわせて「委任契約」と表現する場合が多いようです)

両者の意味の違いについては、こちらの記事をご覧ください。
フリーランスと業務委託契約の違いは?トラブル防止のコツも紹介

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委任契約と請負契約の違い

請負契約とは

請負契約とは民法が定める契約の形態であり、様々な規定を設けることによって個人間のトラブルを予防する役割を持っています。

請負契約では請負人は受諾した作業を完了させる必要があり、仕事が完成すると対価として報酬が支払われます。そのため、成果物とその納期を確定させた上で契約が結ばれ、クライアントは作業の過程ではなく成果物に対して対価を払います。

請負契約では請負人に業務を完了させる義務が生じる一方で、発注側には完成物を明確に定義することが求められます。

請負と委任の違いは?

今までに見てきた通り、委任契約と請負契約の最大の違いは、作業の完成責任があるか否かということです。

また、委任契約と請負契約では、契約解除の際の条件が異なります。委任契約は原則としていつでも契約の解除が可能ですが、請負契約では、フリーランスは原則として、契約を解除することはできません。

完成させられない場合、違約金が発生することがあるので注意しましょう。報酬に関しては、委任では期間ごとに支払われるのが一般的です。

委任と請負は区別が難しく、依頼する側も依頼を受ける側も、慣れていないと判断に戸惑うことが多いものです。実際に、作業内容は「委任」なのに「請負」として契約書が作成されている場合もあり、案件を請けるフリーランスは契約内容を十分に確認する必要があります。

請負の契約や注意点について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
請負とは?準委任、SESとの違いも解説

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業務委託に関するよくある質問

業務委託に関するよくある質問と回答を以下にまとめました。

Q. 業務委託契約にはどんな種類があるか教えてください

業務委託契約は法律で定義された契約形態ではないため、さまざまな解釈が可能ですが、一般的には民法によって規定される「委任契約(準委任契約)」「請負契約」のいずれかに該当する契約であることがほとんどです。委任契約では受託者の業務の遂行の対価として報酬が支払われるのに対し、請負契約では受託者の仕事の完成の対価として報酬が支払われます。

Q. 業務委託にはどんなメリットがありますか?

業務委託における受託者側のメリットとしては、企業に雇用されて仕事をする場合と比べて働く時間・場所の制限が少なくなることや、職場の人間関係に悩まされるリスクを減らせることなどが挙げられます。一方、委託者側のメリットとしては、教育コストをかけずに即戦力の人材を確保しやすいこと、人手が足りなくなったときにスポット的に作業を任せられることなどがあります。

Q. 委任契約と準委任契約の違いは何ですか?

委任契約を結んで業務委託をするときに、委託した作業内容が法律行為以外の業務であれば、民法第656条で規定される「準委任契約」に該当します。フリーランスのシステムエンジニア、プログラマー、Webデザイナー、ライターなどが委任に該当する業務委託契約を締結する場合、業務で法律行為を行うことは基本的にないため、準委任契約を結ぶことになります。

個人事業主の契約については、以下の記事をご参照ください。
個人事業主の契約ガイド|業務委託契約のチェックポイントと注意点

※本記事は2023年11月時点の情報を基に執筆しております。

最後に

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