Pythonエンジニアとは?仕事内容や未経験から転職する方法を紹介 | レバテックフリーランス
Pythonエンジニアとは、シンプルな文法が特徴のプログラミング言語、Pythonでデータ収集やWebアプリケーション開発業務などを担うエンジニアを指します。Pythonエンジニアとして活躍するためには、Pythonの知識だけでなく、開発経験や数学・統計の知識も必要です。
本記事では、未経験からPythonエンジニアになるにはどうすればよいか気になる方向けに、必要な手順を紹介します。平均年収の目安も紹介するため、ぜひ参考にしてください。
目次
PythonエンジニアとはITエンジニアの一種
Pythonエンジニアとはプログラミング言語のPythonを使い、システムの設計などの業務を担うエンジニアのことです。職種としては、ITエンジニア(IT技術者の総称)の一種に分類されます。
なお、Pythonはプログラミング言語の中で、ITエンジニアに使用される機会の多い言語のひとつです。
PythonはWebアプリ開発やAI開発などで使われる言語
Python(パイソン)とは、オープンソース(無償で一般公開されているソースコード)のプログラミング言語です。主に、WebアプリやAIの開発などで使われています。
シンプルな文法であるため、プログラミングを初めて学ぶ人でも理解しやすい点がPythonの特徴です。また、無料で使えるライブラリが充実しているため、効率よく実装できます。
Pythonエンジニアの平均年収はどのくらい?
Pythonエンジニアはほかの言語を活用するエンジニアと比べて平均年収が高い傾向にあります。PythonはAI分野で活用されていて需要が高い一方で、扱うITエンジニアが決して多くない点が主な理由です。
具体的な平均年収は、勤め先や案件の依頼主などによっても異なりますが、レバテックフリーランスに掲載されているPythonに関する依頼案件の(*)平均月単価は約79万円でした(中央値は80万円)。
そのため、フリーランスのPythonエンジニアであれば平均年収950万円と、比較的高年収を期待できるでしょう。
*2024年2月25日時点で、月単価を公開中案件185件の最大月単価の平均値・中央値
参考 : Pythonの求人・案件一覧
Pythonエンジニアの主な3つの仕事内容
Pythonエンジニアの主な仕事内容は、以下のとおりです。
- データ収集・分析
- Webアプリケーションの開発
- AIソフトの開発
ここから、3つの仕事内容について詳しく解説します。
データ収集・分析
Pythonエンジニアの主な仕事のひとつにデータ収集や分析があります。Pythonを使って膨大なデータの中から関係性や傾向などを分析します。データ分析の仕事について、詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
データ分析を仕事に!職種ごとの仕事内容や必要なスキル、役立つ資格も解説
近年、特定分野の専門知識と、プログラミングやAI・統計などを組み合わせたデータサイエンスの需要が高まっています。そのため、Pythonエンジニアが今後データ収集や分析をする機会も今後増えていくでしょう。
Webアプリケーションの開発
Webアプリケーションの開発もPythonエンジニアの仕事です。Webアプリケーションとは、パソコンやスマートフォンへのインストール不要で、ブラウザ上で動く仕組みを指します。
ほかのプログラミング言語でもできますが、ライブラリやフレームワークが豊富なため、あえてPythonを使って開発するケースも少なくありません。Pythonエンジニアに限らず、Webアプリケーションを開発するWebアプリエンジニアについて詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
Webアプリエンジニアの仕事内容と年収、求人・案件例を紹介
AIソフトの開発
AIや機械学習ソフトの開発も、Pythonエンジニアの仕事に含まれます。なぜなら、PythonはAIや機械学習のライブラリやフレームワークも豊富なためです。
なお、AIや機械学習ソフトの開発は、一般的にWebアプリケーションの開発業務より高度な業務とされています。AIエンジニアになるために必要なスキルが気になる方は、以下の記事も参考にしてください。
AIエンジニアになるには?仕事内容や将来性、必要なスキルを解説
Pythonエンジニアに必要な3つのスキル・経験
Pythonエンジニアに必要なスキル、経験は以下のとおりです。
- Pythonの文法・ライブラリの理解力
- 開発経験
- 数学・統計の知識
それぞれ解説します。
Pythonの文法・ライブラリの理解力
Pythonの文法を理解していなければ、Pythonエンジニアになることは難しいです。入出力方法や条件分岐・ループ処理などにおいて、Pythonとほかのプログラミング言語で記述方法が異なる場合があります。
また、Pythonのライブラリを使いこなす力も大切です。ライブラリとは、使用機会の多いプログラムを、再度使えるようにまとめたものを指します。Pythonのライブラリを使いこなせれば、その分仕事の効率も上がるでしょう。
開発経験
Pythonのプログラミングを理解するだけでなく、開発経験もPythonエンジニアになるには必要です。とくに、LAMP環境における開発経験が求められます。
LAMP環境とは、「Linux(OS)」「Apache(サーバー)」「MySQL(データベース)」「Python・Perl・PHP(プログラミング言語)」の頭文字をとった言葉です。一般的に、LAMP環境下でWebアプリケーションが開発されています。
Python未経験でも、ほかのプログラミング言語(PHPなど)を使ったWebアプリケーションの開発経験があれば、Pythonエンジニアに転向しやすいです。
数学・統計の知識
数学や統計の知識が求められる点は、Pythonエンジニアならではの特徴です。
Pythonエンジニアは、データサイエンスの分野で活躍することもあります。データサイエンスでは、データ分析をするため、線形代数や統計などの知識がある程度必要です。
なお、Pythonエンジニアでも、Webアプリケーション開発が中心の場合は、数学や統計に関する知識を求められない可能性があります。
ITエンジニアがPythonエンジニアになるには?
既にITエンジニアとして活躍している方がPythonエンジニアになるには、一般的に以下の過程を経ることが一般的です。
- Pythonの基礎知識を習得する
- Pythonの資格を取得する
- Pythonでアプリを開発する
それぞれ説明します。
Pythonの基礎知識を習得する
プログラミング言語によって文法や記述方法が異なるため、まずPython言語の基礎知識を習得しましょう。Pythonはシンプルな文法が特徴のため、比較的覚えやすいです。
たとえば、足し算の際にJava(別のプログラミング言語)では、変数に型(文字か、数値かなど)を指定しなければなりません。一方、Pythonは計算したい値を入れるだけで計算できる点が特徴です。
なお、できるだけ早くPythonエンジニアに転向するために、Pythonを効率よく学びたい方は、以下の記事を参考にしてください。
初心者がPythonを効率よく勉強するコツは?本やサイト、ロードマップ
Pythonの資格を取得する
既に習得済みのプログラミング言語とPythonの違いを理解したら、資格を取得しましょう。Pythonの資格を持っていれば、Pythonをある程度扱えることを所属する会社や転職先にアピールできます。
Pythonの入門資格は、以下のとおりです。
- PythonZen & PEP 8 検定試験
- Python 3 エンジニア認定基礎試験
PythonZen & PEP 8は無料で受験できます。自分が記述するPythonの文法に間違いがないかを手軽に確認できるため、基礎知識をひと通り習得したら一度受験してみるとよいでしょう。
Python 3 エンジニア認定基礎試験では、Pythonの文法や処理方法などが出題されます。受験する際は、公式の教材を使って学習すると効果的です。
Pythonでアプリを開発する
Pythonを使って、独自にWebアプリケーションを開発することも大切です。自分で実際にPythonを扱うことで、実践に活用できるスキルが身につきます。
アプリを開発する過程で、インストールや開発環境の準備方法、Webフレームワークの選択方法など、Pythonの文法を覚えるだけでは解決できないことも学べるでしょう。
未経験からPythonエンジニアに転職するための4つのステップ
未経験からPythonエンジニアに転職するには、以下4つのステップを踏むことが一般的です。
- プログラミングを学ぶ
- 開発してポートフォリオを作成する
- ITエンジニアとして就職する
- 実務経験を積んだらPythonの仕事を探す
ここから、各ステップについて詳しく解説します。
プログラミングを学ぶ
未経験からPythonエンジニアに転職するには、まずプログラミングを学ばなくてはなりません。プログラミングはPythonエンジニアに限らず、ITエンジニア全般に求められる知識・スキルです。
プログラミングを学ぶ際は、Python以外でWebアプリケーションを開発できる、バックエンド言語(Ruby・PHP・Javaなど)から学ぶとよいでしょう。なぜなら、AIや統計などの知識を求められるPythonエンジニアにいきなりなることは難しいためです。
なお、プログラミングの習得には、いくつか効果的な学習法があります。プログラミングを独学で身につけられるか不安な方は、以下の記事を参考にしてください。
プログラミングの独学は可能?効果的な勉強法と無料の学習サイトをご紹介
開発してポートフォリオを作成する
プログラミングをある程度理解したら、学んだ言語を使ってWebアプリケーションを開発します。シンプルかつ自分があったらよいと思う機能を搭載した成果物を製作できるとよいでしょう。
続いて、ポートフォリオを作成します。ポートフォリオとは、自身の成果物や職務経歴などを紹介して会社にアピールするためのものです。
職務経歴書やポートフォリオの作成方法がわからない方は、以下の記事も参考にしてください。
未経験者もスキルシートは必要?書き方や作成時の注意点を解説
ITエンジニアとして就職する
ポートフォリオを準備したら、ITエンジニアとしての就職活動・転職活動を始めましょう。いきなりPythonエンジニアとして活躍するのは難しいため、実務経験を積む必要があります。
バックエンド言語の知識やスキルをある程度身につけていれば、募集している会社によっては未経験でも就職・転職できる可能性があります。就職できたら、ITエンジニアとしての経験を積み重ねていきましょう。
なお、自分がITエンジニアとして活躍できるのか不安な方、ITエンジニアに転向すべきか悩んでいる方は、以下の記事も参考にしてください。
ITエンジニアはきつい?未経験だと大変?転職前のチェックポイント
実務経験を積んだらPythonの仕事を探す
ITエンジニアとしての経験を数年積んだら、Pythonを扱う仕事を探しましょう。スムーズにPythonエンジニアに転向するためには、ITエンジニアとして活動しているうちからPythonに関する資格を取得したり、機械学習やデータ分析の学習を始めたりすることが大切です。
なお、未経験からPythonエンジニアになるための具体的な勉強方法を知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
未経験からPythonエンジニアになるには|求人内容や転職に役立つ勉強方法
Pythonエンジニアの将来性・キャリアパスは?
ここから、Pythonエンジニアの将来性やキャリアパスを紹介します。
Pythonエンジニアの将来性
PythonはAIや機械学習など先端技術の開発に欠かせないプログラミング言語のため、現在Pythonエンジニアの需要は高いです。今後も、AIや機械学習などの分野は伸びることが予想されているため、Pythonには将来性があるといえるでしょう。
ほかのプログラミング言語を扱うITエンジニアと比較して、Pythonエンジニアの将来性がどうなのか気になる方は、以下の記事も参考にしてください。
Pythonの将来性|Ruby・Javaとの比較や需要、転職のメリットを解説
Pythonエンジニアのキャリアパス
Pythonエンジニアとしてある程度活躍してからは、外資系企業へ転職して収入アップを目指したり、フリーランスとして独立して自由な働き方を目指したりするなど、さまざまな道が考えられます。また、データサイエンティストへのキャリアパスがある点も、Pythonエンジニアならではのポイントです。
データサイエンティストとは、ビッグデータを分析して業務プロセスやビジネスモデルの革新につなげる職種を指します。データサイエンティストの仕事内容を詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
データサイエンティストとは?仕事内容や必要な資格・スキルを紹介
Pythonエンジニアに関するよくある質問
ここでは、Pythonエンジニアに関するよくある質問に答えていきます。
Q. Pythonはどのような場面で活用されていますか?
PythonはWebアプリ開発、AI開発、データ分析等の場面で活用されています。
Q. フリーランスPythonエンジニアの平均月収はどの程度ですか?
フリーランスPythonエンジニアの平均月収は案件やスキルによって異なりますが、約70万円です。
Q. Pythonエンジニアがフリーランスで仕事をする際、ポートフォリオにはどのような項目を記載する必要がありますか?
ポートフォリオには名前、生年月日、職務経歴、スキルセット・資格、使用可能ツール、強みと自己PR、連絡先やSNS等の項目を記載する必要があります。
Q. Pythonエンジニアになるためには、どんなスキルが必要ですか?
PythonエンジニアになるためにはPythonプログラミングのスキル、Pythonのライブラリを取り扱うスキル、サーバーサイドの基礎的なスキル、データ分析に関するスキル等が必要です。
Q. Pythonエンジニアとして活動する場合、どのような資格を取得した方が良いですか?
Pythonエンジニアとして活動する場合、Python3エンジニア認定基礎試験、Python3エンジニア認定データ分析試験、Python Certifications等の資格を取得すると良いでしょう。
※本記事は2024年2月時点の情報を基に執筆しております。
最後に
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