【エンジニアのプロ監修】ITコンサルタントとは?年収や資格・向いている人の特徴を解説 | レバテックフリーランス
ITコンサルタントはクライアント企業の経営課題に対し、IT戦略策定やシステム構築・導入を支援し、課題解決まで導く職種です。
本記事ではエンジニアのプロである久松剛氏の監修のもと、ITコンサルタントの仕事内容や必要なスキルから、フリーランスになった場合の事情まで解説します。
ITコンサルタント以外のエンジニア職種に関して知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
エンジニアの仕事の種類をわかりやすく解説!将来性や年収も解説
■この記事の監修
久松 剛
慶應義塾大学大学院政策メディア研究科博士(政策・メディア)。2000年より慶應義塾大学村井純教授に師事。ベンチャー企業3社にてエンジニアや中間管理職を歴任後、2022年、合同会社エンジニアリングマネージメント設立。スタートアップ・ベンチャー・老舗製造業といった複数社でのITエンジニア採用・研修・評価給与制度作成・ブランディングといった組織改善コンサル、研修、セミナーなどを担当。
目次
ITコンサルタントとは
ITコンサルタントとは、クライアントの経営課題に対してIT戦略を軸にアドバイス・提案・支援する仕事です。クライアントの課題に対し、各分野の専門家と協業しながら解決策を導き出していきます。
コンサルタントにはいくつか種類があります。顧客の全社戦略、事業戦略、新規事業立ち上げと言ったことを手掛けるのが戦略コンサルタントです。戦略コンサルタントが戦略を練る立場だとすると、練られた戦略の実行計画を検討し、実現に向けて筋道を立てて行くのが経営コンサルタントや業務コンサルタントになります。特にITを用いた業務改善やDXに関わるのがITコンサルタントです。
戦略コンサルタントと経営コンサルタント、業務コンサルタントに関して詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
戦略コンサルタントとは?仕事内容や必要なスキル、やりがいを解説
経営コンサルタントの仕事内容は?やりがいや向いている人の特徴などを解説
業務コンサルタントとはどんな仕事?業務内容や必要なスキル・資格を解説
ITコンサルタントの職位の違い
ITコンサルタントは、経験年数や役割に応じて職位が分かれています。コンサルティングファームごとに呼び方が異なる場合もありますが、代表的なものは以下の4つです。
- アナリスト
- コンサルタント
- マネージャー
- パートナー
アナリスト
アナリストとは、コンサルを始めて0〜2年程度のポジションです。情報収集や調査、資料作成を行います。
コンサルタント
コンサルタントとは、実務経験3〜4年程度でアナリストからの昇進で就くポジションです。コンサルタントになるとプロジェクトの大半を担当し、パッケージと呼ばれる提案資料の作成を行います。
マネージャー
マネージャーとは、実務経験6〜7年程度のポジションでコンサルタントの上位職です。プロジェクト全体を見通して進捗管理をしたり、予算管理を行ったりします。クライアントを含む関係者との調整もマネージャーの役割です。
パートナー
パートナーとは、実務経験約10年以上のポジションであり、コンサルティングファームに所属していれば共同経営者となるレベルのコンサルタントです。パートナーの仕事として、顧客の新規開拓やプロジェクトの受注といった営業があります。名だたる企業の経営者と経営課題についてディスカッションしていくことになります。
ITコンサルタントとSEの違い
ITコンサルタントとシステムエンジニア(SE)はどちらも開発の上流工程を担当する職種です。
ITコンサルタントの職務は基本的にクライアントの課題の解決に向けて筋道を立てることにあります。これに対し、SEの職務はクライアントの課題解決につながるITシステムを設計・開発することにあるというのが、一般的な違いと言えます。
役割の違い
ITコンサルタントの役割は、ヒアリング内容を分析して課題を洗い出し、解決するための提案をすることです。
一方、SEの役割は、実際にシステムを設計・開発することにあるといえます。開発するソフトウェアや実装する機能などの仕様を決めたうえ、プログラマーなどと協働しながら開発を行い、導入前のテストまでを担当するのが一般的な仕事です。
一般的にITコンサルタントはSEよりもクライアントとの折衝が多く、より上流工程の仕事を担当する傾向にあります。
求められる知識やスキルの違い
どちらの職種もITに関する知識が必要なのは大前提です。
ITコンサルタントは、それに加えて傾聴力、顧客の業界に対する知識や学習・調査力、マネジメント力、コミュニケーションスキル、プレゼンテーションスキルなどが求められます。
一方で、SEの場合は、エンジニア寄りの専門的なITスキルや設計経験、開発経験が必要です。そのためITコンサルタントとSEについては重点的に求められるスキルが異なるため、適性も異なることに注意が必要です。
システムエンジニアに関して詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
システムエンジニア(SE)になるには?仕事内容・年収・求められるスキルを解説
ITコンサルタントの仕事内容と種類
ITコンサルタントの業務の流れは以下の通りです。
まずは、クライアントに対するヒアリングです。経営戦略や導入しているシステム、業務フローなどを聞いたうえで、情報を分析し、その企業における経営課題を洗い出していきます。
課題と原因を特定したら、それらを解決するための提案を行います。クライアントへの提案の場面では、「どんな課題があるのか」「原因は何なのか」「それを解決するためにどうするべきなのか」を中心にわかりやすくプレゼンテーションをすることが必要です。全ての提案が受け入れられるわけではないため、いくつかケースを考えて代替案を用意しておくことも求められます。
従来の分業スタイルでは顧客にて採択された後は、デリバリーフェーズとしてSIerにリレーする形式が多く見られました。近年ではコンサルティングフェーズだけでなく、デリバリーフェーズも担うコンサルティングファームが登場し、総合コンサルなどと呼ばれています。
ITコンサルタントの仕事については以下の記事でも紹介しています。
ITコンサルタントの仕事内容
ITコンサルタントの種類
ITコンサルタントの中でも、扱うITシステムによって特化した人材がいます。代表的なITコンサルタントの種類は以下の通りです。
- SAPコンサルタント
- ERPコンサルタント
- SCMコンサルタント
- CRMコンサルタント
SAPコンサルタント
SAPコンサルタントとは、SAPパッケージの導入や運用を専門とするコンサルタントです。SAPとは、ドイツのソフトウェア会社であるSAP社が開発したパッケージを指します。
クライアントの経営課題を解決するために、適切なSAPシステムの設計・構築・カスタマイズをするのが仕事です。そのため、SAPに関する専門的な知識が求められます。
また、SAPをはじめとしたERPは、複数拠点を持つ企業が業務管理のために導入する事例が多く、必然的に大手企業がクライアントとなることが多い職種です。海外展開している大手企業などの業務に携わりたい人にとっては、魅力的な職種といえるでしょう。また、業務では上流工程に携わるため、責任も大きい仕事といえそうです。
SAPコンサルタントに関して詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
SAPコンサルタントとは?仕事内容や将来性・必要な資格・転職方法について解説
ERPコンサルタント
ERPコンサルタントとは、ERPの導入を支援するコンサルタントです。ERPとは企業の財務、会計、人事、生産などの資源を一元管理するための基幹システムを指します。
ERPパッケージの代表に「SAP」があります。上記で紹介した「SAPコンサルタント」は、ERPコンサルタントのうちのひとつです。
ERPパッケージを導入することで、企業は必要なシステム機能を選択したりカスタマイズしたりでき、資源の管理を効率的に行うことができます。ERPコンサルタントは、税務や法務、コスト管理の知識もあると良いでしょう。
SCMコンサルタント
SCMコンサルタントとは、SCM導入のサポートを通して企業のコスト削減や売上向上に貢献するコンサルタントです。SCMとはSupply Chain Manegementの略称で、仕入れから販売までの業務を管理・最適化するためのシステムを指します。
SCMは利益率や売上が大きくアップすることから、企業の「第2の収入源」とも呼ばれているほどです。企業の業績に与える影響が大きいため、SCMコンサルタントはとても責任が大きい役割ともいえます。
SCMコンサルタントに関して詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
SCMコンサルタントとは?業務内容や年収相場・将来性について解説
CRMコンサルタント
CRMコンサルタントとは、CRMの視点から企業の利益最大化をサポートするコンサルタントです。CRMとは、Customer Relationship Managementの略称で、日本語に訳すと「顧客関係管理」「顧客戦略」となります。つまり、CRMは企業と顧客の関係性を最適化・効率化するシステムです。
顧客の属性や購入履歴などの情報を一元管理することで既存の顧客に新しい価値を提供したり、今までアプローチできなかった顧客層にアプローチできるようになったりと、企業に長期的な利益をもたらす分野といえるでしょう。
ITコンサルタントの年収
厚生労働省の職業情報提供サイトによると、ITコンサルタントの年収は「660.4万円」でした。また、年代別にみると、45〜49歳が最も高く「759.89万円」となっています。
同調査によると、正社員全体の平均年収が約393.6万円のため、比較するとITコンサルタントの年収はかなり高いことがわかります。
ITコンサルタントの年収に関しては以下の記事でも紹介しています。
ITコンサルタントの平均年収は?高い理由や未経験で目指す方法を解説
フリーランスのITコンサルタントの年収
2024年6月時点でレバテックフリーランスが保有する案件から算出した、フリーランスのITコンサルタントの単価相場と年収相場(経費控除前)は以下です。
会社員のITコンサルタントと比べても、フリーランスの方が年収が高くなっていることがわかります。ただし、フリーランスの年収は、受ける案件やスキル、経験によって変動が大きいため、参考程度に考えると良いでしょう。
単価相場 | 91万円 |
---|---|
最高単価 | 295万円 |
年収相場(単価相場×12ヶ月) | 約1,092万円 |
フリーランスのITコンサルタントの単価や年収に関しては、以下の記事でも紹介しています。
ITコンサルタントの単価相場は?フリーランスになるメリットや将来性について解説
フリーランスITコンサルの年収は?独立のメリデメや成功のコツも解説
フリーランスのITコンサルタントの働き方やメリットに関して詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
ITコンサルタント独立のメリットは?フリーランスの年収や案件を解説
フリーランスITコンサルタントと会社員はどう違う?収入の安定と成長を支える戦略を解説
ITコンサルタントに役立つ資格
ITコンサルタントの仕事は幅広いため、ITにまつわる資格だけでなく企業経営に関する資格もあるとよいでしょう。ITコンサルタントの仕事に役立つ資格を紹介します。
- ITコーディネータ(ITC)
- プロジェクトマネージャー試験
- ITストラテジスト試験
ITコーディネータ(ITC)
資格名 | ITコーディネータ(ITC) |
---|---|
試験日 | 年2回 |
受験料 | ITコーディネータ試験:19,800円/ケース研修:無料/ITコーディネータ登録:22,000円 |
合格基準 | ITコーディネータ試験に合格し、ケース研修を受講すること |
公式サイト | https://itc-shikaku.itc.or.jp/get-itc/ |
ITコーディネータ協会が実施する経済産業省推進資格です。ITの知識と企業経営の知識が問われ、IT経営とDXを実現するプロフェッショナル人材であることを証明する資格になります。また、この資格は有効期限が1年であり、毎年資格更新の手続きが必要です。
ここで取り上げている資格の中では合格しやすいものとされていますが、難易度は高く業務未経験者にとっては難しい試験に変わりありません。ITと経営について幅広い知識を得ることができるため、ITコンサルタントとしての勉強をしたい人が最初に学ぶ資格試験として最適です。
プロジェクトマネージャ試験(PM)
資格名 | プロジェクトマネージャ試験(PM) |
---|---|
試験日 | 10月(年1回秋期) |
受験料 | 7,500円(税込) |
合格基準 | 60点以上(100点満点) |
公式サイト | https://www.ipa.go.jp/shiken/kubun/pm.html |
プロジェクトマネージャ試験は、IPAが実施する高度情報処理技術者試験のひとつです。システム開発計画をスムーズに推進する責任者の能力を問われる試験になります。
プロジェクトマネージャ試験は実務経験者でも難しい試験として知られ、その難易度はITストラテジスト試験に匹敵すると言われています。こちらも業務未経験の状態で合格することは難しいですが、ITに関する知識はITコンサルタントとして活躍するために必要です。
ITストラテジスト試験
資格名 | ITストラテジスト試験(ST) |
---|---|
試験日 | 4月(年1回春期) |
受験料 | 7,500円(税込) |
合格基準 | 60点以上(100点満点) |
公式サイト | https://www.ipa.go.jp/shiken/kubun/st.html |
プロジェクトマネージャ試験と同様に情報処理推進機構(IPA)が実施する高度情報処理技術者試験のひとつです。ストラテジスト(Strategist)とは「戦略家」という意味で、その名の通り企業の事業戦略・事業計画について、経営者とともにITシステムの面から改革・立案・最適化する能力を問われます。
ITストラテジスト試験はIT系の資格では最難関のものとされており、資格取得者は厚生労働大臣によって弁護士や医師などと並んで「専門的知識等を有する労働者」に指定されています。業務未経験者が取得することは難しいですが、ITコンサルタントとして必要な知識について体系的に勉強することができます。最終的にはこの資格を取得することを目標とすると、ITコンサルタントとして活躍するための道筋がつけやすいでしょう。
ITコンサルタントに役立つ資格に関して詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
ITコンサルタントの資格|仕事や転職に役立つおすすめの資格と難易度
ITコンサルタントに必要な能力
ITコンサルタントに必要な能力は以下の通りです。
- 論理的思考力(パラレル思考)
- 情報活用能力
論理的思考力(パラレル思考)
ITコンサルタントは、クライアントの抱える問題をきちんと整理・解決するために、論理的な思考が要求されます。単なる思いつきや感情に任せて提案するのではなく、必ずしも1つでない問題点や課題を見極め、きちんと整理された解決方法の提案が必要です。
プレゼン能力も必要ですが、格好の良い資料を用意するというよりも、クライアントや各専門家に伝わるようにすることが大切です。以下の点が明確になっていると、訴求力が高くなります。
- いつ
- だれが
- なぜ
- どのように
- 何をおこなうか
論理思考のなかでも、同時に複数の情報を処理できる、パラレル思考を身につけておくことが大切です。問題の1つひとつを別々に考えていると効率が悪くなり、対応が遅延していく可能性があります。複数の案件をリアルタイムに処理するスキルを身につけておくことは、ITコンサルタントとして成功する鍵でしょう。
情報活用能力
ITの分野もビジネスの分野も、日々刻々と変化していきます。幅広い分野で情報を取り入れておくことが、コンサルティングや意思決定をするうえで貴重な判断材料となります。
業務に関係のある最新情報に通じておくのはもちろんのこと、関係のなさそうな分野の情報も取り入れておくことで、ビジネスに必要なアイデアや、時流の傾向を見極めることができます。
知りたい情報を探し出すという点で、インターネットは効率の良い情報収集ツールです。情報ソースの正確さだけでなく、最新の情報かどうかを見極められるようにしましょう。日ごろから、無料・有料の質の良いコンテンツを閲覧することで、収集するセンスを磨いていくことができます。
ビジネス書など、業務に役立つ専門書を読む、研修やセミナーに参加するなども、エッセンスの詰まった情報を収集する方法です。また、仕事上で知り合った専門家と交流をもっておくとアイデアのヒントに繋がることもあります。
ITコンサルタントに向いている人の特徴
ITコンサルタントに向いている人の特徴としては、以下のようなものが挙げられます。
- 論理的な考え方が得意な人
- 人とのコミュニケーションが好きな人
- 新しい知識の習得に貪欲な人
論理的な考え方が得意な人
「論理的な考え方が得意な人」はITコンサルタントに向いています。クライアントに問題点と解決策を説明する際に、論理的思考ができなければ改善の必要性や、メリット・デメリットなどが十分に伝わらないからです。
また、プロジェクトをマネジメントする工程でも、論理的に物事を考える力が必要です。効率的な指示を出していかなければ、円滑にプロジェクトが進まないでしょう。
人とのコミュニケーションが好きな人
ITコンサルタントは「人とのコミュニケーションが好きな人」にも向いています。
ITコンサルタントは、社内外の多くの人と、スムーズかつ的確にコミュニケーションを取らなければなりません。クライアントや社内のさまざまな部署の人と連携するうえで、コミュニケーション力が必要です。
新しい知識の習得に貪欲な人
ITコンサルタントは「新しい知識の習得に貪欲な人」にも向いています。近年のIT業界は新しい技術が頻繁に生まれ、各領域ごとのトレンドが移り変わるスピードも速くなりました。ITコンサルタントはITを活用して提案を行うため、最新の技術やトレンドを把握しておくことが大切です。
顧客が必ずしも自身が詳しい業界であるとは限らないため、短時間で顧客が身を置く市況感やトレンドをキャッチアップすることが求められます。
日頃から新技術を吸収するのが好きな人は、ITコンサルタントとして幅広い提案ができたり、提案内容の質を高めていけるでしょう。もちろん、実際に新技術を提案する前に、クライアント企業のビジネスモデルや業務フローについて理解を深めておくことも大切です。
ITコンサルタントになるには
ITコンサルタントになるためには、コンサルファームやコンサルティング部門が存在するSIerに新卒入社する方法と、ITエンジニアなどから転職する方法があります。それぞれどのような方法なのか紹介します。
新卒でコンサルファームやSIerに就職
大学や大学院を卒業後、コンサルティングファームに新卒で入社するのが最短のルートといえるでしょう。大手であればコンサルタントになるための研修制度も整っているため、真っ当にキャリアを歩むことができます。
コンサルタント部門だけでなくデリバリー部門も内包されている総合コンサルティングファームに入社したい場合には、ITコンサルタントとしての募集に応募することになります。コンサルティング部門が存在する大手SIerやシンクタンクに入社する場合は、上流工程にあたる課題解決や業務改善などを担当することが多い企業を選んで応募するとよいでしょう。
ただし、そのような企業に入社できたとしても、ITコンサルタントとして働けない部門に配属される場合もあります。その場合は、ITコンサルタントに関する資格やスキルを身に付けながら、部門の異動を申し出るなどの方法も検討してみてください。
SEからキャリアアップ
SEとしてIT知識やシステム開発のスキルを身につけてから、ITコンサルタントにキャリアアップする方法があります。ITコンサルタントは、SEがキャリアの最終目標とする職種でもあります。
ITコンサルタントを目指す場合は、SEとしての経験から得たシステム開発に関する知識や現場の理解もアピールしましょう。中途入社の場合、高い給与に対してそれに見合ったアウトプット・バリューを求められる風土があることに注意が必要です。コンサルタントを担当するに当たり、論理的思考力やプレゼンテーション能力についてあまり研修機会のないまま経験者としてプロジェクトアサインされる場合もあるため、プライベートでトレーニングを積んでおくことをお勧めします。
本業としてエンジニアをし、副業としてコンサルタントの経験を積む方法もあります。詳しくは以下の記事をご覧ください。
ITコンサル副業向け案件を解説!種類や単価・必要なスキルや案件獲得のコツ
コンサルは副業におすすめ!始め方や稼ぐコツ・注意点について解説
コンサルタントの副業は土日でも可能?仕事内容や始め方を解説
技術営業からのキャリアアップ
セールスエンジニアやプリセールスといった技術営業を経験した後に、ITコンサルタントへキャリアアップする方法もあります。プリセールスなどとも呼ばれ、SIerなどで顧客課題をヒアリングし、受注に向けて活動をしていきます。
顧客の課題をヒアリング、整理し、その上でITを活用した解決方法を売るという点では、ITコンサルタントと親和性が高いでしょう。
ITコンサルタントの将来性
ITコンサルタントは、将来性のある職種のひとつと考えられています。企業におけるIT活用が広がり、日々生まれる新しい技術の導入が重要視されているためです。
近年はAIやIoT、クラウドを活用して業務効率化などを図る企業が増えており、古いシステムを最新のものに置き換えようとしている企業も出てきています。そのため、今後も需要が高いITコンサルタントでいるためには、AIやIoT、ビッグデータなどの先端技術に関する知識が重要になるでしょう。
ITエンジニアの将来性が気になる方は以下の記事をご覧ください。
ITエンジニアの将来性|今後の需要が見込める仕事の種類やスキルを紹介
ITコンサルはやめとけ?仕事の厳しさ
ITコンサルタントはやりがいのある仕事である一方、時にやめとけと言われることもあります。考えられる理由は以下です。
- 残業が多くなりやすい
- クライアントの経営を担うため責任が重い
ITコンサルタントは、働き方がハードになる場合があります。クライアントの打ち合わせを何度も行いながらプロジェクトを取りまとめるため、時には残業が増えてしまうことがあります。
また、ITコンサルタントは企業の経営課題を解決する仕事のため、企業の経営を担っていると言っても過言ではありません。コンサルティング費用も決して安くはないため、成果を出さなくてはならないというプレッシャーと戦うことになるでしょう。
ITコンサルタントに関するよくある質問
ITコンサルタントに関するよくある質問に答えていきます。
Q. ITコンサルタントとは何をする仕事ですか?
ITコンサルタントとは、クライアントの経営課題に対してITを活用したアドバイス・提案・支援をする仕事です。クライアントの課題に対し、各分野の専門家と協業しながら解決策を導き出していきます。
Q. ITコンサルタントにおいて、有用な資格はありますか?
ITコンサルタントにおいて有用な資格として、ITコーディネータやプロジェクトマネージャ試験、ITストラテジスト試験があります。
Q. ITコンサルタントに向いている人はどのような特徴がありますか?
ITコンサルタントに向いている人には、コミュニケーション能力が高く、改善策を提案でき、課題解決に向けて行動できる等の特徴があります。
Q. ITコンサルタントの年収はいくらですか?
厚生労働省の職業情報提供サイトによると、ITコンサルタントの年収は「660.4万円」でした。正社員全体の平均年収が約393.6万円のため、比較するとITコンサルタントの年収は高いと言えるでしょう。
Q. ITコンサルタントになるためには大学の何学部に通えばいいですか?
ITコンサルタントになるのに学部の制限はありませんが、一般的に情報系や経営系の学部を出る人が多いようです。
※本記事は2024年7月時点の情報を基に執筆しております。
最後に
簡単4ステップ!スキルや経験年数をポチポチ選ぶだけで、あなたのフリーランスとしての単価相場を算出します!
※相場算出に個人情報の取得はおこないません。
役に立った/参考になったと思ったら、シェアをお願いします。