SEの客先常駐はストレスが大きい?辛いと言われる理由とストレス対処法

SEは自社のオフィスだけでなく、客先常駐という形で働くことがあります。人によってはこの客先常駐がストレスになる場合があり、SEの仕事が辛いと感じる理由となるケースもあるようです。しかし、客先常駐には求人案件数が多い、さまざまな現場を経験できるといったメリットもあります。本記事では、客先常駐の働き方について、向いている人やストレス対処法などを合わせてご紹介します。

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客先常駐とは

客先常駐とはエンジニアによくある働き方のひとつで、クライアント企業のオフィスに出向して業務を行うことです。客先常駐には、運用テストなど一部の作業のみを客先で行うケースや、SIer企業などの会社員SEが客先で開発するケース、SES企業からSEが派遣されるケース、フリーランスが案件を受注して客先で開発を行うケースなど、さまざまなパターンがあります。

客先常駐で行う業務の内容は、基本的にSEの一般的な業務と同様で、要件定義や設計といった開発の上流工程、コーディングやテストなどの開発、トラブル対応や監視などの運用保守といった業務が挙げられます。

客先常駐でないエンジニアには、リモートワークなどの働き方が存在しています。
参考:フリーランスでフルリモートワークしやすい分野は?案件の探し方も紹介

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客先常駐にストレスを感じる原因

客先常駐先が自身に合っていれば問題ありませんが、慣れない勤務環境に不安やストレスを感じてしまう人もいるようです。新しい作業に対する不安であれば慣れることで緩和されますが、中には慣れだけでは改善が難しい問題もあります。

客先常駐でストレスを感じる原因としては、以下のような点が挙げられます。

  • 在宅やリモートに比べ自由度が低い
  • 遠い現場だと通勤の負担が大きい
  • 現場の人間関係に疲れる
  • 一人で客先常駐すると不安
  • 立場が弱く単価が低い

客先に常駐する以上、自社やリモートの勤務と比べれば働き方の自由度は下がりますし、常駐先によっては通勤時間が増えてしまうこともあります。また、客先で人が多い現場ではコミュニケーションの取り方に気を遣いますが、一人では何かあった場合に対応できるか不安になることもあるでしょう。

在宅やリモートに比べ自由度が低い

特にフリーランスの場合、通勤がない在宅やリモートなどの働き方に比べると、客先常駐の働き方は自由度が低いと感じる場合もあるでしょう。

常駐先のルールにどの程度従う必要があるかは、会社員・フリーランスなど契約形態によっても異なりますが、具体的な規則以外にも現場の雰囲気に合わせなくてはいけないなど、自社のオフィスで働くより制約が大きいと感じる場面があるかもしれません。

遠い現場だと通勤の負担が大きい

客先常駐ではクライアントのオフィスへ通勤が必要になることから、現場が自宅から遠い場合は通勤時間が長くなる可能性があります。また、電車やバスの交通費などのお金も必要になります。通勤にかかる交通費は基本的に所属している会社や常駐先から支給されることが多いですが、特にフリーランスの場合、契約で交通費の扱いが明確になっていないこともあり得るため、交通費が全額支給であるかを事前に確認しておくことも大切です。

また、電車代は支給されても、ガソリン代は支給されないというケースもあるようです。ガソリン代や、深夜の勤務でタクシーを使用した場合のタクシー代などは交通費に含まれるかどうかも、事前に確認しておきましょう。

現場の人間関係に疲れる

客先常駐ではオフィスで初めて会う人がほとんどであるため、一から人間関係を築かなくてはなりません。一緒に業務を進めるメンバーの性格や能力なども把握する必要があります。また、客先であるがゆえに意見をストレートに言えないこともあり得るので、人によっては新しい人間関係の構築に疲れてしまうことがあるようです。

しかし、客先の社員が自身と相性が良い場合や、自身が人とコミュニケーションを取るのが好きな場合は、それほど大きなデメリットとはならないでしょう。

一人で客先常駐だと不安が大きい

状況によっては、一人で客先常駐をすることもあります。このような場合に孤独感や不安感などによりストレスを抱える人もいるようです。

一人での客先常駐でSEが抱えやすい不安としては、技術的なフォローが受けられない、分からないことを聞きにくいということが挙げられます。会社員SEの場合、自社であれば自分では対応できない作業があった場合は先輩や上司のフォローを受けられるでしょう。しかし、客先では自社のようなフォローが受けられるとは限りません。フリーランスの場合も即戦力として案件を受けていることが多いため、周囲に頼れない状況だとやはり不安は大きいかもしれません。

また、不明な点があった場合、常駐先のプロジェクトリーダー(PL)やプロジェクトマネージャー(PM)などに確認することになりますが、客先で何度も質問するのは気が引けてしまうという人もいるようです。さらに、常駐先で休憩時間などに雑談ができる相手がいないと孤独感を感じてしまう可能性があるでしょう。

不安感や孤独感を減らすためには、常駐先で自分が気軽に話ができる人を見つけることが有効です。不安があるときには、まずは同じプロジェクトのメンバーなどに話しかけてみましょう。

立場が弱く単価が低い

すべての常駐先に当てはまることではありませんが、クライアントによっては客先常駐しているSEは常駐先の社員よりも低い立場とみなされることがあります。

たとえば、常駐先で問題点の指摘をするときなどにSEも発言する機会があります。そのような場面で客先常駐しているSEの立場が低いと、作業効率を上げるための改善や提案をしたとしても却下され、非効率だと感じる手順で作業をしなければならないケースもあり得るでしょう。

また、複雑で難易度の高い作業を行っても「それくらいできて当然」と思われている、あるいは負荷の高い作業を丸投げされて自分は残業しているのに常駐先の社員は帰宅している、というような、適切な評価や待遇を受けられない状況に陥ることもあるようです。

また、客先常駐の案件は二次請けや三次請けになっている場合もあり、下請けになるほど報酬が下がりやすい傾向にあります。そのため、作業に対して単価が低いと感じるケースもあるかもしれません。

上記のようなケースは客先常駐の特性というより、基本的には職場環境などの問題と考えられますが、さまざまな不公平感や金銭的な不安・不満が積み重なって、「客先常駐はストレスが溜まる」と言われることがあります。

関連記事 : 客先常駐の辛いところと対処法

客先常駐にはメリットもある

ここまで客先常駐のデメリットについて触れてきましたが、客先常駐は悪いことばかりではありません。自分にはデメリットよりもメリットの方が大きい、あるいは自身が客先常駐に向いている性格だった、などの要因で客先常駐がSEにとって良い選択となることもあります。

客先常駐のメリットの例としては、以下の3点が挙げられます。

  • 求人案件がたくさんある
  • さまざまな現場を経験できる
  • モチベーションを維持しやすい

さまざまな現場を経験して自分の知識やスキルを磨きたい人や、リモートではなく誰かと一緒に働く方がモチベーションを保てるという人にはメリットの方が大きいでしょう。

求人案件がたくさんある

SEの求人では、会社員の場合でもフリーランスの場合でも、在宅型に比べると客先常駐の求人案件が多く見られます。たとえば、システムの保守案件において、SEはすでに運用しているシステムで発生するエラーやトラブルへ対応しなければなりません。また、システム開発においてもネットワークやサーバー、ソフトウェアといった常駐先の開発環境に準じて進める方が効率的な場合は多いです。このような理由から、客先常駐の求人案件は多くなっています。

他にも、情報連携がしやすい、機器の持ち出しなどを防いでセキュリティを強化しやすい、といったことも客先常駐が求められる理由でもあります。

近年は在宅可能な求人案件が増えているとはいえ、会社員SEが転職するために求人を探す際も、フリーランスが案件を探す際も、客先常駐の求人案件数は豊富にあります。そのため、客先常駐を受け入れると収入もある程度維持しやすいと言えるでしょう。

さまざまな現場を経験できる

客先常駐では、現場によってやり方や考え方などが異なります。実務経験が重要になるSEは、多くの現場を経験するほど自分の知識や技術、マネジメント力などを高めやすくなります。

技術的な知識はもちろん、それぞれの業種や業務における知識なども身につけやすいため、どの業務をどのようにシステム化すれば業務効率をアップできるか、ということを考えた構築や設計がしやすくなるでしょう。

また、常駐先ではさまざまな関係者とコミュニケーションを取ることもあるので、繋がりや人脈を作るチャンスとなり得ます。人脈を広げていけば、転職時やフリーランスとして働き始める際に求人案件を紹介してもらえるというメリットも期待できます。

モチベーションを維持しやすい

多くの人と関わりながら仕事を進めていく客先常駐では、周りに人がいる環境やクライアントの職場という緊張感によってモチベーションを維持しやすくなります。仲間と一緒に現場で何かを成し遂げる、といったチームで働くことが好きな人には、客先常駐が向いているでしょう。

また、会社員SEの場合、自社では他の社員がいるとその人に頼ってしまい、自分の向上心が薄れ、モチベーションが下がってしまうこともあり得ます。このような人についても、客先常駐の方が向いているかもしれません。

関連記事 : エンジニアの客先常駐、メリットとデメリットとは|自分に合う職場を見抜く方法

客先常駐に向いていない人の特徴

客先常駐に向いている人もいる一方で、向いていない人もいるようです。客先常駐の求人案件が多いから働いている、自身の客先常駐への適性を理解していないまま働いていることで現状の案件にストレスを抱えてしまっている人も一定数存在します。

このようなストレスを回避するため、事前に客先常駐について理解しておくことが重要です。客先常駐という働き方でストレスを感じやすい人の特徴は、主に以下の3つが挙げられます。

  • 新しい環境に慣れるのに時間がかかる
  • 人付き合いを苦痛に感じる
  • 自発的に質問するのが苦手

新しい環境に慣れるのに時間がかかる

客先常駐では、常駐先が変わるごとに職場環境も変わっていきます。そのため、新しい環境に慣れるのに時間がかかる人は、客先常駐という働き方ではストレスを感じてしまう可能性があります。

人付き合いを苦痛に感じる

客先常駐では、常駐先ごとに新しく人間関係を作っていくことになります。もちろん、職場にはさまざまな考え方を持つ人がいます。知らない人が多い環境に苦痛を感じる人は、客先常駐にストレスを感じてしまう可能性があるでしょう。黙々と一人で作業をするのが得意な人は、客先常駐に向いていないかもしれません。

自発的に質問するのが苦手

常駐先は未知の現場であるうえに、それぞれ独自のルールなどが設けられていることもあるため、分からないことは多々発生するでしょう。客先常駐では誰かに質問するシチュエーションがしばしばあることから、自発的に質問するのが苦手な人は苦労する可能性があります。質問を自発的に行わないと不明点がそのまま解決できず、大きなミスにつながりかねません。

関連記事 : 一人での客先常駐は辛い?

客先常駐に向いている人の特徴

客先常駐という働き方は、向いている人にとっては在宅型や自社での勤務よりもストレスを感じず、快適なこともあります。客先常駐に向いている人の特徴には、以下のような点が挙げられます。

  • 環境の変化に順応できる
  • 対面でのコミュニケーションに積極的
  • 社交的で適度な距離を保てる

環境の変化に順応できる

客先常駐では現場によって環境が変化します。常駐先が変わると、メンバーやオフィスの雰囲気といった周辺環境や、担当する業務範囲なども大きく変わることがあります。環境の変化に早く順応できる人は客先常駐が向いていると言えるでしょう。

対面でのコミュニケーションに積極的

客先常駐では、チームメンバーをはじめ多くの知らない人たちと対面でコミュニケーションをとらなければならないこともあります。場合によっては与えられた作業をこなすだけでなく、他部門の関係者などとも連携して作業する必要があります。普段から社交的で話しやすい雰囲気を作っておくと、お互いにちょっとした相談がしやすくなって業務を円滑に進められるようになるでしょう。

社交的で適度な距離を保てる

コミュニケーションは大切ですが、適度な距離を保つことは重要であり、必要以上に常駐先の内部事情などを知る必要はありません。基本的には、作業を進めるにあたって必要な範囲での報告や連絡といったコミュニケーションが取れていれば十分です。

関連記事 : エンジニアが身につけるべきプラスアルファのスキルまとめ

客先常駐は企業との相性が大きい

客先常駐に向いている人は、前述の通り自身の性格が関係するところもありますが、客先の環境や相性による影響も大きいと言えます。

たとえば、SEが行う事務作業が多いという現場もあれば、他の担当者が行ってくれるので事務作業は少ないという現場もあります。事務作業が苦手な人は、後者のような環境であれば業務が進めやすくなるでしょう。

また、自身が客先常駐に向いていない性格であったとしても、客先の雰囲気が良く意見が言いやすい、あるいは客先の関係者が自身の性格に理解を示してくれる場合は、客先常駐で感じるストレスは軽減されるでしょう。自分にとって常駐先で関わる人との相性が良いと感じられる環境であれば、問題なく勤務できるケースもあります。

関連記事 : 業務委託とは?派遣、客先常駐の準委任、請負との違い

客先常駐で自分に合う企業の見分け方

常駐案件では、相性により働きやすさが変化する傾向にあります。そのため、客先常駐の求人案件を探す際は慎重に検討する必要があるでしょう。自分に合う企業の見分け方として、以下の例を紹介します。

  • 面談や見学での印象を大切にする
  • 社風や企業理念を確認する
  • 口コミや評判を調べる

面談や見学での印象を大切にする

面談や商談、見学での印象から、常駐先の雰囲気はある程度感じ取ることができます。自分の目で見た印象は、常駐先企業のWebサイトやインターネット上の情報から受けるものとは違う場合もあるので、貴重な検討材料だと言えるでしょう。見学をするときには、コミュニケーションが得意な社員が社内を案内してくれることもありますが、その人だけではなく、現場のエンジニアの様子などもチェックしておきましょう。

社風や企業理念を確認する

常駐先の社風や企業理念が自身にとって共感できるものであれば、自分にとって働きやすい企業である可能性があります。常駐先の社員の言葉遣いや雰囲気、態度などにも社風は現れますので、やはり面談や見学などで確認しましょう。

口コミや評判を調べる

口コミや評判からは、その客先で実際に働いたことのある人からの意見や情報を得られる場合があります。ただし、中には過剰にネガティブな意見も含まれていることがあるので、すべてを鵜呑みにしないようにしましょう。

関連記事 : 新卒で客先常駐の会社へ入ることのメリット・デメリット

客先常駐のストレス対処法

客先常駐でのストレスにはさまざまな対処法がありますが、一例として以下のような方法が挙げられます。

  • 勤務時間外は業務のことを考えないようにする
  • 所属会社の社員とコミュニケーションを取る
  • 常駐先の社員に相談する
  • ポジティブなコミュニケーションを心がける

勤務時間外は業務のことを考えないようにする

客先常駐のストレス対処法のひとつは、勤務時間外は業務のことを考えないようにすることで、ストレス要因と距離を取る対処法です。休憩中でも仕事モードをオフにする時間を作りましょう。帰宅後に趣味に没頭するのも頭の中をリセットするのに効果があります。

所属会社の社員とコミュニケーションを取る

常駐先の環境がストレスになっている場合は、常駐先の人とさらにコミュニケーションを取ってもストレス解消にならないこともあるため、会社員として常駐先に派遣されているSEの場合は、自社の社員や上司に相談すると良いでしょう。現場が違う所属会社の上長や社員ならば第三者の目線で話を聞いてもらえることがあり、ポジティブな励ましをもらえるかもしれません。エージェントを利用しているフリーランスの場合は、エージェントの担当者に相談してみましょう。

常駐先の社員に相談する

思い切って常駐先の社員に相談するという対処法もあります。悩みの原因が現場の状況にあるのであれば、常駐先の社員と直接話をしてみることが、解決に繋がる場合もあるでしょう。

ポジティブなコミュニケーションを心がける

ストレスが溜まってしまうようなシチュエーションでも、時には割り切ってポジティブな振る舞いを心がけることが、状況の改善に繋がることもあるかもしれません。

上記のようなストレス対処法が考えられるとはいえ、ストレスが大きくなったときには、無理をする必要はありません。ゆっくり休むという選択をすることも重要です。

関連記事 : 仕事で疲れたときに確認したいストレス解消法記事まとめ

自分のストレス耐性と適性を見極めよう

客先常駐では、上記で紹介した例の他にも、ストレスの原因になり得ることは存在します。ストレスを回避するためには、自身の客先常駐への適性やストレス耐性を見極める必要があります。自分には客先常駐が向いていないかもしれないと考えた場合は、客先常駐にこだわらず在宅や自社開発案件など、他の働き方の選択肢を検討することも大切です。

関連記事 : 「フリーランスの働き方」には、さまざまな種類があります

客先常駐のストレスに関するよくある質問

ここでは客先常駐のストレスに関するよくある質問に答えていきます。

Q. リモートでの仕事よりも客先常駐を選ぶメリットは何ですか?

コミュニケーションがリアルタイムで取れ、業務内容や目的が明確になりやすいこと、チームでの仕事が多いため人間関係が築けることがメリットです。

Q. 客先常駐での仕事を通してキャリアアップするためには、どんな方法がありますか?

人脈を広げることや、業務の幅を広げるためのスキルアップ、プロジェクトマネジメントの経験を積むことでキャリアアップが可能です。また、転職先を探す場合でも客先常駐先での経験が評価されることがあります。

Q. 客先常駐で自社内とは異なる文化やルールを上手に理解し、適応するためのコツは何ですか?

異なる文化やルールを理解するためには、自分で学ぶ姿勢が重要です。先輩や同僚に質問することや、業務に関するマニュアルやプロジェクトのドキュメントを読むことで学び、適応することが大切です。また、相手の文化やルールを尊重することも大切です。

Q. 客先常駐が多い業界や分野はありますか?

システムエンジニア、プログラマー、Webデザイナー、コンサルタントなどのIT業界が多いですが、建築、製造業、販売業でも見られます。

Q. 客先常駐に向いている人の特徴はありますか?

コミュニケーション能力や対人スキルが高く、責任感や忍耐力、適応力がある人が向いています。

最後に

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