Pythonエンジニアとは?仕事内容や年収・将来性を解説

Pythonエンジニアとは、Pythonを使ったシステムの設計やプログラミングを行う職種です。Pythonは世界的に人気のある言語で、Webアプリケーションだけでなく、AI(人工知能)や機械学習など学術系のシステムでもよく使われています。

この記事では、今後さらにIT業界での需要が増えていくと考えられるPythonエンジニアの概要や詳細、フリーランス事情などを解説します。

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目次

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Pythonとは

Pythonは、アプリケーション開発や統計解析の際に用いられるオブジェクト指向言語です。GoogleやYahoo!など、多くのWeb系の企業で導入されている実績があります。

Pythonの特徴として、ソースコードがシンプルなことが挙げられます。コードを書く際はインデントを使用し行末にセミコロンを打つ必要もないので、ほかの人が書いたものでも読みやすく、誰もが同じようなコードを書くことができます。

また、Pythonはソースコードがシンプルな一方で、非常に高い汎用性を持っています。UnixやWindows、Mac OS Xなど、幅広いプラットフォームで動作するほか、ほかの言語や環境との連携機能も充実しており、あらゆる分野で活躍する標準ライブラリを搭載しています。
その種類は、WebアプリケーションやGUIアプリケーション開発の一助となるライブラリ、統計解析に使用する数値計算ライブラリなど多岐にわたり、Pythonエンジニアはライブラリへの理解も求められるでしょう。

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Pythonエンジニアの仕事内容

Pythonエンジニアとは、「Python」を使う設計やプログラミングを担当するエンジニアを指します。
Pythonエンジニアが活躍する領域は、設計・プログラミングといったシステム開発分野など。データ分析やアルゴリズム設計など、研究分野で活躍するPythonエンジニアも存在します。
では、Pythonエンジニアの仕事内容を詳しく確認していきましょう。

Webアプリケーションにおけるサーバーサイド開発

Pythonエンジニアの仕事の一つは、Webアプリケーションにおけるサーバーサイド開発です。
Pythonのメリットは、誰が書いても似たようなコードになるためプログラムの修正が容易であることや、豊富なライブラリやフレームワークを利用できること。
これらのメリットから、Pythonは効率的な開発を実現できる言語としてWebアプリケーション開発に用いられており、多くのPythonエンジニアがWebアプリケーション開発に携わっています。

Pythonプログラミング

Pythonエンジニアは、Pythonによるプログラミングを行います。
Pythonプログラミングは、ほかの言語に比べると少し独特です。PythonはPythonic(パイソニック)と呼ばれるPythonの設計思想をプログラミングで実現することで、生産性や可読性が高く、処理速度が速いプログラムを組めます。Pythonエンジニアはこのような性質を理解したうえで、プログラミングを行っていきます。

データ分析

Pythonは科学計算用ライブラリなどが充実しており、データ分析に用いられることが多い言語です。そのため、データ分析もPythonエンジニアの仕事の一つ。特に、近年はビッグデータを取り扱う言語としても人気が高まっています。

AI開発

PythonエンジニアはAI開発の領域でも活躍しています。
その理由の一つは、Pythonはシンプルなコードで記述しやすいプログラミング言語であることに加え、AI(人工知能)開発に適したライブラリが豊富にあるからです。

たとえば、「scikit-learn(サイキットラーン)」を使えば、さまざまな機械学習の手法を実装できます。また、Googleが開発したオープンソースの機械学習ライブラリである「TensorFlow(テンソルフロー)」、画像や動画処理の機能を持つライブラリ「OpenCV(オープンシーヴィ)」なども有名です。
そのほかにも、Pythonには機械学習に関連する豊富なライブラリがあるため、PythonはAI開発での活用が盛んな傾向にあります。

アルゴリズム設計

データを分析するためのアルゴリズムを設計することもPythonエンジニアの仕事です。Pythonエンジニアはデータサイエンティストとしての業務を行うこともあり、その場合はPythonにプラスアルファの知識が必要となります。

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Pythonエンジニアの年収

2022年2月時点でレバテックフリーランスに掲載されているPythonの求人・案件の平均月額単価は77万円、最高月額単価は145万円、最低月額単価は32万円で、それぞれの12ヶ月分を年収として換算すると、以下のとおりです。

Pythonエンジニアの年収相場

参照元 : Pythonエンジニアの求人・案件一覧

平均年収(フリーランス) 924万円
最高年収 1740万円
最低年収 384万円

ただし、これは税金や保険料を差し引く前の金額をベースにして簡易計算したものです。また、あくまでレバテックフリーランスの求人・案件の単価をもとにしたデータであるため、Pythonエンジニア全体の平均年収とは異なります。

関連記事 : Pythonエンジニアの平均年収|他言語との年収比較や未経験からの入門・転職方法

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Pythonエンジニアに必要なスキル

Pythonエンジニアは仕事の領域によって、必要とされるスキルが違います。
サーバーサイドエンジニアとして仕事をする場合は、Pythonプログラミングとサーバーサイドのスキルが必要です。一方、データサイエンティストとしての仕事であれば、データ分析スキルなどが必要となります。

以下、Pythonエンジニアに必要なスキルの例を解説します。

初歩的なサーバーサイドエンジニアのスキル

サーバーサイドエンジニアは一職種として成り立つほどレベルが高い職業ですが、Pythonエンジニアはサーバーサイドエンジニアのなかでも、サーバー処理の設計やプログラミングなどを担当します。そのため、サーバーサイドエンジニアとして初歩的な知識は蓄えておく必要があるでしょう。

Pythonプログラミングのスキル

Pythonはシンプルな言語でありながら、さまざまな処理の記述に適しています。Pythonエンジニアを募集する案件でクライアントは、何らかの理由で「Pythonでなければならない」あるいは「Pythonを使いたい」と考えています。
そのため、Python独特の処理の記述や、言語仕様に精通したプログラミングができることも重要です。
そもそもC言語のような汎用性の高い言語や数学などに強いFortranではなく、Pythonが選ばれる主な理由としては、記述が簡単なことが挙げられます。
たとえば、Pythonを使えばWebサーバーの処理を簡潔に記述でき、機械学習などで使われる繰り返し処理も記述が難しくありません。

簡単な記述で済むということは生産性も可読性も高くなり、プロジェクト全体のパフォーマンスが上がります。

言い換えると、処理を簡潔に記述できるPythonのポテンシャルを引き出せないと、Pythonエンジニアとしては心もとないともいえるでしょう。

データ分析スキル(統計学、回帰分析など)

Pythonはビッグデータを始めとした、データ分析にも用いられます。データ分析スキルには統計学や回帰分析など学術分野のスキルも含まれるため、Pythonエンジニアのなかでもデータ分析系の案件を獲得するには、システム開発領域を超えたスキルが必要です。

AI(人工知能)・機械学習などのスキル

AI(人工知能)の多くは機械学習というアルゴリズムが用いられています。そしてさらに、AIの目的によって形態素解析といった自然言語処理の知識が求められることもあります。
よってPythonエンジニアの中でもAIや機械学習などを手がけたい方は、学術的なスキルを身につけておくことをおすすめします。

2系と3系を使いこなすスキル

Pythonには2系と3系の2つのバージョンがあります。Pythonエンジニアが求められるスキルとして、2系と3系を使いわけるスキルもあげられます。2系と3系の間には、後方互換がなく、printやrangeなどを筆頭にソースコードの書き方にも差異があります。2系・3系の使い分けができると、Pythonエンジニアとしての付加価値が増すでしょう。

関連記事 : Pythonの勉強法|初心者の入門におすすめの学習方法とは?

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Pythonエンジニアに役立つ資格

PythonエンジニアとしてPythonを使いこなせるのであれば、スキルを証明できる資格試験の受験をおすすめします。資格があると案件の獲得や就職・転職活動の成功に結びつきやすく、取得して損はありません。
以下、Pythonエンジニアに役立つ資格とその概要、試験内容の詳細について解説します。

Python3エンジニア認定基礎試験

Python3エンジニア認定基礎試験は「一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会」が主催する試験で、Pythonの文法や標準ライブラリを問われる試験です。
試験に合格することで、Pythonをある程度使いこなせる基本的なスキルを身に付けていることが証明できます。
なお、本試験には認定教材として『Pythonチュートリアル 第4版』(Guido van Rossum=著、オライリー・ジャパン)が指定されています。

参照:認定教材・参考教材|一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会

資格名 Python3エンジニア認定基礎試験
試験日 通年
受験料 10,000円(税別)
合格基準 正答率70%
試験形式 選択問題
公式サイト https://www.pythonic-exam.com/exam/basic

Python3エンジニア認定データ分析試験

Python3エンジニア認定データ分析試験も「一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会」が主催している試験です。

出題範囲の大部分は数学の基礎とPythonライブラリによるデータ分析の実践、データ収集と加工です。
この資格だけで実務上すべてのデータ分析をまかなえるスキルを証明できるわけではありませんが、Pythonを使ったデータ分析ができること、データ分析の土台となる数学的知識、素養があることの証になります。

資格名 Python3エンジニア認定データ分析試験
試験日 通年
受験料 10,000円(税別)
合格基準 正答率70%
試験形式 選択問題
公式サイト https://www.pythonic-exam.com/exam/analyist

Python Certifications

Python Certificationsは、ポーランドに拠点を置くNPO「OpenEDG Python Institute」が主催する国際的に通用するPython試験です。
試験は難易度によって「エントリー」「アソシエイト」「プロフェッショナル1」「プロフェッショナル2」の4つに分かれ、英語での受験となります。
エントリーレベルはPython入門、初心者レベルの試験で、アソシエイトになるとオブジェクト志向の技術が問われ、Pythonを使いこなせるレベルを証明できます。
プロフェッショナル試験はPythonプログラミングはもちろん、GUIや数学、科学領域でPythonを活用できるかどうかが問われます。
将来的にもPythonエンジニアとして活躍し、Pythonを使ってキャリアアップをしたいと考えているのであれば、こちらの試験にチャレンジしてみるのも良いでしょう。

資格名 Python Certifications
試験日 随時
受験料 エントリー:USD59
アソシエイト:USD295
プロフェッショナル:USD195
合格基準 70%
試験形式 単一選択および複数選択の質問など
公式サイト https://pythoninstitute.org/


関連記事 : Pythonの資格|入門におすすめの資格は?試験内容や種類、難易度を比較

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Pythonエンジニアの需要・将来性

Pythonを使用した開発案件の増加、Pythonの人気や機械学習関連技術の発展、企業のAI技術の活用などに伴い、Pythonエンジニアの需要が高まっており、今後もこの傾向は続くと思われます。

Pythonエンジニアの需要が続く理由

Pythonエンジニアの需要が続く理由としては、Pythonに代わる言語が少なく、Pythonコミュニティーも活発だからです。
さらに、「AIや機械学習といえばPython」という業界の傾向は今のところ変わる気配はありません。また、Pythonは軽快な動作と高い生産性を持った優秀な言語という点でも人気が高く、将来の見通しが良い言語といえます。

Pythonエンジニアとして長く活躍するには

Pythonエンジニアの需要が高まったとしても、未経験者やスキルが乏しい場合は、Pythonエンジニアの案件の獲得は難しいでしょう。
というのも、そもそもPythonを使いこなせるエンジニアは業界内で増加傾向にあり、Pythonエンジニア間での競争が始まっているからです。Pythonエンジニアが少なかった頃は、企業は未経験者を歓迎していましたが、現状はPythonのスキルが一定以上あるエンジニアの募集が多く、簡単にPythonエンジニアになれるわけではありません。

Pythonエンジニアを目指すのであれば、機械学習やデータサイエンスなどの分野で何らかの実績を残す、Webサービスを作る、GitHubにソースコードを公開して評価されるなど、できるだけ高いPythonのスキルを身につけておく必要があるでしょう。

関連記事 : Pythonの将来性|Ruby・Javaとの比較や需要、転職のメリットを解説

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Pythonエンジニアの求人・案件例

ここでは、実際にあったレバテックフリーランスでの案件を例にして、Pythonエンジニアの作業内容や案件に必要なスキルなどを見ていきましょう。Pythonエンジニアの求人・案件に興味がある方は参考にしてみてください。

【Python】大手スポーツ量販店向け物流システム開発の求人・案件

■単価
〜650,000円/月※消費税を含めた参画者にお渡しする金額です。

■職種・ポジション
SE (システムエンジニア)

■職務内容
・大手スポーツ量販店向け物流システム開発に携わっていただきます。
・主に下記業務をご担当いただきます。
ー基本設計~詳細設計、製造
・リモートでの作業を想定しておりますが、
状況に応じて常駐作業をお願いする場合がございます。

■求めるスキル
・システム開発経験4年以上

■最寄り駅
渋谷(東京都)

【Python】サービス販売プラットホーム開発の求人・案件

■単価
〜650,000円/月※消費税を含めた参画者にお渡しする金額です。

■職種・ポジション
サーバーサイドエンジニア

■職務内容
サービス販売プラットホーム開発にて、バックエンド実装をメインに新規開発や追加機能開発をお任せします。

■求めるスキル
・Pythonを用いた開発経験2年以上

■最寄り駅
渋谷(東京都)

上記の内容はPythonエンジニアのフリーランス案件の一例であり、必須スキル・歓迎スキルや単価などは、案件とご自身のスキル・経験によって大きく変わってきます。

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Pythonエンジニアのキャリアパス

Pythonエンジニアのキャリアパスとしては、サーバーサイドエンジニアやデータサイエンティストなどが考えられます。以下、その概要・詳細について説明します。

サーバーサイドエンジニア

サーバーサイドエンジニアは、システムのインフラを設計したりサーバーサイドの処理、データベース処理の設計をしたりする職種です。Pythonエンジニアとしてサーバーサイドの業務に携わった経験は、サーバーサイドエンジニアへのキャリアの土台となります。

サーバーサイド開発の求人・案件一覧

データサイエンティスト

データサイエンティストはデータ分析の専門家です。データを活用した意思決定や合理的な判断をサポートする業務で、データ分析した結果を元にあらゆるアドバイスや助言を行うコンサルタントとしての一面も持ち合わせています。

データ分析やコンサルティングを行うためには、統計学や数学などの知識に合わせて、Pythonを使ったデータ分析スキル、さらにビジネス市場や経済動向などあらゆる知識が必要とされます。

近年は、ビッグデータをビジネスや学術研究へ活用する動きが盛んになっており、今後求められる職種といえます。詳しく知りたい方は、こちらの関連記事をご覧ください。
データサイエンティストとは?仕事内容やフリーランス事情を解説

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未経験からPythonエンジニアになるには

Pythonエンジニアを目指す場合、まずサーバーサイドエンジニア系のPythonエンジニアを目指すのか、あるいはデータ分析などを主に行うデータサイエンティストとしてのPythonエンジニアを目指すのかによって、積むべき経験や必要なスキルが変わります。

サーバーサイドエンジニア系のPythonエンジニアを目指すのであれば、システム開発案件に幅広く携わり、システムインフラ(ネットワークやデータベースなど)のスキルを向上させて、サーバーサイドの処理の設計などができるようになることが大切です。
データサイエンティスト系のPythonエンジニアを目指す場合、Pythonのプログラミング知識に加えて、統計学、数学など学術系のスキルを磨くことをおすすめします。

関連記事 : 未経験からPythonエンジニアになるには|求人内容や転職に役立つ勉強方法

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フリーランスのPythonエンジニアになるには

フリーランスのPythonエンジニアの案件は少なくありません。Pythonは世界的にも需要が高い言語で人気もあります。ここではフリーランスのPythonエンジニアとして働くための道筋を解説します。

Pythonプログラマーとしての経験を積む

サーバーサイドの業務、あるいはデータ分析の領域でPythonを使う、いずれの場合もPythonに精通していることが求められます。よって、Pythonプログラマーとしての経験を積むことが、Pythonエンジニアへの近道といえます。
また、先に紹介したPython関連の資格に合格して、一定以上のPythonのスキルがあることを証明することも案件を獲得するための一つの手です。

データ分析系の案件を獲得する

データ分析系の業務は案件によってレベルも内容もまったく異なります。中には比較的獲得しやすい案件もあるため、案件をこなしながら実績を積んでいくと良いでしょう。
データ分析系の案件が獲得できれば、以後、Pythonエンジニアとして活躍し続けるビジョンが見通せるでしょう。

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Pythonエンジニアに関するよくある質問

ここでは、Pythonエンジニアに関するよくある質問に答えていきます。

Q. Pythonはどのような場面で活用されていますか?

PythonはWebアプリ開発、AI開発、データ分析等の場面で活用されています。

Q. フリーランスPythonエンジニアの平均月収はどの程度ですか?

フリーランスPythonエンジニアの平均月収は案件やスキルによって異なりますが、約70万円です。

Q. Pythonエンジニアがフリーランスで仕事をする際、ポートフォリオにはどのような項目を記載する必要がありますか?

ポートフォリオには名前、生年月日、職務経歴、スキルセット・資格、使用可能ツール、強みと自己PR、連絡先やSNS等の項目を記載する必要があります。

Q. Pythonエンジニアになるためには、どんなスキルが必要ですか?

PythonエンジニアになるためにはPythonプログラミングのスキル、Pythonのライブラリを取り扱うスキル、サーバーサイドの基礎的なスキル、データ分析に関するスキル等が必要です。

Q. Pythonエンジニアとして活動する場合、どのような資格を取得した方が良いですか?

Pythonエンジニアとして活動する場合、Python3エンジニア認定基礎試験、Python3エンジニア認定データ分析試験、Python Certifications等の資格を取得すると良いでしょう。

※本記事は2022年1月時点の情報を基に執筆しております。

最後に

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