セキュリティエンジニアにおすすめの資格9選!難易度や必要なスキルも紹介 | レバテックフリーランス
セキュリティエンジニアにおすすめの資格9選!難易度や必要なスキルも紹介
セキュリティエンジニアになるには、どのような資格を取得しておくべきか、気になっている方も多いのではないでしょうか。セキュリティエンジニアは資格不要で就ける仕事ですが、やはり資格を取得しているほうが転職や昇格に有利な傾向にあります。
セキュリティエンジニアにおすすめの資格と難易度についてまとめました。また、勉強方法や資格取得のメリットも紹介します。ぜひ参考にしてください。
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目次
セキュリティエンジニアになるために資格は必要?
セキュリティエンジニアとは、企業内のWebセキュリティを高める仕事です。主な業務は以下をご覧ください。
- サイバー攻撃からシステムを守る
- 情報漏えいを未然に防ぐ
- Webセキュリティ上の課題を発見し、対策を立案する
立案した対策は、具体的なシステムとして提案し、設計から実装・テスト・保守・運用までセキュリティエンジニアがワンストップで対応します。常に高いセキュリティ状態に保つためにも、セキュリティエンジニアには以下の知識やスキルが求められます。
- ネットワーク
- OS
- セキュリティマネジメント
- 暗号化
- セキュリティ関連の法律
- サイバー攻撃の手口、防御策
セキュリティエンジニアは上記の知識とスキルさえあれば、資格不要で就ける仕事です。しかし、関連する資格があれば、周囲にわかりやすく知識やスキルを提示できるため、転職や昇格に有利になることがあります。
また、資格を取得することで体系的に知識を習得できるのもメリットです。次の記事ではセキュリティエンジニアに求められるスキルをわかりやすく紹介しています。ぜひ参考にしてください。
セキュリティエンジニアとは?仕事内容や必要なスキルを解説
セキュリティエンジニアにおすすめの国家資格と難易度
セキュリティエンジニアとして国内で仕事をするなら、セキュリティ関連の国家資格を取得しておくことをおすすめします。とくに次の2つは、認知度が高く、セキュリティエンジニアとして働くならぜひ取得を目指したい資格です。
- 情報処理安全確保支援士(通称:セキスぺ)
- 情報セキュリティマネジメント試験
それぞれの試験概要と難易度を紹介します。
情報処理安全確保支援士(通称:セキスぺ)
情報処理安全確保支援士とは、サイバーセキュリティリスクを分析・評価し、事業所内のシステムや情報の安全を確保するセキュリティエンジニアのための資格です。
取得することで、経済産業大臣から合格証が交付され、情報セキュリティに対する知識・スキルを保有していることを示せます。
なお、情報処理安全確保支援士は、セキュリティスペシャリストや「セキスぺ」と呼ばれることもあるようです。
情報処理安全確保支援士の試験は、年に2回、筆記テストとして実施されます。3科目あり、うち2科目は多肢選択式、残り1科目は記述式です。
合格率は年度によって異なりますが、おおよそ17~21%です。以下の公式サイトでは過去問題が公開されています。ぜひ繰り返し解いてから受験するようにしてください。
参考:情報処理推進機構|情報処理安全確保支援士
情報セキュリティマネジメント試験
情報セキュリティマネジメント試験とは、情報セキュリティマネジメントの計画や運用、評価・改善を実行するために必要なスキルを示す試験です。
企業内で情報セキュリティリーダーとして業務を遂行している方や、情報セキュリティ向上のための取り組みや改善に携わる方を対象としています。
試験は令和4年度までは年に2回実施されていましたが、令和5年度からは随時実施される方式に変わりました。申し込むときは受験者自身で試験日時や会場を選択します。
試験は2科目あり、いずれも多肢選択式です。また、合格率は年度によって異なりますが、おおよそ47~61%です。
参考:情報処理推進機構|情報セキュリティマネジメント試験
セキュリティエンジニアにおすすめのベンダー資格3選
セキュリティエンジニアにおすすめの資格として、システム系のベンダー(CISCO社)が提供する資格も挙げられます。
- CCNA
- CCNP Security
- CCIE Security
システムの具体的な操作方法や課題解決の提案などについて問われるため、取得していると実践力が高いと評価されます。
また、いずれの資格にもオリジナルのトレーニングコースがあるため、効率よく受験勉強できるのも特徴です。試験を受けずにトレーニングコースで学ぶだけでも、CISCO社のシステムについての体系的な知識・スキルを習得できます。
CCNA
CCNAは、ネットワークやセキュリティの基礎、IPサービス、プログラミングスキルなどを確認する基礎的な試験です。CISCO社が実施している技術者認定試験の中では、比較的難易度が低いアソシエイトレベルに属します。
エンジニアの求人には、CISCO社の技術者認定試験を取得していることを条件としているものも少なくありません。まずはCCNAを取得し、次の段階としてプロフェッショナルレベルやエキスパートレベルの資格取得を目指しましょう。
なお、問題の難易度によって合格基準が調整されるため、どの程度の正答率で合格かについては公表されていません。
また、CCNA資格取得後は、3年ごとに更新手続きが必要です。更新の際には同等レベルもしくは上位レベルの資格に合格することが条件となるため、資格取得後も継続して学び続けることが求められます。
参考:CISCO|CCNA
CCNP Security
CCNP Securityとは、セキュリティソリューションの経験を3~5年程度積んだエンジニアを対象とする、プロフェッショナルレベルの資格です。資格取得にはCore試験とConcentration試験の両方に合格する必要があり、幅広い知識とスキルが求められます。
- Core試験:サイバーセキュリティの基礎的なスキル・知識を広く問われる
- Concentration試験:インシデントが発生したときの対応、クラウドセキュリティなどの専門科目から1つを選んで受験
なお、CCNP SecurityはCCNAの上位試験ですが、CCNAに合格していなくても受験できます。CISCO社のシステムを日常的に使用し、知識やスキルにおいて問題がないと思われるときは、CCNAではなくCCNP Securityを受験してみてはいかがでしょうか。
CCNP Securityの試験は、多肢選択式やコマンド入力方式で出題されます。また、合格後の有効期間はCCNAと同じく3年です。期限が切れる前にCCNP Securityより上位の試験に合格するか、CCNP SecurityのCore試験、もしくはConcentration試験2科目に合格することが必要です。
参考:CISCO|CCNP Secrity
CCIE Security
CCIE Securityは、エキスパートレベルよりもさらにハイレベルなエキスパートレベルの試験です。セキュリティソリューションの実務経験を5~7年程度積んだエンジニアを対象としています。
CISCO社のセキュリティ関連の技術者認定試験の中で最上位レベルのため、高度かつ実践的なセキュリティソリューションスキルを有することを示せます。また、CCIE Securityを取得するには、クオリファイ試験とラボ試験の両方に合格することが必要です。
- Qualify試験:コアセキュリティ技術について問われる
- Lab試験:セキュリティインフラストラクチャの設計や導入・運用・最適化全体が問われる
CCIE Securityも有効期間が3年のため、期間が終了するまでに指定された筆記試験や、同等・上位レベルの実技試験などに合格しなくてはいけません。
参考:CCIE Security
セキュリティエンジニアにおすすめの国際資格4選
民間資格ではありつつも、Webセキュリティの分野で国際的にも認知度が高い資格を紹介します。
- CISSP
- SSCP
- CEH(認定ホワイトハッカー)
- GSEC
いずれもCISCO社のベンダー資格と共に、グローバル企業への訴求力が高い資格です。試験範囲や受験方法について見ていきましょう。
CISSP
CISSP(Certified Information Systems Security Professional)とは、グローバル規模で情報セキュリティの資格試験を実施するISC2の認定資格です。英語以外にも中国語や日本語、ドイツ語、スペイン語で受験できるため、比較的チャレンジしやすいでしょう。
CISSPでは次の8つのドメインが問われます。
- セキュリティとリスクマネジメント
- 資産セキュリティ
- セキュリティアーキテクチャとエンジニアリング
- 通信・ネットワークのセキュリティ
- セキュリティの評価・テスト
- セキュリティの運用
- ソフトウェア開発のセキュリティ
CISSPの試験は1,000点満点で、700点以上で合格です。しかし、合格するだけではCISSPの認定手続きはできません。合格に加え、上記の8つのドメイン中2つ以上に関連した業務に5年以上携わった経験があること、現役のISC2認定資格保持者からの推薦状を提出することが求められます。
ただし、大学でコンピュータサイエンスや情報技術関連の単位を取得している場合など、特定の条件に該当するときは4年以上の実務経験で問題ありません。もし業務経験の年数を満たす前にCISSP試験に合格した場合は、経験年数を満たした後で認定手続きを行う必要があります。
参考:ISC2|CISSP
SSCP
SSCP(Systems Security Certified Practitioner)も、ISC2の認定資格です。情報セキュリティを専門とするわけではないけれども、業務進行に情報セキュリティの知識やスキルが必要になる方を対象としています。そのため、情報セキュリティ分野での経験があまりない方でも受験が可能です。
SSCPでは、次の7つのドメインにおいての知識が問われます。
- セキュリティの運用・管理
- アクセス制御
- リスクの特定・モニタリング・分析
- インシデントレスポンス・リカバリ
- 暗号化
- 通信・ネットワークのセキュリティ
- システム・アプリケーションのセキュリティ
SSCPに認定されるためには、SSCP試験で700点以上(1,000点満点)を取得し、上記の7つのドメインのうち1つ以上のドメインに関連した業務経験が1年以上あることが求められます。また、認定手続きの際には、ISC2認定資格保持者からの推薦状を提出することも必要です。
参考:ISC2|SSCP
CEH(認定ホワイトハッカー)
CEH(Certified Ethical Hacker、認定ホワイトハッカー)とは、サイバー攻撃に耐えうる実践的な技術を有していることを示す資格です。実際にサイバー攻撃を行う技術を習得することで、攻撃から守るためのスキルを身につけ、より完成度の高いサイバーセキュリティ環境を実現できます。
なお、CEHは日本ではあまり認知度は低いですが、アメリカなどの海外では広く知られ、高い評価を受けています。取得するには公式トレーニングを受講することが必要です。トレーニングではサイバーセキュリティに関する知識・スキルを体系的に学べるため、資格取得を目指さない方にもおすすめです。
参考:GSX|CEH(認定ホワイトハッカー)
サイバーセキュリティ関連の資格は、CEH以外にも多数あります。日本語で受験できる資格もあるため、CEHを目指す前にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。次の記事で詳しく解説しています。
サイバーセキュリティの資格
GSEC
GSEC(GIAC Security Essentials)は、SANS Instituteが運営する認定資格です。GSECとGHIC(GIAC Certified Incident Handler)、GCIA(GIAC Certified Intrusion Analyst)の3つを取得すると、上位資格であるGSE(GIAC Security Expert)を目指せます。GSEはITセキュリティ界で高く評価されているため、グローバル企業でセキュリティエンジニアとして働くときにおすすめです。
試験は、オンラインと実技の2つで構成されます。セキュリティ全般の知識に加え、インシデント発生時の対応や分析などが問われます。
参考:SANS|GSEC
セキュリティ関連の資格を取得する3つのメリット
セキュリティ関連の資格を取得することには、次のメリットがあります。
- スキルを証明できる
- 実務での提案に説得力が生まれる
- 転職や昇進に有利になる
それぞれのメリットについて解説します。
スキルを証明できる
セキュリティ関連の資格があれば、スキルや知識を有していることを客観的に証明できます。また、業務を依頼する側にとっても、知名度の高い資格を有しているエンジニアなら安心して仕事を任せられます。
実務での提案に説得力が生まれる
セキュリティエンジニアは、システムの脆弱性や課題を指摘し、適切な対策を講じます。セキュリティ関連の資格があれば、提案にも説得力が生まれるため、複数の案が出ているときも採用されやすくなるでしょう。
転職や昇進に有利になる
セキュリティ関連の資格を履歴書に記載すれば、転職の際に評価を受けて採用されやすくなることがあります。また、フリーランスとして働く場合も、取得している資格を公開することで、依頼を受けやすくなるでしょう。
現在の職場で働き続けるときも、セキュリティ関連の業務を優先的に引き受けられるようになるため、昇進しやすくなる可能性もあります。
セキュリティエンジニア資格別の勉強方法
セキュリティエンジニアが学ぶべき分野は多く、スキルや知識の習得には時間がかかります。効率よく資格勉強を進める方法について、資格別に紹介します。
情報処理安全確保支援士試験
上記でも紹介した情報処理安全確保支援士の公式サイトでは、受験に必要とされる知識やスキルをシラバスとしてまとめて公開しています。ぜひシラバスをチェックして、受験計画を立ててください。
また、試験では実務スキルを確認する問いも出題されるため、ネットワークやセキュリティ関連の業務に従事し、経験を積むことも大切です。
情報セキュリティマネジメント試験
情報セキュリティマネジメント試験の公式サイトでは、過去問を公開しています。まずは何度も解いてみて、どのようなレベルの知識が問われるのか確認しておきましょう。
また、参考書も書店で販売されています。過去問をしっかりと解いてから、参考書で出題範囲を網羅しておきましょう。
CCNA・CCNP・CCIE
CCNAやCCNP Security、CCIE SecurityのCISCO社の試験関連の情報は、上記で紹介した公式ページで公開されています。また、CISCO社の資格取得を目指す参考書や問題集も多数販売されているため、ぜひ書籍を使って勉強してみてください。
ただし、実践的な問題も多いため、業務でCISCO社のシステムを利用している方に有利になるのも事実です。CISCO社のシステムを使う機会がない方は、専門のスクールに通い、実務的な知識・スキルを取得しましょう。
CISSP・SSCP
CISSPやSSCPなどのISC2の認定資格を目指すときは、ISC2が公開している公式問題集を使って学習しましょう。過去問が網羅されているため、体系的に資格勉強を進められます。
また、専用のトレーニングもあります。過去問だけで不安なときは、トレーニングへの申し込みを検討しましょう。
CEH
CEHは日本語での参考書や問題集はほとんどありません。基本的に学習教材はすべて英語のため、IT関連の英語をスムーズに読める力も必要です。
また、CEHではプログラミング言語のPythonを使って対応する課題も出題されます。Pythonについて習熟していない方は、勉強しておきましょう。
GSEC
GSECも英語での試験です。そのため、すぐに読解できるように、何度もテキストを読み込んでおくことが大切です。
また、公式サイトから予備試験に申し込めます。本試験に準拠した試験を受けられるため、受験前に必ず確認しておきましょう。
セキュリティエンジニアが身につけたい5つのスキル
セキュリティエンジニアに必要なスキルを紹介します。いずれのスキルも資格勉強にも必要な要素です。体系的に習得しておきましょう。
セキュリティ分野のスキル
セキュリティエンジニアとして働くためにセキュリティ分野のスキルは不可欠です。通信やネットワーク、アプリケーションなどのセキュリティについて広く学んでおきましょう。
暗号・認証技術分野のスキル
通信・ネットワークでは、暗号や認証技術のスキルが必要とされています。サイバー攻撃対策のためにも、暗号化スキル・認証技術スキルは習得しておきましょう。
ネットワーク分野のスキル
サイバー攻撃はネットワークをターゲットとすることが多いため、セキュリティエンジニアはネットワーク分野に精通していることが求められます。また、ネットワークの保守・運用についても学んでおきましょう。
法律分野のスキル
セキュリティ対策を実施する際に、法律の知識も必要になります。また、法律は不定期に改正されるため、こまめに情報を入手し、知識を更新することも大切です。
OS分野のスキル
セキュリティ対策はOSによって異なります。システムに応じたセキュリティ対策を実施するためにも、WindowsやiOSなどについての知識も取得しておきましょう。
セキュリティエンジニアの資格に関するよくある質問
ここでは、セキュリティエンジニアの資格に関するよくある質問に答えていきます。
Q. CCIE認定試験にはどんな種類がありますか?
CCIE認定試験はCCIE Data Center、CCIE Security、CCIE Enterprise Infrastructure、CCIE Enterprise Wireless、CCIE Service Provider、CCIE Collaborationの6種類に分類されています。
Q. CCNA認定を取得すると、どのようなスキルが身につきますか?
CCNA認定を取得すると、シスコシステムズ社のCiscoルータやCatalystスイッチなどに関するスキル、基本的なネットワークに関する知識やスキル等が身につきます。
Q. CCSPとCISSPではどんな違いがありますか?
CCSPはクラウドサービスを安全に利用するために必要な知識を体系化した資格です。CISSPは国際的に認められた情報セキュリティ・プロフェッショナル認定資格です。
Q. セキュリティエンジニアがSSCP資格を取得すると、どのようなメリットがありますか?
セキュリティに関する高い能力を持っていることを証明できる、年収アップする可能性がある等のメリットがあります。
Q. CSSLPの受験料はいくらですか?
CSSLPの受験料は599ドルです。
※本記事は2024年1月時点の情報を基に執筆しております。
最後に
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