未経験でPythonエンジニアになるには?フリーランス・転職方法も紹介

プログラミング未経験からPythonエンジニアになるケースもありますが、可能性は高くありません。なぜなら、一般的にPythonに関する知識、LAMP環境における開発経験などが求められるためです。

プログラミング未経験であれば、プログラミングを学習する、システムエンジニアとして就職する、Pythonエンジニアに転向するというステップを踏むとよいでしょう。ただし、企業によってPythonを扱わない企業も存在する点に注意が必要です。

本記事では、未経験からPythonエンジニアを目指すために必要な過程やスキル、役立つ資格などをわかりやすく解説します。

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目次

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プログラミング未経験からPythonエンジニアになれる?

未経験からPythonエンジニアとして働くイメージ

未経験でも、Pythonエンジニアになれることはあります。ただし、未経験でもそのレベルの違いによって、Pythonエンジニアになれる可能性が変わってきます。

ここから、状況別に分けてどういう方がPythonエンジニアになれる可能性があるのかを説明していきます。

他言語の開発経験がある場合

Java・Ruby・PHPなど、他のプログラミング言語を使用してシステムを開発した経験がある場合、Pythonは未経験からでもPythonエンジニアに転向しやすいです。

あらかじめ自分でPythonについて学ぶ必要はありますが、既に他のプログラミング言語を身につけている人なら、あとは文法や書き方を意識するだけのため習得も難しくないでしょう。Pythonならではの特徴を理解しておけば、学習も捗ります。

たとえば、PythonはJavaと異なりコンパイルが不要です。コンパイルとは、プログラミング言語をコンピューターが理解可能な言葉に変換する作業を指します。

Python学習経験がある場合

スクールやWebサービスでPythonを学んだことがあっても実務経験がなければ、いきなりPythonエンジニアになることは難しいでしょう。なぜなら、競争相手が多く、経験やスキルを備えた人が優先的に採用される可能性があるためです。

そこで、まずはITエンジニアとして就職する方法を考えましょう。ITエンジニアとは、主にコンピューターを動かすためのシステムを作り上げる技術者のことを指します。

ITエンジニアの具体例は、システムエンジニアやWebエンジニアなどです。システムエンジニアは業務システムなどのシステムを開発する業務に携わるのに対し、WebエンジニアはWeb系システム・アプリケーションの開発を担う点が異なります。

プログラミング学習経験がない場合

プログラミング学習経験がない場合、いきなりPythonエンジニアになることは極めて困難です。入社後に未経験者向けに研修を実施して、エンジニア・プログラマーを育成する企業もありますが、基本的に新卒向けに限られます。

未経験でPythonエンジニアを目指すのであれば、まず何かのプログラミング言語を習得することから始めましょう。オンライン学習サービスなどを活用すれば、現在勤めている職場に勤務しながら並行してプログラミングスキルを習得可能です。

また、言語にこだわらなければ、学習後にエンジニアとしての転職先を紹介してくれるプログラミングスクールも存在します。

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未経験からPythonエンジニアになるには

Pythonを学ぶイメージ

人によってさまざまな方法がありますが、未経験からPythonエンジニアを目指す際は以下の過程を意識するとよいでしょう。

  • プログラミングを学ぶ
  • オリジナルアプリを作成する
  • ポートフォリオ・スキルシートを用意する
  • エンジニアとして就職する
  • 実務経験を積みつつPythonについて学習する
  • Pythonエンジニアとして転職する

ここから、今までプログラミングにまったく関わったことがない方が、Pythonエンジニアになるためにすべきことを説明します。

1. プログラミングを学ぶ

Pythonエンジニアを目指すなら、まずプログラミングを学びましょう。

そもそもプログラミングとは、コンピューターがある処理を実行するように指示を出すことです。プログラミングを学べば、自分でシステム開発・Web開発ができるようになるだけでなく、論理的思考力が身につく、起業・独立の可能性が広がるなどのメリットも期待できます。

プログラミング言語の種類はさまざまです。言語によって、得意分野や記述方法などが異なります。Python以外で代表的なプログラミング言語は、以下のとおりです。

  • Java
  • Ruby
  • PHP
  • JavaScript
  • C#
  • C++
  • GO
  • Swift
  • R

プログラミングの具体的な学び方については、後ほど詳しく解説します。

2. オリジナルアプリを作成する

プログラミングの知識やスキルを身につけたら、オリジナルのアプリを作成しましょう。アプリ(アプリケーションソフトウェア)とは、特定の目的で作成したソフトウェアのことです。

アプリには、

  • インターネット上で作動するWebアプリ
  • スマホやタブレットなどのデバイスへのダウンロード・インストールが必要なネイティブアプリ
  • 両方の特徴を兼ね備えたハイブリッドアプリ

などの種類があります。

ユーザーに閲覧してもらうだけでなく、ログインや商品の購入・コメント・フォローなど幅広い機能を搭載できる点が、Webアプリが一般的なWebサイトと異なる点です。

オリジナルアプリを作成することで、自分がどのような技術を持っているのかをより具体的にアピールできます。

3. ポートフォリオ・スキルシートを用意する

オリジナルアプリを作成したら、ポートフォリオにまとめましょう。ポートフォリオとは、自分のスキルを示すための資料のことです。

ポートフォリオは、ITエンジニアとして就職・転職する際に欠かせません。自分の経歴などをまとめたポートフォリオを作成したら、技術をアピールするために自身で作成したオリジナルアプリへのリンクをつけておきます。

また、スキルシートもあわせて用意しましょう。スキルシートとは、自分が保有している資格や習得したプログラミング言語などをまとめた書類のことです。スキルシートの書き方を詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
スキルシートの書き方は?職種別の記入例とダウンロード可能なテンプレートを紹介

4. エンジニアとして就職する

未経験からいきなりPythonエンジニアになることは簡単ではないため、まずは他のITエンジニアとしての就職を目指しましょう。

ITエンジニアの主な種類は、以下のとおりです。

  • システムエンジニア
  • Webエンジニア
  • インフラエンジニア
  • 上流工程エンジニア

未経験者でも、Webエンジニアとして就職できる場合があります。Webエンジニアとして求められるプログラミング言語は、Java・Ruby・JavaScript・PHPなどです。まずWebエンジニアとして就職を目指す際は、申し込む企業が「未経験可か」、「どのプログラミング言語が必要か」などをチェックしましょう。

なお、Pythonエンジニアの役割についてあらかじめ把握しておきたい場合は、以下の記事を参考にしてください。
Pythonエンジニアとは?仕事内容や未経験から転職する方法を紹介

5. 実務経験を積みつつPythonについて学習する

ITエンジニアとして就職したら、実務経験を積みましょう。

とくに、システム開発の経験を重ねると、Pythonエンジニアとして転職する際の強みになります。システム開発とは、業務効率化などを目的にIT技術を用いて新たな仕組みを構築することです。

実務経験を積みながら、Pythonについての学習を続けましょう。転職時にアピールするため、Python関連の資格取得を目指すこともポイントです。Pythonエンジニアの役に立つ資格については、後ほど詳しく解説します。

6. Pythonエンジニアとして転職する

ITエンジニアとして一定期間の実務経験を積んだら、Pythonエンジニアとして転職する準備を進めましょう。

Pythonエンジニアとして転職する際に、必要とされる実務経験は一般的に2〜3年程度です。ただし、スタートアップなど、企業によっては2年未満の実務経験でも採用される可能性はあります。

なお、ITエンジニアとして就職するときと同様に、Pythonエンジニアとしての転職を目指す際もポートフォリオ・スキルシートを用意して経験やスキルなどをアピールすることが大切です。

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Pythonエンジニアに必要な経験・スキル

数学・統計学の知識を活用するイメージ

Pythonエンジニアに必要な経験やスキルは、主に以下のとおりです。

  • LAMP環境における開発経験
  • Pythonのフレームワーク・ライブラリに関する知識
  • 数学・統計学に関する知識
  • 他のプログラミング言語の知識・スキル
  • Pythonバージョン3系の知識
  • 語学力

それぞれ解説します。

LAMP環境における開発経験

Pythonエンジニアには、LAMP環境における開発経験が必要とされます。LAMPとは、それぞれ以下の頭文字をとったものです。

  • Linux(L)
  • Apache(A)
  • MySQL(M)
  • Python・Perl・PHP(P)

Linuxとは、オープンソースのOS(システムのハードウェアとリソースを管理するソフトウェア)のことです。アプリケーション開発やサーバー構築などで用いられています。

Apacheとは、オープンソースのWebサーバーソフトウェアです。また、MySQLはオープンソースのデータベース管理システムを指します。

なお、プログラミング言語であるPython・Perl・PHPが並べられているのは、いずれも同様の環境で動作することが一般的であるためです。

Pythonのフレームワーク・ライブラリに関する知識

Pythonエンジニアは、Pythonの文法だけでなく、フレームワークやライブラリに関する知識も必要とされることがあります。Pythonにどのようなフレームワーク・ライブラリがあるか知らなければ、スムーズな開発は難しいでしょう。

フレームワークとは、システムやアプリケーションを開発するために必要な機能を揃えた枠組みのことです。Pythonには、Django・Flaskなどのフレームワークがあります。

ライブラリとは、使用頻度の高いコードをすぐに使えるようにまとめたものです。たとえば、PythonにデスクトップアプリのUIを作成可能なtkinter、効率的に数値計算可能なNumPyなどのライブラリがあることを知っていれば、業務にかかる時間を短縮できます。

数学・統計学に関する知識

Pythonエンジニアの場合、業務範囲によって数学や統計学に関する知識が求められることがあります。なぜなら、Pythonはデータ分析や機械学習などの分野に用いられることが多いプログラミング言語のためです。

とくに必要とされる知識として、以下の項目が挙げられます。

  • 微分
  • 積分
  • 確率
  • 統計
  • 線形代数

Pythonエンジニアとして幅広い業務をこなしたい方、AI・機械学習のようにトレンドの分野で活躍したい方は、Pythonの基礎知識に加えて数学や統計学のテキストも確認しておいた方がよいでしょう。

なお、Webエンジニアを目指すのであれば、数学や統計学の知識が浅くても対応できる可能性があります。

他のプログラミング言語の知識・スキル

Pythonだけでなく、他のプログラミング言語の知識やスキルが求められることがあります。また、複数のプログラミング言語を扱えた方が、転職や案件獲得にあたって強みになるでしょう。

Pythonとあわせて必要になるプログラミング言語は、企業によって異なります。その中でも、とくに親和性の高い言語がJava・Ruby・JavaScript・PHPなどです。

Pythonと一緒にどのプログラミング言語を身につけるべきか迷っている場合は、気になる企業が提示している条件などを確認しておくとよいでしょう。

Pythonバージョン3系の知識

Pythonバージョン3系の知識も備えていなければなりません。

Pythonは一般的にバージョン2とバージョン3が使われています。バージョン2とバージョン3の主な違いは、一部構文の記述方法、ライブラリの種類、小数点の結果などです。

実は、Pythonバージョン2(2.7)は既にサポートを終了しています。また、バージョン2にある基本的なライブラリはバージョン3でも網羅されているため、これからPythonを学ぶ場合は最初からバージョン3で始めるとよいでしょう。

語学力

必須ではありませんが、語学力があればPythonエンジニアとしての強みになります。なぜなら、Pythonは海外でも需要の高いプログラミング言語であるためです。

とくに英語ができれば、外資企業でPythonエンジニアとして活躍したり、海外で働いたりするなどの選択肢が広がります。英語で書かれた仕様書を渡されても、スムーズに仕事を進められるでしょう。

また、日本企業でPythonエンジニアとして就職する場合でも、プログラミングは基本的に英語ベースで構文が作られているため、英語力がある方はPythonをスムーズに理解できます。

また、Pythonに関する悩みがある場合に、英文で書かれた海外の解説サイトを参考にして解決できる点もメリットです。

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Pythonは需要のあるプログラミング言語

Pythonを使って働く人々

数あるプログラミング言語の中でも、Pythonは近年とくに需要のあるプログラミング言語といわれています。主な理由は、以下のとおりです。

  • 求人数が増えている
  • 教材が豊富
  • 理解しやすい

それぞれ解説します。

理由1 求人数が増えている

近年Pythonエンジニアへの求人数や案件数が増加傾向にあることが、需要の高さを示しています。求人数・案件数が増えているのは、Pythonが機械学習・AIやビッグデータ解析など、トレンドの分野に使われるプログラミング言語のためです。

また、PythonはWebアプリケーションなど従来のITサービスにも用いられています。さまざまな分野で使われるプログラミング言語のため、Pythonは今後も需要が期待できるでしょう。

理由2 教材が豊富

誕生から既に30年以上経過しており、教材が豊富な点もPythonの需要が高い理由です。解説書やサイトが英文だけだと、日本人には学びにくいでしょう。その点、Pythonは書籍・学習サイト・プログラミングスクールなどで日本語で学べます。

Pythonに関する試験・資格も豊富なため、初学者がすぐに自分の実力を確認しやすい点も、Pythonが注目されている理由でしょう。

理由3 理解しやすい

Pythonが、初心者にも比較的理解しやすいプログラミング言語であることも、需要が高い理由のひとつでしょう。

Pythonは、文法がシンプルな点が特徴です。たとえば、画面に「Hello Word!」と表示する場合、Javaでは数行のコードを記述しなければならないのに対し、Pythonは1行で済みます。

また、Pythonなら、CPythonやAnacondaなどで環境構築(プログラミングに適した作業場を整えること)も簡単です。さらに、Google Colaboratoryなら、環境構築不要でWebブラウザ上でプログラムを記述して実行できます。

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Pythonを扱う3つのメリット

アプリケーション開発のイメージ

システムエンジニアが他のプログラミング言語ではなく、あえてPythonを使うのは以下のメリットがあるためです。

  • ライブラリやフレームワークが豊富
  • AI開発に適している
  • アプリケーション開発にも役立つ

それぞれ解説します。

ライブラリやフレームワークが豊富

ライブラリやフレームワークが豊富なため、記述するコードの量を減らせる点がPythonを扱うメリットとして挙げられます。

既に概要を簡単に紹介したtkinterやNumPy以外で、便利なライブラリ・フレームワークは以下のとおりです。

  • PyTorch(ディープラーニングに役立つライブラリ)
  • seaborn(グラフ作成に役立つライブラリ)
  • OpenPyXL(Excel操作を自動化できるライブラリ)
  • pandas(データ操作のライブラリ)
  • Pillow(画像処理が可能なライブラリ)
  • django(Webアプリケーション構築に使われるフレームワーク)
  • Flask(とくに小規模のWebアプリケーション構築に使われるフレームワーク)

上記のようなライブラリ・フレームワークを活用することで、機械学習(ディープラーニング)・データ分析・業務効率化・アプリケーション作成などがスムーズにできます。

AI開発に適している

AIを始めとする、トレンドの分野における開発に適している点も、数あるプログラミング言語の中からPythonを用いるメリットです。

AI(人工知能)とは、Artificial Intelligenceを略した言葉で、一般的に機械(コンピューター)が自ら学んでいく技術を指します。機械学習・ディープラーニングは、AIの中に含まれる言葉です。

AIの開発では、膨大な処理を実行しなければなりません。Pythonはライブラリやフレームワークが豊富で、記述量を抑えてスピーディーに開発できることが、膨大な処理が必要なAIの開発に向いているとされる主な理由です。

アプリケーション開発にも役立つ

AI開発だけでなく、アプリケーション開発に使える点も、Pythonのメリットです。PythonはAI専用のプログラミング言語ではありません。

Pythonなら、ライブラリを活用してスムーズにWebアプリケーションなどを開発できます。記述が簡単なため、手軽に自動化プログラムを取り入れることもできるでしょう。

ただし、PythonはC++やJavaなどと比較すると処理速度が遅い一面もあります。そのため、デスクトップやスマホアプリには別のプログラミング言語を用いた方がよいという考え方もあるでしょう。

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未経験でPythonエンジニアを目指す際の注意点

海外のオフィスで働くイメージ

未経験でこれからPythonエンジニアを目指す場合、いくつか気をつけなければならない点があります。主な注意点は以下のとおりです。

  • 日本にはPythonを扱わない企業もある
  • Pythonエンジニアで40代未経験の求人は少ない

それぞれ解説します。

日本にはPythonを扱わない企業もある

Pythonは需要の高いプログラミング言語ですが、日本にはPythonを扱わない企業もある点に注意が必要です。

日本では、クライアントのニーズに基づき、設計や運用を担うSIerの募集・案件が占める割合が少なくありません。また、Webアプリケーション開発の案件では、Pythonの代わりに日本生まれのプログラミング言語であるRubyで募集されていることもあります。

Pythonエンジニアを目指すか検討中の場合は、自分が気になっている企業がPythonで求人を出したり、案件募集したりしているか確認しておくとよいでしょう。

Pythonエンジニアで40代未経験の求人は少ない

Pythonエンジニアで40代未経験の求人は極めて少ない点にも注意しましょう。企業によって、Pythonエンジニアの募集に年齢制限をかけていることがあります。

トレンドについていくのが難しいと判断される、即戦力にならないなどが年齢制限の主な理由です。30代後半〜40代未経験からでも、Pythonエンジニアになれる可能性はゼロではありませんが、難易度が高いものと理解しておきましょう。

なお、未経験で40代からIT業界を目指すのであれば、現職でのマネジメント経験をいかしてプロジェクトマネージャーになる、マーケティングの経験をいかしてWebマーケターになるなどの道があります。

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Pythonプログラマー・エンジニアの仕事内容

AI開発の様子

Pythonエンジニア(プログラマー)を目指すのであれば、あらかじめ仕事内容も確認しておきましょう。主な仕事内は、以下のとおりです。

  • 機械学習・AI分野の開発
  • データ解析
  • アプリケーション開発

それぞれ解説します。

機械学習・AI分野の開発

機械学習(ディープラーニング)やAI分野の開発が、主な仕事のひとつです。

AI開発にあたって、Pythonエンジニアはまず必要なデータを読み込まなければなりません。その後の一般的な流れは主に以下のとおりです。

  • 機械が理解できるようにデータを加工する(データ前処理)
  • モデルを実装するためのアルゴリズムを開発する
  • 機械にデータを学習させる
  • 機械に予測させる
  • 予測結果を正しいデータと比較して評価する
  • 精度が低い場合はアルゴリズムを調整・修正する

なお、機械学習には「教師あり学習」と「教師なし学習」があります。「教師あり」では人間があらかじめ正解を用意しておくのに対し、「教師なし」は正解データを与えず機械に自動的にグルーピングさせる方法です。

データ解析

データ処理やデータ解析も、Pythonエンジニアの仕事です。Pythonでプログラミングして膨大なデータを分析し、ある事柄についての結論を導き出します。

データ処理やデータ解析には、ライブラリを使用すると便利です。PandasやNumPyなどのライブラリが用いられます。

なお、データ解析の仕事をこなすためには、一般的に大学レベルの数学・統計学の知識が必要です。

アプリケーション開発

勤める企業、受注する案件によっては、Webアプリケーションの開発などがPythonエンジニアとしての主な仕事になることもあるでしょう。クライアントの依頼に基づき、ソフトウェアの要件定義や設計、開発を担います。

Webアプリケーションの開発では、Webスクレイピングのスキルが必要です。Webスクレイピングとは、Webサイトから特定の情報を自動で抽出することを指します。

また、MySQLなどのデータベースと連携する技術も必要です。データベースは、Webアプリケーションで使う顧客管理などで使われます。

ITエンジニアとしての経験が浅い場合、数学・統計学の知識が十分でない場合は、アプリケーション開発の仕事が中心になるでしょう。

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Pythonを扱う3つの職種

データアナリストとして働くイメージ

Pythonを扱う職種は、いくつも存在します。その中で、代表的なのが以下の3職種です。

  • データアナリスト・データサイエンティスト
  • Webアプリケーションエンジニア
  • ブロックチェーンエンジニア

それぞれの概要を解説します。

データアナリスト・データサイエンティスト

データアナリストとは、膨大なデータを集計して分析する職種です。分析結果を活用し、事業課題への解決策をクライアントへ提案することもあります。

データアナリストは、フリーランスとして独立するとさらに高収入を目指せることがあるでしょう。フリーランスのデータアナリストについて詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
フリーランスのデータアナリストとは?年収や必要なスキル・市場動向を解説

データサイエンティストも、データアナリストと同様にデータベースやPythonを扱うスキル、統計学の知識などが求められる職種です。ただし、データサイエンティストの方がより高いレベルの知識が求められる点や、分析モデルの構築に重点を置く点などが主な違いとして挙げられます。

データサイエンティストの仕事内容や将来性について、詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてください。
データサイエンティストとは?仕事内容や必要な資格・スキルを紹介

Webアプリケーションエンジニア

Webアプリケーションエンジニアとは、Webブラウザ上で動作するWebアプリケーションを開発するITエンジニアのことです。

Webアプリケーションエンジニアは、一般的にフロントエンドエンジニアとバックエンドエンジニアに分類されます。フロントエンドで用いられる言語はHTML・CSSやJavaScriptなどのため、Pythonエンジニアが担うのは基本的にバックエンドです。

Webアプリケーションエンジニアの仕事内容や、平均年収について詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
Webアプリエンジニアの仕事内容と年収、求人・案件例を紹介

ブロックチェーンエンジニア

ブロックチェーンエンジニアとは、ブロックチェーンに関する開発などを担うITエンジニアのことです。ブロックチェーンとは、暗号技術を用いて正確な取引履歴を維持する技術を指します。

ブロックチェーンエンジニアの主な仕事は、決済サービスの開発・ブロックチェーンを活用したアプリケーションの開発・独自のブロックチェーンの開発などです。トレンドの分野で、近年注目を集めています。

ブロックチェーンエンジニアに必要なスキルや、なるためのロードマップについて知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
ブロックチェーンエンジニアとは?年収や未経験からなるロードマップ

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Pythonエンジニアの年収目安

スキルアップで高年収を目指すイメージ

Pythonエンジニアの平均年収は600万円前後です。ただし、勤める企業や受注する案件によって、Pythonエンジニアの年収も異なります。

また、Pythonを扱うエンジニアの平均月単価は最大約80万円(中央値も同様)でした(2024年4月15日時点、レバテックフリーランスで公開中の案件の月単価を平均して計算)。そのため、フリーランスとしてPython関連の案件を受注する場合、950万円前後の年収を得られる可能性はあります。

なお、他のプログラミング言語と比較して、Pythonを扱うエンジニアの平均年収は高い傾向にあります。なぜなら、PythonはAIなどトレンドの分野で使われるプログラミング言語であるためです。

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Pythonエンジニアに向いている人

Pythonエンジニアとして働くか考えているイメージ

Pythonエンジニアに向いている人として、以下が挙げられます。

  • 論理的思考ができる
  • IT関連に興味がある
  • チームワークができる

それぞれの特徴について、詳しく解説します。

論理的思考ができる

一般的に、論理的思考ができる人はPythonエンジニアに限らず、エンジニア全般に向いています。なぜなら、プログラミングの記述方法をスムーズに理解できるためです。論理的思考(ロジカルシンキング)とは、物事を体系的に整理し、筋道を立てる思考を指します。

Pythonを始めとするプログラミング言語を身につけるためには、四則演算のルールや条件分岐(if文)・ループ処理(for文)などを理解しなければなりません。これらを理解するにあたって、論理的思考力が役に立つでしょう。

また、論理的思考力を身につけていれば、ITに限らず仕事で課題に直面したときに解決策を導き出すこともできるようになります。

IT関連に興味がある

IT関連に興味がある人も、Pythonエンジニアに向いています。とくにPythonはトレンド分野に使われているプログラミング言語のため、最先端の技術に触れる機会も得やすいでしょう。

また、IT関連の技術の移り変わりは早いため、エンジニアはプログラミングを習得した後も常に学び続けなければなりません。IT関連に興味・関心がなければ日々学習を続けることは難しいです。

チームワークができる

チームワークができる人・協調性がある人もPythonエンジニアに向いています。

実は、Pythonエンジニアの仕事はひとりで黙々とプログラミングするわけではありません。開発する際は、チーム単位で動いてプログラムを作成することが一般的です。

そのため、メンバーとのコミュニケーションがうまくいかなければ、スムーズに案件を進めることは難しいです。また、メンバーへの気遣いがなければ、読みにくいコードを記述して迷惑をかける可能性もあります。

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Pythonを学ぶ手段

書籍を使ってPythonを学ぶ様子

Pythonの学習方法で迷っている場合は、以下の手段を検討しましょう。

  • 書籍で学習する
  • オンラインで学習する
  • スクールに通う

各手段の特徴やメリットについて、詳しく解説します。

書籍で学習する

書籍で学習することで、Pythonの知識を得られます。

体系的に学ぶことで、Pythonに関する基礎知識をひととおり得られる点が書籍のメリットです。ただし、読んだだけでは実践的な力は身につかない点に注意しましょう。

なお、書店にはPython関連のさまざまな書籍が並んでいます。どの書籍で学習するか迷った場合は、Python関連の試験の主教材になっているものに注目するのもよいでしょう。

オンラインで学習する

オンラインサイトやオンラインサービスを利用することも、Python習得方法のひとつです。中には、無料で利用できるサービスもあります。

オンラインで学習する場合、実際に手を動かしながらPythonの理解を深められる点がメリットです。デバイスとネットにつながる環境さえあれば、いつでもどこでも学習できるため、現在の仕事で多忙な方でも並行して学べます。

一方、つい他のサイトを見てしまったり、わからない場合に学習がストップしてしまったりして、モチベーションの維持が難しい点がデメリットです。

スクールに通う

プログラミングスクールに通って、Pythonの知識やスキルを習得する方法もあります。

プログラミングスクールなら、モチベーションを維持しながら効率よく学べる点がメリットです。また、実際に記述してみてわからない部分やうまく動作しないことがあった場合、その場で講師に質問できます。一方で、受講料が高額になることがある、通学に時間や交通費がかかるなどはデメリットです。

なお、オンライン学習サイトやスクールにはさまざまな種類があり、それぞれ特徴も料金も異なります。スクール選びで迷っている方は、以下の記事を参考にしてください。
プログラミングを学習したい方におすすめのプログラミングスクール

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Pythonエンジニアになるために役立つ資格

Pythonに関する資格勉強を始める様子

Pythonエンジニアになるにあたって、必須の資格はありません。ただし、以下の資格を取得していれば役に立つでしょう。

  • 基本情報技術者試験
  • Python3エンジニア認定基礎試験
  • Python3エンジニア認定データ分析試験
  • Python Certifications

各試験の概要を詳しく解説します。

基本情報技術者試験

基本情報技術者試験は、情報処理推進機構(IPA)が実施している、「ITエンジニアの登竜門」と呼ばれる試験です。Pythonのみを対象とする資格ではありませんが、IT全般について知識を問われる国家資格のため、取得しておけばITエンジニアとして活躍する際に役立つでしょう。

試験の実施方法は、CBT方式(コンピューターを使った試験方式)で、1年間を通じて好きな日時で受験できます(全国47都道府県に会場有り)。また、試験科目は科目A・科目Bの2つです。

科目Aは試験時間90分・多肢選択式(四肢択一)で、出題数・解答数ともに60問あります。科目Bは試験時間100分・多肢選択式で、出題数・解答数ともに20問です。

参考:独立行政法人 情報処理推進機構「基本情報技術者試験」

Python3エンジニア認定基礎試験

Python3エンジニア認定基礎試験は、Pythonエンジニア育成推進協会が実施する試験です。Pythonの基礎文法が問われる試験のため、未経験からPythonエンジニアを目指すにあたって、基礎知識を身につけるのに役立ちます。

試験の実施方法はCBT方式で、全国のオデッセイコミュニケーションズCBTセンターで受験可能です。試験時間は60分で、問題数は40問(すべて選択式)あり、合格ラインは正答率70%と設定されています。

主教材の「Pythonチュートリアル(オライリー・ジャパン)」の掲載内容が試験の出題範囲です。そのほか、一般的な知識から出題されることもあります。

試験内容が気になる方は、認定スクールが公開している模擬試験を確認するとよいでしょう。

参考:一般社団法人 Pythonエンジニア育成推進協会「Python 3 エンジニア認定基礎試験」

Python3エンジニア認定データ分析試験

Python 3 エンジニア認定データ分析試験も、Pythonエンジニア育成推進協会が実施する試験です。Pythonを使ったデータ分析の基礎や方法を問う試験のため、主にデータサイエンス分野におけるPythonエンジニアとして活躍したいと考えている方に役立ちます。

Python3エンジニア認定基礎試験と同様に、試験の実施方法はCBT方式で、試験時間60分・問題数40問(すべて選択式)です。合格ラインは正答率70%に設定されています。

試験で出題されるのは、Pythonの基礎・数学の基礎・ライブラリによる分析実践などです。主教材とされている「Pythonによるあたらしいデータ分析の教科書 第2版(翔泳社)」に基づき出題されます。

Python Certifications

Python Certificationsは、OpenEDGが実施するPythonの認定資格です。海外の機関が実施する試験のためすべて英語での解答が必要で大変ですが、その分取得すれば外資系企業へのアピールにつながるでしょう。

資格は、Pythonを扱う分野によっていくつかの種類に分かれています。その中で、General-Purpose Programmingは、Pythonのプログラミング知識全般が問われる試験(資格)です。

General-Purpose Programmingは、難易度によって4つの試験があります。未経験からPythonエンジニアを目指す方は、まずエントリーレベルのPCEPから挑戦するとよいでしょう。

参考:OpenEDG「Python INSTITUTE CHECK OUT OUR COURSES」

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Pythonエンジニアの将来性

AIが発展するイメージ

Pythonエンジニアの将来性は高いでしょう。なぜなら、IT業界全体が人手不足に陥っている上に、PythonはAIなど需要の高い分野で使われるプログラミング言語であるためです。

また、PythonはWebアプリケーションにも対応しています。汎用性が高いため、AI分野に携わらなくても、Pythonエンジニアとして活躍できる可能性はあるでしょう。

ただし、競争も激しくなることが予想されるため、スキルを磨き続けることが大切です。

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Pythonエンジニアのキャリアパス

プロジェクトマネージャーになる様子

Pythonエンジニアなら、さまざまなキャリアパスを描けます。その中で、代表的なキャリアパスは以下のとおりです。

  • Pythonのスペシャリストになる
  • プロジェクトマネージャーになる
  • フルスタックエンジニアになる
  • フリーランスとして独立する

それぞれ詳しく解説します。

Pythonのスペシャリストになる

Pythonを極めて、スペシャリストになるキャリアパスがあります。スペシャリストの具体例は、AI・機械学習エンジニアやデータアナリスト・データサイエンティストなどです。

Pythonのスペシャリストになるには、自分のスキルをアピールしなければなりません。働きながらPython関連の資格取得に励むとよいでしょう。海外向けにアピールするため、語学力を身につけることも大切です。

プロジェクトマネージャーになる

マネジメントスキルを身につけて、プロジェクトマネージャー(PM)になる道もあります。

プロジェクトマネージャーとは、システム開発などを進めるチームの責任者です。同じく管理職のプロジェクトリーダーは現場の責任者であるのに対し、プロジェクトマネージャーは予算やスケジュールを管理して、案件がスムーズに進める役割がある点が異なります。

管理職のため、プロジェクトマネージャーになることで年収アップも期待できるでしょう。プロジェクトマネージャーの年収や向いている人の特徴などについて知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
プロジェクトマネージャー(PM)とは?年収・資格・向いている人の特徴も解説

フルスタックエンジニアになる

Pythonエンジニアから、フルスタックエンジニアになるキャリアパスも描けます。

フルスタックエンジニアとは、システム開発においてさまざまな業務をこなすエンジニアのことです。データ処理部分を担当するバックエンド開発だけでなく、ユーザーが直接目に触れる部分のフロントエンド開発も担います。また、本来インフラエンジニアの役割である、サーバーの設計・運用、障害時の対応などを担当することもあるでしょう。

幅広い業務をカバーできるフルスタックエンジニアになれば、市場価値が上がる可能性が高いです。ただし、幅広い業務を網羅しようとして各分野に関する知識・スキルが浅くなることがある点に注意しましょう。

フリーランスとして独立する

Pythonエンジニアとして勤めていた企業を退職して、フリーランスとして独立する道もあります。

フリーランスになれば、収入が上がる可能性がある点がメリットです。また、自分で仕事の量やスケジュールを選べるため、ワークライフバランスを保てます。

一方、収入が不安定な点や、自分でトラブルに対応しなければならない点などがデメリットです。フリーランスでも安定した収入を得るためには、スキルを磨き続けなければなりません。
フリーランスになるには?始めるための3ステップと知っておくべき基本知識

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Pythonエンジニアとしてフリーランスになるには?

フリーランスとして自分のペースで働くイメージ

Pythonは需要の高いプログラミング言語のため、フリーランスの案件がいくつもあります。ただし、確実に案件を受注できるようになるためには、他との差別化を図らなければなりません。

まずは、Pythonエンジニアとして企業で一定の実務経験を積むことを心がけましょう。実務経験の目安は、2年以上です。

また、案件を探す際は、フリーランス案件サイトなどを利用するとよいでしょう。フリーランス案件サイトをあらかじめ確認しておけば、案件受注のために具体的にどのようなスキルが必要かわかります。

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未経験からPythonエンジニアになる際によくある質問

ここでは、未経験からPythonエンジニアになる際によくある質問に答えていきます。

Q. Pythonはどのような職種で使用されていますか?

Pythonはデータサイエンティスト、Webアプリケーションエンジニア、AIエンジニアなど、幅広い職種で使用されています。

Q. Pythonエンジニアにおすすめの資格はありますか?

Python3エンジニア認定基礎試験やPython3エンジニア認定データ分析試験、Python Certificationsなどの資格がおすすめです。

Q. Pythonエンジニアに求められる知識やスキルは何がありますか?

Python言語の基礎、フレームワークやライブラリの知識、データの取り扱いや機械学習アルゴリズムの理解などが必要です。

Q. AIや機械学習の開発でPythonを使う場合、どのようなライブラリが利用されますか?

TensorFlow、Keras、Scikit-learn、OpenCVなどがよく利用されています。

Q. Pythonエンジニアの年収が高い理由は何がありますか?

需要の高い機械学習やAI開発の分野で使用されていることや、Pythonを扱えるエンジニアが少ないことが理由として挙げられます。また、経験値やスキルによっても年収に差が出ます。

最後に

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