セキュリティエンジニアの年収|やめとけとされる理由や1000万の達成法

「セキュリティエンジニアの平均年収は?」「ITエンジニアの中でランキングは?」などと悩んでいませんか?

厚生労働省jobtagによると、セキュリティエンジニアの平均年収は約534万円です。セキュリティエンジニアは、サイバーセキュリティ市場の拡大を背景に需要が高く、年収も高い傾向にあります。

この記事では、セキュリティエンジニアの年齢別の平均年収、1,000万円を目指す方法などを解説します。未経験から目指す人は、やめとけといわれる理由や将来性も参考にしてください。

目次

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【雇用形態・年齢】セキュリティエンジニアの平均年収

ITエンジニア全般にいえますが、セキュリティエンジニアは会社員より、フリーランスの方が年収が高くなりがちです。企業で経験を積み、スキルや実績がある人が、独立して案件を獲得していると考えられます。

セキュリティエンジニアの平均年収を雇用形態、年齢別に解説します。現在の年収や年齢をもとに、比較してみると良いでしょう。

【雇用形態別】セキュリティエンジニアの平均年収

セキュリティエンジニアについて、会社員とフリーランスの平均年収を解説します。雇用形態別では、フリーランスの方が平均年収は高くなりがちです。今後のキャリアを考える要素として、ぜひ参考にしてください。

【会社員】セキュリティエンジニアの平均年収

厚生労働省jobtagによると、セキュリティエンジニアの平均年収は約534万円です。他のデータも紹介すると、たとえば大手求人サイトでは、正社員のセキュリティエンジニアの平均年収は551万円とされています。

※求人ボックス「セキュリティエンジニアの仕事の年収・時給・給料」(2024年1月時点)を元にレバテックフリーランスが作成

派遣社員の時給を年収に換算すると約508万円で、正社員の平均年収には届きません。なお、令和4年分民間給与実態統計調査における、給与所得者の平均年収は458万円です。一般的な平均年収よりは、正社員、派遣社員ともに高いといえます。

【フリーランス】セキュリティエンジニアの平均年収

レバテックフリーランスのデータによると、セキュリティエンジニア求人・案件の月額平均単価は72万円です。月額平均単価をもとに、年収を算出すると846万円となります。

スキルや実績、受注する案件でフリーランスの年収は変わってきます。なかには、副業として活動している人もいるため、平均年収の幅は広いのが実情です。

【年齢別】セキュリティエンジニアの平均年収

厚生労働省jobtagによると、セキュリティエキスパート(オペレーション)の平均年収は534.6万円です。なお、セキュリティエキスパート(オペレーション)には、セキュリティエンジニアや情報セキュリティ技術者などが含まれます。

以下は、セキュリティエキスパートの年齢別平均年収のグラフです。

引用元 : セキュリティエキスパート(オペレーション)年齢別の年収|厚生労働省jobtag
 

各年代ごとに、詳しく解説します。

【20代】セキュリティエンジニアの平均年収

以下は、20代のセキュリティエンジニアの平均年収です。

年齢 平均年収
20~24歳 322万円
24~29歳 403万円

※厚生労働省jobtag「セキュリティエキスパート(オペレーション)年齢別の年収」を元にレバテックフリーランスが作成

20代は新卒で入社した人も一定数含まれるため、平均年収は低くなりがちです。下流工程である運用保守や、テスト業務などから始めるケースが多いでしょう。

20代でもセキュリティエンジニアとして、企画提案や設計のフェーズに携われると、年収アップが期待できます。

【30代】セキュリティエンジニアの平均年収

以下は、30代のセキュリティエンジニアの平均年収です。

年齢 平均年収
30~34歳 480万円
35~39歳 545万円

※厚生労働省jobtag「セキュリティエキスパート(オペレーション)年齢別の年収」を元にレバテックフリーランスが作成

30代は、業務領域が変化したり役職がついたりするため、平均年収は20代よりも高い水準になります。30代は20代よりも実作業が減り、設計など上流工程に関わる機会が増える傾向にあるでしょう。

マネージャーや課長など、管理職の役割を任せられる場合もあり、平均年収に影響していると考えられます。

【40代】セキュリティエンジニアの平均年収

以下は、40代のセキュリティエンジニアの平均年収です。

年齢 平均年収
40~44歳 649万円
45~49歳 644万円

※厚生労働省jobtag「セキュリティエキスパート(オペレーション)年齢別の年収」を元にレバテックフリーランスが作成

40代のセキュリティエンジニアは、経営層の人もいるため、30代と比べて平均年収の水準も高くなると考えられます。企画提案に多く携わるようになり、役員クラスの人材も増えてくるので目指したいところです。

【50代】セキュリティエンジニアの平均年収

以下は、50代のセキュリティエンジニアの平均年収です。

年齢 平均年収
50~54歳 644万円
55~59歳 732万円

※厚生労働省jobtag「セキュリティエキスパート(オペレーション)年齢別の年収」を元にレバテックフリーランスが作成

平均年収のピークは、55~59歳の732万円となっています。どの職種にもいえますが、50代は勤続年数も長く、経験を積んだ人が多いため、平均年収も高くなりがちです。

年収にこだわるなら、50代になる前の身の振り方が重要といえます。あるいは、年齢に関係なく、実力が年収に反映されるフリーランスになるのがよいでしょう。慢性的な人手不足で、安定して高い年収を目指しやすくなっています。

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セキュリティエンジニアの年収ランキング

以下は、ITエンジニアの年収ランキングです。セキュリティエンジニアを含む、セキュリティエキスパート(オペレーション)は5位となっています。(2024年1月時点)

順位 平均年収 職種
1位 660万円 システムエンジニア(基盤システム)/
デジタルビジネスイノベーター/
プロジェクトマネージャ(IT)
2位 579万円 セキュリティエキスパート
(情報セキュリティ監査)
3位 557万円 データサイエンティスト
4位 550万円 システムエンジニア、Webサイト開発・業務用システム・組込み、IoT/
ソフトウェア開発、スマホアプリ・パッケージソフト
5位 534万円 データエンジニア/AIエンジニア/ヘルプデスク(IT)/運用・管理(IT)/
セキュリティエキスパート(オペレーション)・デジタルフォレンジック・オペレーション

厚生労働省「jobtag」を元にレバテックフリーランスが作成

セキュリティエキスパートの中でも、情報セキュリティ監査の年収は高い傾向にあります。情報セキュリティ監査は、コンピュータやネットワークに情報セキュリティ上の問題がないか客観的な立場から監査する仕事です。

セキュリティエンジニアから、情報セキュリティ監査にキャリアアップすれば、年収アップも望めるでしょう。

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セキュリティエンジニアの年収が高い理由

セキュリティエンジニアは、サイバーセキュリティ市場規模の拡大やエンジニア不足で、年収が高くなる傾向にあります。詳細を解説していくので、セキュリティエンジニアになるか、続けるかを決める判断材料にしてください。

サイバーセキュリティ市場規模が拡大している

以下のデータによると、世界のサイバーセキュリティ市場規模は年々増加傾向です。

引用元 : 令和5年情報通信に関する現状報告の概要|総務省

サイバーセキュリティ市場規模拡大を背景に、セキュリティエンジニアの需要も高く、結果的に年収も高い傾向にあるわけです。企業にとってサイバーセキュリティの強化は必要不可欠で、今後もセキュリティエンジニアの需要の高さは継続すると考えられます

セキュリティエンジニア不足

以下のデータによると、セキュリティ対策に従事する人材に関して、日本は「不足している」の割合が特に多いです。セキュリティエンジニアも不足していると考えられ、需要の高さから年収も高くなっているでしょう。

引用元 : 令和2年情報通信白書|総務省

企業は、セキュリティ対策の必要性を認識しているものの、人手不足から対策が進みづらい状況にあるといえます。セキュリティエンジニアを含め、セキュリティ対策に従事する人材は、貴重な人材として評価されやすいでしょう。

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高年収を目指すのに必要なスキル

幅広いスキルや専門性の高いスキルがあると、基本的にセキュリティエンジニアの年収も高くなります。高年収を目指すために、必要なスキルを解説していきます。

セキュリティに関わるスキルだけでなく、法の知識やコミュニケーションスキルも高めれば、評価されやすくなるでしょう。

幅広いキュリティスキル

高年収を目指すためには、幅広い業務に対応できるセキュリティスキルがあると効果的でしょう。たとえば、以下のようなセキュリティスキルです。

セキュリティスキル 概要
セキュリティマネジメント 情報セキュリティを確保するための体系的な管理や運用
ファイアウォール 不正アクセスやサイバー攻撃から内部ネットワークを防御するセキュリティ対策
サイバーセキュリティ デジタル化された情報の改ざんや漏えいを防ぐ手段


幅広いセキュリティスキルがあれば、様々な案件に対応できる人材として市場価値が高まり、高年収も期待できるでしょう。

Linuxなどのサーバースキル

Linuxなどのサーバースキルがあると、実務で役立ち、評価されやすいでしょう。Linux系のOSは、業務用サーバーで多く活用されており、セキュリティエンジニアも知識やスキルを習得すべきです。

セキュリティエンジニアは、サーバーやネットワークの設計・構築・運用などにおけるセキュリティを考慮します。WebサーバーではApacheやNginxなど、データベースサーバーではOraceやMySQLなどのスキルが必要です。

サーバーの仮想化がスタンダードになっているため、VMwareやHyper-Vの知識やスキルを習得するのも一つの手です。

プロバイダーなどのネットワークスキル

セキュリティエンジニアに、ネットワークやITインフラなどの基本的な知識やスキルは欠かせません。システムの脆弱性の洗い出しや、サイバー攻撃に対処するセキュリティ対策の構築にネットワークスキルが必要になります。

セキュリティシステムの企画や提案、設計など、上流工程の作業にもネットワークスキルは必須です。上流工程の役割を担えば、年収も高くなりやすいでしょう。

クラウドサービス全般のスキル

クラウドサービスの知識があるセキュリティエンジニアは、年収も高くなりやすいでしょう。クラウドサービスの普及により、仮想化の知識、仮想化技術を考慮したシステム設計スキルなどを活用する場面もあるからです。

ITエンジニア全般にいえますが、先端領域や最新技術に対応できるスキルは、年収アップに効果的です。高年収を得るためには、最新技術や情報にアンテナを張って、常にスキルアップする必要があるでしょう。

法律や制度の知識

セキュリティエンジニアには、不正アクセス禁止法やプライバシーマークなど、法律や制度に関する知識も必要です。法律や制度に関する知識は、主に上流工程の企画・提案で求められるため、より高年収を目指すのに必要なスキルともいえます。

セキュリティエンジニアが携わる、情報セキュリティ関連の業務にも法律の知識が必要になります。取得した個人情報の使用範囲や開示など、法律やクライアントの規定にあわせて管理しなければいけません。

法律や制度の知識は、独学より実務経験を通して習得する方が、現場で使える知識が身につきやすいでしょう。

プログラミングスキル

セキュリティエンジニアは調査や確認のために、プログラミングのスキルが必要になります。セキュリティ事故における悪意のファイルは、すべて何かのプログラムであるため、調査時にプログラミングスキルが求められます。

たとえば、Webサイト制作の基本となるHTMLやJavaScriptを理解しておくと良いでしょう。サイトを調査するために、Webスクレイピングをする場合は、Pythonが使えると便利です。

脆弱性を発生させないためのプログラミング手法である「セキュアプログラミング」のスキルも使う場面があるでしょう。

円滑なコミュニケーションスキル

セキュリティエンジニアで高年収を目指すためには、円滑なコミュニケーションスキルが必要です。他のエンジニアや営業職、クライアントなどITやセキュリティの知識がない人とコミュニケーションを取る場面もあります。

調査内容について説明・報告する際は、専門的な内容を分かりやすく伝える必要があります。手順書や共有ドキュメントといった文章でのやり取りもあるので、コミュニケーションスキルは欠かせません。

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セキュリティエンジニアの年収アップに役立つ資格

勤務先に資格手当がある場合、セキュリティエンジニアも資格を取得すれば、年収アップにつながります。そこで、セキュリティエンジニアの年収アップに役立つ資格を解説します。

なお、資格取得はスキルの証明となり、フリーランスの案件獲得に貢献する可能性もあります。紹介する3つの資格の詳細を確認してみてください。

情報セキュリティマネジメント試験

情報セキュリティマネジメント試験は、セキュリティマネジメントに関する基本スキルを認定する国家試験です。

運営 IPA(独立行政法人情報処理推進機構)
実施方式・実施時期 CBT方式により随時実施
受験料 受験料税込7,500円
合格基準 総合評価点(科目A・B試験の総合点)
が600点/1,000点満点で合格
受験資格 なし


試験では、セキュリティマネジメントの計画や運用などを通じ、組織の情報セキュリティに関する基本スキルが問われます。運用・保守業務で役立つ知識の証明ができるため、転職や案件獲得で、有利になれるでしょう。

情報処理安全確保支援士試験

情報処理安全確保支援士試験は、情報セキュリティについての国家試験です。情報処理の促進に関する法律に基づいて、情報処理技術者としての知識やスキルが認定されます。

運営 IPA(独立行政法人情報処理推進機構)
実施方式・実施時期 筆記により春期(4月)・秋期(10月)の年2回実施予定
受験料 受験料税込7,500円
合格基準 午前I試験・午前Ⅱ試験・午後試験すべてで60%以上の得点
受験資格 なし


試験では、情報システムの企画・設計・開発・運用におけるセキュリティ、インシデント管理などが問われます。取得すればセキュリティシステム開発の上流工程で役立ちますが、難易度は高いです。上流工程を経験してから、挑戦すると良いでしょう。

CCNA(シスコ技術者認定)

シスコ技術者認定は、世界大手のネットワーク関連機器メーカーであるシスコシステムズ社が実施するベンダー資格です。取得すると、国際的に通用するネットワークやセキュリティの知識が証明できます。

運営 Ciscoシステムズ社
実施方式・実施時期 各所にあるテストセンター・随時
受験料 税込42,900円
合格基準 非公開
受験資格 なし


CCNAは、シスコ技術者認定のなかでもアソシエイトレベルの認定資格です。上位資格にはCCNP SecurityやCCIE Securityなどもあるため、CCNAを取得後に挑戦すると良いでしょう。

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年収1,000万円のセキュリティエンジニアを目指す方法

セキュリティエンジニアは転職や独立、スキルアップなどによって年収1,000万円を目指せます。ただし、高度なスキルや実績などを保有する、市場価値が高いセキュリティエンジニアにならなければいけません。

年収1,000万円のセキュリティエンジニアを目指す方法を、解説します。現役のセキュリティエンジニアは、今後のキャリアを検討してみてください。

高度な資格を取得する

年収1,000万円を目指すためには、高度なスキルや専門的な知識が求められます。以下は、セキュリティエンジニアの高度なスキルが証明できる高難易度の資格です。

資格 概要
CCNP Security CCNAより難度の高い、プロフェッショナル向けの資格/
セキュリティ面での問題解決に関するスキルを認定する試験
CCIE Security CCNP Securityのさらに上位の資格/エキスパートレベルの、難度が高い試験/
複雑なセキュリティソリューションのスキルを証明できる
OSCP 米オフェンシブセキュリティ社が運営する、サイバー攻撃への対応能力を認定する資格/
難易度が高く、基本的なセキュリティ知識に加え、C言語やPythonなど一通りのプログラミングスキルが必要
GSE ITセキュリティの世界では権威のある資格のひとつ/
GSEを取得するには、事前にGSEC・GHIC・GCIAの資格を取得が必要
 

セキュリティエンジニアに関する資格は、国家資格やベンダー資格など、相当数あります。担当している業務領域やスキルアップしたい分野など、自分にあった資格を取得すべきです。

ITコンサルタントなどにキャリアアップする

セキュリティエンジニアのスキルや経験を活かして、ITコンサルタントなどにキャリアアップする方法もあります厚生労働省jobtagによると、ITコンサルタントの平均年収は660万円です。年収1,000万円を超える人も、3%程度います。

ITコンサルタントは、クライアントの経営戦略をヒアリングし、IT投資計画の策定や必要なツールの導入・支援などを行います。ITコンサルタントは、財務会計や人事管理、販売管理などの経営知識が求められます。

ITの戦略立案や課題解決力、マネジメント力など幅広いスキルも習得する必要があるでしょう。なお、ITコンサルタントは、プロジェクトマネージャーや上流工程の経験を経て、転職や独立するのが一般的です。

平均年収の高い企業や外資系企業へ転職する

平均年収の高い企業や外資系企業に転職すれば、セキュリティエンジニアも高年収が得られやすいです。特に外資系企業は、成果主義でスキルや実績が年収に影響しやすいため、努力によっては年収アップも望めるでしょう。

転職で年収1,000万円を目指すのであれば、転職先企業の評価制度や等級制度などを事前に確認すべきです。会社員は勤続年数が年収に影響しがちであるため、転職しても年収が上がらないといった事態を防ぐために、慎重に選びましょう。

転職先の具体的な業界については、後述する「転職で高年収?セキュリティエンジニア需要が高い業界」をご覧ください。

フリーランスとして独立または副業する

年収1,000万円を目指すために、フリーランスとして独立または副業する方法もあります。高度なスキルや豊富な経験、実績があれば、高単価案件の獲得もできるでしょう。

ただし、案件獲得のあてもなく、会社員を辞めるのはリスクがあります。まず副業としてフリーランスを経験して、案件獲得や収入の見込みが立ってから独立したほうが無難です。

案件獲得には、フリーランスエージェントの利用がおすすめで、レバテックフリーランスは登録者数No.1の定番エージェントです。無料で利用できるので、案件獲得や契約交渉が不安なら、お気軽にご相談ください。

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転職で高年収?セキュリティエンジニア需要が高い業界

転職で年収アップを目指したい人に向けて、セキュリティエンジニアの需要が高い業界を解説します。具体的には、自動車やアパレルメーカーなどの製造業などです。

どの業界に興味があるか、チャレンジしてみたい業界はあるかなど、転職先企業探しの参考にしてください。

コンサルティング業界

コンサルティング業界は、企業経営や顧客データなど機密情報が取り扱われるため、セキュリティ対策の重要性が高いです。結果的に、セキュリティエンジニアの需要もあります。

セキュリティに関するコンサルの役割を担う、ITコンサルタント(情報セキュリティコンサルタント)の求人もあります。

ITコンサルタントは、クライアントのビジネス戦略をもとに、最適なセキュリティ対策を提案する能力が求められます。セキュリティの知識だけでなく、経営戦略や課題解決能力も求められるでしょう。

ウイルス対策ソフトなどのセキュリティベンダー

セキュリティベンダーは、主にウイルス対策ソフトやサービスを開発・提供している業界です。セキュリティエンジニアは、セキュリティベンダーでプロダクトの設計や開発、保守などに関わります。

セキュリティベンダーには、調査・分析やシステム開発、システム構築など、様々なジャンルがあります。関わりたい分野をもとに、セキュリティベンダーを選ぶと良いでしょう。

自動車やアパレルなどのメーカー・製造業

自動車やアパレル、食品メーカーでは、製品の技術開発や特許の保護、製造システムにおいて、セキュリティ対策が求められます。最先端のセキュリティ対策が導入されている場合もあり、セキュリティエンジニアの需要も高いといえるでしょう。

メーカーでは、製造プロセスや企業のノウハウ管理にも、ITが広く活用されています。サイバー攻撃による生産活動停止は大きなリスクとなるため、セキュリティ対策の重要性は高いです。

最先端のセキュリティ対策が導入されている環境なので、セキュリティエンジニアとしてのスキルアップも期待できるでしょう。

SIer系企業

SIerの中でも、大手や元請け企業に転職できれば、高年収が期待できます。システム開発は、下請けになればなるほど予算が少なく、人件費も低くなりがちだからです。

SIer系企業とは、システム開発における、すべての工程を請け負う受託開発企業です。SIer系企業においてセキュリティエンジニアは、主にシステム開発の過程でセキュリティ環境の構築を担います。

SIer系企業は、大手・中堅・中小企業があるため、転職で年収をあげたいなら大手を志望しましょう。

銀行・証券会社などの金融業界

金融機関のセキュリティエンジニアは、不正送金や情報悪用を防ぐために、主にサイバーセキュリティの監視や審査を行います。口座情報やクレジットカード、資産などを扱っているため、セキュリティ対策は利用者の信頼に関わる重要な役割を担っています。

金融業界への転職は、安定した収入や福利厚生、長く働きやすいといった環境も期待できるでしょう。

電気・ガスなどのインフラ業界

電気・ガスやITインフラ業界でも、厳格なセキュリティ対策が求められ、セキュリティエンジニアの需要は高いでしょう。インフラ業界においてセキュリティエンジニアは、主にセキュリティの設計や展開、管理などを担当します。

公共性の高いインフラがサイバー攻撃されると、生活や安全に多大な影響を与えてしまいます。インフラ業界における、セキュリティエンジニアには大きな責任がともないますが、その分やりがいも感じられるでしょう。

インフラ業界への転職は、業界が安定している、福利厚生が充実しているなどのメリットも得られるでしょう。

小売・卸売業界

小売業は、顧客の個人情報やクレジットカードデータを扱うため、セキュリティエンジニアの需要も高いでしょう。オンラインショップやECサイトを展開する企業は、多くの個人情報やクレジットカードデータを扱っています。

サイバー攻撃により個人情報が漏洩すると、信頼を落とし、顧客離れにつながります。小売業においても高いセキュリティ対策が求められるため、セキュリティエンジニアが活躍できる業界といえます。

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仕事内容や未経験から目指すのに向いている人の特徴

未経験からセキュリティエンジニアを目指す人に向けて、仕事内容や向いている人、目指し方について解説します。エンジニア経験のない人は、プログラミングスキルの習得からスタートする必要があるでしょう。

未経験からセキュリティを目指す方法について詳しく知りたい人は、以下の記事をご覧ください。
セキュリティエンジニアになるための勉強方法|未経験から目指すのに必要な知識は?

セキュリティエンジニアの仕事内容

セキュリティエンジニアは、主にセキュリティの企画や提案、設計、運用・保守の役割を担います。この記事では代表的なものにしぼって解説します。セキュリティエンジニアの仕事内容をすべて詳しく知りたい人は、以下の記事をご覧ください。
セキュリティエンジニアとは?仕事内容やフリーランス事情を解説

セキュリティ企画・提案

セキュリティエンジニアは、クライアントのセキュリティに対する課題や要望を把握したうえで必要となる対策を企画・提案します。上流工程にあたるため、実務経験が長い人材が担当するのが一般的です。

個人情報保護の観点から、セキュリティマネジメントの第三者認証制度、ISMSやプライバシーマークを取得する企業もあります。セキュリティエンジニアは、第三者認証制度を考慮した企画・提案が求められる場面もあるでしょう。

セキュリティ設計

セキュリティ設計では、企画書をもとにセキュリティを考慮したシステムを設計します。セキュリティだけではなく、既存のサーバーやネットワークなどの要件や仕様なども踏まえた設計が求められます。

サーバー機器をはじめとしたハードウェアはもちろん、アプリケーションなどの知識も必要になるでしょう。

運用・保守

運用・保守では、セキュリティシステム導入後の監視や点検、ソフトウェアやセキュリティパッチの更新、障害対応などを行います。システム障害やサイバー攻撃などのインシデントがないか、ログやアラートを監視するのが主な業務です。

インシデントが発生した場合は、被害を拡大させないよう迅速に原因の特定と対処にあたります。夜間や休日に、調査・復旧が求められる場合もあるでしょう。

セキュリティエンジニアに向いている人

以下は、セキュリティエンジニアに向いている人の特徴です。

  • 細かい点に気づく人
  • 自ら行動できる人
  • モラルが高い人

セキュリティエンジニアに向いている人の特徴を、それぞれ解説します。インシデント発生時や機密情報の取り扱いなどで必要な素質となるため、ぜひ参考にしてください

細かい点に気づく人

些細な異変にも敏感で、適切に対応しようとする人は、セキュリティエンジニアの適性があるでしょう。セキュリティエンジニアは、インシデント発生時に原因を迅速に突き止める必要があります。

システムが大規模で複雑になればなるほど、原因を見つけるのが難しくなります。細かい点に気づく人は原因も見つけやすいので、セキュリティエンジニアに向いているでしょう。

自ら行動できる人

自主的に行動できる人も、セキュリティエンジニアに向いているでしょう。あらゆるインシデントを想定して自主的に必要なツールなどを準備しておけば、効率的に対処できるからです。

セキュリティに関する情報を集め、自ら対策を考えられる人も、セキュリティエンジニアの適性があるでしょう。

モラルが高い人

セキュリティのモラルが高い人も、セキュリティエンジニアに向いているでしょう。セキュリティエンジニアは、業務で機密情報や個人情報を取り扱う機会が多いです。

「自分の対応次第では、企業に多大な損害を与えてしまう」という意識が必要になります。情報を丁重に扱えるモラルの高い人でなければ、セキュリティエンジニアは務まりません。

セキュリティエンジニアの目指し方

ITエンジニア全般にいえますが、セキュリティエンジニアへの転職、案件の獲得には実務経験が問われがちです。他のエンジニア経験がある人は、知識やスキル次第では、セキュリティエンジニアへの転職もできるでしょう。

他のエンジニア経験がない未経験者は、まずプログラミングスクールなどで知識やスキルを習得する必要があります。独学でもスキルは習得できますが、転職支援や案件紹介があるプログラミングスクールの場合、卒業後の不安も軽減できるでしょう。

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高年収なのにやめとけと言われる理由

セキュリティエンジニアは、比較的高い年収にもかかわらず、やめとけという人もいます。深夜や休日対応、責任が重いといった点に、デメリットを感じる人もいるからです。

これからセキュリティエンジニアを目指す人は、大変な場面も把握しておくべきです。そこで、セキュリティエンジニアはやめとけといわれる主な理由を3つ解説します。

深夜や休日対応をしなければならない

セキュリティに関わるインシデントやサイバー攻撃は、24時間いつ発生するかわかりません。セキュリティエンジニアは、夜間休日問わず、インシデント発生時には早急な対応が求められるでしょう。

また、定期的なアップデートやメンテナンス作業では、アクセスが少ない時間帯として、深夜や早朝などに対応します。イレギュラーな時間に業務が入ると、プライベートの予定や体調にも影響しがちであるため、しんどいと感じる人もいるでしょう。

企業の評価に関わる仕事で責任が重い

セキュリティエンジニアは、企業の信頼に関わる重要な役割を担ってるため、責任が重くストレスに感じる人もいます。重大なセキュリティトラブルが発生すると、社会的な影響や企業の評価にも関わります。

必然的に業務上の責任も重くなるため、プレッシャーやストレスを感じるセキュリティエンジニアもいるでしょう。

最新情報の収集やスキルアップし続けなければいけない

最新情報の収集やスキルアップがしんどいと感じて、やめとけという人もいます。IT業界の技術進歩は目まぐるしく、セキュリティエンジニアもスキルアップし続けなければ、市場価値が落ちてしまいます。

サイバー攻撃の技術も常に進歩しているため、情報収集しておかないと、トラブル発生につながる恐れがあります。セキュリティエンジニアとして活躍するためには、常にスキルアップが求められると認識しておくべきです。

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セキュリティエンジニアはなくなる?将来性は?

現状は、セキュリティ対策の重要性が高まり、セキュリティエンジニアの需要も高く、なくなる可能性は低いでしょう。なくなるといわれる背景には、セキュリティ対策の自動化があげられます。

しかし、セキュリティ対策が自動化されたとしても、運用や保守などでセキュリティエンジニアは必要です。また、セキュリティエンジニアによる、新たなソフトの開発やアップデートなどは今後も求められると考えられます。

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セキュリティエンジニアの年収に関するよくある質問

セキュリティエンジニアの年収に関する、よくある質問に答えます。セキュリティエンジニアの年収や向いている人の特徴、未経験から目指す方法についてまとめました。これからセキュリティエンジニアを目指す人は、ぜひ参考にしてください。

Q. セキュリティエンジニアの年収は高いですか?

厚生労働省jobtagによると、セキュリティエキスパート(オペレーション)の平均年収は534.6万円です。なお、セキュリティエキスパート(オペレーション)には、セキュリティエンジニアや情報セキュリティ技術者などが含まれます。

Q. セキュリティエンジニアに向いている人の特徴は?

インシデント発生時に原因を究明しなければいけないため、細かい点に気づく人は、向いているといえるでしょう。また、自ら行動できる能力は、迅速なトラブル対応や事前のトラブル防止に役立ちます。

Q. 未経験からセキュリティエンジニアになれますか?

他のエンジニア経験がある人は、知識やスキルを習得すれば、セキュリティエンジニアに転職できるでしょう。まったくの未経験の場合、プログラミングスクールなどでスキルを習得したのち、転職支援や案件紹介のサポートを受けると良いでしょう。

※本記事は2024年01月時点の情報を基に執筆しております。

最後に

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